米中の反応、目立つ温度差─菅新首相、米中政府公式反応
- 2010年 6月 5日
- 評論・紹介・意見
- 政局民主党菅直人鈴木顕介
菅新首相の誕生に対して、米、中両国政府はそれぞれ次のような反応を示した。中国は菅直人首相に温家宝首相がメッセージを4日に送った。米国は新首相誕生が現地で夜であったため、一夜明けた日本時間5日にホワイトハウスが国家安全保障会議報道官声明を発表、国務省報道官は定例記者会見の最後の方で質問に答えて短く論評した。
オバマ大統領は当日、メキシコ湾の石油流出事故の現地視察でルイジアナ州に向かっていて、定例記者会見はなかった。大統領専用機内での記者団とのやり取りもほとんど全てが流出事故関連で、日本関係への言及はなかった。
<米国家安全保障会議のハマー報道官声明>
菅氏が次期首相に選出されたことを歓迎する。大統領は新首相と早いく話すことを楽しみにしている。日本は重要な友人であり、同盟国である。両国のパートナーシップはアジア太平洋地域における平和と繁栄に欠くことが出来ない。大統領は日本の新政権と良好な協力関係を維持しようと決意しており、菅首相と二国間、地域、グローバルな問題で緊密に取り組んで行く。
<米国務省クローリー報道官>
ホワイトハウスが声明を出している。米国は新政権との取り組みを期待し、菅首相の次期首相就任を歓迎する。同盟は強固であり、東アジアの平和と安全保障の要である。米国は両国が直面する広範な問題について協力して取り組むことを期待する。
<中国温家宝首相メッセージ>
中国の温家宝首相は4日菅直人が日本の新首相に選出されたことを歓迎する次のようなメッセージを送った。
中国と日本はお互い重要で近しい隣人であり、アジアと世界で重要な国である。両国間の安定した長期的なよい隣人関係の進展は、両国、両国民の基本的利益であり、アジアと世界全体に平和と安定と繁栄を導くものである。
新華社電によれば、温首相はさらに次のように述べた。
先の訪日は成功であり、両国の結びつきの新たな進展と発展に役立った。中国は両国が達した重要な一致を真摯に履行するため、日本とともに喜んで取り組む。両国関係に関わる4つの重要な政治文書に示された原則に沿って、双方の利益となる戦略的関係を推進する。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion008:100605〕
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