ウクライナ紛争と対ロシア制裁:ヴォルフガング・ビットゥナー博士の論評 「誰も凍えることなしに、飢えるべきではない。 大惨事への道」
- 2022年 7月 31日
- 時代をみる
- ヴォルフガング・ビットゥナー博士ウクライナ紛争グローガー理恵
はじめに:その背景
ドイツ政府は対ロシア経済制裁の一環として、ロシアからのガス・原油はボイコットすると主張しており、新しく設置された、稼動可能な状態にある、ロシアからドイツにつながるガス・パイプライン”ノルドストリーム2”を開通することを頑なに拒んでいる。
さらに、ドイツは、これまで長年の間、エネルギー源のひとつとして、パイプライン”ノルドストリーム1”を通して運搬されるロシアからのガス供給に依存してきた。しかし最近になって、ロシアが、このノルドストリーム1を経由するドイツへのガス供給流量を大幅に減らしてきたのである。ロシアはガス供給量を減らしたのはパイプラインに起きた技術的問題のためだと言っている。
ロシアと欧州を結ぶ”ノルドストリーム1”と”ノルドストリーム2”
ー ガスパイプライン・ノルドストリーム1(Nord Stream 1) の輸送管ルート(黒色)
ー ガスパイプライン・ノルドストリーム 2(Nord Stream 2) の輸送管ルート (オレンジ色)
*まだ開かれていない”ノルドストリーム2” のパイプラインの距離は1230km、一日に1億5千100万 立法メーターのガスが運搬されるようにデザインされている。〈Source:Al Jazeera〉
現在、ドイツでは、ロシアへのエネルギー供給依存度の高さに加え、これらのガス・パイプラインを巡る問題が要因となって、ガス価格がますます上昇し、市民が払わなければならないエネルギー料金にも多大な影響を及ぼしている。そのため、この秋・冬には、深刻なエネルギー不足とエネルギー価格の高騰、それに伴った物価の高騰が、ドイツ国民を寒さと飢えで苦しませることになるだろう、と予測されている。この秋には物価がさらに上昇して、ドイツ国民のおよそ50%が、『収入が支出を下回る』状況に追いやられることになるというプログノーシスもあるのだ。
しかし、国民のほとんどは、このように先行きが真っ暗な予見を「ロシアが悪いのだから仕方がない」と諦めて、エネルギー不足と価格の高騰を黙って受け入れているようである。
ヨアヒム・ガウク前連邦大統領にいたっては、ロシアからのエネルギー輸入禁止を強く支持し、ARDのトークショーで、ドイツ国民にエネルギーを節約するように訴え、「我々は、”自由”のために、いったん凍えるぐらいのことはできるでしょう。そして、数年間、我々の人生に幸せや喜びが少なくなることぐらいの事は我慢できるはずです」とまで言ったのである。
言うまでもなく、ドイツのメインストリーム・メディアは、相変わらず、ドイツ政府の打ち出す政策を決して批判することはなく、むしろ熱心に支持しているようである。
そんな中、徐々ではあるが確実に、ウクライナ紛争をきっかけに起こっている現象・現実を冷静に見つめ、政府の対ロシア制裁に対して疑問を投げかけ反論を唱える政治家や識者、市民が出てきている。彼らは、こう主張している:「対ロシア制裁のインパクトを受けて苦しむのはドイツ国民であり、政府は、そこまで反ロシア・イデオロギーに固執する必要があるのか?なぜノルドストリーム2を稼働させ安価なロシアのガスを輸入しないのか?」
《ヴォルフガング・ビットゥナー (Wolfgang Bittner) 博士の論評》
著述家であるヴォルフガング・ビットゥナー 氏も、ドイツ政府のウクライナ紛争対策・対ロシア政策を厳しく批判する識者の中の一人である。ご紹介させていただく、ビットナー氏著の論評は「誰も凍えることなしに、飢えるべきではない」と題され、このタイトルは、ナチスの冬の援助スローガンであった「誰も飢えて凍えてはならない」をもじったものである。ビットナー氏は、要するに、このクリティカル且つシニカルな論評を通して「このままドイツ政府の言いなりになっていけば、国民の誰もが凍えて飢えることになるのだ」との警報を鳴らしているのである。
なお、ビットナー氏の論評を翻訳することと、それをちきゅう座に掲載させていただくことについては、ご本人から許諾をいただいていることをお伝えしておく。
原文(独語)論評へのリンク:https://www.nachdenkseiten.de/?p=85733
ヴォルフガング・ビットゥナー (Wolfgang Bittner)博士について ヴォルフガング・ビットゥナー 氏 [Source: “Foto: Archiv W. Bittner”]
1941年7月29日、ポーランド・グライヴィッツ(現グリヴィツェ)に生まれ、東フリジアで育ち、著述家としてゲッティンゲンに住む。1966年から、ゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲンとルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンで法律、社会学、哲学を学ぶ。1970年に第一回目の法学検定に合格、1972年に刑法の科目で博士号を取得、1973年に第二回目の法学検定に合格した。1974年まで、福祉関係職、行政官、弁護士など、さまざまな職業に就いて活躍した。近東、メキシコ、カナダ、ニュージーランドなどへも旅をした。大人・若者・子供向けの作品を書き、多くの言語に翻訳され、いくつかの文学賞を受賞している。新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどでも活躍。1996年から1998年までWDR放送委員会、ドイツ国内外で教鞭をとり、2004/05、2006年にはポーランドで客員教授を務める。ドイツ作家協会およびPENのメンバー。法学博士でもある。
(Source:https://www.wolfgangbittner.de/ )
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論評: 誰も凍えることなしに、飢えるべきではない。 大惨事への道
《Keiner soll hungern, ohne zu frieren. Der Weg in die Katastrophe》
2022年7月12日
著者:ヴォルフガング・ビットゥナー博士 (Dr Wolfgang Bittner)
[翻訳:グローガー理恵]
2022年7月6日、ミュンヘンで開催された国際クラフト・フェアで、ロベルト・ハーベック(Robert Habeck) 連邦経済・気候保護大臣は、すでに何度か言っていることを繰り返した:「我々は、これからも、さらに膨大な物価上昇に見舞われることになる」と。
秋には物価がもっと上昇して、ドイツ国民のおよそ50%が、『収入が支出を下回る』状況に追いやられることになるという。[1]
ドイツ経済にとって、エネルギー価格の高騰とは、購買力の喪失、差し迫る信用収縮・投資の低迷という三重のリスクを意味する。企業はますます投資に消極的になり、銀行はますます融資に消極的になる。[2]
ロベルト・ハーベック独経済・気候保護大臣
〈Sandro Halank, Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0〉
すでに6月末、ハーベック氏は、この事が当然であり、あたかも神の意志であるかの如く、最悪の事態を予期して「本当に問題となる可能性がある」と、宣言していた。[3]
ノルドストリーム1全体が封鎖される恐れがあり、そのため、バルト海パイプラインを通るロシアのガスが完全に供給されなくなることが心配されている。[4] だから、ハーベック氏は「そのことが本当に問題となる可能性がある」と言ったのである。
これに応じて、政府は国民に、ガス消費量を減らすこと、電力を節約すること、シャワーを浴びる回数を減らすことなどを、良心の呵責などまったくなく、要求しているのである。中には、すでに、住居者/借主が使える湯の量を定量化する家主も出てきた。コロナ・パンデミックのように、人々は絶えず警戒モードに置かされ、その事が、人々を、”誤導し、ますます人々の存在を脅かすような政策” に対して受動的で影響をうけやすいものにしている。
オスカー・ラフォンテーヌ氏
〈 Sandro Halank, Wikimedia Commons, CC-BY-SA 3.0〉
オスカー・ラフォンテーヌ (Oskar Lafontaine) 氏【*訳注1】は、ハーベック氏に対して簡潔に反論した:「自国民のことを考えるのであれば、解決策はただ一つだけ。最悪事態を防ぐためにノルトストリーム2を開くことだ。[5] そして彼は続けた:「ワシントンの記者会見で、誰が、バルト海パイプラインのノルドストリーム2を稼働させるのか否かを決定するのか、バイデン大統領がショルツ首相に、きわめて明らかしたのを見て本当に当惑した。いつになったら、ワシントンに『ここまでだ。これ以上はダメだ』と言える勇気をもったドイツ首相が現れるのだろうか。」
ウクライナ戦争について、ラフォンテーヌ氏は、米国の著名な経済学者ジェフリー・サックス氏の言葉を引用し、「ウクライナ戦争は、アメリカの新保守主義運動(ネオコン)の30年におよぶプロジェクトの最高点である。バイデン政権には、セルビア(1999年)、アフガニスタン(2001年)、イラク(2003年)、シリア(2011年)、リビア(2011年)における米国の戦争を支持し、ロシアのウクライナ侵攻を最初に挑発したネオコンが座っているのである」と述べた。[6]
ウクライナ戦争について:ローマ教皇の発言
この事に関するローマ教皇の見解は啓発的である。2022年5月19日、当然、偏見がないと思われるフランシスコ教皇は、ウクライナについてのインタビューで、「我々は『赤ずきんちゃん』のコンセプトを捨てなければならない:赤ずきんちゃんは善い子で、狼は悪者。ここでは (ウクライナ戦争においては) 観念的な意味で、形而上学的な善者と悪者は存在しない」と語った。そして教皇は、「我々は、怪物的なものだけを見ていて、この戦争の背後で起こっている、一連の劇的な出来事からなる全体像を見ていない。この戦争は、もしかしたら、何らかの形で挑発されたのかもしれないし、あるいは防げなかったのかもしれない」と指摘した。彼はさらに、「私は、兵器のテストおよび兵器を売ることに対する関心が存在することに気づいている」と付け加えた。[7]
フランシスコ教皇は、「この時点で、何人かの人が私にこう言うかもしれない:『しかし結局、あなたはプーチン派ということではないか!』と。 いや、私はプーチン派ではない。そのような事を言うのは(私がプーチン派であると言うのは)、ウクライナ紛争を過度に単純化していて誤っていると云えるだろう。私は単に、非常に複雑である根源や利害関係を熟考することなく、その複雑さを善者と悪者の区別に制限してしまうことに反対しているだけなのだ」と、言明した。[8]
もちろん、ウクライナでの戦争を是認することはないとしても、この紛争の原因と戦争前のウクライナにおける状況を知ることは、その背景を明らかにする上で有意義であり重要なことだろう。しかし、今は、この事について話し合いをしようものなら、存在を脅かされることになる可能性がある。近い将来、ワシントンからの命令で、教皇が制裁を受けることになるのか、注目される。
ノルドストリーム2を接続せよ!
2011年、カールスルーエ造形大学で講演するザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏
〈CC BY-SA 3.0 撮影:Thomas Maier氏〉
数ヶ月にわたって慎重に抑制してきた後、ついに、ノルドストリーム2の開通をあえて求める政治家が出てきている。2022年7月5日、連邦議会の左翼党議員のザーラ・ヴァーゲンクネヒト(Sahra Wagenknecht)女史【*訳注2】はTwitterで、こう述べている:「政府は必然的な結果を把握していない:プログノスの調査によれば、ガス供給のストップによって、GDPが12%低下し、560万人が雇用喪失に脅かされることになるという。経済戦争は我々を破滅させるのであって、ロシアを破滅させるのではない!制裁を解除して、必要ならば、ノルドストリーム2経由でガスを手に入れることだ!」[9]
ノルドストリーム2の稼働要求は何も新しいことではなく、米国によるこのプロジェクトの妨害も今になって始まったことではない。長年、トランプ政権はノルドストリーム2のプロジェクトに反対し、国際法違反となる広範な制裁措置を課すことすら、やって退けたのである。[10] しかし、アンゲラ・メルケル (Angela Merkel) 氏もオラフ・ショルツ (Olaf Scholz) 氏も ー ショルツ氏の場合は、 彼の就任後のワシントン初訪問までー バルト海の第二番目のパイプラインである”ノルドストリーム2”を政治的ではなく、実施できる経済的プロジェクトとして見なしていたのだった。しかし、その後、ジョセフ・バイデン米大統領は、ワシントンでのショルツ首相との会談の際に、ノルドストリーム2の稼働を、言わば、禁止したのである。
さて、ドイツは、対ロシア制裁が強化されるまでは、自国のガス需要を “ノルドストリーム1”や “ウクライナ・パイプライン “ 経由で、比較的問題なく満たすことができた。それでは、なぜ ”ノルドストリーム2”について騒ぐのか?これからも、ロシアが、ノルド・ストリーム1経由で、契約どおりのガス量をフル回転で供給し続けるように働きかけるのが論理的かつ道理に適ったやり方ではないだろうか?しかし、これは誤った推論となる。ロシアは依然として契約履行を主張しており、契約違反【*訳注3】を敵対行為とみなし、今後のガス供給を拒否することもあり得るし、この事が大惨事をもたらすことになるかもしれないのである。
その上、ノルドストリーム2は多大な財政的・技術的負担で建設され、稼働可能な状態にあるのだ。このパイプラインは、ドイツおよび西ヨーロッパのためのエネルギー保障を今後数十年間にわたり、比較的コスト効率的に確保することになっていた。ーそのように計画されていたのだった。 これらの計画が、さらに破壊されていくのなら、このプロジェクトに関わったヨーロッパの企業や納税者の負担で、何十億もの損害が発生することになるのである。
ガスをパイプラインで供給することは普通の最も安価な方法である。なぜなら、それ以外の方法はすべて過度に高価で、不経済であり、エコロジカルではないからだ。その上、タンカーやターミナルがまだ建設中であるので、それには年月がかかる。さらに、エネルギー供給に関して、無条件に、あてにならない供給者となるかもしれない可能性をもつ、アメリカをはじめとした不確かな供給国に依存するということにはリスクが含まれるのである。
国民を苦しめる無駄な制裁
ノルドストリーム2を稼働させることによって、予見される大惨事に対する防止策を講ぜよ」との要求は、左翼党だけから出たものではない。ドイツ連邦議会での注目すべき演説で、 AfD(ドイツのための選択肢)のシュテフェン・コトゥレ (Steffen Kotré) 議員は、「対ロシア制裁を”無駄”である」と評し、「ガスパイプライン・ノルドストリーム2の稼働は緊急に必要である」と述べた。このコトゥレ議員の発言に対してオラフ・ショルツ首相が示した反応を描写するのには、おそらく、古い諺である「無知とプライドは同じ木に育つ」という表現【*訳注4】が最も適切であろう。ショルツ首相は憚ることなく、こう言ったのだ:「私は分かった:AfDが右翼ポピュリスト政党であるばかりでなく、ロシアの政党でもあるということが」と。[11]
このショルツ首相の発言に対して、インターネット・メディア ”NachDenkSeiten ” の発行者・編集者であるアルブレヒト・ミュラー (Albrecht Müller)氏が、大胆だが適切な反応を示している:「この主張はあまりにも暗愚で、歴史を無視しており、あまりにも軽率であり、この人物が我々の政府のトップにいるという事実を考えると、ただ顔を覆うしかない。」 この、他の政党に対して、その政党がロシアの政党であるという非難には驚かされる。何故なら、この非難は、その人の政策が概ね米国によって決定されている政治家の口から出たものだからだ。制裁、緊張緩和政策の終わり、軍備、武器供給 ー これらすべてが、ショルツ首相の政党が出した最初の政綱とは一致しないのである。[12]
7月6日、左翼党のエネルギー専門家であるクラウス・エルンスト(Klaus Ernst)連邦議会議員が発言した。彼は、制裁の解除とエネルギー供給についてロシアと話し合うことを要求したのだ。ーこれに対して、左翼党内からでさえも猛烈な反対の声が上がった。
2022年7月6日、エルンスト氏はWeltニュースのインタビューで、「ドイツにおける物価の急上昇に鑑みれば、対ロシア制裁を維持することは”不道徳”である」と述べ、「ドイツ政府は、今、エネルギー供給を確保するために、ありとあらゆる尽力を尽くさなければならない。….. そのためには、国際法違反の戦争であるにしても、ロシアと話し合いをしなければならない。もし必要であるなら、他の方法でガス供給が保証されない場合には、ノルドストリーム2を期限限定で稼働させることについても話し合うべきである」と語った。[13]
連邦議会の左翼党議員団リーダーであるディートゥマル・バールチ (Dietmar Bartsch) 議員は、これを批判せざるをえなかった。彼はこう言った:「エルンスト氏の提案は、一見人気がありそうだが、残念ながら”世間知らず”だ。”ウクライナでのこの恐ろしい戦争”がある限り、ノルドストリーム2の稼働を要求することは間違っている」と。[14] これは、エルンスト氏が左翼党の政党方針を逸脱したことになり、そのため、エルンスト氏はザーラ・ヴァーゲンクネヒト女史と同様、直ちに叱責されたのだった。左翼党がますます投票支持者を失っていくのは当然のことである。
おそらく、このようにイデオロギーで凝り固まった狂信者たちには ー もっとも彼らは、ほとんど議論に応じないが ー 1943年にナチスが謳った「誰も飢えて凍えてはならない」という ”冬の援助スローガン” を指摘することが役に立つのかもしれない。今日においては、このナチス・スローガンを、もじって「誰も凍えることなしに、飢えるべきではない」と、言うべきであろう。
ー翻訳終わりー
以上
* * * * * * * * * *
【*訳注 1】 オスカー・ラフォンテーヌ (Oskar Lafontaine): ドイツの政治家。ザールランド州首相、ドイツ社民党党首、ゲアハルト・シュレーダー政権の財務相を歴任。社民党内では左派の論客として知られ、シュレーダー首相と対立、党首と財務相を辞任した。社民党を離党して、現在は左翼党に所属。(Source:Wikipedia)
【*訳注2】ザーラ・ヴァーゲンクネヒト(Sahra Wagenknecht): ドイツの左翼党所属の政治家。経済学者、著述家、2009年以来、ドイツ連邦議会議員。(Source: Wikipedia)
【*訳注3】契約違反:ロシア側の立場からすれば、契約違反を犯しているのはドイツでありEUである。対ロシア制裁の一環として、ドイツ・EUが、ロシアからのガスをボイコットしようとしており、もしくはボイコットしており、ロシア側は契約通りのガス量を供給できない立場に置かされている。
【*訳注4】諺「無知とプライドは同じ木に育つ(独語ーDummheit und Stolz wachsen auf einem Holz)」の意:自分自身や自分の属する集団を過信することは、しばしば、傲慢さ及び思慮分別の欠如を伴うので、悪い特徴としてみなされる。
参考資料/記事 (原文から)
[«1] Bundeswirtschaftsminister Habeck: „Es kommen noch enorme Preiserhöhungen auf uns zu“ – WELT
[«2] Ebd.
[«3] sueddeutsche.de/wirtschaft/robert-habeck-energiepolitik-1.5612658
[«4] Robert Habeck befürchtet Blockade von Nord Stream und warnt vor problematischem Winter | WEB.DE
[«5] Oskar Lafontaine: Öffnet Nord Stream 2! (nachdenkseiten.de)
[«6] Ebd.
[«7] Papst Franziskus im Gespräch mit den europäischen Kulturzeitschriften der Jesuiten (herder.de)
[«8] Ebd.
[«9] twitter.com/SWagenknecht/status/1544311531000791049
[«10] Dazu Wolfgang Bittner, „Deutschland – verraten und verkauft“, zeitgeist Verlag 2021, S. 117-123
[«11] Bundeskanzler Scholz bezeichnet die AfD als “Partei Russlands” — RT DE
[«12] Dumm. Blöder. Scholz (nachdenkseiten.de)
[«13] PROFITEUR PUTIN: Energieversorgung – Schaden die Sanktionen nur Deutschland? | WELT Interview – YouTube
[«14] Linken-Fraktionschef Bartsch gegen Inbetriebnahme von Nord Stream 2 | MDR.DE
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4928:220731〕
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