国民に忠ならんと欲すれば安倍派に孝ならず、安倍派に孝ならんと欲すれば国民に忠ならず。
定例の「本郷湯島九条の会」の昼街宣をおこないました。参集した8人の方々は「国葬」反対、軍事費倍増するななどのプラスターを持ち街ゆく人々に訴えました。秋快晴のもとプラスターをゆっくり見入る人たちが多くいました。何人かの若い方々も弁士の訴えに聞き入っていました。弁士の訴えも溌剌としていて赤信号で待っている方々のじっと聴いている姿が印象的でした。
弁士は、物価高の中での生活の苦しさを訴え、そのさなかに戦争準備をする岸田文雄政権を糾弾しました。
「安倍国葬」によって、安倍晋三元首相の統一協会との癒着の深さが暴露され、その安倍晋三元首相の政治を引き継ぐと公言して憚らない岸田文雄政権が国民から見放されつつあることを報道の世論調査での政権の凋落振りを披瀝しながら語りかけました。政権の安泰振りを誇示していた政権の崩壊の近いこと、それを促進することを訴えました。
憲法9条は、他国を攻撃してはならないための条項で、戦争準備をしてはならないことを強調し、戦争準備は戦争を引き込む事になることを訴えました。
9条の放擲を画策している岸田文雄政権は「国葬」を強行しました。戦前回帰を狙ったシナリオ通りの「国葬」が武道館でおこなわれたことを語り、大規模に自衛隊を動員し、「儀仗隊」、軍歌「国の鎮め」を陸自中央音楽隊が演奏し、空砲で弔意を表す「弔砲」を撃ちました。この風景は1943年におこなわれた連合艦隊司令長官山本五十六の「国葬」と重なります。「国葬」が戦争遂行の儀式であることの反省から戦後日本国憲法施行によって「国葬令」は失効し、ふたたび日の目を見ないようにしたのです。岸田文雄政権は「国葬」の法制化を狙っています。決して許してなりません。
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[プラスター]★「国葬」でフタを許さない、安倍元首相と統一協会との癒着の徹底調査。★ダメダメ敵基地攻撃能力、戦争になる。★人類の理想・戦争放棄の9条。★消費税下げろ、給料上げろ。★軍事費2倍12兆円、アメリカの盾・アメリカの捨て石ごめんです。★9条の会、迷わず平和路線。
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最後に、近所の弁護士から。
昨日の新聞に最新の世論調査の結果が報じられています。共同通信の調査によれば、岸田内閣の支持率は35.0%です。前月比、5.2ポイントの下落。不支持率は48.3%。先日の毎日新聞の調査では内閣支持率29%でした。危険水域に達しています。いま、あらゆる調査結果において岸田内閣支持率は続落、止まるところがありません。
岸田内閣は安倍・菅政権に飽き飽きしたという思いの、少なからぬ国民からの期待を得て、発足当時は高い支持率を誇っていました。だから、昨年の総選挙も、今年7月の参院選も、岸田与党の大きな勝利となりました。ところが、選挙後明らかになったのは、安倍晋三を中核とする自民党と統一教会との醜い癒着です。そして、強引な安倍国葬の強行。これで、あっという間に、支持率は落ちました。内閣だけでなく、自民党の支持率も落ちてきました。
それでも内閣は、国葬が終われば支持率が回復するだろうという甘い見通しを持っていたのでしょう。ところがそうはなりません。共同通信の調査では、国葬に否定的な評価をする人が61.9%という数字が躍っています。国葬での持ち直しはなかった。そして、今後も内閣支持率が上がる要素はない。むしろ、これからの物価高そして軍事費の増大です。むしろ、もっと下がることになるだろうと予想されています。
なぜこんなに岸田内閣の支持率は低迷しているのでしょうか。
理由は二つあると思います。一つは長く続いた安倍政権の正体が、今露見しているいるからです。8年8ヶ月の長期政権が崩れて、その後に何が残されたか。明らかになったものは、アベノミクスの失敗を筆頭に、内政外交の失政と、それに加えての統一協会との醜い癒着の関係の露呈。
国民は、「安倍政権の正体見たり」「自民党政治とはこんなものだったのか」と驚き、呆れてしまったのです。言わば、岸田政権は安倍晋三のとばっちりを受けて、支持率を減らしたのです。アベの因果が岸田に報いたという一面です。
もう一つあります、アベのせいにはできない、岸田自身の自業自得の側面。それは、安倍派に毅然とした態度を取れないということです。麻生派にもです。だから、山際大志郎に毅然たる対応ができない。岸田は自分の意思で安倍・麻生のとばっちりを拭うことができないのです。
今の岸田の立ち位置は、安倍派あるいは麻生派の意向に耳を傾けずしては成り立たない状況です。国民の声を聴こうと思えば安倍と麻生に逆らうことになる。安倍麻生の言うことを聞けば国民の声を聞くことができない。こういうジレンマの中で右往左往しているのが岸田政権なのです。いま、国民はこんな岸田を見限りつつあるのだと言わざるを得ません。
参院選後の岸田政権は、国政選挙のない3年間を得たことになります。これを、「黄金の3年間」として、自由度の高い政治が可能だ。憲法改正も進展するだろう。などとささやかれていました。しかし、実のところ、もう泥沼の3年に足をすくわれ始めています。
国葬の発案もおかしかったし、原発再稼働容認も、老朽化原発容認もおかしい。そして、軍事費倍増という。安倍派、麻生派の声に聞く力を発揮しないで、国民の声に耳を傾けていただきたい。でなくては、いつまでも支持率低迷が続くことになりますぞ。岸田さん。
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2022.10.11より許可を得て転載
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