経産省前テントひろば日誌10月27日
- 2022年 10月 31日
- 時代をみる
- 木村雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年10月27日は、座り込み4,066日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 毎週金曜日の文科省前抗議行動もにぎやかに 10月21日(金)
天気は良いのだが、少しずつ寒くなってきたようだ。座り込みが始まってから間もなくしてから、デモ行進のシュプレヒコールが聞こえてきた。文科省のビルの方から声はやって来た。見ていると、青いヘルメット姿で、全学連や、山谷などと書かれた大きな旗を掲げて50人前後のデモ隊がやって来た。解放派のデモのようだ。遠くて顔はよく見えないが、若者はほとんどいないようだ。かなりの年配者のようだ。今日は10.21国際反戦デーだということをデモ隊が言っているのを聞いて、50年以上前のことを思い出した。また、サンケン太郎さんの久々の登場をみんなで喜んだ。
今日は後半のKさんが遅れるとのことで、後半は手薄になったが、Hさんと韓国からの留学生と中国からの女性労働者の3人で、座り込みをしてもらった。僕らは午後4時からは文科省での抗議行動に出かけた。今日の文科省抗議では韓国から来日したノレッペウリナラの参加があり、スピーチだけでなく歌もあり、賑やかに金曜行動を展開できた。文科省前の金曜行動も、学生なしで50名近くの集会が出来るようになってきた。(S・S)
◎ 経産省に毎週請願申入れ、受取確認できず 10月21日(金)
「東電と共に脱原発をめざす会」で東電の原子力センターの人たちと会合。イチエフ事故を起こした東電こそ、いち早く脱原発を実現してほしい、柏崎刈羽原発の再稼働なんてとんでもないと訴えた。
「東電と共に脱原発をめざす会」の会合が延びて、私の座込みが大幅に遅れて心配をかけてしまった。座込んでから、経産省に電話して、前の週に送った請願申入書の受取を確認しようとしたが、「受取が確認できない」との返事。結局、郵便物を確認して折り返し電話をもらうことに。来週早々にも資源エネルギー庁総務課佐々木さんから電話がかかるかどうか。封筒を直接受け取ってくれれば、面倒な確認作業は全く必要ないのだが。今週はInさんが同様に経産省・資源エネルギー庁に申入書を提出、こちらの受取確認も必要。
藤原節男さんが、トラメガ2個を準備してくれて、午後5時からの経産省抗議行動を大音響で開始。脱原発コール。Inさんが経産省への申入れ報告と落合恵子さんの「わたしたち」紹介とクレヨンハウス「朝の教室」の紹介。田中一郎さんから、3.11直後のスクリーニング検査と規制委員長と「非化石価値取引市場」批判。TTさんが「昔の名前で出ています」替え歌で統一教会批判。Yoさんが岸田政権の原発政策糾弾とロシアと大日本帝国の侵攻批判と絶対平和主義と核の恐ろしさ。Moさんの「座込め、ここへ」「水に流すな」。Yaさんが、11月19日に多数が参加した大間裁判と集会から、あさこハウスと土地収用法。K.Mから、前述の東電と共に脱原発をめざす会報告を兼ねて、世界の原子力発電も5ギガW減っている、世界の原発の平均稼働年数が31年で老朽原発の40年+20年延長も、さらなる延長も、とんでもない。Joさんが双葉町訪問と汚染水放出批判。Hoさんが山際大臣批判と温排水を流す原発を止めろ。そして最後に経産省に脱原発コール。
多くが「原発いらない金曜行動」に向かう一方、藤原節男さんやMiさん他が、沢山の椅子や横断幕などを片づけてくれた、感謝。(K.M)
◎ 世の中悪いことばかりではないのだが 10月22日(土)
・悪いことばかりじゃない。辛うじてだけれど。
これらは黙っていたら決して実現しなかったこと。インボイス制度に反対するある声優さんが言っていた。「声を上げよう、私は『スイミー』になる」
<元自衛官五ノ井里奈さん>
防衛省、そして加害者4人が直接謝罪。
<杉田水脈議員に賠償命令>
伊藤詩織さんを中傷する複数のツイートに「いいね」を押した杉田水脈議員に対し、東京高裁は損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡した。
<竹田恒泰氏敗訴>
竹田恒泰氏が、ツイッターに「差別主義者」と書かれ名誉を傷つけられたとして、戦史・紛争史研究家山崎雅弘氏に550万円の損害賠償と投稿削除を求めた訴訟で、竹田氏の請求を棄却した二審判決が確定、最高裁第二小法廷(草野耕一裁判長)は竹田氏の上告を退ける決定をした。(O・O)
◎ 壊れたワイヤレスマイクなどの修理に大奮闘 10月23日(日)
https://twitter.com/keroppu8649/status/1584779090166710273
https://twitter.com/keroppu8649/status/1584905295528353793
曇り?晴れ。壊れてしまったワイヤレスマイクと調子の悪いトラメガの問題をなんとかしようと、原子力ドンキホーテ藤原節男さんが先週は大奮闘。さまざま工夫で、有線マイク付きトラメガを、借りたり、貰ったり、直したり、なんと3セットも、整備してくれました。(拍手!)
「音が切れ切れになるのは、乾電池では、パワーが足りないからだ」ということになり、鉛蓄電池を寄附してくれた千葉勝郎さんも、今日はキリスト教の街宣車に乗ってきて座り込みに参加。体調悪くて、何ヶ月もお休みだった「さっしー」さんも復活!
午後は青空!(はしゆき)
◎ 岸田首相のとんでもない原発政策 10月24日(月)
午前中から雨が降ったり止んだりで、座り込み準備は、霧雨が降っている最中であった。午後1時頃には北風が強くなってきた。半袖から長袖に替えれば大丈夫だと思っていたが、時間が経つにつれて寒さを感じたので、次回からは冬支度をして来ようと思った。温度計を見たら16℃であった。先週までは20℃を超えていたので、寒く感じるのは当たり前である。
座り込み準備を終えて直ぐに、相棒のSaさんが経産省批判の演説を始めた。「福島原発事故は終わっていない」「岸田首相は原発の再稼働ばかりか、安倍でも言えなかった原発の新規増設まで言い出しているが、とんでもないことである」「原発から出てくる放射能汚染されたゴミは、処分出来ずに敷地内に溜り続けており、あと数年で満杯になり、どうしようもない状況になっている」「地震大国である日本において、原発は建設してはならない代物であった」「いつ大地震が来るか判らないから、今すぐ廃炉にすべきである」。
皆で「その通り」「全くその通り」と掛け声をかけて、通行人にアピールした。ほとんど反応はなかったが、タクシー2台で経産省にやって来た団体の人達は、バナーやのぼりを見て「こりゃあ何だ?」と目を丸くして経産省の中に入っていった。
いつもは早めに来てくれる裁判ウオッチャーのOnさんは、午後2時頃来られた。きょうは3時半から弁護士会館で「働き方改革」で労働者の権利がドンドン?奪されている現状を批判する集会があり、それに参加するために来られたとのことであった。きょうの参加者は担当4名とOさん、東京西部ユニオンの2人の計7名でした。(保)
◎ 『ぼくは満員電車で原爆を浴びた』という本あり 10月25日(火)
今日は、相方のOoさんが風邪のためお休み、搬出作業は木曜日当番のように一人でした。あの狭い階段を1人で7往復すると、流石に良い運動にはなりますが、やはりもう1人は欲しいです。
経産省前に着いて、1人でセッティングをしているとOgさんが到着二人で作業を完了。しばらくすると、いつも昼休みの時間に来てくださる方が13時まで座り込んでくれました。この方は先日、テント関係者が「偲ぶ会」を実施した由井格さんの妹さんが書かれた「ぼくは満員電車で原爆を浴びた」という本を、「テントの皆さんで読んで下さい」と言って、一冊渡してくれました。事務所に置いて置きましたので、回覧して下さい。
(座り込みの時間に充分、読み終わります。私で1時間位でした)
後半は西武ユニオンのお二人他、不定期の当番者を含めて9人も座り込んだ。本日は、一日中、風も吹いて寒かった、風邪には気を付けなければ! (Y・R)
https://twitter.com/keroppu8649/status/1584779090166710273
今日は薄ら寒いです。もう、長袖上着だけでなく、その上にコートを着た方がいい。
◎ 電通の所業にはいろいろの問題がある 10月26日(水)
昼は、ぽかぽか陽気だったが、パラソルとか、木陰に入ると寒かった。
通りかかったサラリーマンの男性が「まだやっているのだねー。福島の人?」「経産省は、原発をもっとやろうと言ってんだろ」「俺も福島の事故が起こった時は国会に行ってたんだけどねー」と、本当にどうしたらいいのかと考えている感じ。ゆっくりと去って行かれた。
1971年11月の「渋谷暴動闘争」で犯人された大坂正明さんの初公判が10/25、10/26に開かれたことは新聞、TVで報道されていた。その裁判の傍聴がはずれた人がテントの座り込みに来てくれた。その人と話したことなどをまとめてみた。
渋谷暴動闘争で「新潟県警の警官を殺した犯人」とされた星野文昭さんは、無実・無罪なのに無期懲役になり、徳島刑務所に39年間入れられていたが、肝臓がんが10センチ大になるまで放置され(医療がされず)、最後は八王子の医療刑務所に送られて「手術」となったが「術後すぐのケアー措置が全くとられず」星野さんは殺された。「死亡」ではない。裁判になっている。
さらに今度は、同じく犯人とされた大坂正明さんの裁判だ。大坂さんは、当日の報道各社やカメラマンがとった場面の映像から、「警官を殺した」時間にそこにいなかったことが証明されているのである。大坂さんは星野さんとは別の大学で、一緒には行動してないので「共謀共同正犯」も成立しない。大坂さんは裁判冒頭の意見陳述で「無実・無罪」を述べた。
渋谷暴動闘争とは、1972年5.15の「沖縄・核つき本土並み返還反対」の闘いの一環で、沖縄はもとより、本土でも学生や青年労働者は必死で闘った。全国全共闘が1969年9月に結成されていた。みな闘ったのだ。何を隠そう、私T・Iは、その時、労働者だったが、渋谷にいた。
TVの報道は傍聴闘争に300人も来たとか、法廷で「大坂さん頑張れ」と声を挙げたとか、法廷の衛視がたくさん配置されていたとか言って「異常」を強調していたが、法廷で声を挙げさせないのは、東京の裁判所くらいで、地方の法廷などはいちいち「退廷」などを口にしない。そんなことも知らないで、「異常」を言うのは、おかしいのだ。そういう記者たちには、パレスチナのことも、ミャンマーのことも、ウクライナのことも、沖縄のことも話せないはずだ。
倉田さんは、いつものように経産省批判。まず、神奈川選出の山際が、10月24日、大臣を辞職したことに触れ、「あんな人物を大臣にする岸田もどうしようもない」と言った。倉田さんは「テレ朝」で安倍国葬を批判して、出勤停止処分を受けた玉川徹(菅義偉前首相の弔辞には電通の手が入っていると発言)のことで、「電通は関わっていないことを証明できる能力」をもっていることが分かったんだから、何についての批判にも電通は証明せよと言っている。
この日は、次のようなことを言われた。「電通 税金」で検索すると、「過去6年間で経産省から一般社団法人を介した電通への再委託・外注化」という『東京新聞」の報道(72件1415億円)(2020.8/19)やコロナの持続化給付金の委託費(749億円)(202.6.2)が経産省の中小企業庁から、最終的には電通関係に流れていることを言っていた。また、「探査報道(https://tansajp.org/investigativejournal/
)では、いろいろな不正の事実が載っているので、検索して下さい」と言った。あとは、汚染水批判。(T・I)
◎ 横断幕だって結構見ている人あり 10月27日(木)
セッティング当初は、秋晴れの気持ち良い天気でしたが、徐々に曇ってきた。前半は6人が座り込む。14時頃に「大阪より来ました」という人が寄って下さり、カンパをして頂き、その上に、ふくしまカレンダーまで購入してくれました。(感謝)
この方は、「テント日誌をメールにて読んでいる」とのことでした。
15時頃には、中年の男性がさりげなく、カンパを箱に入れてくれましたが、すぐに立ち去り、チラシをお渡しする暇もありませんでした。
15時30分頃に、あの大きな「ひまわりの横断幕」をジイーと見つめていた若い女性が、「原発反対なんですよね」と、おっしゃり「私は茨城の出身です」と言いながら、これまたカンパを頂きました。この人にはテントのチラシをお渡し出来ました。
これも毎日、座り込んでいる成果だと思います。(Y・R)
=====投稿=====
データ改竄容認して敦賀2号審査開始、安全性よりも効率
~岸田政権の原発政策転換を後押しする山中伸介委員長~
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会・被曝強要委員会! その256
2022年10月27日 木村雅英
10月26日の規制委定例会議を聞いて、驚き怒り、情けなくなった。山中伸介新委員長体制の原子力規制委員会が、露骨に、より再稼働推進に舵を切り出したのだ。
まず、議題3<日本原子力発電株式会社敦賀発電所2号機ボーリング柱状図データ書換えに係る原子力規制検査の結果及び今後の対応>で、敦賀2号の審査再開を決めた。大量のデータ改竄ゆえに審査が中断しており、営業運転開始(1987年2月)から35年以上経過して、当然、廃炉にするべき敦賀2号について、この日に審査の再開を決めた。
データ改竄については、例えば東京新聞の次の報道をご覧いただきたい。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/125256
<敦賀原発2号機審査中断>原電の地質データ書き換え、見えぬ動機 改ざん」認定なら再稼働なしの可能性>
2021年8月18日 21時46分
山中委員長も「御指摘のとおり、非常に東海第二の場合もミスが多くございました。」と認めながら、日本原電の安全文化も企業体質も疑うことなく、5人の委員が審査再開を決定した。
東海第二の審査合格と運転期間延長も認めてはいけない日本原電であるにも拘らず、廃炉目前の原発敦賀2号の再稼働審査を開始するとは情けない。
一方、議題1でも今後の活動方針5点を論じて確認した後、山中委員長が「効率」なる言葉を持ち出して「効率」を上げることを強く主張し、「安全性」よりも「効率」重視を委員や原子力規制庁に指示した。設置目的である<国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的>はどこに行ったのか?
10月6日の定例会議で運転期間延長(40年+20年)の撤廃を容認、「原子力規制委員会全体として運転期間について何か意見を申し述べる立場にない」と主張する山中委員長体制は、10月26日の会議でも、岸田政権の原発政策転換を後押し、原子力規制委員会は、原発推進の速度を一層速める「再稼働促進委員会」に変身している。 こんな原子力規制委員会は要らない。(木村雅英)
=====デモ・集会のおしらせ====
★10月31日(月) 月例祈祷会 JKS47士
時刻:午後2時30分より
会場:経産省前テントひろば
予定;14:30~ 芸能の時 14:50~ 「月例祈祷会」
★11月2日(水) 2つの申し入れ・抗議行動にご参加を! 定例は第1水曜です
1.第52回とめよう!東海第二原発 20年運転延長・2024年9月の再稼働はゆるさない! 日本原電本店抗議行動
茨城県東海第二原発の再稼働工事を止めよ!
時刻: 17:00より17:45 (冬時間です)
場 所:日本原電本店前(住友不動産秋葉原北ビル 台東区上野5-2-1)
JR秋葉原駅より5分、銀座線末広町駅4番出口より4分
※北ビルです!南ビルではありません!
主 催:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」TEL 070-6650-5549
協 力:「再稼働阻止全国ネットワーク」
〇「第110回東電本店合同抗議」放射能汚染水を海へ捨てるな! 東電は2200億円の原電支援するな!
東電は福島第一原発事故の責任をとれ!
時刻: 18:30より19:30 (冬時間です)
場所:東京電力本店前(千代田区内幸町1-1-3)
呼びかけ:「経産省前テントひろば」070-6473-1947
「たんぽぽ舎」 03-3238-9035
賛 同:東電株主代表訴訟など141団体
なお、第111回は、12月7日(水) スピーチ予定:
◇「東日本」と「西日本」間で電力を融通する「周波数変換所」の
増設はなぜ遅れたか? …柳田 真
◇東電柏崎刈羽原発6.7号機について …新潟から
◇東京に一番近い原発=東海第二原発を止める方法 …「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」から
★11月4日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)
経産省前座り込み行動を経産省本館前で毎日実施しています。
平日:12時~16時(月~木) 、13時~18時(金)
土・日・休日:12時~15時
★11月2日(水) 原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動(東京・六本木)
・毎週水曜日12時~13時、六本木ファーストビル前
・2022年11月2日、9日、16日、30日【水】 (23日は休日)
呼びかけ:木村
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4974:221031〕
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