経産省前脱原発テント座り込み日誌2月2日版
- 2023年 2月 5日
- 時代をみる
- 木村雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2023年2月2日は、座り込み4,163日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 珍しい風景に出会う 1月27日(金)
今日は「午後から雪になる」という予報が出ていたので、防寒の服装、しかも濡れてもよい服装で出かけてきた。幸いなことに、事務所に着いた頃は、まだ雪も降っていなかった。しかし、昨日、今日と寒い日が続く。セッティングが終わり、座り込みを開始したが、座り込み交代の午後3時までは、雪は降らないでくれた。
3月の大間原発訴訟の口頭弁論期日が近づいてきたので、熊谷厚子さんの話題になった。先週、東京にやってくる予定だったそうだが、東北、北海道の大雪で航空便の欠航が相次ぎ、やってこられていなかったそうだ。イロハネットの女性たちが、コンタクトをとっている。3月1日の口頭弁論期日には都合がつけばよいのだが、大雪の状態がどうか心配だ。
私がトイレに行っている間に、ご高齢の男性が、何も言わずにカンパ箱の場所までやってきて、硬貨をそっと入れてくれたそうだ。こうした名もない人たちの支援を受けながら続けているのが、私たちテントひろばの活動だ。大変ありがたく受け取った。
午後2時近いころ、右翼街宣車が1台、大音量を上げながら、文科省方面からやってきた。文科省に向かって「解散させろ」とか「文科省の皆さん、ちゃんと仕事をしていますか?」と大声でどなっている。公安警察車両が、右翼街宣車の後ろについて日比谷公園方面へと進んでいった。また、もう一つ珍しい光景だが、日の丸の旗を何本もなびかせて、無言で文科省前の歩道を行進してくる。これまた、公安警察らしき面々がその後をついて歩いてきた。ちょっと見ると滑稽な雰囲気だが、霞ヶ関の交差点を右折したので、こちらに来るかなと身構えたが、まっすぐに日比谷公園方面に向かって進んでいった。やれやれである。夕方の「辺野古の埋め立て工事に反対する沖縄集会」を妨害しに来たのではあるまいか?と思ったが、確かではない。(S・S)
◎安全最優先、気候変動、エネルギー危機、電力逼迫、ウクライナを口実に原発動かすな! 1月27日(金)
寒空に到着すると藤原節男さんがトラメガ3台のセッティング、感謝。文科省の抗議行動を聞きながら、17時から「安全ではない、気候変動口実、エネルギー危機口実、電力逼迫口実、ウクライナ危機口実に原発うごかすな」ほかのコールで抗議行動開始。今週の出来事、1月23日「原発やめろ!国会開会日行動」、1月25日「311子ども甲状腺がん裁判」「規制委が経産省癒着逃れ会議」、1月26日「柏崎刈羽トラブル論議」を確認。
田中一郎さんが、岸田原子力政策行動指針の安全性最優先・既設炉の最大限活用・次世代革新炉開発・バックエンド(核ごみ処理)を糾弾し、基本政策分科会など有識者・御用学者をこき下ろした。確かに、これら原子力小委員会等の会議では、事務局の提案に対して3分ずつ肯定的意見を言うだけで終わる。
K.Mから、「海温め装置」原発を推進する為の岸田政権の嘘『安全性最優先・気候変動・エネルギー危機・電力逼迫・ウクライナ危機を口実としている』を指摘。
火炎瓶テツさんが、フクイチ事故の頃を思い起こし、現在、自販機など電力消費節約を言わず、大手電力会社を支援し、老朽原発の耐用年数延長を画策する経産省を批判し、経産省恥を知れ・フクイチ事故は終わってない・答はひとつ脱原発のコール。
Hoさんが、入管法改訂案とミャンマー国軍を支援する日本財界を批判し、再エネへの切り替えを呼びかける。
Moさんが、「軍事費の為のコロナ5類移行」を批判し、「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。「汚染水を海に流すな」コールも。
Yoさんが、原発推進と戦争のための補正予算を批判、核シェルター造れの戦争体制づくりを糾弾、ウクライナの市民を考えれば戦争を避けるべき、守るべきは人の命、原発と核兵器は不要、広島地盤で核廃棄を言わず息子の為に税金使う岸田を糾弾。
K.Mが、柏崎刈羽の配管に大穴のトラブルから老朽化の恐ろしさ、エネ庁と規制委との癒着批判と原子力規制委員会定例会議の傍聴の薦め。
Hiさんから、1945年の焼夷弾を見た体験から戦争反対を訴え、今のマスメディアの報道を批判し、戦争させない社会をと訴えた。 最後に、脱原発、経産省は嘘(安全・安い・電力足りない・クリーン・グリーン)をつくな、命・地球・未来を守れ、再稼働反対、NO-WAR、NO-NUIKESなどコール。約40人の声が経産省に届いただろうか。(K.M)
◎ 通りがかりの女性の励ましがうれしかった 1月28日 (土)
Oさんがお休み、当番3人でスタート。雲一つない快晴で陽ざしは強かったけど、風が冷たく寒かった。
H君が来てくれ座ってくれた。通りがかった中年の女性が頑張って!と言ってくれたのが嬉しかった。他に訪れる人もいなかったので、週刊金曜日を読みながら座っていた。PFASが地球を壊すという記事にびっくり。原発はじめ、色んな事で人間が地球を汚していることをもっと考えなくてはと思う。
終了間際に、「原発回帰に反対」のプラカードを持った男性が現れて、経産省に向かって数分、抗議の声を上げていた。テントのチラシをお渡しして金曜行動のことを話した。来てくれると良いけど・・・・彼は「これから官邸前に行く」と言って去って行った。彼の怒りが伝わってきたけど、もっと皆が怒らなければと思う。(I.K)
◎ 煩わしい右翼もこず、ご機嫌な一日だった 1月29日(日)
好天で、人数も少なくはない(句会なので)、煩わしい右翼もどきもなし。ご機嫌な日でした。拡声器の音が聞こえるたびに皆ピクリとして確認しますが、街宣車は虎ノ門の交差点のところを通り過ぎただけでしたし、にぎやかな音楽が聞こえたのも、デモ隊ではなく何かの商業的な宣伝カーだったらしい。通行人で挨拶してくれた人、結構、長時間話しこんでいた人もいました。
https://twitter.com/keroppu8649/status/1619553760782749697
すっかり春になったかのような暖かい陽差しです。今日は最終日曜日で恒例の青空川柳句会が開催されています。本日のお題は「寒い」「知恵」です。(はしゆき)
◎ 1月29日(日)12時より脱原発青空テント川柳句会が開かれた
選者は乱鬼龍氏、席題は「寒い」「知恵」14時20分投句締切、14時30分より入選者の発表、披講となりました。
明るい陽射しのもと風も無く、気温の割には過ごし易い1日でした。
今回の参加者は3名、選者により入選句が読み上げられ、入選者へ、おかずのりや、甘夏、みかん、バナナなど様々なフルーツが景品として手渡されました。入選句は以下の通りです。
「寒い」の特選
・事故避難 寒さにふるえた 日を忘れ - 原子力ガリレオ
「寒い」の秀句
・原発の 無理筋ツケは 国民へ - ふ64
・一番の 経済対策 脱自民 - ふ64
・寒さ越え 脱原発の 座り込み - 芒野
「知恵」の特選
・福島を 元に戻せる 知恵欲しい - 芒野
「知恵」の秀句
・ふしぎだな 専門家ほど 知恵がない - 原子力ガリレオ
・議員官僚 集まるほどに 文殊消え - ふ64
・知恵がなく 事故をおこすぞ 再稼働 - 原子力ガリレオ
次回の脱原発青空テント川柳句会は2月26日(日)12時より開催いたします。3月は3月26日(日)12時より開催いたします。3月は句会の後、懇親会も予定しています。是非ご参加ください。(S.E.)
◎「お金で人々を分断して支配する」、今、沖縄で盛んだが、次は原発で 1月30日(月)
きょうも朝から晴れ渡り、太陽の暖かさを満喫しながらの座り込みだったので楽であった―ときどき吹いてくる突風を除いては。
きょうは裁判が二つあったので、それを傍聴した方が帰りに寄ってくださった。
一つ目はいわゆる「追い出し裁判」と呼ばれるもので、訴えられているのは鴨下さん家族である。裁判自体は5分程で終わったそうです。東電福島原発事故の被害が続いているのにも拘わらず、被害者を追い出そうとしている国・福島県の仕打ちに怒りを禁じえません。
もう一つは「マイナンバーカード」裁判です。きのうで結審したそうですが、次回の判決日は分からないそうです。昔は「総背番号制」と言っていましたが、世論の反対を受けて断念した代物です。名前を変えても中身は同じ。今では2万円貰えるからと6割の人が応募しているそうですが、自分のプライバシーがすべて政府の手に握られていることを思い知らされることでしょう。
「お金で人々を分断して支配する」―権力の常とう手段。今、沖縄でも盛んにやられていて、あの狭い島の至る所に米軍・自衛隊基地が作られている。当初、島に自衛隊が来ると地元の経済が活性化するので歓迎していた人々も「自分たちの島が戦場にされる」という実態を自覚して、徐々にではあるが、反対の声を上げつつある。辺野古新基地建設反対!琉球諸島の軍事基地化反対! (保)
◎ むかし話をいろいろ聞いての座り込み 1月31日(火)
午前、学生時代の友人を訪ねて30分ほど話してから直接に経産省前に向かう。今日で1月が終わる雲一つない快晴の31日。しかし風は強く吹いて椅子は座っていないと旗と一緒に倒れてしまう。TVカメラを据えて5~6人の男女が歩道に屯していたがすぐに去っていった。Yさんはパソコンを取り出してIさんと何やら話し込み、Kさんが12時直後にやってきて弁当を食べ始める。その後Kさんからいろいろな昔話を聞かされました。
持参した新書をぱらぱらとめくっていると、Aさんがいつものように重たそうなバッグを担いで現れ、今日も無事に座り込みを終了。(O・E)
◎ 何も知らされないうちに進む戦争体制を実感 2月1日 (水)
割と暖かかった。セッティングが終わったらすぐ、通りがかりの人が「テントニュースを下さい」と言ってきた。それから、Yさんが「近くに用事があったので」と言って、しばらく座り込みをしてくれた。岸田内閣がいかにひどいかということをずっと言っていた。
しばらくすると「職長会」というゼッケンをつけた集団がゴミ拾いをしにきた。「どこの、なんの職長会」なのか聞いた。今度、規制庁がはいるという建設現場の、それぞれの企業の、いろんな職種の職長を募って、わざわざ、「職長会」とゼッケンをつけさせてゴミ拾いをしているということだった。おじさんたちは、なんかいいことをしているような感じだった。でも、なんだか、見え透いていると思った。経産省など、ゴミ拾いをしている人など見たことがない。
大賀さんが、当番のIさんに相談があって来た。なんだか楽しそうなことをやるらしい。倉田さんが規制庁から回ってきて演説。倉田さんは横浜市民で横浜市や神奈川県のやることを注視して、抗議している。今日は新聞にも出ていたが、「黒岩知事が横浜のノースドックにアメリカの小型揚陸艇部隊を配備することをOKした」ということを批判していた。そこは、三菱重工がある場所だが、港湾は自治体管理だ。本当に、なにかウカウカっている間に、市民や住民には知らされないままに「戦争」が進んでいっている感じだ。 (T・I)
◎ 強風で人気の「ひまわり横断幕」もセットできず 2月2日(木)
強風で、あの人気抜群のヒマワリ横断幕をセットする事が出来なかったが、他の横断幕は、バタバタと水平になりながらも何とかセットした。前半は当番の3人の他、久しぶりに「9条改憲阻止の会」で沖縄担当をしていたToさんが来られた。体調はまだ回復していないようで、かなり身体がスリムになっておりました。
後半は、これまた、体調を崩していたTkさんが復帰して、勢揃いし、話が弾んでやっぱり良いものだ。話が弾んでいる時に、自転車に乗ってやって来た雪駄履きの中年の男性が「寒い中ご苦労様です」と言って、お札をカンパ缶の中に入れてくれました。おそらく何回か、この前を通った人と思われます。
この後、英語の先生が来られた。「先週、商売道具のバックを忘れて、テント事務所の近くまで取りに来た、そのお礼に」と美味しいチョコレートを差し入れて下さいました。今日も寒い一日でした。(Y・R)
========投稿========
静岡ひまわり集会のレポート
お疲れ様です、早川由美子です。
表題の件、大変遅くなりましたが、静岡ひまわり集会に参加したレポートを書きました。主に写真によるレポートです。
https://www.petiteadventurefilms.com/himawari_2022_report/
ご覧くださればありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。
=====添付資料=====
原発週報2023.1.25-1.31 (原発をめぐるマスコミ記事、編集者:漆原牧久)
=====デモ・集会のおしらせ====
★2月8日(水)東京地裁103号法廷(井戸川裁判) 9:30裁判所前 10:30開廷
★2月8日(水)原子力規制委員会前 12:00~13:00
★2月10日(金)経産省正門前(テントひろば) 17:00~18:00
★2月12日(日)子ども脱被ばく裁判判決前集会(脱被ばく実現ネット)12:30~16:30
港区男女平等参画センター
★2月15日(水)原子力規制委員会前 12:00~13:00
★
その他:さようなら原発では2月24日夜に日比谷野音でザポリージャ原発攻撃抗議集会を行う。3月21日には大規模集会を行う。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5020:230205〕
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