HOWS講座 周恩来の生涯と思想 ──中国の革命と建設における周恩来の足跡から考える 講師=村田忠禧(横浜国立大学名誉教授)
- 2023年 2月 24日
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日本語版『周恩来の足跡』出版に当たって 、監訳者である村田忠禧氏にご報告していただく。原書の李海文主編『周恩来伝略』(四川人民出版社,2021年6月出版)は、周恩来研究第一人者の李海文を筆頭に8名(いずれも中共中央文献研究室等の研究者)が周恩来の生涯を103のエピソードでまとめたものです。昨年は日中国交正常化50周年でしたが、今回は周恩来の生涯(1898年~1976年)のなかでも最晩年の1971年から1年間の国交正常化への道を焦点におきます。なぜなら、それは戦前の「暴支膺懲」ならぬ中国敵視政策に邁進する日本反動化の現状への頂門の一針ともなると期待するからです。以下は、村田氏が神奈川県日中友好協会の機関紙『日中友好の輪』(第146号)に寄せた寄稿文の一節です。現状打開の道をともに探りましょう。
「半世紀に及ぶ革命と建設の生涯においていくつか節目になる時期があったが、1971年から1年間は中国にとって、また中米関係、日中関係において大変動が発生した時期である。それは名古屋での世界卓球選手権大会への中国選手団の参加から始まり、7月のキッシンジャーの秘密訪中による米中関係改善の動きが明るみになり、中国の国連復帰が実現される。
中国国内では林彪が逃亡に失敗し死亡する事件を契機に周恩来が文革で広まった極左思想弾圧を進め、翌年1月の陣毅追悼会での毛沢東の変化を見逃さなかった。2月のニクソン訪中で米国は台湾から次第に撤退する意向を表明。中米関係の改善と日本国内における国交正常化運動の高まりを受け、田中内閣が誕生。短期間で日本との国交正常化を実現する。この時期に周恩来は癌に侵されていた。」
日時: 3月18日(土) 13時~15時30分
場所:HOWS(本郷文化フォーラム ワーカーズ スクール)ホール
〒113-0033 東京都文京区本郷3-29-10飯島 ビル1階小川町企画内
TEL.080-9816-3450
URL=http://www.hows.jpn.org/
e-mail= hows@dream.ocn.ne.jp
ご注意:事前予約必須です。今期の講座は25人定員・マスク着用で行います。ご了承ください。
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