経産省前脱原発テント座り込み日誌6月15日版
- 2023年 6月 19日
- 時代をみる
- 木村 雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2023年6月15日は、座り込み4,296目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 人権感覚のない役人にしたのは 6月9日(金)
今日は朝から雨が降っている。いすを並べ、旗やバナーを並べていると、雨も小やみになり、それからは少しだけ日が差してきたようだった。雨も上がって過ごしやすかった。暫くすると月曜担当のSさんがやってきた。少しの間座り込みに参加した。昨日の入管難民法改悪反対闘争のことを新聞記事で読んで、いてもたってもいられず早朝から駆け付けたそうだ。参議院の本会議であっけなく可決成立してしまったそうだ。自民党、公明党だけでなく維新や、国民民主も賛成で呆れ果てていた。外国から日本に避難してくる人々が難民として申請してもほとんどが認められず、滞在が許可されないということは不法滞在ということで、今回の改悪案では難民申請を3回繰り返すと母国に送り返されることが有るというそんな法案だったのだ。国へ返されれば拘束されたり、投獄されたり、命の危険さえもあるということだそうだ。なぜ、そこまでして法案を無理無理通さねばならないのか?理解に苦しむ。かつて、法務省の役人が「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」と言い放ったことがあるそうだ。また、ウイシュマさんの扱いを見ていても分かるように人権感覚のかけらもない役人が多い。こんな役人にしたのは一般国民の無関心だ。在日韓国朝鮮人に対するヘイトスピーチにしろ、難民に対する扱いにしろ、一般国民が目覚めなければならないだろう。(S・S)
◎ 老朽原発うごかすな、放射能汚染水の海洋投棄を止めよう 6月9日(金)
曇り空ながら爽やかな初夏。脱原発、再稼働反対、運転延長反対、命を守れ、地球を守れ、未来を守れ、…のコールで17時に経産省への抗議行動開始。
K.Mから数日前にデモ出発時に巨体の右翼が突っ込んで来た為に担当が足首の複雑骨折を受けた、注意しよう。原子力規制委員会行動にも比較的大人しい右翼が来ているが…。
Hoさんが、入管法が改定され多くの難民が強制送還される、太陽光や風力発電が増える中で原子力発電を止めよう、特に若狭の原発は危険だ、核兵器の為に原発を動かすことも許されない。
Kuさんが、東海第二の再稼働反対の一斉行動の呼びかけ。来年9月の再稼働を止めよう、GX推進による60年超え運転期間延長はとんでもない、関西の老朽原発うごかすなとも連携して何としても老朽原発を動かさせない闘いを、常陽を動かすなんて非常に危険、核ゴミで一杯の東海で原発を動かさせない闘いを共に闘おう。
田中一郎さんが「東京電力・最高裁・原子力規制庁・巨大法律事務所の蜜月」(後藤秀典)を紹介して、法律家たちが団子状態で裁判が歪めらていることを糾弾、選挙で自民党・公明党を落選させよう。
火炎瓶テツさんが、GX法が決められた、8千ベクレルで安心・安全なんてありえない、汚染水を処理水と言うな、官僚たちのなし崩しを許さない、経済産業破壊省だ、…と話したあと、GXって一体なんだ、経産省ふざけるな、311はどうなった、フクイチ事故は終わってない、どの面下げての原発推進、経産省目を覚ませ、原子力は滅びの道だ、脱原発・核廃絶のコール。
K.Mから、経産省が、専門性無く、「見せかけ」、「やってる感」のみで、日本の産業政策の大失敗を生んだことを説明。
Moさんが、軍需産業育成などとんでもない政策を続ける岸田政権を糾弾し、「座込め、ここへ」、「水に流すな」を歌う。
Miさんが、福島事故後のGX原発推進と原発再稼働を批判、さらに放射能汚染水の海洋投棄を止めよう、除染土の撒き散らしも止めよう、汚染水海洋投棄を止める闘いを!
初登場の方が、国家と国民の問題、司法のおかしさを指摘。
乱鬼龍さんが、ウクライナで巨大ダム破壊、こんだ時代に私たちは生きている、原発を止めよう、反核・反原発の声を今あげる時、続けて頑張ろう。
最後に経産省は嘘をつくな、原発はクリーンではない、原発はグリーンではない、NOWAR、NoNukes、…のコールで終了。 (K.M)
◎ 汚染水の話が弾んだ 6月10日(土)
今日はOgさんがお休み。3人で静かにスタート、曇りで蒸し暑かった。土曜日は訪れる人もあまりいないので、今日も3人きりかと思っていたら、三茶のWさんが学習の友社の「原発汚染水はどこに」という本を持ってやって来たので、汚染水などについての会話が弾んだ。
私は玄海原発・泊原発でも流している排水についてトリチウムだけなのか疑問を持っているが、答えは出なかった。何とか調べてみたいと思う。
その後、たんぽぽ舎ボランティアのOkさん・さいたまの㎞さんが来てくれて、賑やかになって良かった。(I・K)
◎ 来週は正門前で 6月11日(日)
今日のセッティングは月曜日担当の坂本さんと日曜自転車の遠藤さんが行いました。その際、横断幕を角地植え込みの柵につけて、のぼり旗を植え込みの地面に挿しました。すぐ経産省の警備員が来ましたが、「来週は正門前に行きますので、今日の3時間だけはお目こぼしを」と手打ちしたとのことです。なので、来週の日曜は正門前に座り込みましょう。皆様お忘れなく。(峯島)
◎ 6月11日(日)曇り、朝は土砂降りでした。
https://twitter.com/keroppu8649/status/1667781092596916224/photo/2
日曜日の責任者、藤原節男さんがひどい風邪でお休み。時間を作れる人をかき集めて今日の当番をやり遂げました。場所を経産省角にしたため、経産省正門前に来てくれた方から見えなくて「経産省正門前で20分待っていた」と言われました。(はしゆき)
◎ 監視カメラって嫌なのだが 6月12日(月)
きょうは小雨が降る肌寒い一日だった。午後1時半過ぎにお年寄りが足を止め、私に言ってきた。「分かっていると思うが、経産省は四六時中お前さん方を監視しているぞ」。「分かっています、あれが監視カメラです」と私(保)。「俺は20年以上、虎ノ門駅で監視されてきた。俺が駅を降りると監視カメラで見ていた奴がニコッと笑うんだよ」「それと、もう一つ。国民主権は何のためにあると思う?
天皇を守るために作ったんだよ。だから官僚らは誰一人、国民主権のために動こうとはしない」「自民党はアメリカを利用している」。
マッカーサーが今の憲法を作ったのは、日本人の中にあった軍国主義を一掃してアメリカ的民主主義で日本を変えるためであった。この点でアメリカは成功した。しかし’47年からの共産中国が誕生してくる過程、’49年のソ連の核実験の成功を見て、日本の武装化に方針転換した。民主化は中途半端で終わった。この過程で天皇ヒロヒトは、沖縄をアメリカに売り渡し、天皇制護持に成功した。
これを好機到来と見た、岸信介を先頭とする天皇主義者がアメリカに従属しながら天皇中心の国家づくりを目指し、遂に安倍政権を誕生させ、今日に至っている。こう見てくると、お年寄りの見方も概ね間違っていない。
きょうの参加者は、担当の4人に裁判ウオッチャーのOさん、東京西部ユニオンの二人。午後3時過ぎに職業病で左手を負傷している三軒茶屋のWさんが菓子パンを差し入れてくれました。お腹が空いていたので美味しく頂きました。珍しく来た雀もおこぼれに預かって大忙しでした。(保)
◎ パラソルが必要な季節になってきた 6月13日(火)
先日とは、一変した梅雨の晴れ間で、おまけにかなりの高温、セッティング終了後には、汗が滴り落ちました。パラソルが無ければ、とても座り込んで居られないほどの晴天。時より吹く突風に、かなり傷んでいたパラソルがキノコになったらと思ったら、骨が折れてバラバラになった。直ぐに事務所に行って代わりのパラソルを持って来た。
今日も、先日来てくれました三軒茶屋のWさんが、座り込み早々に到着左手にグルグル巻いた包帯が今日取れるとのことで、それまで座り込んで頂きました(一日も早い全快をお祈りいたします)その後には、国会議員会館内での院内集会に参加された方や、私の事情を知った方々が応援に駆けつけてくれまして、私は定刻より早めに帰宅することができました(感謝です)。それと新しいパラソル4本が届きました。(Y・R)
◎ 6月14日 (水)
家を出る時は雨だったが、地下鉄を降りたら、雨は降っていなかった。座り込みのセッティングもスムースに進んだ。今日は「311子供甲状腺がん裁判」の第6回口頭弁論14時~の日で、まずI・Kさんと田中さんが傍聴抽選前に、KさんとFさんが傍聴抽選に、はずれた後に、寄ってくれた。Fさんは、「君が代」処分を受けた元都立高校の先生で、今の政治を嘆き、地域での活動などを話していかれた。カンパもいただいた。この間、SさんとObさんが水曜日座り込みに常連化。
倉田さんは、横浜市でのノースドック闘争などで、少し横浜での活動に専念すると言われた。倉田さんは、神奈川県政が地に落ちたものであることを言われた。黒岩知事は知事に当選したものの、スキャンダルで求心力を失っていて、「えろぐろいわ」のアダナがついていることをしゃべった。IAEAと日本政府、経産省とがつるんでいることも言った。
国会でLGBTQ法案が全くデタラメな形で成立させられようとしているが、トランスジェンダー男性の人が寄られて、ObさんやT・Iとの間で、かなり論議になった。よかった。終わり間際に、少し雨が降ってきたが、たいしたことはなかった。今日のテントひろば参加者は、15名。(T・I)
◎ ハガキ作戦進行中 6月15日 (木)
曇り空で、今にも降りだしそうだったが、午後1時半ごろまでは、何とかもちこたえ、そのうちポツリポツリ降りだして、午後2時ごろには、本降りになってしまった。久いた紐をきちんと整理するなど前向きな気分になったようだ。
しばらくして、Yaさんのお知り合いの原発反対や反戦に関わっているMiさんが、江の島のタコせんべいを差し入れてくれてしばらく座って話して行った。
午後2時頃、イロハのWaさんも来てMiさんと話していた。色んなつながりがあるのですね。後半当番の方が来たので私は失礼したが、その後、樺美智子さん追悼の会に行った人、数人が寄ってくれたそうです。そして、久しぶりのTaさんも来たということで良かったです。
木曜日のメンバーで始めた放射能汚染水反対のハガキ作戦は、今までに9500枚配り、今は印刷済みのものが残り少なくなりましたが、政府は漁業者との約束を破り、外国からの反対にも耳を貸さず、強引に放出する気のようなので、まだ続けたいとの結論に達しました。引き続き、ご協力お願いします。(I・K)
========投稿1=========
経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その209
東電はサブドレン汚染水で海を汚し続けているのではないか? 地震対策するつもり無いのか?
~「東電と共に脱原発をめざす会」の質問回答から~
2023年6月16日 木村雅英(経産省前テントひろば)
「東電と共に脱原発をめざす会」を隔月で開催、去る6月14日(水)午後にも東京電力広報部原子力センターの人たちと、事前質問・回答・話合いを持った。私からは、この日の東京新聞朝刊「こちら特報部」を参照して、あれだけの事故を起こしその収束も廃炉も賠償も復興も見えない中で、柏崎刈羽再稼動など原発推進をすることと放射能汚染水海洋投棄を止めるように訴えた。
主として私の質問と回答から注目した部分を紹介・報告する。
なお、事前の質問と回答は、次のURLをご覧願います。 http://www.jca.apc.org/~kimum/TEPCO230614.html
1.こちら特報部が示す東電「事業者として不適格」「原発は別組織で」「技術もモラルも難あり」
この日の東京新聞朝刊のこちら特報部「失格 烙印」の記事を私から紹介、この「東電と共に脱原発をめざす会」で毎回私が質問・追求していたこ正当性を確認したと述べ、柏崎刈羽原発の再稼働断念と東電福島第一原発(イチエフ)からの放射能汚染水投棄断念を訴えた。
2.原子力発電は気候変動対策に寄与できない
東電の回答<原子力発電は、天候に左右されない安定的な発電が可能であること、ならびに、燃料資源の供給元が世界中に分散していることから、地政学的リスクの影響を受けにくく安定的に燃料が確保できるものと考えております。>に対して、
IEAデータによれば、太陽光発電のCO2削減効果は、原発新設の19倍、原発運転延長の6倍、また発電コストは再エネ新設と比較して原発新設は数倍、原発運転延長はほぼ同じレベルである(明日香壽川)を告げた。
3.放射能汚染の影響を明らかにしない東電
事故直後に大気中だけで広島原発168発文の放射性物質を放出した後12年。その後年あるいは月単位で、どれだけの放射性物質が生成され海陸天に放出しているのか概略の数字を出すことを再度要請し、汚染の実態を誰にでも分かりやすくすることを求めた。
4.長期かつ太平洋の環境影響評価を実施せよ
東電の環境影響評価は余りに杜撰。長期に渡る海洋投棄の影響を太平洋全体で環境影響評価するべき、またこの海洋投棄(「海洋放出」)は漁業を営む方々には全く何にもメリットが無いことを強調した。
5.サブドレン汲み上げ水の謎
サブドレンの汲み上げ水について、「一日300~1000立法メートルの放射能汚染水をそのまま海に流してる」とイチエフ見学時に副所長から聞いた。東電は<建屋周辺の井戸であるサブドレンから汲み上げた地下水については、事故当時放出された放射能により汚染していることから、浄化設備で浄化の上、運用基準を下回っている事を確認した上で、排水しております。>と答えた。この12年間の扱いをどれだけ信用できるか?
6. 地震影響を隠しとおそうとする東電
伝習館ビデオ映像の東電の「反省と教訓」に「地震」が出てこないことを再度追求。東電は国会事故調の地震による配管破断説を極力否定したいからこの表示も変えないつもりだ。
7.柏崎刈羽の6,7号機のプールは90%以上 満杯なのに号機間輸送の実施で余裕確保と回答。使用済みMOX燃料は無し。
========投稿2=========
東京から福島へ 駅伝デモ(リレーデモ)を (三上治)
汚染水海洋放出阻止に向けた闘争
福島原発事故で発生した(現在も発生し続けている)汚染水の海洋放出を政府は2年前に閣議決定し、そのための工事を進めてきた。その放出開始時期が近づいている。試験的な放水をはじめたという報道もある。これについては様々の反対の声があり、運動も起っているが、経産省や東電などの汚染水安全キャンペーンも浸透しており、反対闘争は、たち遅れ気味であることも確かです。僕らはどうすべきか、闘いは難しくなっているのですが、それに抗して闘いたいと思う。東電や政府や官僚どもに一矢報いたい。東京から福島に向けた「汚染水海洋放出阻止」のリレーデモ(駅伝デモ)を提起したい。
(1)汚染水海洋放出に対する反対闘争として福島の向かっての東京からのデモ(駅伝デモ、リレーデモ)を展開し現地での集会を勝ち取る。
(2)期間は1週間前後の行動となる。(具体的には歩きを基本として東京から福島までのデモ)。東京―千葉-茨城-福島というコースか、東京―埼玉-茨城―福島というコースが想定されるが、これについては早急に決定する。東海第二原発はコースに含める。千葉(あるいは埼玉)1日間。茨城2日間、福島2日間を基本とするが、その中で集会(交流会)を行う。コースは歩きを原則とするが、必要に応じてバスなども利用する。徒歩での行進を基軸にするが、自転車等の参加形態も含める。
(3)この駅伝デモ(リレーデモ)は第1回目を7月中旬(20日前後)から7月25・6日ころにかけて行う。汚染水放出の時期をにらみながらの行動となるが、7月中旬以降には第2波をかんがえる。これは第一波ということになる。
(5)この行動は経産省前で座り込み闘争を管轄しているテントひろば運営会議の提起ではない。座り込み闘争とは連携した闘争になるが、組織的な責任主体は別にした提起である。
(6)賛同者・行動参加者を募り、その共同行動として展開する。
(7)連絡場所はこれから作るが、さしあたって三上治の電話とメール連絡先とする。電話は090-3908―7330.メールのアドレスは a-osamu@mbg.nifty.com (三上治)
=====添付資料=====
原発週報2023.6.7-6.13 編集:漆原牧久
=========デモ、集会==========
・6月23日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動
17時~18時 経産省前テントひろば
・6月25日(日) 脱原発青空テント川柳句会 12時~
選者;乱鬼龍 場所;経産省前テントひろば
・6月29日(木) 月例祈祷会「死者の裁き」
14時30~ 経産省前テントひろば JKS47士
・7月20日(木)7.20放射能汚染水海洋投棄反対デモ
~海は命の源、これ以上海を汚すな!~
日時:2023年7月20日(木、本来の海の日、海の記念日)
15時半:集合、16時:デモ出発、17時:経産省抗議
(詳細未定)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5074:230619〕
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