2011ノー・ウォー横浜展 [ 大災害からの復興へ、表現者も力の結集を !]
- 2011年 8月 25日
- 交流の広場
- 2011ノー・ウォー横浜展 実行委員会
大災害からの復興へ、表現者も力の結集を !
3月11日、東北地方太平洋側全域を襲った巨大地震と津波は、東日本全域で4万人に届く死者・不明者を出し、多くの人々の家や財産を破壊しました。被災された方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い復興へ私たち美術家も心を寄せ、力を合わせたいと思います。
また福島第一原発の事故で噴き出した放射能は農漁業や製造業にも甚大な被害を及ぼし、津波の被害を受けなかった住民も危険区域から避難させられ、苦難を強いられています。自衛隊や他都県の消防隊など国内からは元より、世界中から各分野の救援や激励が寄せられ、救済、復興へ必死の努力が続けられています。国として被災者を救済することは当然ですが、今も余震のおさまらない中で、衣食住に不便し職を失って不安な人など生活の疲弊は更に進行している状況です。
世界も激しく動いています。アフガンで再び戦争の泥沼にはまりこんだアメリカが日本に対して同盟国としての役割強化や、沖縄普天間基地の辺野古崎への迅速な移設を強く要求していることも見逃せません。独裁支配が長く続いているアフリカ地中海沿岸、中東の国々に広がる民主化の動きも不安定で、リビアの内戦なども危険に満ちています。
今年のノー・ウォー横浜展はこのような中で開かれます。
美術家は常に自由に作品をつくり続けます。それが出来ない時は危険だと歴史が証明しています。私たちが「ノー・ウォー」を掲げるのは、作品をつくり発表し続けたいからです。それが今、大災害、原発事故、深刻な不況、中東地域から漂ってくる戦争の影のもとで揺らいではいませんか。しかし日本政府は米軍思いやり予算、普天間基地は存続の方針です。
こんな時だからこそ、作品を持ち寄り美術家の心意気を示したいのです。
会場は昨年と同じ、神奈川県民ホールギャラリー全室です。ゆったりした壁面、高い天井から作品を吊るせる空間、評論家も文章を出品し、多くのマスコミが報道します。昨年は初出品者17人を含む 103人、平面、立体、映像、書、漫画、舞台美術、評論文など個性的で広いジャンルの作品が展示され、約1000人の平和と芸術を愛する人々が会場に足を運んでいます。
ノー・ウォー横浜展は2003年、イラク戦争開始に抗議する美術家たちが「戦争に反対し、憲法を守る」という一点で心を合わせてスタートし、それから毎年開かれてきました。「作品のテーマは決めず、作家の自由」とし、“ノー・ウォー”をかかげるからといって、作品のテーマを反戦、厭戦、戦争批判などに狭めることなく(それをテーマにすることも勿論自由ですが)、それぞれの表現を持ち寄って内容の豊かな展覧会にしようと考えています。
午前9時~午後6時 (初日午後2時開場、最終日午後4時終了)
会場: 神奈川県民ホールギャラリー 1~5室
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