ベツレヘムの教会がガザの人々との連帯を示して降誕場面を変更
- 2023年 12月 24日
- 評論・紹介・意見
- イスラエル・パレスチナ問題グローガー理恵
新約聖書でイエス・キリストの生誕地とされているパレスチナベツレヘム県ベツレヘムにある教会は、今年、クリスマスを祝うことをキャンセルした。 教会はクリスマスに展示される降誕場面を変えて、ガザの人々との連帯を示すために、赤子のイエスを瓦礫の中に寝かせた。
Source: https://www.southcarolinapublicradio.org
下記のリンクをクリックしていただくと、その動画(英語)をごらんになることができる:
https://www.youtube.com/watch?v=aGxFl_pd_bE
ちなみに、動画で話をされているムンター・イシャク牧師は「即時停戦」を求めてバイデン政権に手紙を出したとのこと。 イシャク牧師は、まだバイデン政権から返答を受け取っていないそうだが、こう述べている:「国連安保理でアメリカが即時停戦の決議案に拒否権を発動したことが私の手紙に対する返事でしょう」と。
動画の和訳:
「パレスチナにおけるクリスマスはこのようになる。」 占領下のヨルダン川西岸にある教会は、ガザの人々との連帯を示すために、降誕場面を変えて、赤子のイエスを瓦礫の中に寝かせた。 赤子のイエスは飼い葉桶に寝かされるのが慣例だが、今年、占領下のヨルダン川西岸にある教会の降誕場面は、赤子のイエスを瓦礫の中に置いた。
ルター派の牧師・ムンター・イシャク氏:
「今年は、クリスマスを祝福することはキャンセルされました。なぜなら、ガザの人々が大虐殺に遭っているときに、クリスマスを祝うのは不可能だからです。 いつもなら、飼い葉桶の中のイエスは羊飼い、聖家族、ヨセフとマリア、東方から来た三博士に囲まれています。
ここで私たちは、あたかも彼らは瓦礫の中でイエスを探しているようだと言いたかったのです。
私たちは、世界中がクリスマスを明るく祝う中、イエスの生誕地、クリスマス発祥の地、ここベツレヘムにおいては、私たちにとってクリスマスとはこういうものなのだ、というメッセージを世界に届けたかったのです。
クリスマスは、虐げられた人たち、苦しんでいる人たちとの神の連帯です。そして、もしイエスが今この年に再び生まれてくるのだとしたら、彼は瓦礫に埋もれたガザに、ガザの人々と連帯して生まれ変わるのです。
私たちの希望は私たちの信仰にあり、私たちの希望は私たちの強靭さにあります。 それで、クリスマスを祝うことはキャンセルされましたが、クリスマスの祈りはキャンセルされません。
そして、私たちが瓦礫の下にあるイエスの姿を見るとき、私たちは希望の光と破壊から生まれる命を見るかもしれません。」
ー和訳終わりー
以上
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion13454:231224〕
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