【報告】IHIはF35戦闘機エンジン部品の米国輸出をやめろ!6.6本社申し入れ行動
- 2024年 6月 11日
- 評論・紹介・意見
- F35戦闘機エンジン部品の米国輸出IHI杉原浩司武器取引反対ネットワーク(NAJAT) STOP大軍拡アクション
6月6日午後、14人が参加して「IHIはF35戦闘機エンジン部品の米国輸出をやめ
ろ!6.6本社申し入れ行動」を行いました。
豊洲駅そばにそそり立つIHI本社ビルの真ん前で「IHIは死の商人にならないで!」
と声をあげ、井出博社長宛ての要請書を読み上げ、守衛(本来、総務が受け取
るべき)に提出しました。
事前のアポイントで同社の総務担当者は、「国の方針に従ってやっており、受
け取る立場にない」として要請書の受け取りを拒みました。国に責任転嫁する
軍需企業にありがちな無責任な態度に対して、粘り腰で交渉し、なんとか守衛
に手渡すところに落ち着きました。次回の対応の改善を強く求めています。
抗議行動では、参加者から、
「ガザを空爆している戦闘機はF16が多いが、F35も使われている。イスラエル
はF35を50機も保有しているが、バイデン政権はさらに25機を供与しようとし
ている。それにより、米国の在庫が乏しくなるかもしれない。IHIによるF35エ
ンジン部品の米国輸出は虐殺加担につながりかねない」
「”国がやっていることだから”は通用しません。国が命令しているんですか。
企業は自分たちの考えは貫けないんでしょうか。私たちは世の中のためになる
物を作ってほしい。どこかの誰かを殺したり、生活の糧になる物を壊したりす
る、そんな武器にあなたたちの技術を使ってほしくない」(谷口初江さん)
などの発言を受け、
「IHIはF35戦闘機の部品を輸出するな!」「IHIは死の商人になるな!」「IHI
は次期戦闘機開発からも撤退しろ!」などのシュプレヒコールを繰り返しました。
小さな記事を見つけたことから企画したものですが、日本が官民一体の「死の
商人国家」に堕落していく分岐点での重要なアクションになりました。引き続
き可能な働きかけを探っていきます。
【動画】(撮影 kenさん)
2024.06.06 IHIはF35戦闘機エンジン部品の米国輸出をやめろ!6.6本社申し入れ行動
https://www.youtube.com/watch?v=i6essBiET_s
【IHI本社に「F35戦闘機部品の米国輸出をやめてください」の声を!】
TEL:03-6204-7800(代表)
ご意見・ご要望受付 0120-117-769(月~金、9時~17時30分)
FAX:03-6204-8800
<CSR活動に関するお問い合わせフォーム>
https://www.ihi.co.jp/ihi/contact/form/form_ihi_10707.html
※ぜひ以下の要請書をご一読ください。全国にあるIHIの支社、事業所、工場へ
の行動もご検討ください。
https://www.ihi.co.jp/company/offices/
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【要請書】
代表取締役社長 井出 博様
IHIはF35戦闘機エンジン部品の米国輸出を中止してください
4月26日、IHI(旧石川島播磨重工業)は、ステルス戦闘機F35に搭載される
「F135エンジン」の構成部品(福島県の相馬工場で製造)を、米軍需企業
(Pratt&Whitney)に向けて初出荷しました。昨年末の岸田政権による武器部
品の世界への輸出解禁(従来は米国のみ)の動きに呼応したものです。
これにより、日本製のエンジン部品を組み込んだF35が戦争犯罪をもたらす
道が開かれることになります。米国製のF35はイスラエルによるガザ空爆でも
使用されていると報じられています。
IHIはこれを契機に、全世界での一定のシェアをめざし、生産能力を増強す
ると表明しています。既に、瑞穂工場(東京都西多摩郡)でアジア太平洋地域
のF35のエンジン整備を担っており、今回の部品輸出は米軍への加担を一層深
めるものです。
IHIの総務担当者は、輸出した部品が組み込まれたF35がどこに渡るかをコン
トロールできないと認めています。これは「あとは野となれ山となれ」という
極めて無責任な姿勢です。自分たちが儲かれば、自社製部品を組み込んだ武器
が他国の人々を虐殺しようが構わないというのでしょうか。
ジェノサイドと民族浄化を続けるイスラエルに大量の武器を供給し、拒否権
を行使して国連安保理の停戦決議を繰り返し潰してきた「ジェノサイド共犯国
家」米国への武器部品の輸出が、虐殺への加担につながることは明らかです。
IHIは、米国の軍産複合体の「下請け」となることを拒否すべきです。
IHIは次期戦闘機の日英伊共同開発・生産・輸出においても、エンジンの製
造に参画しようとしており、英伊に拠点を置くと報じられています。かつて英
伊などが共同開発した戦闘機ユーロファイターが、サウジアラビアに輸出され、
イエメンへの無差別空爆に使用されたように、次期戦闘機も戦争犯罪をもたら
す恐れがあります。IHIは、次期戦闘機の共同開発からも撤退すべきです。
IHIは今、正真正銘の「死の商人」に堕落するか否かの瀬戸際に立っている
と言っても過言ではありません。私たちは、「グローバル出荷」の名で動き出
した「死の商人」への道をふさぐため、今回の武器部品輸出の危険性を広く知
らせ、主権者として、消費者として、誤った経営方針を是正させるために力を
尽くしていきます。
そして、IHIに対して、米国へのF35戦闘機エンジン部品の輸出を中止し、
「最先端の接合技術」を人殺しのためでなく、誰もが恐怖や欠乏なしにのびの
びと生きる世界をめざして活用することを要求します。
2024年6月6日
武器取引反対ネットワーク(NAJAT)
STOP大軍拡アクション
[連絡先] 090-6185-4407(杉原)
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<参考>
【IHI】F-35戦闘機搭載エンジン部品を米国Pratt&Whitney社向けに初出荷
~防衛事業におけるグローバル展開を強化~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2024/aeroengine_space_defense/1200835_13682.html
IHI、米社に戦闘機エンジンの部品出荷 海外の取引増(5月30日、日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC303ZO0Q4A530C2000000/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion13752:240611〕
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