原発週報 2024.10.9~10.15 編集:漆原牧久
- 2024年 10月 21日
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- 「経産省前テントひろば」原発週報漆原牧久
中国電力、島根原発2号機の事故対応訓練 再稼働へ確認
2024年10月9日 17:30 日本経済新聞
中国電力は9日、島根原子力発電所2号機(松江市)で重大事故時に事前に定めた手順通り対応できるか確認する訓練を始めた。訓練の様子は報道陣に公開した。原子炉から離れた場所にある貯水槽から大量送水車で水を供給する作業などにあたった。12月に予定する再稼働に向けた必須訓練のひとつで、原子力規制庁の担当者が立ち会った。
テロ対策の継続的改善確認 東電柏崎刈羽原発で規制委
2024年10月9日 19:51 朝日新聞デジタル
原子力規制委員会は9日の臨時会合で、テロ対策不備で事実上の運転禁止命令が出ていた東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)について、命令解除後も改善活動が継続して行われていると事務局から報告を受けた。柏崎刈羽原発では2021年1月以降、社員によるIDカードの不正利用などテロ対策不備が相次いで発覚した。規制委は同年4月に核燃料の移動禁止を命令し、改善を確認した23年12月に解除した。会合は非公開。
未許可のボンベ2本持ち込み 新潟の柏崎刈羽原発で東電協力企業の作業員
2024/10/9 21:24 産経新聞
東京電力は9日、新潟県の柏崎刈羽原発で協力企業の作業員が6月、重要施設周辺の「周辺防護区域」に未許可のプロパンガスと酸素のボンベ計2本を持ち込んだと発表した。パトロール中の警備員が7月に見つけた。いずれも爆発の可能性があり、安全上の理由で同区域への持ち込みには申請と許可が必要だった。東電によると、作業員が6月27日に持ち込んだ。
規制委、新型原子炉の課題整理へ 関西電力や三菱重工開発、電源不要の冷却装置など装備
2024/10/9 18:23 産経新聞
原子力規制委員会は9日の定例会合で、三菱重工業などが開発中の新型原子炉「SRZ―1200」について、開発側と規制上の課題を整理する会合の設置を決めた。年内にも初会合を開き、1年程度続ける。SRZ―1200は関西電力などが採用している加圧水型炉を改良し、電源不要の冷却装置や溶融核燃料の受け皿(コアキャッチャー)を備えている。開発には北海道、関西、四国、九州の電力4社も加わる。
原発再稼働の賛否「新潟県民の民意を住民投票で示そう」…有志が署名集めへ 選挙じゃ物足りない理由とは 2024年10月9日 12時00分 東京新聞
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、地元の新潟県で県民投票に向けた動きが出てきた。関係条例の制定を知事に直接請求すべく、28日にも住民有志が署名集めを始める。
関電美浜3号機、海水配管に穴 原子炉停止し補修へ
2024年10月10日 20時46分 朝日新聞デジタル
関西電力は10日、美浜原発3号機(福井県美浜町)で、冷却水を冷やす海水の配管が薄くなり、安全基準を満たせないため、原子炉を停止すると発表した。放射性物質の漏れはないという。停止後、原因を調べて補修方法を検討する。停止の時期や期間は未定としている。同社によると、10月5日に原子炉建屋内の機器などを冷やす冷却水の熱を取るための海水系統の配管の表面に2カ所の塩の付着が見つかった。10日午前に超音波検査をしたところ、直径6ミリと3ミリの穴が見つかり、周辺の管の厚みが、安全上の技術基準の3.8ミリを下回っていたという。
原発依存度「可能な限り低減」、自民党の公約から削除 原発回帰鮮明
2024年10月10日 19時00分 朝日新聞デジタル
自民党が10日発表した衆院選の公約で、前回の衆院選まであった「原発依存度を可能な限り低減させる」とする表現を削除し、原発を「最大限活用する」と差し替えた。「低減」の公約は東日本大震災後の2014年の衆院選から盛り込んできたが、岸田文雄前政権が原発回帰にかじをきり、その動きを鮮明にした。小野寺五典政調会長はこの日の記者会見で、原発について「日本だけではなく国際社会の中で、CO2削減の(手段の)一つとして重要という位置付けだ」と説明。
高レベル放射性廃棄物搬入 電事連要請も青森県知事「門前払い」
2024年10月10日 11時20分 朝日新聞デジタル
使用済み核燃料の再処理に伴い生じる放射性廃棄物の海外からの返還に関連し、大手電力10社からなる電気事業連合会は10日、低レベル放射性廃棄物を少量の高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)に交換し、青森県内の施設に搬入する案を県に打診した。宮下宗一郎知事は「検討することもできない。門前払いする」と拒否した。
東海第二原発の災害に備え図上の防災訓練 シナリオ伏せ対応確かめる
2024年10月10日 10時45分 朝日新聞デジタル
茨城県は9日、原子力災害に備えた図上の防災訓練を県庁で実施した。県と内閣府、自衛隊、日本原子力発電の関係者ら約130人が参加。原子力災害を対象にしたこの規模の訓練は、2017年に実施して以来となる。県南部で震度6強の地震が発生し、東海村の東海第二原発で使用済み燃料プールの水位が低下。冷却機能が喪失して放射線の放出が始まる可能性が高い状況となるシナリオだったが、参加者には事前に知らせず訓練が始まった。
福島第1原発、故障カメラ来週交換 デブリ取り出し再開へ
2024年10月10日 19:30 日本経済新聞
東京電力ホールディングス(HD)は10日、福島第1原子力発電所の溶融燃料(デブリ)の試験的取り出しに使う装置の故障カメラを来週中にも交換すると発表した。交換作業には2週間ほどかかる見込みで、完了し次第デブリの取り出しの再開を目指す。装置先端に取りつけたカメラ2台の映像が映らなくなったため、予備のカメラと交換する。
東電柏崎刈羽原発でスマホ無許可持ち込み、24年で3件目
2024年10月10日 19:53 日本経済新聞
東京電力ホールディングス(HD)は10日、9月に柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)で作業員が無許可で原子炉建屋の手前にある「周辺防護区域」までスマートフォンを持ち込む事例が発生したと発表した。保安上の機密情報が流出しないよう、敷地内には許可なくカメラやスマホを持ち込むことが禁止されている。小型ファンつき作業服を着用した同社社員が空調用バッテリーを入れるポケットにスマホを入れたまま通過した。
泊原発の再稼働に向け移行債募集 計600億円、再生可能エネの送配電網強化にも充当
2024/10/10 19:41 産経新聞
北海道電力は10日、脱炭素化移行(トランジション)に必要な資金を調達する「トランジションボンド(移行債)」を募集した。5年債と10年債で計600億円の調達を予定する。泊原子力発電所(泊村)の再稼働に向けた防潮堤設置工事や、再生可能エネルギーの送配電網強化に充てる。5年債の募集総額は200億円で、利率は0.894%。10年債は400億円で、利率は1.488%。払込期日はいずれも17日。北海道電が移行債を発行するのは初めて。九州電力と関西電力が発行した移行債には最大で約3倍の応募があった。
伊方原発2号機 冷却液体漏えい「原因は配管の弁に傷」
10月10日 18時53分 NHK
ことし3月、廃炉作業が続く伊方町の伊方原子力発電所2号機で、使用済み核燃料を補助的に冷却する液体が漏れ出していた問題で、四国電力は、液体が通る配管の弁に傷が入っていたことが漏えいの原因とする報告をまとめました。ことし3月、廃炉作業中の伊方原発2号機で使用済み核燃料を補助的に冷却するホウ酸水が、配管を開け閉めする弁の近くから漏れ出していたことが明らかになりました。
柏崎刈羽原発再稼働を求め知事に提言 新潟経済同友会「県に利益ある形で」
2024/10/11 05:00 読売新聞
新潟経済同友会の吉田至夫筆頭代表幹事(新潟クボタ会長)らは10日、県庁に花角知事を訪ね、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を求める政策提言書を手渡した。提言書は冒頭、「岸田政権下の取り組みが新政権でも引き継がれ、よりスピード感を持ち具体的に取り組まれることを望む」と石破政権への期待を示した。再稼働のメリットに関しては、電力の安定供給や電気料金の抑制などの観点から「広く公益に資する」と強調。
島根原発 規制委に安全対策を要望、鳥取県と周辺自治体
2024年10月11日 17:00 日本経済新聞
鳥取県の平井伸治知事らは11日、原子力規制庁の片山啓長官と面会した。中国電力が12月に再稼働を目指す島根原発2号機(松江市)を巡り、原子力規制委員会に安全対策を要望した。事業者による使用前検査の厳格な確認や、周辺自治体への分かりやすい説明などを求めた。平井知事は「周辺地域は(再稼働による)直接の利益があまりなく、安全だけが全てだ。不安は残るため、今後の手続きに万全を期し、周辺地域にも状況を共有してほしい」と求めた。
浜岡原発の津波想定25メートル超、規制委が了承
2024年10月11日 18:18 日本経済新聞
原子力規制委員会は11日、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)の審査会合で、敷地に到達する最大の津波の高さを海抜25.2mとする中部電の想定をおおむね了承した。既設の防潮堤の高さ22mを大きく上回るため、追加対策が必要となる。中部電は南海トラフ巨大地震と、原発の西約68kmの遠州灘沖での海底地滑りが連続発生した場合の津波が最大になるとした。中部電は浜岡3、4号機の再稼働に向けた審査を2014〜15年に申請。防潮堤は16年3月に完成した。
フィリピン 韓国の協力でバターン原子力発電所の完成を模索
10月11日 原子力産業新聞
フィリピンのエネルギー省(DOE)と韓国水力・原子力(KHNP)は10月7日、フィリピンのマラカニアン宮殿において、F. マルコス大統領と韓国のY. ソンニョル(尹錫悦)大統領の立会いの下、エネルギー分野の協力に関する覚書(MOU)を締結した。本MOUにより、韓国はDOEと協力して、フィリピンにあるバターン原子力発電所(BNPP)の修復に向け、包括的な実行可能性調査を実施する。
島根2号、安全確保へ要望書/鳥取知事、再稼働控え10項目
2024/10/11 電気新聞
平井伸治鳥取県知事は10日、県庁で中国電力の北野立夫副社長と面談し、島根原子力発電所2号機の再稼働に関する意見書を手渡した。面談には安全協定を結ぶ鳥取県米子市の伊木隆司市長と境港市の伊達憲太郎市長も同席。平井知事が島根2号機の安全確保に関する10項目の対応策や対策を申し入れると、両市長からも「発電所員の訓練を繰り返し行ってほしい」などの要望が出された。
伊方原発3号機 不具合の対策行い16日に原子炉再起動の予定
10月11日 21時38分 NHK
今月、伊方原子力発電所3号機で装置の不具合によって原子炉を停止させた問題で、四国電力は不具合の原因を特定して対策を行ったとして、今月16日に原子炉をふたたび起動させる予定だと発表しました。
経団連「原発最大限活用、明示を」提言
2024年10月12日 5時00分 朝日新聞デジタル
経団連は11日、エネルギー政策の中長期的な方向性を示す「エネルギー基本計画」の見直しに向けた政府への提言を公表した。「可能な限り原発依存度を低減する」という現行計画の記述を削除し、年度内につくる予定の次期計画で原子力を最大限活用する方針を示すよう要望。原発の再稼働に加え、リプレース(建て替え)や新増設などを急ぐよう訴えた。
柏崎刈羽再稼働、年度内は困難 県重視の「緊急時対応」策定進まず
2024年10月12日 5時00分 朝日新聞デジタル
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働をめぐる県の判断が、来年度にずれ込む公算が大きくなっている。国や東電は水面下で電力需要が高まる冬場の稼働を模索しているが、それまでに県が重視する「議論の材料」がそろわないため。また、来年度に再稼働したとしても、すぐに停止に追い込まれる可能性も浮上している。
石破首相「原発比率の低減ありうる」 単独インタビュー
2024年10月12日 23:00 日本経済新聞
石破茂首相は12日夜、首相官邸で日本経済新聞の単独インタビューに答えた。2024年度中に改定する「エネルギー基本計画」について、再生可能エネルギーの活用で原子力発電の比率の低減がありうるとの認識を示した。原発比率に関して「引き下げが自己目的ではない」とも語った。首相は9月の自民党総裁選で「原発ゼロ」に向け最大限努力する考えを示した経緯がある。
韓国原発、27基のうち14基が「予期せぬ停止」
10/13(日) 14:03 KOREA WAVE
2020年から2024年8月1日までの過去5年間で、韓国国内で稼働する原発27基のうち14基が、原発の故障など「予期せぬ停止」(不時停止)が原因で稼働を中断していたことが、韓国水力原子力(韓水原)の資料で明らかになった。このうち古里(コリ)3号機など6基は2回の稼働停止記録があった。不時停止とは、原発側の故障による「計画されていない停止」を指す。韓水原は毎年、莫大な修繕維持費を支払っているにもかかわらず、原発の故障による停止事例が繰り返されている。
島根原発2号機、12月上旬に13年ぶり再稼働 28日から燃料装荷
2024年10月15日 19時30分 朝日新聞デジタル
中国電力は15日、12月上旬に島根原発2号機(松江市)の原子炉を起動し、再稼働させる予定だと発表した。原子炉に核燃料を入れる燃料装荷を10月28日から始め、約1週間かけて行う方針も明らかにした。営業運転再開は来年1月上旬を予定する。島根原発は、2011年3月の東日本大震災後に事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型炉。
福島第1原発、故障カメラを交換 作業に2週間程度
2024年10月15日 18:33 日本経済新聞
東京電力ホールディングス(HD)は15日、福島第1原子力発電所の溶融燃料(デブリ)の試験的取り出しで、不具合のあった採取装置のカメラ交換を16日に始めると発表した。作業は2週間程度を見込む。9月17日に取り出し装置の先端に取り付けたカメラ2台の映像が映らなくなるトラブルが発生した。デブリの試験取り出しは作業の中断が続いている。
関西電力、美浜原発3号機を15日夜に停止
2024年10月15日 11:59 日本経済新聞
関西電力は15日夜、機器冷却用の配管から海水漏れが起きた美浜原子力発電所3号機(福井県美浜町)の運転を停止した。同日午前から原子炉の出力を徐々に落として午後5時40分に発電を止め、午後7時20分に運転を完全に停止した。美浜原発3号機を巡っては、ポンプやモーターなど原子炉の周辺機器を冷却するための配管の2カ所に微小な穴が見つかり、海水が漏れていることが判明した。復旧作業と詳細を調査するため、原子炉を手動停止することを決めていた。
衆院選の与野党公約、給付拡大に傾斜 原発は主張割れる
2024年10月15日 21:00 日本経済新聞
衆院選に向けた与野党の公約には給付や減税のメニューが並んだ。有権者の関心が物価高対策に集まっており、家計支援を競う。エネルギー政策を巡り原子力発電の活用で立場が分かれた。自民党は物価上昇を上回る所得の向上を重視する。目先の対応策として低所得者向けの給付金を公約に盛った。
米グーグルが小型原発の電力購入を契約 AI開発の需要増大に対応、マイクロソフトも活用 2024/10/15 17:10 産経新聞
米グーグルは14日、次世代型原子力発電所「小型モジュール炉(SMR)」の開発を手がける米企業カイロス・パワーと電力の購入契約を締結したと発表した。AI(人工知能)開発で高まる電力需要に対応するためとしている。米IT大手ではマイクロソフトも原発からの電力供給契約を結んでおり、AI開発の激化とともに電力需要が増大していることが浮き彫りとなった。
福島第1原発の処理水放出、通算9回目を終了 2025年度は残り2回
2024年10月15日 19時11分 東京新聞
東京電力福島第1原発の汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水の海洋放出で、東電は14日、通算9回目を終えたと発表した。東電によると、放出中に測定した原発周辺の海水に含まれるトリチウム濃度の最高値は、13日に採水した1リットル当たり33ベクレル。これまで最も高かった5月3日の29ベクレルを上回り、過去最高になった。放出基準の1500ベクレルは満たしているとする。今回は9月26日に開始し約7800トンを放出した。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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