経産省前脱原発テント座り込み日誌10月31日版
- 2024年 11月 4日
- 時代をみる
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2024年10月31日は、座り込み4,800日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 雨にたたられた一日だった 10月23日(水)
ちょうどセッティングの時から雨が降り出す。霧雨。時折強く降る。14時前にやみ、空が明るくなり陽もさす。早番当番のIさんは「天気予報では、雨はこれであがります。もう降ることはないそうです」と断定的にネットの天気情報を残る者たちに伝えて、遅番にチェンジしてかえった。しばらくしたら雨が降りだした。とても強く降り、15時過ぎまで降っていた。そのあとやんだので、「また降ると、いやだからね」とか言って、15時40分には片付けに入った。今日は当番だけの日だった。こういう日もある。(T・I)
◎衆議院選挙で政治を変えよう、女川原発再稼動反対 10月25日(金)
杉崎さんの自公政権批判の歌と原発反対の歌で抗議行動を開始。K.Mから、土井俊邦さん講演からガザについて自分が何ができるか、もがいてください、半田滋さん講演から自公政権が米国から武器をつけ払い爆買い、23日に東電と共に脱原発をめざす会で交渉、大河原まさこ選挙街頭情宣を手伝って流れの変化を感じた、裏金議員への自民党2000万を糾弾し、脱原発コール。
横浜の佐藤さんが、山崎誠を応援している、野田立憲民主が勝ってどんどん自民に押しやられないか、軍備問題も心配。
白倉さんが、原発を止める人を選ぼう、立憲民主と共産とれいわと社民を。新増設で高額料金を電気料金で払わされる、汚染水海洋投棄とデブリ取出しの非現実、明日にも原発を止めよう、「国富」とは豊かな国土とそこに根をおろして生活できること、長い闘いにがんばろう。残念ながら選挙では原発が争点になっていない。自公を落とそう。
漆原さんが、「原発いらない金曜行動」の声明を読み上げ、小児甲状腺がんの裁判でのがん転移の不安と闘う青年の意見陳述を紹介し、日本被団協のノーベル平和賞受賞を喜び、COP28の原発推進決議を糾弾、原発が最大・最悪の地球環境破壊だ。
堀江さんが、衆議院選挙をあきらめない、福井にある老朽原発を止めるべき。
守屋さんが、東京9区で菅原一秀を落としたい、戦争と原発を無くす政治家をと「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。K.Mから、山本義隆著からの拙文<核のゴミ」に対する唯一のそして真の解決策は「核のゴミを生み出さない」ということ>を配付して紹介。
平岡さんが、無所属になった候補にも選挙資金2000万円を出した報道、米国のトランプはファシスト、日本でも不安、原発問題が選挙の争点になっていない、混迷する政治の中でこれからも頑張ろう。
奥内さんが、勝手に2千万も入れないでください、選挙はわずかな私たちの権利で活用しよう、物価高で粉ミルクを薄めて与えて後遺症を残してはいけない、赤ん坊を守らない国民にやさしい人を選挙で選ぼう。
小川さんが、最高裁裁判官国民審査では今崎さんと宮川さんにはバツ(×)をつけよう、11月1日に最高裁要請行動を予定、明日10月26日は原子力の日で銀座デモ。
乱さんが、今日は特攻隊の日、安全な原発は無い、相次ぐ地震、避難もできない、自公政権が原発に軍拡に税金を使っている、選挙で原則的立場で原点に立ち返り頑張ろう。10月29日に女川再稼動、12月に島根再稼動の予定を確認し、女川原発再稼働反対、島根原発再稼働反対、柏崎刈羽動かすな、核のゴミ増やすな、NONUKES、NOWAR、武器を輸出するな、防衛費を上げるな、とコールして終わる。(K.M)
◎ 木内みどりさんを想う 10月26日(土)
・木内みどりさんを想う
木内みどりさんは4歳のころ「なんだ、それ、りんごのつもりか?」と言われ、咄嗟にその絵を後ろ手に隠し身を固くしたことを記憶しているという。
それ以来、木内さんは絵を描けなくなった。2017年元旦、娘さんが「お母さん、鳥の絵、描いてよ」と言った。絵を一切描かないことを知っているのに。少々ムッとしてハガキにボ-ルペンで描いた。それは4本足の鳥だった。「あのさ、毎日描いてよ。毎日笑いたいから、あはは~」と娘さんが挑発、それが嫌じゃなかった木内さんは毎日1枚描くことになった。その作品が「私にも絵が描けた」という本になった。(2018.9.15)
今まで生きてきた時間の中で、誰かに評価されたり傷つけられたりして縮んでしまった「絵を描く心」「歌う心」「踊る心」を取り戻したいのです。と、このとき68歳の木内さんはあとがきに書いている。木内さん、素敵な絵をありがとう。
余談だが、最初に木内さんを見たのはテレビドラマ(題名は忘却)。おしとやかな新妻の役だった。丁重に亭主を送り出した後、突如、鴨居にジャンプしてぶら下がる。ブランコのように体を振ってから前方に着地した。すごい息抜き。
「ゲバゲバ90分」にもレギュラ-出演、西田敏行さんと共演していた。(Youtubeに動画多数)
・今すぐに読んで欲しい、「パレスチナ/イスラエルのいまを知るための24章」(2024.5.15発行)
2023年10月7日以後に、若手研究者や緊急人道支援にこの瞬間も関わっている実務家からの協力を得て、事態が刻一刻と変化する中で出版社の方にたびたび原稿の改定を依頼してできた一冊。
編者 鈴木啓之 児玉恵美
明石書店ISBN978-4-7503-5760-7 C0336 (O・O)
◎ 10月27日(日)は、添付写真のみ
◎ 選挙一色の新聞、ゆっくり選挙結果を分析したい 10月28日(月)
朝から降っていた雨は昼前に上がった。セッティングを終えた頃から風が吹いて来たのでジャンパーを着た。気温22℃、湿度54%。
経産省前の人通りは多くない。雨模様と寒さが影響しているのであろう。いつも思うが、バナーとのぼり旗に対する反応が日本人と外国人では全く違う。日本人は黙々と通り過ぎていくが、外国人は我々を見てアイコンタクトで挨拶をしてくる。それで我々も嬉しくなって「サンキュー」と応える。
2時半頃から小雨が降って来たが、たいした事はないだろうと高を括って帽子だけで対応していたが、更に強く降って来たので慌てて傘をさした。
きょうは裁判の傍聴もなかったらしく座り込みは担当者だけだった。斜め読みした朝刊はきのうの選挙一色。帰ってからしっかり分析してみるつもりだ。第二自民党の国民民主党が大きく議席を伸ばしている。どうしてだろう?「手取りを増やす」という公約が効を奏したのであろうか?不思議である。(保)
◎ 大津漁港解雇不当裁判があった 10月29日(火)
この日は雨降り、先週までは25℃を越すような気温だったが、上着が必要になるくらいの寒さだった。昼の12時に経産省前に座った直後の4人の話題は、先日の衆議院議員選挙。自公議員が過半数割れした開票結果に盛り上がっているところで、国会前での行動を終えてやって来た数名の仲間たちが、宮城県女川原発の再稼働決定に抗議してきたとの報告を受けて話題が変わる。
さらにこの日は、午後3時から東京高裁で開始されるという大津漁協での不当解雇事件の控訴審に傍聴参加するといって、経産省前に何人かの方が立ち寄ってくれた。漁協職員二人の解雇を不当とする仙台地裁の判決に、雇用者側が控訴した事件が東京で始まった。小雨のなかを傘もささずにやって来たHさんは、11月23日に行われる「吉本隆明生誕100年祭」の会場である日本教育会館に行くという。そのHさんと一緒に2時半過ぎに地下鉄に乗って神保町へ行き、一緒に会館職員との打ち合わせに参加した。(EO)
◎ 選挙後の動きは予想通りだけど 10月30日(水)
寒いと思ったら、意外に暑かった。セッティングを終って、保っちゃんが座ったら、足の悪い鳩が寄ってきた。この間、鳩も雀も姿を見せず、今日も、その鳩だけだった。エサをやってしばらくしたら飛んでいった。そのあと、鳩への「お米やりおじさん」が通ったが、鳩はいなくて少しがっかりしたようだった。
石破自公政権は過半数割れで、これから11月11日の首班指名もすんなりいかず「連立」「連携」工作になるが、予想されたように早くも国民民主と自民のテレパシー送りが始まっている、ということを「座り込み」で論議した。原発政策では「原発推進・新増設」は自民と国民民主はすごく近い。自民党はヨロヨロだが、現下の世界情勢の中で「台湾有事は日本有事」と、日米同盟で戦争体制をつくっていくことが自公政権の「課題」なのだ。戦争は挙国一致体制をつくることが前提なので、米中戦争阻止、対中国の戦争を絶対させないということは、自公や国民民主、維新、立民による体制翼賛化の形成を阻んでいくことだと思う。沖縄の軍事要塞化阻止を闘っていくことだと思う。
前に赤坂の方で仕事をしていた人が、時々そっちの方に行くとき、テントにも寄ってくれてカンパもして下さるのだが、今日もそうしてくれた。その人は、福岡に用事がある時は九電前の青柳さんたちの抗議テントにも寄られるそうだ。みんな歳をとって大変だけど、やれる限りやらないとね、頑張らないとねという話をしあった。(T・I)
◎ 4800日目の抗議の座り込み 10月31日(木)
Inさん、Yoさんと3人で設営。Saさんが通りかかり、難民裁判の傍聴に行くと言って地裁に向かった。3人で座り込みを開始し、29日に女川原発再稼働反対を訴える官邸前集会を開催したYoさんの労をねぎらった。12:15 Hoさん参加。Yoさんは地元のランニングイベントへの出場にそなえ、「原発いらない!」のプラカードを持って経産省一周のランニングに出かけた。
13:35 Okさん参加。14:15 女性2人組が立ち止まって私たちのバナーを見上げているので声をかけると、兵庫から出て来られた母親団体の方々で、財務相はじめ各省庁に申し入れをして回っている最中だという。私たちの活動の主旨を話すと「がんばってください」と言ってカンパをくださった。14:30 Taさん参加。Taさんとは、27日の「団結まつり」はよいイベントだったと感想を話し合った。15:00過ぎ、裁判傍聴を終えたSaさん、Tachiさんが参加。今日の裁判は20年前に来日し日本人女性と結婚しているスリランカ人の方が難民申請を求めている裁判だという。時間になり、Taさんと2人で撤収し4,800日目の抗議を終えた。(M.U)
========投稿=========
経産省への申し入れ書 経産省前テントひろば (乾喜美子)
経済産業大臣 武藤 容治様
経産省の皆様 2024年10月29日
お願い
Ⅰ)原発推進政策はやめて下さい。
政府は福島原発事故の後、原発は可能な限り低減と言う方針を貫いて来たのに、岸田政権でGX電源法を定め60年超えの老朽原発も運転できるようにしました。
私達は以下の理由で原発反対を訴えています。
原発は危険です。政府は規制委員会の厳重な審査で安全と認められた原発を動かすと言いますが、規制委員会は審査をするだけで安全とは言っていません。
原発は安くはありません。ウランの購入や安全対策などで膨大なお金が掛かり、再生可能エネルギーに比べて安くないことが判明しています。
原発はクリーンではありません。稼働する時にはCO2を出さないかも知れませんが、安全対策その他でCO2を排出します。また温排水で海を温め環境を破壊します。
原発を動かすことで処理できない核のゴミを増やし続けます。将来に負の遺産を渡すことになります。
原発を動かすことで被ばく労働者を生み出しています。
人の犠牲を強いての発電はやめるべきです。
Ⅱ)アルプス処理水海洋放出を中止してください。
経産省・東電は色々なツールを使って処理水の安全キャンペーンを行っていますが、アルプス処理水の安全性には疑問があります。第一に福島原発から出る汚染水は事故によって溶け出したデブリにふれた水で他の原発流されるものとは違い危険です。アルプス処理しても取り除けないトリチウム他の放射能物質が残っています。
海水で薄めたからと言って全体量が変わるわけではありません。
今後30年もながしつづけたら海の生態系に影響することが考えられます。
私達は安心して美味しい魚が食べたいです。
漁業者はじめ太平洋諸国人達他多くの人が反対しています。
海洋放出以外の方法を考えて下さい。モルタル化するとか大きなタンクに保管するなどの方法があります。そして何より汚染水の発生を止めることを考えて下さい。
=====添付資料=====
・原発週報2024.10.23~10.29 編集:漆原牧久
・300号テントニュース
=========デモ、集会==========
◆11月6日(水) 東海第二原発動かすな!
第76回日本原電本店抗議行動 17時~18時 日本原電本店前
◆11月6日(水) 東電は原発事故の責任を取れ
第134回東電本店合同抗議 18時45分~19時45分 東電本店前
◆11月8日(金) 17時~18時 経産省前抗議集会(毎週)
経産省前テントひろば経産省正門 ◎経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月 ~木)、13~17時(金) 土・日・休日:12~15時
◆12月2日(土)新宿デモ、アルタ前、子供被爆裁判支援 13時~15時
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye13933:241104〕
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