「10・16 変えよう!日本と世界 反戦・反貧困・反差別共同行動 in 京都」の報告/「集会宣言」
- 2011年 10月 17日
- 評論・紹介・意見
- 反差別反戦反貧困諸留能興
**転送転載 自由**
「10・16 変えよう!日本と世界 反戦・反貧困・反差別共同行動 in 京都」の集会が、本日16日、晴天に恵まれ、
京都丸山野外音楽堂で開催され、約900人の参加者が参加しました。
反戦・反貧困・反差別共同行動(きょうと)代表世話人の仲尾宏氏の主催挨拶で始まりました。
続いて、「しないさせない戦争協力関西ネットワーク共同」代表の中北龍太郎氏の連帯挨拶、
「沖縄県人会長大湾宗則氏の「今沖縄は」の特別挨拶、
ルポライター鎌田慧氏の講演「脱原発一どんな社会をめざすのか」が続きました。
この間に、「浪花の唄う巨人」超博氏の公演を挟んで、
その後、「現場からの訴え」として、
「差別・排外主義との闘いから」と題する「京都第1初級学校嫌がらせ事件弁護団」の康仙華(カン・ソナ)弁護士の講演、
労働現場からとして、「おおさかユニオンネットワーク」の垣沼陽輔委員長の講演、
被曝労働問題から、「釜ヶ崎日雇労働組合」の山中秀敏委員長の講演、
福島から、「脱原発丁シャツ・プロジェクト」の加藤裕子氏の報告、
福井から、「12/3 もんじゆを廃炉に!全国集会」へ の元美浜町議の松下照幸氏の報告、
が続きました。
この後、服部良一衆議院議員(社民党脱原発・自然エネルギー推進プロジェクトチーム事務局長)による、国会報告が続き、
更に、特別挨拶として、昨日15日の講演会に続き、
「ドイツ・90/縁の党会派副代表・連邦議会議員」のべ一べル・へ一ン氏の挨拶と集会支援のメッセージを貰った後、
作家・瀬戸内寂聴氏の特別挨拶と続きました。
集会の後、祇園石段下から京都市役所まで行われたデモ行進も整然と、かつ、力強く行われました。
ユダヤ人問題、パレスチナ問題、反基地・反安保・反在日駐留米軍問題、沖縄問題、そして福島第一原発事故問題・・・・これらは、すべて「難民化」「根こぎ化」という地下水脈で繋がっている問題であることを、改めてしみじみ痛感しました・・・
参加出来なかった皆様にも、本日の、10・16集会宣言をお伝えします。
一人でも多くの皆様と力を合わせて、原発即時停止、全面廃炉へむけて明日からも、一層、共に戦っていきましょう!
「10・16集会宣言」(採択)
東日本大震災・福島第一原発事故発生から7ヶ月が過ぎました。大地も水も空気も放射能で汚染され、多くの人々が被曝してきました。子どもたちを放射能から守りたい!悲痛な叫びが発信されつづけ、福島原発で働く労働者が被曝労働を強制されてきました。そして、何十万人もの人々が故郷を離れ、全国各地に避難してきました。
原発が深刻な事故をおこしたとき、どれほどの破滅的な結果をもたらすのか、私たちはそれをまのあたりにしてきました。そもそも原発は事故をおこしていなくとも、被曝労働と周辺地域の放射能汚染を前提としてしか維持できないものです。核兵器であれ原発であれ、核と人類は共存できません。すべての原発をただちに停止させ、廃炉としていくために全力でたたかいましょう。
私たちは、これまで原発を推進してきた者たちを断じて許しません。日本における原発建設は、その最初から核武装の準備として開始されたものです。そして、巨大な原発利権によって結びついた「原子力村」、すなわち政官産学軍・マスコミの複合体が、エネルギー政策の基軸となる国策として原発を推進してきました。福島原発事故以降の事態は、彼らがいかに情報を隠蔽・ねつ造し、「安全神話」をつくりだし、世論操作まで行ってきたのかをあばきだしたのです。そして、福島原発事故以降、広範な民衆が反原発・脱原発を要求し、全国各地で集会やデモに参加してきました。
しかし、新たに登場した野田政権は、口先では「脱原発依存」を唱えつつ、原発の維持・推進へと向かおうとしています。そもそも野田は、民主党内でも右派として知られ、一貫して財務省の利害を代表してきた政治家です。野田政権は、停止中の原発の再稼働、建設中・計画中の原発建設の再開、原発輸出の推進へと動き始めました。
この新たな局面において、反原発運動もまた新たな発展を迫られています。政府・国会において公式に原発の廃止を決定させ、そこに至るプログラムを確定させねばなりません。そのことを政府・国会に強制する巨万の民衆の反政府闘争をつくりだし、国会内の多数派を形成していくことが不可欠なのです。また、停止中の原発の再稼働、建設中・計画中の原発建設の再開を阻止するたたかいに全力で取り組まねばなりません。
関西における焦点は、福井現地のたたかいに連帯し、停止中の福井の原発ともんじゅの再稼動を絶対に阻止することにあります。もんじゅを廃炉にすることは、核燃料サイクルを断ち切り、原発推進勢カに大きな打撃を与えることになります。12月3日の「もんじゅを廃炉に!全国集会」に総結集しましょう。そして、原発輸出を阻止するためにたたかい、アジア・世界から原発を全廃していくために、反原発運動の国際連帯と国際共同闘争を携進していきましょう。
反原発運動はまた、危険な原発を過疎化する地方におしつけ、そこでつくられた電カのほとんどを都市が享受してきたというこれまでの社会、電力の大量消費を前提とした社会のあり方の変革をせまるものでもあります。原発立地県では、ばく大な原発交付金に依存することによって、地域杜会そのものが歪められてきました。そのもとで、原発に反対する声をあげることすら難しい現実がつくりだされ、国策の名のもとに反原発運動は抑圧されてきました。
この構造は、米軍基地と共通するものです。原発と民主主義、民衆の自己決定権は両立しません。私たちは、原発を廃止することをもって、再生可能エネルギーの地産地消を基軸とした社会へと転換させていくことをめざします。そして、原発推進という国策のために抑圧されてきた民主主義を再生させ、民衆の自己決定権の確立をめざしていきます。
最後に私たちは、野田政権と全面的に対決するたたかいに立ちあがることを呼びかけます。野田政権は、資本主義世界がリーマンショックよりさらに深刻な危機に陥るなかで、日本経団連など独占大資本の利害を代表する政権として誕生しました。そのもとで、労働者の貧困と無権利がますます過酷になり、やがて財政再建のためだとして大増税と社会保障・杜会福祉の削減が襲いかかることは確実です。また、TPPへの参加による関税撤廃は、農業に壊滅的な打撃を与えるものとなります。さらに野田政権は、日米同盟を基軸として米軍再編・日米軍事一体化を推進し、日本の戦争国家化をおしすすめていこうとしています。
民主党政調会長に就いた前原は、自衛隊の海外派兵の推進と武器使用基準の見直し、集団的自衛権の行使、武器輸出三原則の見直しなどをぶちあげました。そして、防衛省は普天間基地の辺野古移設や高江ヘリパット建設、オスプレイの配備など沖縄の米軍基地をさらに強化し、また与那国島など南西諸島への自衛隊の配備を強行しようとしています。野田政権は、これらを実現するために自民党との大連立政権すら追求し、国会をまったくの翼賛議会にしようとしています。
このようななかで、反原発運動に敢り組むとともに、沖縄・岩国・神奈川の反基地運動への連帯を強め、日本の戦争国家化と対決するたたかいを全力で推進しましょう。私たちは、基地も原発もない人らしく生きられる社会をめざします。生活できる仕事と賃金をすべての労働者に保障させ、格差ではなく平等を要求し、競争ではなく連帯と共生にもとづく新しい社会をつくりだすために力を緒集していこうではありませんか。在特会らあらゆる排外主義と対決し、アジア・世界の民衆とともに、貧困や戦争・抑圧のない新しい世界をっくりだすためたたかいましょう。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion0650:111017〕
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