「原発破局を阻止せよ! 本震と余震で危機一髪の事態 -六ヶ所再処理工場即時閉鎖と全土の原発即時廃炉を急げ 広瀬隆」など 地震と原発事故情報 その244
- 2011年 11月 23日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
3つの情報をお知らせします(11月23日)
★1.原発破局を阻止せよ! 本震と余震で危機一髪の事態
-六ヶ所再処理工場即時閉鎖と全土の原発即時廃炉を急げ
広瀬隆
★2.テント日誌 11/22(火)
直接的対話のススメ&不要になった毛布ご寄付のお願い
- 経産省前テント座り込み73日目 -
★3.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内3つ
イ.源八おじさんの原子力映画ガイド その3
ワンコイン上映会で『もんじゅ西村裁判』11月24日
ロ.原発撤廃・ストップ憲法審査会!憲法96条“改正”を許さない
11月25日
ハ.エントロピー学会・関西セミナー 原発問題・連続講座
11月26日
★1.原発破局を阻止せよ! 本震と余震で危機一髪の事態
-六ヶ所再処理工場即時閉鎖と全土の原発即時廃炉を急げ
広瀬 隆
日本人が生き残るために、何を第一になすべきか。われわれが、すぐに手を
つけて解決しなければならないことは、何よりも、次の放射能事故による日本
の絶望的な破滅を食い止めるための、「六ヶ所再処理工場の即時閉鎖」である。
そして、高速増殖炉もんじゅの後始末を含めた「全土の原発の廃炉断行」であ
る。(略)
青森県下北半島の付け根にある六ヶ所再処理工場は、原爆材料となるプルト
ニウムを生産する化学工場である。原子力プラントの一つではあっても、爆発
しやすい液体を大量に使って、きわめてデリケートな化学処理をしながら、溶
解した成分を、「高レベル放射性廃液」と「プルトニウム」と「ウラン」に分離
する化学プラントである。ちょっとしたミスによって、たとえ地震が襲わなく
とも、大爆発するおそろしい工場なのだ。この再処理工場には、日本全土の原
子力発電所から、最も危険な使用済み核燃料と呼ばれる放射能のかたまり、「高
レベル放射性廃棄物(死の灰)が集められてきた。この放射性廃棄物こそ、現
在、日本全土に飛び散って、食品に侵入し、汚泥や瓦礫となって、我々の生活
を脅かしている放射性物質のかたまりである。その再処理工場が、つい3年ほ
ど前、2008年末に再処理が不能になるという異常事態になって、工場内の巨大
な3000トンプールが、死の灰でほぼ満杯、2827トンに達している。ここで、
われわれに恐怖を与えるのは、運転を停止していた福島第一原発4号機で3月
15日に、使用済み核燃料1331体と、新燃料204体、合計1535体が貯蔵され
ていた燃料プールが、電源喪失のため過熱して水素爆発を起こしたことである。
それに対して、六ヶ所再処理工場にある使用済み核燃料は、1998年以来、2011
年まで13年間にわたって全国の54基の原発から集めたとてつもない量の放射
能である。4号機のほぼ10倍なのだ。(略)
東京電力が隠そうとし、絶対に知られたくないのは、六ヶ所再処理工場の危
険性である。この使用済み核燃料とは別に、240立方メートルという大量の高
レべル放射性廃液が、六ヶ所タンクに貯蔵されている。この廃液は、全国に降
り積もった放射性物質とは、危険性のレベルがまったく違う。液体であるため、
絶えず冷却し続けなければならない超危険な物体であるため、もし冷却用のパ
イプが地震で破断したり、津波による停電が起こったりすれば、たちまち沸騰
して爆発する大事故となる。そのほんの一部が漏れただけで、北海道から東北
地方の全域が廃墟になるほどの大惨事になることが分かっている。なぜこのよ
うに不安定で危険な液体がタンクに保管されているかといえば、再処理工場を
運転する日本原燃が、この液体をガラスと混ぜて個体にし、安全に保管する計
画だったが、そのガラス固化に完全に失敗したため、再処理が行き詰まってま
ったく操業不能に陥り、仕方なくそうなっているのである。(略)
日本人は、ノンビリしすぎていないか。報道界は、日本人生き残りの可能性
について、急いで国民規模の議論を始めなければならない。何をしているんだ!
(2011.11.22.『週刊朝日12.2号―原発破局を阻止せよ!』より抜粋)
★2.テント日誌 11/22(火)
直接的対話のススメ&不要になった毛布ご寄付のお願い
- 経産省前テント座り込み73日目 -
今日は後の方から報告します。それぞれ男女用のテントには泊りがあったの
ですが不寝番をしてくれるメンバーがいます。私は寝てしまいました。不寝番
をしていただいた人にはお礼をいいます。日中は穏やかで温かくともやはり夜
は冷え込みます。いろいろと防寒具の差し入れもあり寝袋も温かいのですが、
それでも深夜は冷えます。寒さで目の覚める事も時折あります。それでこれは
お願いですが、不要になった毛布を寄付していただけないでしようか。宛先は
郵便番号100-0013千代田区1-3-1経産省前テントで届きます。
最近の特徴として夕方からテントを訪れる人が増えています。会社帰りの人
が多いのでしようか。テントの中ではいろいろの話がなされ、結構盛り上がり
ます。老人たちの昔自慢風の話も少なくないのですがそれはそれでいいのでし
よう。また女性の訪問者も多くなってきています。男だけだと自然に宴会風に
なるのですが、女性の参加が増えるとこれも変わってきます。面白いものです
ね。秋の夜長にこういう場所があるのはいいですね。今はネットという場所で
の対話が増えてはいるのでしようがこういう直接的な会話はいいのでしよう。
直接民主主義といいますがそれも直接的な対話から始まるのでしよう。
外国の方の訪問も増えています。世界的な占拠運動の広がりもあるのでしよ
う。世界的に有名(?)なカメラマンも来て写真を撮ります。外国の雑誌や新
聞で「日本の占拠運動」として紹介されるのでしようか。これは私のいない時
の事ですが、ある外国の方がここに全学連いるのですかとたずねたそうです。
そこにいた人はなんて答えたのか(?) 私は歴史と言うのはこんな風に伝わ
っていくのかという感想を持ちました。
あるジャーナリストは経産省で開かれた枝野大臣の記者会見の模様を伝えて
くれました。彼は放射能許容量の質問に対して「20ミリシーベルトを超えな
いようにしたい」の一点張りであったとのことです。現行の法律では1ミリシ
ーベルトが基準値ですが放射能汚染の現実がとっくにこれを超えていることを
認めざるをえなくなっているのです。法治国家を強調するのなら現行の法律と
の関係について答えるべきでしよう。そこは避けて勝手に修正した20ミリシ
ーベルトしか言わないのは無責任ですね。「子供たちの20ミリシーベルト」問
題に本気で応える気があるのか疑問のあるところです。
11月25日(金)は「原子力損害賠償紛争審議会」が開催されるそうです。
また、自主避難の方の賠償の範囲も決まりそうとのことです。午後二時から文
部科学省の前でのアピール行動が提起されています。テントの近くですのでテ
ントにお寄りの方は参加してください。(M)
★3.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内3つ
イ.源八おじさんの原子力映画ガイド その3
ワンコイン上映会で『もんじゅ西村裁判』上映決定!
11月24日(木)19:00~21:00
源八おじさん
〇『もんじゅ西村裁判』上映決定!
スペースたんぽぽで好評開催中の「ワンコイン上映会」。11月24日(木)19:
00からは、「もんじゅスペシャル」です。高速増殖炉「もんじゅ」に関連する
基礎映像から、最新のニュースまで、まさに今話題の「もんじゅ」を知ること
ができる充実したラインナップですが、中でも必見なのは『もんじゅ西村裁判』
(約25分)です。
1995年12月8日、高速増殖「もんじゅ」で冷却材のナトリウムが漏れる事
故が発生。事故の規模を小さく見せるために、動燃(現在の日本原子力研究開
発機構)は、事故の様子を撮影したビデオを隠蔽しようとしました。しかし、
そのビデオの存在が発覚し、動燃はマスコミからのバッシングを受けます。そ
の渦中で、社内調査を担当していた総務部次長の西村成生さんが、謎の死を遂
げます。遺書があったことから、警察は自殺と断定。以後、マスコミによる動
燃追及は沈静化したのでした。
西村成生さんの死に疑念を抱いた妻、西村トシ子さんは、真相を探っていき
ます。警察発表では、ホテル8階から飛び降り、頭蓋骨骨折による即死とされ
ているのに、遺体のレントゲン写真には全く骨折の様子はなし。しかも筋肉の
状態から、即死ではないこともわかりました。遺書には他人の筆跡が書き加え
られていて、そもそも遺書としての信憑性も疑わしい。さらに遺体の深部体温
から計算した死亡推定時刻は、成生さんが飛び降り自殺したとされるホテルに
チェックインする時間より前。宿帳も公開されず、ホテルにチェックインした
という証拠もまるでないのでした。
まさに「日本の黒い闇」に立ち向かう西村トシ子さんと支援者たち。この複
雑怪奇な事件のあらましをわかりやすく描いたのが『もんじゅ西村裁判』です。
DVDも好評発売中ですが、原告の西村トシ子さんも会場にお越しになるこの機
会に、大スクリーンでご覧になってみてはいかがでしょうか。
ロ.原発撤廃・ストップ憲法審査会! 憲法96条“改正”を許さない
11月25日
(開会・開始時間) 11月25日(金)18時開場 18時30分開会
(開催場所)文京区民センター3A
最寄り駅 都営三田・大江戸線春日駅A2出口2分
<プログラム>
○ 映像で見る大震災・福島第一原発
解説と話 田中三彦さん
(サイエンスライター 福島第1原発4号機設計関与)
○ 福島・南相馬からの訴え
国分富夫さん(現在南会津町で避難者の会を結成して活動中)
○ 呼びかけ人3氏から
内田雅敏(弁護士)
原発・震災と日本国憲法(第13条の視点で)
山口正紀(ジャーナリスト)
緊迫する憲法情勢(憲法審査会始動・「憲法96条改悪」の動向など)
二瓶久勝(元国鉄闘争共闘会議議長)
原発と労働組合(国鉄闘争を発展させる労働運動を)
主催 「国民投票法の撤廃を求める実行委員会」第8次集会
〒113-0033 東京都文京区本郷3-29-10 飯島ビル2F
TEL 03-5802-3809 FAX03-5802-3806
E-mail: kaiken_no@yahoo.co.jp
http://www.geocities.jp/kokuminntouhyou_no/index.html
ハ.エントロピー学会・関西セミナー 原発問題・連続講座
「温暖化言説は原発推進のため ‐マンハッタン計画から福島事故まで‐」
対談の骨子:二酸化炭素による地球温暖化の脅威という言説は、原発推進の
ためだ。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のパチャウリ議長の発言など
からそのことは明らかだが、まだその認識は進んでいない。この講座では、
対談形式で原発推進論の歴史的起源を探る。
<対談>
中尾ハジメ氏(京都精華大学) vs室田武氏(同志社大学)
【日時】 2011年11月26日(土)14時~16時30分
【会場】 同志社大学新町校地「尋真館」6号室
京都市営地下鉄「今出川」駅より北西方向に徒歩約7分。
【参加費】会員・非会員同額/予約不要 一般:500円 学生・大学院生:無料
(会員以外の皆様の参加も歓迎します。)
【主催】エントロピー学会・関西セミナー ホームページ:http://kansemi.jp/
エントロピー学会 ホームページ:http://entropy.ac/
【お問い合わせ先】同志社大学経済学部 和田喜彦
yowada@mail.doshisha.ac.jp
電話Fax:075-251-3582
───────────────────────────────
[たんぽぽ舎 編集部より]
メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400字
以内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び内容
をお送り下さい。宛先は、magazine@tanpoposya.net です。
尚、お送り頂いた投稿は集会・デモ・講演会のお知らせを含めて紙面の都合上
全てを掲載できない場合があります。予めご了承ください。
───────────────────────────────
◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページをご参照下さい。
◆電子メール(Eメール)送ります
たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」を発信しています。
ご希望の方はご自身のEメールアドレスと氏名をたんぽぽ舎あてに件名を
「メルマガ希望」として送ってください。
登録できしだい発信致します(無料)。
たんぽぽ舎のアドレス: nonukes@tanpoposya.net
◆携帯への送信は、1回の容量が多いためか配信されない例があります。
───────────────────────────────
たんぽぽ舎 たんぽぽ舎は、月曜~土曜-
13:00~20:00のオープンです。
日曜・休日は、お休みです。
〒101-0061
東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。