「『国は福島を見捨てるつもり』と思う しかし、福島県民は安全と思っている、この状況を変えるにはどうするか -小児科医 山田真氏」など 地震と原発事故情報 その247
- 2011年 11月 26日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
3つの情報をお知らせします(11月25日)
★1.「国は福島を見捨てるつもり」と思う
しかし、福島県民は安全と思っている、
この状況を変えるにはどうするか 小児科医 山田真氏
★2.12月から「十月十日(とつきとおか)の座り込み」
★3.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内2つ
イ.12月7日(水)子どもがあぶない!放射能から守ろう!
世界ヒバクシャ展緊急フォーラム
福島から全国へ広げよう、女性たちのWA!
ロ.2012/1/15さよなら原発・あきる野・初デモ
一緒に歩いてアピールしよう!
子どもたちの未来に、もう原発は要らない!
★1.「国は福島を見捨てるつもり」と思う
しかし、福島県民は安全と思っている、この状況を変えるにはどうするか
小児科医 山田真氏
11月22日、ユニオン東京合同の学習会(場所、神保町区民館)に参加しました。
講師は山田真氏(子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク代表)
でした。
この日先生は6時まで八王子の病院で勤務されてから来ました。連日講演会に呼
ばれている状態です。
□始めに一冊の本を紹介をされました。
国・福島県側が山下俊一氏を中心に県民に現在の放射線レベルは問題ない・安全
だと言い続け、批判・反対派を封じ込めようとしている時に、この本は正しい知
識を提供してくれるものです。
□中川保雄氏の「放射線被ばくの歴史」(1991年)著者は1991年死亡、最近まで
絶版になっていました。
放射能の健康影響の科学的成果を見直すうえで非常に重要という声が多く(特に
宗教学者の島薗進氏は復刊以前にブログで内容を紹介していた)復刊されました。
□山田先生の発言の主な点は下記の通りです:
○国・福島県は県民の健康管理調査を始めましたが、子供の健康診断のインター
バルの長さ(ある年齢以上は5年に一度)は、治療を目的とするのでなく、問題
なかったという結論を出すための手続きと思われます。
○尿検査でもセシウム検出せずと言っていますが、福島老朽原発を考える会がフ
ランスに委託した分析では、1-3ベクレル/リットル出ています。
福島県の検査は検出せずの限界値が高すぎます。
重要な点は2か月後に行った同じ子どもの2度目の尿検査結果です。
福島を離れた子供は半減していますが、とどまった子どもは同じか増えています。
汚染地域を出ない限り、被曝し続けることを示しています。
○健康調査を福島県でだけ行うのはおかしい。他県でも放射線の高いところがあ
ります。国民の健康を守る意思がないのは憲法違反です。
○大部分の医者は国・福島県とグルになっています。
福島のお母さんが子供が体調悪いと言っても笑い飛ばすだけです。
放射能の影響だというと村八分にされます。
○患者を診る医者の一存で放射線の影響でなく、別の原因とする診断結果を記録
することが可能です。たとえば、昔、水俣病の手のしびれは首の骨の変形が原因
とされました。肝臓病は酒の飲みすぎとされました。
○原発労働者は全く救援の手がなく、正しい放射線管理もされず見殺しにされて
います。原発労働者の人間としての権利を守れないなら今後起こるすべての人の
健康被害も守れないでしょう。
○福島の子どもの甲状腺を定期的に調べるとしているのは、甲状腺がんは隠せな
いからです。チェルノブイリの子どもからわかるように甲状腺だけなく、脳、目、
肝臓、腎臓、のど、皮膚等にも癌はできます。白血病も多く出ています。
ヨウ素を普段摂取している日本人はおそらく甲状腺がんはチェルノブイリより少
ないと思われますから、甲状腺だけ調べて顕著には悪化してないとごまかすつも
りです。
○結局、国は福島を見捨てるつもりと思います。
大多数の福島県民は安全と思って生活しています。不安と思って生活するのはつ
らいです。
この状況を変えるためにどうするか、真剣に考える必要があります。
(冨塚)
★2.12月から「十月十日(とつきとおか)の座り込み」
椎名さん発案で「十月十日の座り込み」12月1日開始
■ テント前広場に出掛けて行ったらなにやら異様な光景が飛び込んできた。街
宣車が大きい声を張り上げているのではない。街路樹のプラタナスが丸裸にされ
ているのだ。紅葉前の葉が枝ごと切り落とされているのだ。何をするのだと抗議
したいところだが、経産省前は放射能汚染度が結構高いことに気が付く。僕らは
前から周辺を調べていて汚染度が高いことを報告してはいたが、新聞などの報道
もあって動いたのだろうか。
テントには全国のみならず、外国からの来訪者も増えているが新しい行動も持
ち込まれている。11月23日には「脱原発をめざす女たちの会」のキックオフ
集会が持たれたが、「原発いらない福島の女たち」の世話人である椎名さんたち
の提起で再度の座り込みがはじまる。椎名さん発案の「十月十日の座り込み」で
ある。そうか何が生まれるか、あれこれ想像するだけで楽しい。老若男女を問わ
ず多くの人に参加して欲しい。12月1日(木)に開始である。何かと忙しい月
が12月だが多くのアクションや企画の予定もある。
■ 前号で脱原発について議論を深めて行こうという提案をした。どんな形であ
れ、議論が進展することはよいことだ。僕らがこのテント前共同広場は原発の是
非を問う共同の広場になるのを提起したことはそれだけ多くの議論が展開される
ことの期待も込められている。脱原発の意志を広く結集せんとすることは、原発
問題の理解が共通のものとして深まることである。例えば「原発と科学技術」
「原発と体制や権力」「原発と社会」、これは思いつくままに列挙しただけであ
るが、また、脱原発と日本社会の現在から未来のビジョン(構想)の提示になる
と思う。3・11が僕らに突き付けた日本の転換ということに応えることでもあ
る。これは原発問題と諸々の問題(TPP.沖縄、憲法等)との関係を僕らに連
関づけることを要求する。原発問題は原発問題としてだけあるのではなく、固有
の問題としてあるのではないからだ。だだ、現代社会の矛盾と原発の存在を関係
づけ、現在から未来に渡る社会ビジョン(構想や理念)に結晶させていくことは
困難なことを自覚している。これは自民党や民主党などの政党、知識人、メディ
ア、僕ら全てが直面している問題だ。僕らに幾分かの語るべきところがあるとす
れば「問題の所在」に気が付いている程度である。このビジョン(構想や理念)
はイメージとして言説(言葉)として出てくるが、神や前衛(上から)出てくる
ものではない。今は、自分の言葉から出発するしかない。だから、議論の内に変
革さるべき社会のビジョンを創りだされるのが大事なのだ。(文責 三上治)
9条改憲阻止の会連絡センター「連帯ニュース第192号(2011.11.25)」より
★3.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内2つ
イ.12月7日(水)子どもがあぶない!放射能から守ろう!
世界ヒバクシャ展緊急フォーラム
福島から全国へ広げよう、女性たちのWA!
場所:めぐろパーシモンホール 大ホール 東急東横線都立大学駅より徒歩7分
時間:昼の部 10時30分~17時(開場10時) 交流タイム 17時~18時30分
夜の部 18時30分~21時(開場17時30分)
【昼の部】放射能の身体への影響をどう抑えるか
(午前)
報告:竹野内真理(翻訳家、低線量被曝者の会共同代表)
『知られていない被曝の真実~汚染地から子供たちを避難させて』
講演:大谷ゆみこ(つぶつぶクリエイター、フウ未来生活研究所代表)
『「食の転換」と「意識の転換」で恐れを手放し未来の始まりとしての今
を生きよう!』
(午後)
歌 :TOMOKO『ザマナイ~時代よ!~』
(数多くの被曝者を生んだカザフ40年にわたる核実験を止めた歌)
講演:肥田舜太郎(6000人以上の被爆者を治療した医師)
『広島の被爆者治療から学んだこと』
報告:佐藤幸子(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)
『子どもたちを放射能から守るために』
トーク(質問タイム)肥田舜太郎&大谷ゆみこ&佐藤幸子&竹野内真理
【交流タイム】ロビーで自由に交流(サンドウィッチ、飲み物の販売あり)
【夜の部】女性たちの作戦会議あり
【写真展】ヒバクシャを追った6人の写真家たち
伊藤孝司 桐生広人 豊崎博光 本橋成一 森下一徹 森住卓
参加費:昼の部 1500円 参加申込受付中 夜の部 1000円
昼の部・夜の部通し 2000円 高校生以下無料
主 催:NPO法人世界ヒバクシャ展
連絡先:080-3392-1110(森下) 03-3723-1004(事務所)
URL http://hibakushaten.blogspot.com
※詳しいことは、お問い合わせ下さい。※少人数ですが保育室があります。
ロ.2012/1/15さよなら原発・あきる野・初デモ
一緒に歩いてアピールしよう!
子どもたちの未来に、もう原発は要らない!
2012年1月15日(日)
13:30 秋川駅(JR五日市線)北口ロータリー集合
ケーナectの生演奏
さよなら原発のアピール
13:45 デモ出発
(小さなお子さんに合わせてゆっくりと、駅周辺を歩きます)
15:00 秋川駅解散
◎プラカード、ゼッケンを工夫して、デモを盛り上げましょう!
◎寒い時期なので、防寒対策をしっかりと!
主 催:さよなら原発~にしたま~
連絡先:042-559-6941(谷口・辻)、042-559-8851(田中)、
042-596-4569(佐橋)、042-597-4960(雨宮)
メールでの問い合わせ先 kawarade@nifty.com
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[たんぽぽ舎 編集部より]
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