「12・18沖縄への暴力支配を止めよう!新宿ど真ん中デモ」13時アルタ前広場へ
- 2011年 12月 15日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2011年12月15日 連帯・共同ニュース第201号
<9条改憲阻止の会>
日本軍「慰安婦」問題の解決を求める外務省包囲行動は成功
■ 「『春婦傳』は原稿用紙100枚の書き下ろし作品である。戦争の間、大陸奥地に配置せられた私たち下級兵士たちと一緒に日本軍の将校やその情婦たちである後方の日本の娼婦たちから軽蔑されながら,銃火の中に生き、その青春と肉体を亡ぼし去った娘女軍はどれだけ多数に上るのだろう。日本の女達は前線にも出てこれないくせに、将校とぐるになって、私たち下級兵士を軽蔑した。私は彼女たち娘子軍への泣きたいような慕情と、日本の女たちへの復讐的な気持ちでこれを書いた」《田村泰次郎『春婦傳』銀座出版版の序)。この娘女軍とあるは従軍慰安婦のことである。この作品は当初は雑誌に発表される予定であったがGHQの検閲でダメになった。銀座出版で単行本として出るがこの序は削除されている。GHQの検閲は植民地支配を受けていた人々への不当な差別表現を排除するという理由であったが、従軍慰安婦の存在を曖昧にすることにもなった。この作品は戦後の直後に書かれたもので現在からは戦時下の性暴力の描き方に問題があるという批判もあるが、従軍慰安婦の存在を戦後最初に知らしめそれを克明に描いた作品である。この作品は『暁の脱走』(谷口千吉監督)、『春婦傳』(鈴木清純監督)の原作でもある。ここで明瞭なのは従軍慰安婦の存在であり、それが軍の関与で存在したということである。田村泰次郎が娘子軍と表現したことが示唆するものは多いはずである。軍の積極的な関与なしに従軍慰安婦は存在できなかったのは明瞭である。
■ 従軍慰安婦など存在しなかったというのは詭弁であり、歴史的事実に反することである。日本国家は謝罪と賠償をすべきである。右翼は国家の神聖さを汚すものとして従軍慰安婦の存在を否定したいのであろうが、そのことで逆に国家の品位を貶めているのである。ソウルには碑が出来たと報道されている。政府は撤去を申し入れているという。これこそ恥の上塗りではないか。「やったことをやったとして認める」ことしか未来はないのである。韓国や中国との関係になるとすぐに未来志向というがそれが信頼されないのは過去(歴史的事実)をちゃんと認めないからである。右翼の妨害の中で12月14日の外務省包囲行動は成功したが粘り強い闘いが必要だ。
■ 緊迫する沖縄に関する集会が二つある。12月15日(木)18時「辺野古アクセス反対 沖縄の民意を踏みにじるな12・15集会」(日時:12月15日18時30分~20時30分、場所;自治労会館6階ホール、発言;安次富浩他)。12月18日(日)13時「12・18沖縄への暴力支配を止めよう!新宿ど真ん中デモ」13時;集会14時;デモ、アルタ前広場。 (文責 三上治)
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