小出先生、「100億円かけたSPEEDI情報を、なぜ隠した?」
- 2011年 12月 15日
- 交流の広場
- SPEEDI情報隠蔽原発小出裕章松元保昭除染
みなさまへ (BCCにて)松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」12月13日と14日分の転送です。いつも要約を書き起こしてくださる永岡さんが、小出先生の文化放送でのお話も紹介していますので、あわせてお届けします。
それにしても、SPEEDI情報を隠したことにせよ、ヨウ素剤を配布しなかったことにせよ、いまだに事故原因と爆発原因を総合的に説明しないことにせよ、そして海洋汚染を垂れ流し続けていることにせよ、東電、政府当局者の事故直後の「確信犯」ぶりがますます明らかになっています。これらの犯罪を、だれがどのように裁くのでしょうか?
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/
======12月13日のお話======
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの案内で放送されました。
原発のニュース、速報で、SPEEDIの試算結果は、水素爆発で事態の悪化した10日後に初めて総理官邸に届けられ、ヨウ素剤の提供が提案されたのに、もう遅いと却下されていたのです。
そして、小出先生のお話、今のSPEEDIについて、「そんなことはあり得ない」、SPEEDIはチェルノブイリ後に25年、100億円かけて、事故が起きたら即座に計算するためのものであり、SPEEDI関係者は不眠不休で計算したはずで、重要性は認識していたはず、こんなことはあり得ないのです。平野さん、総理官邸に届いていたが、安全委員長が総理に渡さなかったといい、小出先生、それはあり得る、事故は小さく見せたいとして、「国家としての体裁をなしていない」のです。SPEEDI、速く進言しないといけないのに、これの意味、そういう説明をした人が、自分たちの責任をどう考えていたか、聞いてみたいのです。
そして、ヨウ素剤のこと、10日たって配ろうかと安全委員会が言い、当然手遅れで、放射能の雲が来る前に飲まないといけない、水素爆発で流れることをSPEEDIが教え、その際にヨウ素剤を配らないといけない(それでも間に合わないかも知れない、住民が即刻手に入るようにしないといけない)のです。即刻飲ませられるようにしないといけない、国家がこの始末で、どんなことをしてもダメであったのです。
福島県が県民の外部被曝の結果を出して、震災4カ月の累計は、放射線業務と関係ない1589人の中で、1ミリシーベルト以上の被曝が4割、「少なすぎる」、日本は法律を反故にして20ミリ以上のみ避難として、それ以下は国家は何もしない、19.9ミリシーベルトでも放置する、そこに4か月いたら6~7ミリの被曝で、1年10ミリのところも広く、どんな人を検査したのか分からないが(川俣町、浪江村、飯館村、早く逃げている人もいる)、1日しかいないと被曝しないが、取り残されている人の調査は大丈夫か、不安と言うことなのです。4か月の行動を聞かれても分からない、幅のある結果だと言うことであり、すぐに逃げた人を調査したら少ない、どういう人、いつ逃げたかが決定的で、それを網羅しているかが勝負を分ける(小出先生報告書をご覧でない)のです。
一般の最高が14.5ミリシーベルト、山下俊一氏、健康影響はないと言うと、小出先生笑われて、「山下氏らしいが、そんなことはない、どんな被曝も影響はある」、年間1ミリしか被曝してはいけないのに、4カ月で14年分被曝した、途方もない被曝であるのです。
SPEEDIと被曝について詳しく聞けました、これをお伝えいたしました。
=====12月13日文化放送のお話=====
永岡です、昨日12月13日、文化放送のソコダイジナトコに小出先生が出演され、原発事故について語られました。小出先生非公式まとめに音声が載っています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/13/sokotoko-dec13/
内容、
吉田さん、小出先生のお話は怖いけど重要とリスナーが言い、原子炉の安定、冷温停止と言う言葉が、未だに使われているのは、政府、東電の姿勢の悪さで、冷温停止は原子炉が圧力容器内に炉心が水づけに冷やすもので、運転中は200℃以上、その水を100℃以下を冷温停止と言うものの、炉心はメルトダウン、炉心が下に落ちて、冷温停止もへったくれもないのです。
今回は全所停電で、今は電気が回復、放射能と闘う武器はあるものの、まともに闘えないのです。3月から収まったとマスコミは報道しているものの、現状は、大きく変わったものの、敵の本丸に攻め込めず一進一退、敵の内部も分からないのです。
東電はメルトダウンを認め、格納容器まで30cmと言い、そんな計算結果をマスコミが流すのが異常、計算だけで、入力条件を変えたら変わってくる、どこまで正確か分からない、あまりにばかげているのです。
2,3号機も、本当は分からない、見に行けない、測定器もこんなことになると思わないのでないのです。誰も確認できない、相手が放射能で、確認できないのです。
格納容器から出て、地面に出たら、地下水に接触して汚染する、その前に地下に防壁を作れと5月から言っており、東電もやると言いつつ、地下にバリアを張ると大変な被曝環境で、作業員の被曝もあるのです。
2号機、爆発していないものの、小出先生は爆発したと思う、爆発=地下の圧力抑制室で、これが爆発なら、地震により損傷したことになり、東電は原因を津波としており、爆発はなかったと、東電は死守したいのです。
冷やした水、地下ダム、大型タンカーのこと、9か月経っており、たまり続けて、漏れ続けて、建屋の地下、トレンチ、ピットに10万トン以上、どんどん割れから地下にしみだして、海へ行くのです。流れるのを放置せず、漏れないものに移す=タンカーで、それも実現していないのです。
地下ダムも、マスコミは言っておらず、原子力の歴史は、政府と電力会社、メディアが推進の旗を振り、メディアも推進の立場だからで、しかしメディアも被曝で被害を受けるのです。
海の汚染、相当の汚染水が出て、東電幹部、排水溝の魚を1年食べても大丈夫といい、小出先生笑われて、枝野氏のただちに影響はない=将来は影響あり、であり、被曝はどんな微量でも危険、やがて出るのです。東電に食べてほしいのです。自分の子、孫にも食べさせるべきです。
今も放射能は漏れており、検出されなくなることはなく、半永久的に放射能が漏れる、どこで劇的に減らせるか、チェルノブイリの石棺を作ると放射能を減らせるが、石棺を作るまでに使用済み燃料のプールの回収が、何年もかかるのです。
武田邦彦さん、震度6に耐えられる原発はないといい、小出先生、原発は複雑な機械で、長大な配管、ポンプがあり、人間のあらかじめ考えた事態だけでないものに耐えられない、常に壊れることを覚悟しないといけないのです。
融けた炉心の回収は、多分出来ない、人類はやったことがない、放置するしかなく、全体の被曝では、取り出すのに膨大な被曝が要る、地上に石棺、地下に防壁が最善のことなのです。それしかないのです。
小出先生の気になっているのは、敷地内は東電にがんばってもらうしかないが、たくさんの人が汚染地帯にいる、子供たちもいる、子供たちの被曝を少なくしないといけない、これを最初にやらないといけないのに、政府、東電も知らんふりなのです。
以上、文化放送での内容をお知らせいたしました。
=====12月14日のお話=====
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員の近藤勝重さんの案内で放送されました。
原発のニュース、福島事故で、除染による廃棄物の中間貯蔵施設、双葉郡を候補地としています。来年度末を期限として設置します。30年以後福島県外で処分しますが、最終処分は技術を見て判断します。
年間1ミリシーベルト以上のところを除染すると環境省が決め、重点調査地域として来年1月以降除染しますが、市町村は100以上になります。
そして、小出先生のお話、政府が福島の避難区域を再編し、3つにする、年50ミリ、20ミリをポイントとして、50ミリ以上は帰りにくい(帰還困難区域、当然)、20ミリ~50ミリは居住制限区域(数年住めない、除染して20ミリ以下にする)、49ミリのところ、除染では20ミリにはならない、机上の空論なのです。セシウム134と137が汚しており、134は2年で半減、50ミリシーベルトのところは除染せずとも減るのですが、20ミリ自体が、放射能を扱う人の限度であり、一般は1ミリが限度で、子供は超えてはいけないのに、20ミリ以下なら人が住めると政府が言いだしており、これは間違いです。
20ミリ未満は準備区域で、住民が帰れるようにインフラ(水道、病院)を揃えると言うのですが、早くても次の春以降、20ミリ未満は帰れるというのは、「日本が法治国家でないと宣言している」、1ミリ以上は住んではいけない、帰ってはいけないと言うべきで、国が土地を買い上げるべき、それをすると広大な地域を失う、それだけひどいことが起こり、原発はそんなにひどいとなり、それを認めたくないのです。
SPEEDIのこと、これからの危険に備えて、福井に最大の原発があり、滋賀県がSPEEDIを使わせろと言っても認めない、「愚かな人たちである」、SPEEDIは万一の事故のためのものであり、福島事故に使うべきなのに隠した、今回は滋賀が予測に使わせてほしいわけで、十分に役に立つのに、国はそんな事故はあり得ないと言いたくて、使わせない、事故でも使わせなかったのです。
近藤さん、セシウムからは解放されない、大地を除染してもダメで、除染、インフラと人間が生きられると思わせるもので、汚染の少ないものを子供たちに与えるシステムが必要と、政府がすべきと言われて、小出先生も同じで、子供を守らないといけないのに、政府は汚染しているのを隠したい、そのため除染と言っているのです。政府に、まともな日本語を言ってもらわないといけないと近藤さん言い、小出先生、全ての人を逃がすべき、それをやると日本の国家がつぶれる、子供を守る気もない、被害は大したことはないと宣伝していると言うことなのです。
この前チェルノブイリから帰った人、家を埋めている(火災対策)と言い、住民のために、何より対策が必要なのです。
今日はSPEEDIと除染のことをお知らせいたしました。
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