「福島原発は地震で亀裂-保安院が認める。津波原因説は否定された」などー地震と原発事故情報 その270
- 2011年 12月 16日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
12月7日、美浜2号機を手動停止へ=圧力調整弁で不具合
―関電高浜原発2号機(11/25)玄海原発1号機(12/01)が定期検査開始
日本の稼働原発、ついに一桁台(8基)全原発停止へあと一歩
★1.福島原発は地震で亀裂-保安院が認める。津波原因説は否定された
原発コストは5割高
-事故・除染費用や立地交付金など-国が認める
2つの嘘(津波原因説・原発は安い)は崩壊-再稼働の根拠は破産
★2.12月11日 茨城県 ハイロパレードinつくば 参加者550人!
子供が脱原発を訴え、手作りのプラカードを掲げて楽しげに参加
最後は愛情たっぷりのけんちん汁で身も心もぽかぽか
★3.<テント日誌 12/13(火)>
長老たちの来訪。 韓国の新聞も取材に。
―― 経産省前テントひろば 94日目 ――
★4.メルマガ読者からの投稿
13日の「メルマガ・『無主物について』」の感想
★5.メルマガ読者からの講演会・集会の案内
地下大学 goes to 経産省前テントひろば
「反基地と反原発、未来の想像力」のお知らせ!
★1.福島原発は地震で亀裂-保安院が認める。津波原因説は否定された
原発コストは5割高
-事故・除染費用や立地交付金など-国が認める
2つの嘘(津波原因説・原発は安い)は崩壊-再稼働の根拠は破産
柳田 真
○14日と15日にメディアによる2つの報道は注目に値する。それは原発推進側の2つの嘘を、それぞれ保安院と国(野田政権のエネルギー環境会議)が否定したからだ。
○1つは東電の嘘(福島原発事故は「津波原因説」)についての事実による否定だ。川内博史議員(民主党)らの追求で原子力安全・保安院がデータに基づいて地震によって原発内の主要な配管が亀裂したことを認めたこと、東電が主張する福島原発事故の津波原因説が保安院によって否定された意味はとても大きい。ずっと以前から田中三彦氏や広瀬隆さんらが繰り返し主張・指摘していたことだが……(もともと津波原因説には物証がなかった)。
保安院が認めた0.3平方センチの配管亀裂から1時間あたり7トンもの水が漏洩する。こうして「日本の原発は優秀で地震にも強い」の虚構が砕かれた。原発輸出も許されない事が証明された。これは原発定検後の再稼働推進論の誤りを突き、大きな打撃を与える(東京新聞12月15日付。「こちら特報部」に詳しい解説が載っている)。
○2つめは「原発は安い」という推進派の嘘神話が3.11大惨事の重みによって、政府の会議ですら否定されたことである。「原発コスト5割増」という政府試算の発表である。
実際はこの試算でも大甘で、誤魔化しがいくつかある。例えば、原発の稼働率を70%としてみるのは間違いだし(現在は10%強の稼働率)、原発事故の費用もこの程度で済む筈がない。今後は更に上昇し、やがて原発は一番高いという真実が人々の眼の前に明らかになる。
それでも「原発が一番安い」という嘘神話が原発推進派自身(政府)によって否定された意味は小さくない。
これら2つの事実を活用し、再稼働阻止に向けて前進しよう!
※「編集部より」
上記の事実にも関わらず、政府及び経産省・保安院はストレステストの実施を唯一の「免罪符」として早ければ来春にも定期検査後、稼働待機中の原発を再稼働せんと目論んでいます。既にこの間、本紙でも「ストレステスト」の欺瞞性を明らかにしてきましたが、ストレステストの「技術的問題点」に留まらず、その実施機関や審議方法そのものの問題点もまたこの間の「意見聴取会」等によって明らかになってきました。
そこで来る12月26日月曜日、「ストレステスト」の内容及び審議、実施方法全般について全面的に検討し、一人でも多くの方々が「ストレステスト」の公開性・透明性を「担保」すると称して開催している「ストレステスト」の「意見聴取会」に参加し、その場であるいはメール等により「ストレステスト」の欺瞞性を暴きだし、そして原発再稼働の前提そのものを打ち壊して行くための理論学習会を大衆的に行いたいと思います。
場所は「スペースたんぽぽ」、午後6時開場、7時開演予定です。再稼働に向けての正念場である「ストレステスト」そのものを、そのまま再稼働阻止の武器へと転化していくためにも多くの皆さんの参加を呼びかけます。
★2.12月11日 茨城県 ハイロパレードinつくば 参加者550人!
子供が脱原発を訴え、手作りのプラカードを掲げて楽しげに参加
最後は愛情たっぷりのけんちん汁で身も心もぽかぽか
脱原発ネットワーク茨城 珠巳
○12月11日、茨城県つくばセンター広場で開催された東海第二原発の再稼働中止と廃炉を求める署名を盛り上げ、脱原発を訴えるハイロパレードに実行委員として参加して来ました。
同時開催として有機無農薬栽培で生産者直販売の野菜や飲み物などを販売しているオーガニックファーマーズ・マーケットの皆さんもいらして下さって子供が元気に走り回る和やかで温かい雰囲気でのスタートとなりました。
集会ではチグリハーブさんのミニライブ、元筑波大教授の生井兵冶さんによる短い講演、各団体の代表者よりの訴えがあり、放射線から子供を守ろう@つくばから皆川幸枝さんからは涙交じりの母親の訴え、東海村村議の相沢一正さんからは連帯し、皆の力で目的を果たそうとの現地からの力強い言葉、HIROSHIMA SPEAKS OUTの村上啓子さんからは歴史を繰り返す事無く、前を歩く為に私達が問題に真摯に取り組む事の必要性、全国脳性麻痺者協会の副会長の里内龍史さんからは福祉の破壊と差別を生み出す原発を障害者からも反対するという力強い宣言、常総生協の大石光伸さんからは生協の立場からも命を脅かす原発に強い怒りと東海第二原発の運転再開を差し止める訴訟への決意、原告団協力のお願いがありました。
其々の立場から、とにかく命と人の尊厳を守りたいとの必死な思いが伝わって来ました。
○その後、脱原発ネットワーク茨城の平岡さんよりアピールがあり、パレードが出発し、沿道に人は少ないものの車の中からパレードの様子を観ている人が多数いました。
パレードの中で一際、目を引いたのは子供達です。当日、プラカードを手作りするコーナーで作った手書きのプラカードを掲げ『げんぱつはんたい!げんぱついらない!』と、楽しげに声をあげる姿は私達をも勇気付け、絶対に原発を廃炉にし、この子達の未来を守るのだと背を強く押されて二時間程のパレードを終えました。
パレードが終わり、撤収しながら少し疲れが出て来た頃、オーガニックファーマーズ・マーケットの方から有機無農薬野菜を使ったけんちん汁が振る舞われ、お腹も心もほかほかに満たされました。
一緒に歩いてくれた皆さん、署名をしてくれた沢山の人達、オーガニックファーマーズの方々。人間として、一番大切な事を無条件に知っている人達の温かい想いに触れ、希望に満ちたパレードでした。
★3.<テント日誌 12/13(火)>
長老たちの来訪。 韓国の新聞も取材に。
―― 経産省前テントひろば 94日目 ――
テントは11時消灯になっているのだけれど、3時過ぎまで話し込んでしまった。終電車間際まで6人で話が続いていたが、不寝番の2人が残った。そこに第二テントの方から2人が加わって4人で遅くまで話し込んだのだ。ルールのことも気にはなったが、若い人たちと話し合う機会はなかなかないので優先させてもらった。テントのなかで自然に話が盛り上がって行くのは嬉しい事でこのテントの存続の秘密なのかもしれない。巷は忘年会の季節であるが、儀礼的な飲み会よりはテントでの忘時間の宴の方がいいのではないか。
今日は朝早く静岡から土屋さん(伊達判決を生かす会の代表)が上京され、日米の地位協定を見直す会合に出られたあと、テントに寄られ、丁度居合わせた千葉の若い母親2人と話し込む。年齢差は40あまり。土屋さんは年寄りの多い9条改憲阻止の会でも長老である。沖縄での米軍人の裁判問題《検察審査会で起訴の結論》を契機に高まっている日米の地位協定見直し問題だが、今度こそしっかりやってもらいたい。土屋さんのような長老の方の活動には頭が下がる。
午後には塩川さんがテントを訪れた。塩川さんはかつて50年以上も前に全学連の委員長(土屋さん書記長)であったが体調の不良で療養されていたらしい。元気な姿を見せていただいたわけで励ましになった。テントには長老と言われる人たちが訪れることが多いがテントの住人たちには嬉しいことの一つである。
韓国の新聞の取材があった。こちらの様子をいろいろ取材して行かれたが、このテントが100日目に入ったら掲載したい、とのことでした。韓国でも原発問題は核廃棄物処理、汚染物資の処分など問題が広がる動きが伝えられる。この掲載が波紋を歎かることになれば嬉しいと思う。また、関西テレビの方が主材に訪れた。関西のメディアの方が原発問題の報道では熱心であると伝えられるが、こういうところにもそれは現れているのだろうか。
12月14日には従軍慰安婦問題の解決を求める外務省包囲行動(人間の鎖で包囲)が予定されており、それに対抗する右翼の行動も伝えられている。緊張感がテント内にもある。我々はこの行動の成功を願うが、そのためか夕方からは女性の訪問者が多い。
(O・M)
★4.メルマガ読者からの投稿
13日の「メルマガ・『無主物について』」の感想
笠原 眞弓
感想です。
いつも読ませてもらっています。朝日にこういう記事があったと友達から聞いて、「無主物」が聞き取れませんでした。それくらい日常生活になじみのない言葉ですね。
意味が分かって、びっくりでした。すぐに浮かんだのが、サリン事件。あのサリンは、直前まで持っていた人のものですが、傘の先で突っつかれて空間にただよったと同時に、無主物になるのですよね。東電の論理では。
四日市の公害だって、犬の糞(落差あり過ぎですね)だって、垂れ流していいことになってしまいますね。そのことを強く追及したいですね。東電の一般の人から遊離した感覚を。
今日、東京新聞を読んでいて(我慢できなくなって、物心ついたときから読んでいた、だから、批判はあっても読み続けていた朝日からこの7月に切り替えた。文章が下手で、素人っぽいけど、それなりに一生懸命伝えようとしていると思う)、「男って、初めに結果アリなんだ!!」と納得した次第です。イギリスから原発を買うと決めて、地震に弱いとわかっても、聞かなかったことにして、 ガンガン推し進めた様子が書いてありますね。『レベル7』に。
女性が担当していたら、きっとその時点での導入はなかったと思います。ただ女性が首相になると戦争が始まると言われた時期もありますから、全面信頼はできませんが。
このところ見ていて、つくづく女が世界を変えるというのは本当だと思います。と、一読者のつぶやきです。
★5.メルマガ読者からの講演会・集会の案内
地下大学 goes to 経産省前テントひろば
「反基地と反原発、未来の想像力」のお知らせ!
■地下大学 goes to 経産省前テントひろば
「反基地と反原発、未来の想像力」
日時:12月17日(土)15時~18時くらいまで
場所:「経産省前テントひろば」http://tentohiroba.tumblr.com/
(地下鉄丸ノ内線・千代田線・日比谷線「霞が関」駅A12,13出口を出てすぐ)
主催:「地下大学」http://www.chikadaigaku.net/
(投げ銭カンパお願いします)
ユーストリーム生中継あり:
http://www.ustream.tv/channel/%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6
【出演者】
阿部小涼(琉球大学准教授、「合意してないプロジェクト」
http://www.projectdisagree.org/)
植松青児(「沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会」、「原発どうする!?たまウォーク」実行委員)
ひまわり(福島育ち、経産省前女性座り込みの事務局)
スターター:平井玄(地下大学)
司会:園良太(東電前アクションなど)
■地下大学 goes to 経産省前テントひろば
――寒い師走の17日、地下大学を出前したい。高円寺北中通りを這い出て、日比谷公園の隣まで出かける。持っていくのは「もり蕎麦」じゃない。暴言逆巻く沖繩でヘリコプター基地が迫る高江の話と放射能や再稼働や海外輸出が押し寄せる原発問題をごった煮した「闇鍋」だ。
米軍だろうと、自衛隊だろうと、大企業だろうと、誰が基地や原発を必要としているのか?原発も基地も、一部に押し付けるのはもうやめよう!
・・・・・・以下詳細は(「地下大学」ブログにて)
★阿部さんも発言、翌18日は「更迭で終わらせない!沖縄への暴力支配を止めよう!12.18新宿ど真ん中デモ」
2011年12月18日(日)
13時:新宿アルタ前広場で全国アピール(沖縄からの発言など)
14時:デモ出発、新宿東口・西口繁華街を縦断!!
http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/
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[編集部より]
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