小出先生、「個人の責任を明らかにしないとダメ」
- 2011年 12月 27日
- 交流の広場
- 原発小出裕章松元保昭
みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」12月26日、27日分の転送です。
政府の事故調査・検証委員会が発表した中間報告について、事故のほんとうの原因には触れず、肝心なところを「現時点では確認できない」としている、小出先生「アホらしい」中身だと語っています。
やはり「個人の責任は問わない」という前提でやっていることが最大の問題で、「学者、政治家、東電の会長、社長も含めて個人の責任をきっちり明らかにするようにしなければならない」と、指摘しています。
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/
=====26日のお話=====
永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。平野さん、ヨーロッパに行っておられたそうです。関空についてそのままスタジオへ直行、しかし、パリに行かれて、景気が良くないそうです。
また、30日のスペシャルに、平松前大阪市長が出られるそうです(ただ、このスペシャル、6時間のフォローは私には無理なので、勘弁してください)。
原発関係のニュース、政府の事故調査委員会が中間報告をまとめ、ヒアリング結果をまとめ、東電が津波対策をしなかった、政府のコミュニケーション能力なしで、津波前の配管の破断は不明、非常用復水器の動作を知らず、電源喪失後の対応ミスがあった(復水器が作動したと勘違い)と指摘しています。これが判明したらメルトダウンしていたのです。適切にベント、注水をやっても水素爆発を防げたかは不明。
菅前総理は官邸で意思決定をして、それが不十分(同じ建物でコミュニケーション不十分)。SPEEDI情報の不備、枝野氏の「直ちに人体に影響なし」はあいまいと批判しています。しかし、菅前総理らのヒアリングはまだで、来年夏に最終報告の予定です。
平野さん、ある程度予想された予定調和、政権の責任を問わないもので、刑事的な部分に入らないとダメ(アメリカみたいに宣誓して語らないとダメ、歴史に残る報告ではない)とのことでした。当初の人選から見えていたし、今日の発表を予告していた(国会が閉まり、大きなニュースにならない)から、そういう意図なのです。
さらに、原子力災害対策本部は、20km圏内を来年2月に解除としています。放射能の高いところを3つに区別(50ミリ以上で、20ミリ以下にならないところ、20ミリ以下になるところ、20ミリ以下)し、細やかな対応をし、福島「第2」の緊急事態を解除しています。第2は、余震、津波でも大丈夫と言うのです。半径8kmの区域も解除なものの、ここは第1の警戒区域なのです。
そして、小出先生のお話、政府の報告、「あまりにもアホらしい」、平野さんの説明通りであり、津波のせいとしており、大切なのは事故の原因を明らかにすることなのに、事故を津波のせいにして、地震は関係ないとした、それの検証をしないといけないのに、何も触れないままなのです。地震での破断は確認できていないというのに、「それを確認するのが仕事」なのです。他の原発への影響もあり、この委員会、原発のテクニカルな専門家がいない、初めからこういう結論になると思っておられたのです。
地震でどうなったか確定しないと分からないのに、委員にテクニカルな専門知識なし、制度的にどうとしか興味がないのです。
政府が小出先生を入れたらいいのに、「もちろん声はかからない」、「政府はこの事故の最大の犯罪者」、畑村氏は個人の責任を問わないとしており、これほど悲惨なのに、個人の責任を問わないとは想像できない、一人一人、学者、政治家、東電幹部の責任を問わないといけないのです。
水野さん、3号機の謎、水素爆発の前日(13日)に注水系統が必要で、このシステムを運転員が止めた、この理由を小出先生知りたくて、報告書に、止めたことの情報を知っていたのは幹部に上がらず、しかし東電は報告していたと言うのに、なぜ止めたかは、全く不明で、これは高圧注入系の配管がつぶれて止めたと疑われ、こういう現場、テクニカルな解明が必要なのに、組織だけで終わったのです。なぜ水をわざわざ止めたか不思議なのです。
平野さん、これで海外での評価を落とす(冷温停止状態も)と指摘され、これについて、小出先生には海外のマスコミも来るが、「日本はどうなっている」という感想が多く、逆の方向になっているのです。
報告書のデタラメ、小出先生と平野さん、水野さんにより完璧に論破されました。これを、お伝えいたしました。
=====27日のお話======
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。平野さん、武器輸出三原則の見直しを批判し、年末にやったことを批判されました。日本は平和国家でありそれで尊敬されていたのに、菅前総理の時から変わり、戦争の危険もあるのです。
原発のニュース、食品のセシウムの規制値強化で、農水省、100ベクレル/kg以上の米の買い上げを決めました。市場から隔離するための措置で、4000トンあり、10億円を見込んでいます。東電に出させます。
そして、小出先生のお話、100ベクレルの米の買い上げ、これから同じ土地で作られる米の放射能は、個別の田んぼで減るか増えるか一概に言えない、山にあると山から汚染されて汚染度が増える、川に流れて減るのもあり(阿武隈川にセシウム検出)なのです。今年の米が規制値の範囲と言っても、来年アウトの場合もあるのです。
平野さん、米の買い上げは救済措置のこともあるが、米を作ったらダメなところを指定せず、二重のダメージとの指摘があり、その通りで、米が買い上げて隔離する、「隔離」とは何か、それをどうするのか、捨てるのか、そして来年の米にも同じことがあり、「隔離」ならたまるだけで、農家には耐えられない、せっかく作ってもダメ、そういうことを汚染地でさせている。住んではいけない場所で、国家が農家を避難させて、別の場所で米を作ってもらうべきで、しかし日本政府は逃げるなら勝手に逃げろ、農家は作っても隔離、どう考えていいのか分からないのです。
被災地、来年の作付けのことで困っており、生活基盤を奪われ、国の指針がなく、本来なら、法治国家で、法律を守る、福島の東半分は人が住めない、農耕も出来ない、政府は、法律を守らないのです。
政府の事故調査報告、水野さんが驚かれたことがあり、SPEEDIのことを速く公表すべきと小出先生言われて、遅れた理由、3月11日に予測が出て、保安院が官邸に送り、しかし官邸が地下と5階に別れていて、地下の情報が5階にいる菅前総理に報告がされなかったのです。これについて、SPEEDIをなぜ使わないのかと言って、計算して出していたのに、無用の混乱を招くと潰された、無用の混乱を防ぐ゜のが一番で、住民を守らなかったのです。
さらに、国民への状況提供を統制したこと、3月12日に保安院の中村氏がメルトダウンと発言して、その後中村氏が出なくなった、保安院長が事前に官邸に言えとして、それで中村氏は姿を消して、保安院はメルトダウンを言わなくなり、しかし小出先生前からメルトダウンに言及され、これは前から聞いていた、何を今さら、なのです。平野さん、当時の人間が誰も責任を取っていないと指摘され、小出先生、個人責任を問わないといけないと言われました。
良かれと思って逃げた人が、放射能の高いところ(飯館村)に逃げた、今は悔しい、責任を取らずに年を越す政府なのです。
明日も、小出先生のお話をお伝えいたします。
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