孫崎享氏のTwitterより“韓国では米韓FTAの見直しの動き/占領時代―米国諜報機関に利用される予備軍がいた/為替レートを正常値に戻すことがTPPより何より求められる”など
- 2012年 1月 4日
- 時代をみる
- 孫崎享
スパイ
返信(あ、日本にスパイ防止法がないのはアメリカの意向なんですね:冗談です、念のため)、「冗談です」と言われましたが、日本社会ではアメリカの為に働くのは遇されることは有っても罰されない。ウィキリークスで怪しい人あぶり出されたが、誰一人としてその後マイナスを被っていない
1月3日
韓国では米韓FTAの見直しの動き
TPP:韓国では米韓FTAの見直しの動きが出ている。実態が解るにつれ、余りに酷い条約であることがわかる。一番問題視されているISD条項はTPPに共通。韓国も日本のTPPと同じく事前に中身は報道されず、締結後問題点浮き彫り。日本、米韓FTAを学ぶ要あり。31日朝日「韓国国会30日米韓FTA再交渉を政府に求める決議賛成多数で可決。韓国国会FTA批准済み。根強い世論の反発で再考を求める異例決議。特に、韓国側の政策で損害を受けたと主張する米企業が、韓国政府に賠償要請できるISD条項で“主権を脅かしかねない”と指摘。破棄も含め米国と再交渉するよう要請。決議強制力なし。4月総選挙、12月大統領選、野党は“米韓FTA全面見直し”を争点に。FTAを推進してきた李明博政権に対し、“恩恵享受は一部の大企業”との反発が特に若者層で強い。最大で数万人規模の反対集会も継続」 、TPP事前に国民に内容知らせない。米韓FTAと同様戦術。ちなみにISD条項はハワイ会談で日本の参加を宣言しようとしていた野田首相も知らないことが国会の質疑で判明した。首相にもTPPの持つ危険性を知らせないで、FTAにつっぱしる日本の勢力(財界、官僚、読売等マスコミ)は一体何物だ
1月3日
占領時代―米国諜報機関に利用される予備軍がいた
日米関係と損得:「米国に逆らえば不都合が出る、米国にすり寄れば個人的には途方もなく利益が得られる」この構図は実は占領下から今日まで続いている。占領中、20万人以上の人が占領軍によって公職追放。勿論、第二次大戦に軍国主義に加担し、追放の人もいる。しかし、占領時代の行動がもとで、追放になった人もいる。終戦直後、日本政府が負担した連合国の経費が莫大。1946年には、一般会計歳出総額379億円で一般会計歳出総額32%、1947年には641億円で31%。日本の政治家であれば当然反対を唱える人が出てきても当然。実際存在。石橋湛山。大蔵大臣。石橋湛山は自由主義の思想保持、日本の財政について米軍とも協力。しかし彼は公職追放令によりGHQによって公職追放。その理由に終戦処理費の二割節約を米軍に申し出たこと。占領軍に物を申すのはマイナス。 他方、占領軍に協力するという道も有った。 江藤淳は『閉ざされた言論空間』で「日本の言論空間が奇妙に閉ざされ、かつ奇妙に統制されている」ことにいらだちを感じて、その根源を探ると、占領時代の言論統制に行き着くと記述。ではこの言論統制に従事したのは米国人だけか。日本人も参加したか。「占領軍の検閲は大作業。そのため高度の教育のある日本人5千名を雇用しました。給与は当時どんな日本人の金持ちでも預金は封鎖され月に5百円しか出せなかったのに、9百円ないし千2百円の高級がはらわれました。その経費は全て終戦処理費です」ではこの人々は自分が検閲に従事したことを公表したか。NO.では公表されたら困るか。困る。ここに、米国諜報機関に利用される予備軍がいた。それも「高度の教育のある日本人5千名」もいた。米国に逆らえば不都合が出る、米国にすり寄れば個人的には途方もなく利益が得られる。この構図は今日まで続いている。
1月3日
読売、「従米」を正しい選択と説く姿は占領期と変わらない
読売批判:一千万部を売り、渡辺氏が政界に影響を与え日本の政治に甚大な悪影響を与える、読売を批判していく必要がある。読売新聞は巨人等スポーツ面で人気。何せ日本人は「巨人、大鵬、卵焼き」。テレビを見る。そして翌日の新聞を見る.自分の見たのと余り変わらない試合結果報告に満足。そして野球記事の正確さが他の記事を正確と思う危険性。読売はまさにこれを利用。かって共産主義下のチェコの小話に【新聞でサッカーの点数が報じられたら100%信じて良い.天気予報だったら50%。政治の報道が0%】と言われたように、同じ新聞でもどの部門かで信頼度が変わる.スポーツの信頼度が政治報道の信頼度につながらない。ここに多くの読売購読者誤解。歴史を示そう。読売の対米従属は占領期以降継続。1945年11月12日付読売新聞の記事。「漢字を廃止するとき、われわれの脳中に存在する封建意識の掃蕩が促進され、あのてきぱきしたアメリカ式能率に初めて追随しうるのである。文化国家の建設も民主政治の確率も漢字の廃止と簡単な音標文字(ローマ字)の採用に基づく国民知的水準の高揚によって促進されなければならない」目を疑うような記事です。漢字を止めて、ローマ字に移行すれば封建意識がなくなり、アメリカ式能率にはじめて「追随しうる」というのです。読売新聞は正力と渡辺の二人に極めて強く影響された新聞である。従って占領下の思想と決別していない。「従米」を日本にとっての正しい選択と説く姿は占領期と変わらない。購読で景品貰っても読売主導の増税がされれば吹っ飛ぶのです
1月2日
ぶれないで下さい。岡県知事殿
浜岡原発:ぶれないで下さい。岡県知事殿。1日 読売「”福島原発事故で沸騰水型は危険が日本人の共通認識”として、中部電の津波対策完了後も再稼働を認めない方針を[静]岡県知事初て明言。静岡県や地元4市は中部電と安全協定を結んでおり、知事が容認しなければ、再稼働は実現しない。」
1月1日
法王(新年メッセージ)
1日AP「若者は本来平和共存と相互の敬意と相互理解に心を開いているが、彼らの住んでいる社会が別の風に考え行動し、時に非寛容と暴力に導いている」、この社会の典型が今日の米国。追随の日本にもこの風潮強まっています。見て下さい。対中国、朝鮮論の醜さを。
1月1日
「選挙民を無視する政治をせよ」と正直に書いたら
1日読売社説批判:年の初めに凄いタイトル。「ポピュリズムと決別せよ」。「ポピュリズムと決別せよ」と書かずに、日本語で「選挙民を無視する政治をせよ」と正直に書いたらどうでしょう。読売読者の皆さん。「消費税率引き上げに道筋つける」と言ってますよ。皆さん許容度高いですね。「TPPへの参加が認められれば、新たな通商ルールづくりに関与できる」。そう新しい通商ルール。米国企業の利益を最優先させ、日本国民の利益(環境。医療等)に全く配慮しない新しいルールです。米韓FTAを見れば、今日の米国はどこまでえげつないかが解る。公平の理念なんかはない。ひたすら韓国食いつぶす理念。「TPPはピンチではなく、再生へのチャンスと捉えたい」。なるほど、読売さんでも{TPPはピンチ}という認識があるのだ。「TPPへの参加こそ農地の大規模化、就農支援など農業改革に取り組む契機になる」それで、現在農業に従事している人に何処へ行けというのですか。「原発、総発電量の3割が失われる事態を回避しなければならない」。それでも今発電量は不足していません。火力充実させれば乗り越えられる点には全く目をつぶっていますね。「野田首相が原発輸出を推進するなど、現実を踏まえたエネルギー政策に乗り出したのは、当然である」、モラルのかけらもない。「 消費税、沖縄、TPP、原発の各課題は、いずれも先送りできない」。読売社説これらで今年も日本国民の洗脳に努める。読売の歴史をみれば、当然なのだけれど。頑張る.まだ多くの国民は日本の世論指導に相応しい新聞と思っている。読売社説批判今年も多そう、
1月1日
為替レートを正常値に戻すことがTPPより何より求められる
トヨタ:30日JT「WSJはトヨタ社長を”来年注目すべき12人の社長に。トヨタにとり2012年は成功するか失敗するかの岐路。日本の他自動車メーカーが海外進出を急ぐ中、国内3百万台生産体制維持。WSJは“日本にいいことはトヨタにいいこと、日本にいいことがトヨタにいいか”と問うている」。まさにここが問題。日本政府の無作為で円が実勢レート以上に高い水準を維持させられ、日本企業は全て国際競争力を失わさせられた。日本経済を考える時、この為替レートを正常値に戻すことがTPPより何より求められること。WSJのように「企業に国家を売れ」に対抗する措置を考えるのが国の責任。1985年9月のプラザ合意以降、米国は常に一貫して日本の円高を演出。その結果例えば対米輸出は米国経済拡大しているにもかかわらず、過去15年横ばい。そしてWSJに今や「日本にいいことはトヨタにいいことか」と言わせるまでになる。
12月31日
30日東京「4月に全原発の停止濃厚」
脱原発:脱原発は夢物語りではない。現体制に火力等注力し、「綱渡り」でない状況作れば現実に実現出来る。福島原発事故を経験した我々の快挙に。30日東京「4月に全原発の停止濃厚 80年代以降では初めて。事態が長期化すれば、火力、水力発電に頼る綱渡りの電力供給が続くことになる。」
12月31日
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1769:120104〕
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