「脱原発世界会議」など―地震と原発事故情報 その 298
- 2012年 1月 17日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
4つの情報をお知らせします(1月16日)
★1.脱原発世界会議
どこも人がいっぱいで熱気と笑顔にあふれていました
冨塚元夫
★2.四国電力伊方原発2号停止。残り5基!今月末には3基に
再稼働を阻止し、脱原発状態に。 たんぽぽ舎 原田裕史
★3.「原発ゼロ元年」おめでとう!東も西も再稼働NO!~
1.10 東電・関電前アクション~報告 森本裕次
★4.メルマガ読者から講演会、集会のご案内
イ.第11回 沼田眞賞授賞式・記念講演会
1/22(日)東京都江東区
ロ.広瀬隆さんの講演会(埼玉会館)のお知らせ
2/12(日)埼玉県さいたま市
★1.脱原発世界会議に参加して
どこも人がいっぱいで熱気と笑顔にあふれていました
冨塚元夫
1月14日15日にパシフィコ横浜で行われた脱原発世界会議は、日本各地のさまざまなレベルの脱原発運動が一か所に集まり、そこに世界各国各地の脱・反原発運動・グループに結集してもらう初めての試みでした。それは大成功だったと思います。
プログラムに紹介されている登壇者(メインホールで挨拶した人)だけでも海外から約50人、国内から約50人います。その人たちが初日の開会式、2日目の閉会式で挨拶しました。メインホールには1000人入りますが、いつも満員でした。
私は開会式、閉会式には出席できませんでしたが、一度だけメインホールで行われた集会に出席しました。それは、「首長会議:地域発・原発に頼らない社会のつくりかた」というセッションで、脱原発に取り組んでいる市区村長8人が発言しました。司会は山本コータローさんでした。桜井勝延 南相馬市長、井戸川克隆 双葉町町長、保坂展人 杉並区長、三上元 湖西市長(静岡県)、西原茂樹 牧の原市長(静岡県)、笹口孝明 元巻町町長(新潟県)、石井俊雄 長生村村長(千葉県)、上原公子 元国立市長といったみなさんで、それぞれ実績にふさわしい興味ある発言でした。とりわけ、桜井南相馬市長は、農業が出来なくなった住民の無念さを理解できない行政・東電に対する怒り、復興には興味なく(鉄道、国道を一向に復旧させる意図がなく、利用出来るのはいまだ県道のみ)八ツ場やTPPや増税にしか興味しめさない政府に強く抗議しています。井戸川双葉町長はこれまで「なんど聞いても、原発は絶対安全」と答えてきた人たちが、事故後数か月経ても他人行儀で、加害者だという自覚もないと嘆いていました。
政府・官僚・地方行政は全く自覚も意欲も能力もない状況を見るに、これからは地方自治体(市町区村)がネットワークを作って連携しなければならないという結論にディスカッションの結果達しました。
メインホール(1000人)のほかの会場はサブメイン2ホール(600人、250人)と小規模の5ホールと50人~150人の会場が10くらいでした。どこも満員で、私はサブメインホールのセッション「原発のない東アジアを目指して」に出席しました。
発言者は日本以外では、中国、韓国、モンゴルでした。福島第一の事故後韓国、中国は安全体制の見直しを行い、原発増設に向かっています。脱原発陣営は東アジアの諸国との連携が必要です。モンゴルでは市民が情報から遠ざけられている現状があります。
小規模ホールは各参加グループによる持ち込み企画で、私は「福島の今!放射能と戦う有機農業者」に出席しました。二本松市(旧東和町)の有機農家は除草・深耕等によって懸命にセシウムを減らす工夫をして、ある程度成果を上げています。
またシアター、写真展示室、ブースもあり、各地の反原発グループが展示・販売等をしていました。どこも人がいっぱいで熱気と笑顔にあふれていました。
★2.四国電力伊方原発2号停止。残り5基。今月末には3基に!
再稼働を阻止し、脱原発状態に。たんぽぽ舎 原田裕史
14日(土)未明、四国電力伊方原発2号機が停止しました。
既に東北電力、中部電力、北陸電力、九州電力、日本原子力発電で全ての原発が停止しており、四国電力も全機停止です。残りは北海道電力泊3号、東京電力柏崎刈羽5号、6号、関西電力高浜3号、中国電力島根2号の計5基となっています。
たった5基、505万kWです。全体の9割の原発が停止しています。
今月中に柏崎刈羽5号と島根2号が止まり、3基、314万kWのみになります。日本の原発の94%が停止します。計算上は原発が無くても電気は大丈夫だとわかっていましたが、もうすぐ誰もが実感します。
止まっているといっても原発行政は依然として推進基調です。廃止が決定するまで声を上げ続けなければなりません。当面止まっている原発の「再稼働」の問題です。14日の報道によれば原子力安全保安院は関西電力高浜原発のストレステストの結果を「妥当」と判断したようです。
「妥当」とは何を意味するのでしょうか。安全性を軽視し原発を稼働するためには妥当でしょう。地震大国日本で原発を稼働するための妥当性ではなさそうです。福島第一原発事故の究明どころか、収束すらおぼつかない中での原発稼働は無責任です。現在動いている原発も速やかに止めるべきです。
中東情勢を考えると、米国によるイラン制裁関連でイランからの石油の輸入が途絶えるかもしれません。そのことで政府等は石油不足・石油危機を表看板にして再稼働の宣伝をするかもしれません。しかしイランからの輸入は限定的ですし、第一次石油危機の時でさえ量では無く価格の問題でした。また、石油の輸入が実際に滞るならば、産業に影響が出て必要電力も減るために大勢に影響はないハズです。
とは言え、イメージは大事です。エネルギー安全保障という点で、国産石炭や天然ガスの安定確保を広げることで原子力推進勢力を減らすことが出来るでしょう。再生可能エネルギー推進のエネルギーにすることもできるかもしれません。
原発がすべて止まったままでいるように頑張りましょう。
★3.「原発ゼロ元年」おめでとう!東も西も再稼働NO!~
1.10 東電・関電前アクション~報告 森本裕次
2012年1月10日(火)今年最初の東電前アクションが東京電力本店と関西電力東京支社それぞれの前で行われました。東電に対しては柏崎刈羽原発の廃炉、そして関電に対しては大飯原発の廃炉を求めるスタンディング抗議アクション。 なんと100人以上の市民が集まり、寒さを吹き飛ばすように声をあげました。
まずは17時より、関西電力東京支社へ申し入れ文の提出。
事前に出された条件に沿った形で申し入れ書を提出しましたが、関西電力社長及び会長に閲覧させるかどうかについては回答を控えるとのことでした。
18時に東電前へ移動。 横断幕を広げるなど、いつもの準備をしていると、突如ワゴンに載った警察官が道に乗り付け、私達をぐいぐい押しのけながら手際よくカラーコーンとポールを設置し、抗議スペースを後ろへ後ろへと追いやろうとします。
昨年12月までは、そのような物は設置されていませんでしたが、自主的に声かけ等を行い、歩行者が通るのに十分なスペースを確保していました。
ポールを取り囲む防弾チョッキまで着込んだ機動隊員による過剰警備は一体『何』から『何』を守るためなのでしょうか。 そんな軽装備じゃ放射線という目に見えない銃弾は防げないというのに…。
もちろん、妨害にめげず多彩なスピーチとシュプレヒコールで抗議の声をしっかり届けて参りました。
次回アクションは2012年2月3日(木)19:00~東電本店前集合です。
その名も『核の鬼を追い出そう!東電は「外」!2.3東電前アクション』
原発が全て無くなるまで
何度でも声をあげましょう!
★4.メルマガ読者から講演会、集会のご案内
イ.第11回 沼田眞賞授賞式・記念講演会
自然保護ですぐれた実績をあげた方を表彰する「沼田眞賞」。今年受賞の「長島の自然を守る会」が上関原子力発電所計画に反対し守ろうとしてきたものについてお話いただきます。
日時:2012年1月22日(日)12時半開場、13時開会、17時終了
場所:清澄庭園大正記念館(東京都江東区清澄)
清澄白河駅徒歩5分
参加費:無料
内容:受賞記念講演(長島の自然を守る会 代表 高島美登里)
・記念講演 加藤真(京都大学教授)、飯田知彦(九州大学農学博士)
・パネルディスカッション 高島、加藤、飯田、山戸孝(上関原発を建てさせない祝島島民の会)
申込み窓口:日本自然保護協会 管理部・田村
TEL.03-3553-4101 FAX.03-3553-0139
tamura@nacsj.or.jp
ロ.広瀬隆さんの講演会(埼玉会館)のお知らせ
日時: 2月12日(日) 13時開演
会場: 埼玉会館小ホール( さいたま市浦和区高砂3-1-4)
参加費: 1000円
主催者連絡先: 後藤 090-1257-8983
email: saitamaaction@yahoo.co.jp
福島第一原発の事故について、講演日である2月12日までに知りえた事柄に基づき、その時点で最新の見解についてお話しいただけます。今回の広瀬隆さんの講演会は、私たちが生活していくうえで、私たちに貴重な判断基準を示してくれるものと信じています。一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。
また、当日は講演会終了後、デモを予定していますが、講演会のみ又はデモのみのご参加でも歓迎いたします。講演会の詳細は、以下のアドレスをご確認ください。
http://blog.goo.ne.jp/saitamaaction
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[編集部より]
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