G10腕時計を買う
- 2012年 3月 18日
- 交流の広場
- G10腕時計とら猫イーチ
久方振りに腕時計を買ってしまいました。
別段、私は、時計には趣味は無いのですが、貴金属に比する、見るからに高価なブランドものや、あれやこれやの機能を満載した厳ついものは、蟲ずが走る程に嫌いなので、或る米国のアウトドア用品店で安価な腕時計を買いこみ、最近まで愛用したり、上野アメヤ横町で米軍用の腕時計を買ったり、数種類の安価な物を入手して使い棄てにして来ました。
その中でも、数十年前から愛着を持っている英軍用腕時計が、いよいよ動かなくなったので、同じものを買おうと思い立ったのです。 勿論、私のことですから、高価なものではありません。 でも、一般的に市販されていないものなので、簡単に入手が出来ないのです。
簡単に入手出来るものは、マニア向けのコピー品でして、数種類が日本でも市販されています。 こんな物にもコピー品が出回るのが不思議ですが、それはそれで、需要があるのでしょう。 本物は、英国のCabot Watch Company と云う会社のものです。
Cabot Watch Company
英軍用の物でも、陸軍用の腕時計には、曜日等の表示は無く、時刻のみに特化した物です。 正確な時刻を表示することに特化しているのが、私の趣味には合うのです。 腕時計のベルトは、合成樹脂製で金属製のように重量が無く、手首に密着するようになっています。 時計に付属しているものは、グレーのNATOベルトです。 その昔の007の作品中で主人公James Bondが腕にしていたのは、ネイビーとグレーのストライプのものでした。 さて、時計は何だったのでしょうか。
CWCのBritish Army G10腕時計は、発注後、一週間程で自宅に届けられました。 発注先は、英国で一か所のみです。 CWCが、一般向けに取り扱いを許可している小売店が一店だけなのです。 この小売店は、数十年前から通販で利用しているロンドンにある軍用品店です。 日本で云いますと、アメ横の「中田商店」です。 マニアなら観て卒倒するような物が無造作に陳列されていて、知る人ぞ知る老舗です。 その昔には、BBCの特番で紹介されたことがあり驚きました。
“Available Worldwide only from S Ltd or by joining the British forces. “ とは、小売店Sの宣伝文です。 即ち、入手するには、「Sから買うか英軍に入隊するかしか無い」時計なのです。 それにしても、英国らしいと云えば、英国らしいです。 数十年前と変わらず、同じ型の時計を軍が正式採用しているのですから。
さて、届いた時計の収められた金属製の容器を開けると、G10が英国時間で時を刻んでいました。 何処かで、ビッグベンの鐘が鳴ったような気がしました。
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