孫崎享氏のTwitterより“普天間の国外移転を真剣に考える時期/私の現在の政治スタンス”など
- 2012年 3月 23日
- 時代をみる
- 孫崎享
3月22日
「浜岡原発の津波対策、防波壁強化等400億増」中電何故学ばない
脱原発:中部電力。お金を捨てるつもりか。住民反対蹴散らす見通しか。22日読売「浜岡原発の津波対策、防波壁強化等400億増」。05年2月、石橋神戸大教授は衆議院予算委員会公聴会で「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難である」、「普通、原発事故は単一要因故障といって、どこか一つ壊れる。その場合多重防護システム、安全装置が働き大丈夫になるように作られている、地震の場合、いろんな所が振動でやられるから、それらが複合して、多重防護システムが働かなくなるとか、安全装置が働かなくなるとかで、それが最悪は炉心溶融とか核暴走につながりかねない」。中電何故学ばない
普天間の国外移転を真剣に考える時期
日米安保:本日「日米同盟」シンポジウム。米からグレグソン元国防次官補等。彼当然辺野古移転必要性を言う。重要なことはこれまで、沖縄以外で、グレグソン元国防次官補等に面と向かって「海兵隊は沖縄から出て行くべし」と言ったことはほとんどないのでないか。私の発表骨子(持ち時間は12分)。
沖縄の住民70-80%辺野古反対。これは不変。この中、辺野古移転は実現不可能 不可能なことを出来るとすることが、米国の対日信頼性を弱める。米国の圧力もマイナス 普天間の国外移転を真剣に考える時期 ・海兵隊がなくても、橫須賀、佐世保、嘉手納、横田、三沢等米軍基地は多分世界最大(PRV)、基地支援は世界の半分。これを考えれば日米関係壊れるは誇張。現在協力へ相互の認識不足・海兵隊は緊急展開。沖縄駐留は絶対でない.海兵隊、豪州駐留の動き。米に米国内帰還の主張 ・日本の安全にとっては海兵隊機能は自衛隊で充分代替できる。・中国の軍事力に対抗出来る可能性はほとんどない。核の傘はない。尖閣で日中軍事衝突があっても米はでない。これをぶつけてみる。このシンポジウムで私の主張が基調になることはない。5対1.しかし、防衛省主催シンポジウムでこの意見を、米国人の前で出て来ることは画期的。
何処を狙うか解らないミサイル 撃墜はあり得ない
ミサイル防衛:『ミサイル防衛は秒速7.8km目標の撃墜実績があります』の見解。仮に発射ミサイルの目標が分り、ミサイルが極めて正確な弾道通る時に撃墜あっても、敵のミサイルは何処を狙うか解らない、軌跡もわからない。そういうときに撃墜はあり得ない。宝くじで一億円の可能性より遙か遙か低い
3月21日
文化放送の「夕やけ寺ちゃん」にでる
対談:文化放送の「夕やけ寺ちゃん」にでる。寺島尚正、鈴木邦男さんと一緒。寺島さんや、スタフの人々良く勉強されている。『不愉快な現実』や『日本の国境問題』を完全に消化している。「いや、事実とはこんなことですか」と関心していただきました。部分的にオン・エアー。スタフにこのフォロワー
Wコロン:文化放送で終わっても、Wコロンの番組に居残り。ねづっちの「なぞかけ10問」、回答の速さに感服。R-1ぐらんぷりでは「スギちゃん」の方がいいのではないかとか、柔道みてますとか、言ったが、結構TV見ていることになる。
米国外交(モラル、客観性の低下)
殴られるの嫌な者は、言うことを聞け。理屈はこねるな。聞くか聞かないか。聞いたら殴らない。21日朝日「制裁措置の適用を、日本など11カ国については180日間免除。11カ国が、米国の要請に応じイラン産原油の輸入を大幅に減らしたため」
3月20日
日本チンピラ役
敵:冷戦時代はソ連が如何に邪悪で、世界制覇を目指すと思っても、安全保障面では共存を考えざるを得なかった(相互確証破壊戦略)、中国、北朝鮮の”敵の脅威度合い”は旧ソ連よりはるか下。ソ連に出来た共存理念を何故適用できない。→米国は本当の所、中国、北朝鮮に危険を感ぜず。日本チンピラ役
東電の政治的影響力
東電歴史:東電の政治的影響力を示す。共同「97年3月、東電荒木社長は佐藤信二通産相と会談。佐藤は発電部門と送電部門に分割を提言。1月の佐藤と電気事業連合会との会談で、荒木は”前尾繁三郎氏は葬儀場と発電所は政治家が触れるべきではないと言っていた”と発言」、佐藤は郵政民営化法に造反
Bad Apple
漫画Rall:After a soldier slaughters 16 civilians in Afghan, Obama as usual blames “bad apple” while exonerating the military as a whole.
冷戦時代 ノルウエーの知恵
ノルウエーの知恵:冷戦時代、一触即発を防ぐため、ソ連との国境から150KM位意識的に武力配備を避けた。ソ連もその間隙をついて占拠ということもなかった。勿論ソ連・ノルウエー間の話合いで兵力引きはがしが双方が利益になることを理解した。こういう発想をできる日本の軍事専門家は先ずいない
能力失格の保安院 何故決定権がある
原発:福島原発事故の責任は保安院にもある。事故後どう変わったのだ。当事者能力失格の保安院が何故決定権があるのだ。改変される役所(安全委と保安院は4月以降、原子力規制庁に再編)が重大事案の判断を今する妥当性に何故疑問出さないのか。19日時事「伊方3号機も”妥当”=耐性評価で保安院」
PAC3配備 何の役にも立たない
日本防衛:宮古島を守って何するつもりだろう。北朝鮮は日本向けにノドン数百発発射出来る。東京どう守るの。当然守る術べがない。守れないことは言わない。守れないから宮古島に置いて役に立つ振りする。何の役にも立たない。20日朝日「沖縄にPAC3配備へ 北朝鮮発射に備え 宮古島が有力」
20日読売社説批判
20日読売社説批判・内政:「大連立打診、民自は模索続けよ」「民自両党が国民の信頼を回復するには、一体改革の実現など実績を積み上げる必要がある」、この新聞、増税に突き進めば、国民は突き進む政党を本当に支持すると思っているのだろうか。情勢把握も出来ない新聞なのだろうか。
20日読売社説批判・アフガン:「性急に戦闘部隊撤収に動けば、タリバンは政権奪還へ軍事攻勢を強めるだけ」、アフガン混乱の最大は外国軍がその国の政権を力で変えようとすること。人々はこれに抵抗。属米読売に理解難か。テロ拠点は世界中どこでも。今日、パキスタンの方がアフガンより遙かに高い。
3月19日
ミサイル防衛 巨額のカネ使ってるから役に立つふりする
ミサイル防衛:この人達は正気か。少し考えれば、ミサイル防衛というもの、何の役にもたたないことが解る。ミサイル防衛に巨額のカネ使ってるから役に立つふりする19日読売「北の”人工衛星”、田中防衛相が破壊命令検討」
日本の社会 事実出す人を攻撃
情報:日本の社会は、醜い現象でも事実を隠蔽し続行することが、事実を表に出すことより重要。事実出す人を攻撃。19日読売「球界の契約情報暴露…清武氏の著書に怒り噴出。スカウトら”アマの選手達の信頼関係が崩れ、今後の獲得活動に大支障”と怒りの声」今の獲得活動の実態に疑問や反省はない。
私の現在の政治スタンス
立場:私の現在の政治スタンスは明確。(1)安保条約の枠組みを超えて、米国戦略と一体化し、自衛隊が行動を開始し始めたことへの反対(私の外部発表の原点)、その延長線上に辺野古移転反対(2)原発継続への反対、(3)TPP参加への反対(実質的利益がほとんどないのに対して、国民健康保険の崩壊の危険などのマイナス甚大)。(1)と(3)はまだ観念的な部分がある。危険を予知しなければいけない。全ての人に予知を分かち合ってくれと言うのは難しい。しかし原発は違う。現に福島で原発が起きた。その事故は東京をも含む危険を内蔵した。米国は自国民の退避を奨励した。
この現実を前に、事実を見ることが出来ず、さらに地震による危険の警告に耳を傾けない人に知的誠意に疑いを持つ。他の何を言っても駄目である。従って、原発で如何なる判断をしているか、現状では人、政党の政治的姿勢判断する最優先リトマス試験紙としている。全てはこれをクリア出来てから。
3月18日
橋本・大阪市長
私は彼がどれだけ危険かわからない。しかしリベラルな人で彼が危険だというなら、脱原発で彼より効果的業績あげて欲しい。彼が人々の空気を利用していると言うが、人々の空気の期待に応えてないのが既存政党、グループでないか。批判する前に実績あげるのが筋でないか。
原発 止められるのは被害の想定される地域の動き
脱原発:首相も、経産省も、電力会社も、立地市町村も頼れない。止められるのは被害の想定される地域の動き。18日朝日[関電、原子力安全協定拡大に消極的。福井県の立地3町を除く周辺市町や滋賀県、京都府などが昨夏までに要望。自治体反発も。再稼働に滋賀県知事が”滋賀にも説明や同意が必要”、
案内「TPPの本質と日本経済・国民生活への影響」
案内:私の演題「TPPの本質と日本経済・国民生活への影響」19日(月)14ー16時、最初首藤議員等四〇分。場所:海老名市文化会館、主催JA神奈川、共催:生活クラブ生活協同組合、パルシステム神奈川、神奈川医師会、参加は各団体。一般は不明(JA045-680-3005)
脱原発、大阪市の論理、全くの正論。
何故この論理を国会の議員展開できぬ。18日読売「関西電の全原発廃止、大阪市が株主提案へ.全11基の原子力発電所を可及的速やかに廃止求める。事故が起きれば府民、市民に回復不可能な被害を及ぼし、関電が倒産するリスクも高くなる。他株主の賛同は不透明」
『不愉快な現実』・評
『不愉快な現実』・評(閑居人): 11年日米学生会議で講演の著者は、「日米関係」をテーマに学生達に幾つかの質問。日本の学生達は「緊密な日米関係こそ肝要」と答えた。米国学生達は概ね「オフショア・バランシング」を選択。著者は、ここに端的に現在の日米関係が投影と考える。OBは、ミアシャイマーの用語で、水際から離れてバランシング(直接均衡)をはかるという戦略。第一次、第二次大戦の初期段階で、独に対抗する英に米は武器援助をしたが、直接戦闘には加わらず。同様に、脅威化の中国に対し、まず日本に牽制させ、状況によって「日米同盟」を強力にも非力にも機能させる。米国の国益に立てば、合理的な選択肢。著者は、「150年間、日本人の国際認識の前提であった福沢諭吉の「脱亜論」の見直しから始めなければならない」という。中国や韓国がまともな国家に成長することがあり得ないと思えた時期は過ぎ去って2020年には中国のGDPは米国を追い越すだろう。一人当りGDPが米国の四分の一程度、例えば墨、中国がそのレベルになれば、人口13億の中国は、人口3億の米国を追い越す。中国が、世界一位の国家になることは、もはや現実の問題と著者は指摘する。その場合に、日本が置かれた国際的環境は、大きく変化。現在でも、米国はアジアで中国を第一の優先順位で見ているが、その傾向は更に歴然化。「日米関係が万全なら安心だ」という常識は過去のものになりつつある「不愉快な現実」をしっかりと見据えなければならない。著者が様々な観点から語る日本の環境は一つ一つ有益。これまでの著者の書いた本は全てそうであったが、日本人として、決して望ましくはないが見据えなければならないことを直言。その意味で、日本の現在と世界の未来を考えていく時に、著者との対話は不可欠。評者は、しかし、著者の論考に疑問もある。例えば、「領土問題」を論ずるのに、著者は、ロシア、韓国、中国の言い分も十分に検討しなければと、相手国の論拠を紹介。そして、「軍事的に勝てない日本は紛争を避け続けていくことが賢明な政策だ」と主張。また、「東アジア共同体構想」も単に否定するだけではなく、「EU」成立過程を参考に検討すべきだと説く。我々が見据えなければならない「不愉快な現実」の分析に、概ね、同意する。しかし、その解決策については、「激論」が必要である。」(了)真摯な批評を多としたい。日本国内で、こうした「激論」の出来る場が出来ることを願っている。
日本を米軍の傭兵にしようと必死
18日読売社説批判:日本を米軍の傭兵にしようと必死になっている所がある。読売だ。「自衛隊PKO任務遂行に、武器使用権限を極力拡大が必要。他国軍への駆けつけ警護と任務遂行目的の武器使用」。米軍と一緒に行動できるように少しずつ国内法を変えている。国際貢献という名で。売国新聞。
アフガン:16名射殺の兵士帰国
精神障害を理由に極刑まぬかれる可能性ある。1960年以降、海外勤務の米兵が業務中の行動で死刑になったケースはないらしい(要、確認)。日本ではジラード事件(懲役3年・執行猶予4年。処罰を最大限軽くを条件に、身柄を日本へ移す密約存在)
どちらがより属米をアピールできるか
岡田:又、この男が出てきたか。どちらがより属米をアピールできるか、前原氏と競争している。利用者が補修するのは当然だろう17日読売「岡田氏、普天間補修で宜野湾市長に理解求める。傷むと事故に。」地主に、”建てた家修理しないと壊れるので、地主さん壊れないよう修理して下さい”の如し。
ある読後感想『不愉快な現実』
米国のオフショアバランシング(対東アジア戦略)も米国は勿論良いのですが、日本は馬鹿丸出しの不良あんちゃんの役割を振られていて冗談では無い。外務省も防衛省の役人も否首相以下がこれが私の出世の花道とばかりにひたすら邁進の勢いですから本当に心配です。
イランへの旅
周りから緊迫した中何故イラン旅行すると言われた女性に今戦争起こらないと助言。「無事帰国。行ってこられて良かったと、つくづく思う、楽しい、面白い、思い出に残る旅。外から見たり聞いたりしていることと、実際に中から見たり聞いたりするのとの違いをこんなに感じる旅は初めて」
海兵隊は日本防衛と直接関係がない
普天間:在日米軍基地は米軍の戦略遂行のため。海兵隊は日本防衛と直接関係がない。これ認識しないと、どこまでも米軍にたかられる。普天間残留延長を日本が助けるべきでない。18日共同「4月の中間報告に、米側が米軍普天間飛行場の大規模な補修に着手する方針と日本の経費負担を明記するよう要求」
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1883:120323〕
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