孫崎享氏のTwitterより“領土の主張が一番の国益ではない/自衛隊を米指揮下で使うため、対中脅威を煽る必要”など
- 2012年 3月 29日
- 時代をみる
- 孫崎享
3月28日
大阪市議会、原発稼働の是非問う住民投票条例案を否決
脱原発:一般国民の見解を出来るだけ反映するのを止める政党の論理は何か。伊では国民投票があった。28日朝日「関電筆頭株主の大阪市で、関電が持つ原発の稼働の是非を問おうと市民グループ請求の住民投票条例案が市議会で否決。橋下市長率いる大阪維新の会、公明、自民、民主系の各会派が反対」
感謝『不愉快な現実』増刷決定
感謝『不愉快な現実』:講談社編集者より「『不愉快な現実』2刷3000部がかかりました。計16000部です」。発売して10日で増刷決定。勿論大手で何等書評無し。本ツイッターのフォロアーにほとんど依存が実態と思います。ご支援有り難うございました。今後も執筆に頑張ります。
脱原発:東京新聞は今も頑張っている
脱原発:東京新聞は頑張った。今も頑張っている。27日「筆洗」;東電柏崎刈羽原発6号停止。五十四基の原発中作動は一基だけ。原発止まったら大変なことになる、と経済界はさんざん脅してきたが、どこかで停電が起きたわけではない。東電管内でも、原発ゼロで今年の夏を迎える。でも恐れる必要はない
電力不足キャンペーン執拗に展開の昨夏を乗り切り、原発依存社会が虚構を認識。火力発電所燃料コスト増が電気料金上昇の主張も欺瞞。液化天然ガス取引価格は、大きく値下がり。問われているのは、安く燃料を買う努力を放棄した電力会社の姿勢。政府や電力会社は懲りずに電力需要に大きなゲタをはかせる。うそを見破ろう。東電への追加融資条件に、メガバンクは原発の再稼働を挙げている。今後、事故が起きた場合、自らが背負う重大な責任を自覚しているのか。脱原発のネットワークが、急速な広がり。」読売新聞等再稼働を主張している中、東京新聞論調は本当に貴重。
3月27日
アフガニスタン戦争:米国世論
アフガニスタン戦争:米国世論調査:26日NYT紙「69%が米国はアフガニスタンで戦争すべきでない」
住民安全配慮なく、あるのは金への配慮
原発:昨年1月電気事業連合の論理。住民安全配慮なく、あるのは金への配慮。27日毎日「半径約5キロ圏の予防防護措置区域の導入に”地価下落や観光客減が出ないとは言い切れない”、約30キロに拡大する緊急防護措置区域は”領域内に入る自治体が交付金や補助金を要求する”と反対」
昔の大蔵省次官からの連絡
昔の大蔵次官は、国家のために働くという意識を強く持っていた。少なくとも「事実を国民から隠して政策を決めよう」という気持ちを持ってはいなかった。著書『不愉快な現実』についての連絡:貴兄の著書では知らなかったことを、随分教えられ、かつ、啓蒙されてきました。それにしても不愉快なこと、不都合なことは出来るだけ見ない、聞かない、語らない、考えない、では困りますね。私は誰も気のつかない大事なことを言わないのは嘘つきの一種だと思っています。
学者への資金提供、贈収賄的行為
原発:問(トヨタ等技術大学金提供。それと電力の金提供と何処が違うか):電力は公共料金。純粋な利益ではない。原発に国家の助成。その在り方に学者が学識経験者として参加。その人が電力から資金提供を受け、電力に有利な決定をすれば贈収賄的行為。学者に対する資金提供は単なる学術振興ではない。
北朝鮮問題、野田首相は何している
北朝鮮:韓国サミット出席で各国首脳活発に活動。オバマは対北朝鮮政策を明確にする演説(協調を取らなければ破壊の道)、中国は胡錦濤がミサイル発射断念を働きかけと韓国に伝達。野田首相は何している。増税党内調整。世界の笑いの対象だ。北のミサイル、核開発日本の問題だろ。政策調整の参加放棄。
3月26日
属米だから日本の見解なぞ、聞く必要ない
核サミット:隠れた議題が北朝鮮の核兵器・ミサイル問題。各国個別協議で対応策を図る。隣国の日本なのに、誰も日本の声聞かない。属米だから日本の見解なぞ、聞く必要ない。25日時事「首相、各国首脳との会談なく=存在感低下も-核サミット。首相外遊時個別会談実施なしは異例」お呼びでないのです
米議会、中国次期指導者らの分析報告書を公表
中国:「米国にとって手ごわい相手」。日本の政治家でこの評価を受けた人はいただろうか。いれば岸信介位か。田中角栄もやや近い。両者とも潰された。他政治家はほとんど、なめられ続け。野田首相に至ってはその極。対して中国への評価。26日産経:米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委」は次期指導者らの分析報告書を公表。(1)当初の数年は劇的な政策変更はしないが、現世代よりも教育水準も行政の実務能力も高く、国際的視野も広い(2)同時に共産党への忠誠や共産主義イデオロギーへの信奉が強く、中国の民族主義をも強く反映する(3)若い時期から共産党エリートとして育ったために優越意識や特権意識が強く、対外関係への思考にも反映-等を指摘。米国にとっても手ごわい相手と位置づけ。習氏は米中関係重視(娘ハーバード留学)の発言もあるが、米国敵視の劉源将軍とも近く、米国に対し多様な態度をとると予測。太子党ながらも共青団派(発言力增)から支持
前原発言 国益に合致することはまずない
前原氏:この人の発言で国益に合致することはまずない。前原発言は国家売る警戒信号と思えば役に立つ。25日読売「大飯原発再稼働、前原氏”最低限の条件整った”」
稼働は北海道電力泊原発3号機だけ
脱原発:26日読売「全国54基の原発で、稼働は北海道電力泊原発3号機だけ」。これで特段の支障はない。後はピークにどうするかの手当でよい。それは火力増設等で充分対応可能。不思議に脱原発、ここまで来た。後は再稼働しなければ、日本は世界に先駆け脱原発社会を作れる。
金で政策を買う構造に手をつける一歩。26日朝日「経産省は、電力会社から自治体に対する寄付金や業界団体への会費を、今年度分から公表する方針。公表実績は総額で、夏頃。個別の金額の公表を求める声が強まる可能性もある」”個別の金額の公表を求める声”、どうするとこの”声”になる?
電力料金の中から、広告料、自治体への寄付金、政治家への支援、大学教授への”研究助成”などを排除していけば、今の歪みが排除されていく。電力料金は公共料金だから、監視態勢を強めれば出来る。
「米軍、尖閣にも出動しない」では一致
日米同盟:先週、元防衛省・外務省・官邸3ヶ所のキャップを経験した産経記者と激論したが、二人で一致した点があった。「尖閣諸島をめぐり、日中が軍事衝突しても米軍は出て来ない!」。「核の傘」はない。尖閣にも出動しない。米軍が日本を守るという盲信から醒める時期がきている。
3月25日
グアム移転負担 ヤクザに金払うのと何処が違う
普天間:ヤクザが不動産を不法占拠していて、おとりひき願うのに金払うのと何処が違うのだろう。米軍撤退に金払った国、何処があるだろう。どこまでもたかられる日本。野田首相、増税しなければならないなら、金ないと言いなさい。25日東京「沖縄海兵隊グアム移転10億ドル超 追加負担要求」
北朝鮮 軍内で誰が支配してるか
北朝鮮:25日読売「オバマ米大統領”誰が支配してるか、長期的目標は何か、はっきりしない”」、多分正確には、北掌握は軍部。金正恩が指示できない状況。しかし米国等西側は北朝鮮軍部との接点がなく、軍内で”誰が支配してるか、長期的目標は何か、はっきりしない”という所か。中国は軍の接点持つ
日経調査でも再稼働反対が主流
脱原発:日経調査でも再稼働反対が主流。25日日経「原発再稼働賛成32%、反対55%。2月の前回調査では賛否拮抗」。原発稼働してなくても、現在電力不足無し。当然の流れ。この流れに乗れないのが、民主党執行部、経産省、読売等のマスコミ。国のリーダー層が愚で、民先行とは淋しい国家日本。
植民地の法律に従う必要はない
TPP:宗主国の企業は、植民地の法律に従う必要はないという意識、TPPで加速するだろう。25日毎日「米グーグル:検索予測差し止め命令…東京地裁仮処分。だが、米グーグルは”日本の法律で規制されない”と拒否し、被害が救済されない事態」。日本で活動し、日本の法律で規制されないの意識
電力側、福井県原子力委員5人に寄付
原発:ここまで、腐敗が進んでいるのか。25日朝日「福井県原子力委員に1490万円 電力側、5人に寄付。西本阪大教授360万、三島元京大教授300万、飯井福井大教授700万、山本名大教授100万、泉福井大教授30万円」、
質問です。電力会社から金の提供をうけている原子力委員が、電力会社の望む再稼働に賛成し、県は法的にその答申を基礎に再稼働に踏み切った時に、これら原子力委員に対し贈収賄罪が成立するのでしょうか。
答え、タナカマコト「します。権限に関わる利益供与ですから。立証できるかどうかが」。
「ジャパンハンドラーが」と読むと明快な読売社説
25日読売社説批判・増税;読売社説では主語を「日本国民が」と読むと解らない。論旨が通じない。主語を「ジャパンハンドラーが」と読むと凄く明快。「”消費税”混迷 結論出せぬ民主党へ募る不信」。増税を自ら望む国民はいない。高邁な読売、税をどれ位払っているのかな。
ミサイル防衛
ガマの油なら少しは効用があるかもしれない。しかし、全く能力のないものをあたかも出来るかの如く振るまう、詐欺師的言動がいつから日本の政治で許されるようになったのだろう。25日読売「政府は、北朝鮮ミサイル、30日にも破壊命令…イージス艦3隻展開とPAC3沖縄に配備」
3月24日
属米度では歴代首相でもトップクラス
野田首相:ジャパンハンドラーの流れの米国学者が野田首相を高く評価。そりゃそうだろう。属米度では歴代首相でもトップクラス。自民党も腐っているし、当面は野田首相以外に候補者が見えないという所か。だとすると、日本マスコミの野田首相攻撃もさして盛り上がらない。
笑わせてくれる。貴方の演ずるは桃太郎のイヌかサルかキジ。誇大妄想になってきたのでない?共同「野田首相はTPPをビートルズに例え”日本は(ビートルズ名曲作った)マッカートニーだ。ポールのいないビートルズはあり得ない”」米国にあわせるだけの貴方に、独創性ってありましたっけ。
世論に背を向け、再稼働に必死の読売
24日読売社説批判:しゃにむに、世論に背を向け、再稼働に必死の読売を動かしているのは何か。正力の亡霊だけでは説明つかない。「政治が決断し再稼働を目指せ。合理的な理由もなしに、再稼働を先送りしている余裕はない。」再稼働に反対する根拠はある。読売が勉強せず無視しているだけだ。
日・台湾関係
台湾しばしば訪問の国会議員「かって世界で最も親日的なのが台湾と言われた。昔は日台双方に重視する強い勢力。今、台湾内で対日重視勢力ほとんどなし。馬英九総統は選挙後明白に中国寄りのシフト、この過程で日本を重視する政策はとらない。日本・台湾関係はますます薄くなるだろう。
領土の主張が一番の国益ではない
北方領土:昨日福岡市で講演。後食事で、防衛・外務・官邸キャップ経験の産経記者と論争。先方発言「外交官の仕事は国益を最大限実現すること。貴方はこれに反する。かつヤルタ協定等条約でもないものを根拠にするのはおかしい」。私の反論「専門家として発言するなら事実を学んで発言したらどうか。
私の『日本の国境問題』位読んだら。ポツダム宣言で日本“領土を本州、北海道、四国、九州。他は連合国側が決める物”で合意。ついでサンフランシスコ講和条約で日本は千島を放棄。この時、吉田首相は国後・択捉を南千島と説明。従って国後・択捉は放棄の中に入るのは明白。放棄した千島がどこに属すかは連合国間の問題。ソ連参戦を望む米国が対価にソ連に千島を供与がヤルタ協定。トルーマン大統領はスターリンに書簡でソ連の千島占領に合意。(法的根拠の薄い)領土の主張が一番の国益ではない。独の態度を見て見よう。アデナワーはソ連との交渉で領土を懸案にせず。しかし長期的に放棄した訳でない。現下の外交で何を獲得するかが重要。その後独はソ連の脅威を排除し、ソ連との貿易では一番目か二番目。他方日本はどうか。十三番目程度。日本の経済力でいけば独の地位にいてもおかしくない。政府・マスコミ総動員で北方領土については歪んだ歴史を国民に説明。
3月23日
電力危機あおった電力会社
原発:共同「危機あおった電力会社」「”電力重要性を利用者に教育するため、夏の供給量は厳しい予測で出すべきだ”11年3月中旬東電会議で、ある幹部発言。14日計画停電。数字にはからくり。揚水発電を除外。”東電は危機煽り、俺達を潰したら大変と脅しをかけていたんだ”」」
原発事故時、国や企業がどこまで面倒見るか
原発:原発事故時、国や企業がどこまで面倒見るか。福島県を見ればよい。福井県、自分の危険は国に頼らず自分で判断し行動すべし。「安全委、大飯”問題なし” 原発評価で初。福井県やおおい町は、福島原発事故を受け、国が新安全基準を示すよう要請」。大飯原発、実は関西の都市が福井市より近い
森本敏氏発言
日米・防衛省主催セミナー:森本敏氏発言趣旨「日米安保条約があったって米国が必ず日本を守るというものでない。守るに相応しいという国になるよう、日頃より努力しなければならない)」
自衛隊を米指揮下で使うため、対中脅威を煽る必要
日米関係;米国が中国との関係で自衛隊を米軍指揮(共同運用)下で使うためには日本の中で対中脅威を煽る必要がある。今後日本国内でますます対中脅威を煽る宣伝・広報活動が活発化する。まさに『不愉快な現実』と逆の論評。そのため、昨日の日米セミナーでは私は意識的に米側に質問「国防省議会報告で中国は経済発展を最重要視、安定した外部環境を求める」としてるが、どうみるか」「南沙諸島に対する中国の脅威が指摘されているが、中国・ASEANは02年武力行使抑制の行動憲章に合意、これをどうみるか」米国は自国内への説明(脅威論抑制)と対日と変え後者は煽る。この違い要注意
「グレグソン発言、テープを聞きかえしてる」
普天間:昨日の防衛省主催セミナー。聴衆者より「グレグソンが沖縄から海兵隊なくなっても、グアムでの日米共同の訓練や連携等で対応できるとのような趣旨発言が印象的。テープを聞きかえしてる」グレグソン元国防次官は鳩山政権時代、辺野古合意を守れと最も強硬に発言していた人物。米政策転換
米国は辺野古移転を強力に求めない方向に政策転換した最も大きい背景は、強力化する中国軍に対抗するため、自衛隊を米軍指揮下にいれ、一体運用する利点に気付いたため。オフショアーバランシングとは米軍参加を少なくし、同盟国使う政策。これを具体化。これが今の日米安全保障対話。
3月22日
「若狭湾も地震の危険性が高い所」
原発:22日読売「枝野経産相4月福井県を訪れ、大飯原発再稼働の地元同意を求める方向で調整」、福井県の方々、平成17年衆議院予算委での石橋教授の警告ご存じですか「米では地震は原発にとり一番恐ろしい外的要因と判断。若狭湾に十三機の商業用原発。ここも地震の危険性が高い所。」
ケナンの心意気
応援:大臣クラスの元議員が電話「ケナン(冷戦時代の政策立案。米国で最も著名な外交官の一人)は国務省を去る時、誰も“GOOD LUCK”と声をかけなかった。物を発言する人はそういうものだ。重用された訳ではないが、彼は常に正論。社会でそう大事にはされないかもしれないが、ケナンの心意気を学んで発言していって欲しい。『不愉快な現実』はあとがきのように「犬死の本」にならぬよう何人かの知人に送った」ケナンは退官後プリンストンへ.私は基本無職。ようやくツイッターをホームグランドにし始めた。環境が余りにも差があって比較にならぬ。
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1890:120329〕
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