テント日誌3/27日 経産省前テント広場―199日目 果てしない議論の行方
- 2012年 3月 31日
- 交流の広場
- 経産省前テント村住人
今までの衣服では暑すぎる。さりとてもう一枚脱いで幾分か軽装にすると寒すぎる。というわけで服のことで悩みながらテントに出向いてきた。不安定で微妙な天候に振り回される結果になったが、風邪を引くよりはよいかということで軽装にしないでやってきた。案の定、電車の中では汗ばむ程だ。でも夜は寒い。風が冷たいのだ。これで良いと自分に言い聞かせたがこれからもこんなことが続くのだろう。テント前は26日まで続けられてきた経産省前行動も終わり静かだ。朝方に富士から出掛けてきた友人が訪問をしてくれた。が会えなくて残念。多くの友人がテントを訪ねてくれるが会えない時はごめんなさい。
時たまではあるがテントの周辺を散歩することがある。散歩の場所としてはいいところが多いが、しいて上げれば日比谷公園と日比谷図書館。日比谷図書館には書店もあり、なかなか手に入りにくい本が揃っている。書店は喫茶店も併設だからコーヒーを飲みながら本を手にするのもいいだろうと思う。また、公園に向かいに東京新聞の本社ビルもあり、ここでは東京新聞などのバックナンバーが手に入る。1カ月以内のものという限定はあるが、買い忘れた新聞、もう一度読みたい記事の掲載されていたものなどを求めるに便利である。
今日は夕方から首相官邸前でも再稼働に対する抗議集会や申し入れ行動があった。どちらに顔が向いているのか疑念の消えぬ野田首相だが、韓国まで出向いても外国の要人に相手にされぬありさまが報道されている。野田首相は福島第一原発事故の収束宣言を昨年にやっているが今の状況をどのように説明したのであろうか(?)「すべての首脳が原発は必要と意見で一致した」と報じられているがこれは李韓国大統領の発言に過ぎない。野田首相は本来ならこうした場で福島第一原発事故の状態を正確に伝え原発廃止の先頭に立つことを宣言しなければなかったはずである。蛙の面に…ということなのだろうか。
現在、稼働している原発は北海道の泊原発3号機のみになった。原発ゼロの状態の実現に近づいている。政府はこれを怖れ泊原発稼働停止の前に大飯原発3・4号機の再稼働を目論んでいる。これらはいろいろ報じられているから詳しく述べないが、泊原発3号機が稼働停止までの約1カ月余が重要な期間となった。一つの山場が訪れたということだろうか。面の皮の厚い面々たちの暴走を食い止めるいい知恵も浮かばない。それが率直なところだが、でも細いみちから開けてくることもあるはずだ。
テントでは時間ごとに、人ごとにいろいろの議論が展開されている。首相官邸前の行動から帰った人を含めテント内では消灯前までの議論が続いた。僕らは40代以下の人たちとの考えの食い違いを意識してはいる。が、実際のところは彼らの考えが分からないということが多いのだと思う。若い人たちと自由に討議したり、意見交換したりする場がないことに起因することも大きい。ここは現在社会の難しさということでもあるが、言葉の違いから出発するほかないことに気が付くことも多々ある。でも、こういう議論できることが貴重なのだと思う。消灯時間の過ぎ、不寝番で起きている間、話のことが余韻として残っていた。続きはまたということになったが次の機会が楽しみだ。 (M/O)
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