“「まず再稼働ありき」はおかしい”など―地震と原発事故情報【TMM:No1422】
- 2012年 4月 15日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年4月15日(日) 地震と原発事故情報
転送歓迎
重複ご容赦願います
━━━━━━━
★1.「まず再稼働ありき」はおかしい
(市民エネルギー研究所 安藤多恵子)
★2.再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ[連載4]
『破壊された「もんじゅ」の脅威』
(山崎久隆 たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇5/13「反原発自治体議員・市民連盟」総会開催
★4.新聞・雑誌から1つ
福島第一原発 汚染水12トン海へ流出 ストロンチウムを含む
(4月5日東京新聞より抜粋)
★5.<テント日誌 4/12(木)―経産省前テントひろば215日目>
大飯へ、伊方へ―緊張感と慌ただしさを増すテント
17日(火)正午 集団ハンスト開始記者会見に結集を!
━━━━━━━
┏┓
┗■1.「まず再稼働ありき」はおかしい
└──── 市民エネルギー研究所 安藤多恵子
またしても電力が足りないから原発を動かそうと言う。まったく福島原発事故の収束はおろか検証もされていないのに、再稼働できると思うことがおかしい。
2010年の最大電力を基準にしている足りなくなることが予測されるのなら、今から対策を打つべきである。電力融通はもとより、きめ細かく精査するべきである。大口の電力制限も必要であろう。また、計画停電も3・11直後とは違う。あの時は火力等も止まってのことであったが、今は原発の分が止まるのみである。
そもそもこれからの日本のエネルギー政策をどうするのかの改めての議論もなく、「原発を動かすのだ」はおかしい。
原発無しで過ごして、コストも含めこれからどうしていくのが未来への負担を少なく出来るかを考えるべきである。
┏┓
┗■2.再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ[連載4]
│ 破壊された「もんじゅ」の脅威
└──── (山崎久隆 たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)
(アジア記者クラブ通信237号に掲載されたものに一部加筆)
2010年5月6日午前10時36分に、95年のナトリウム火災以来止まっていた「もんじゅ」が再起動する。日本中からの猛烈な反対の声を無視して、臨界に達した。思えばこの原子炉が最初に臨界になった94年4月5日は羽田孜政権、当時の科学技術庁長官は江田五月だった。つまり自民党政権では無かった。電話で祝辞を述べる江田五月の顔が今も忘れられない。
そのわずか一年半後の95年12月8日にナトリウム火災が起きている。
事件直後に事故現場を撮影したビデオテープの一部が隠されていわゆる「ビデオ隠蔽」事件が起き、その追及のさなかだった1月13日、ビデオ隠しの特命内部調査員に任命されマスコミによる報道の矢面に立たされていた西村成生・動燃総務部次長が「自殺」した。これがいわゆる「もんじゅ西村事件」である。
遺体の状態はとてもホテルの8階から飛び降りたとは考えられないほど綺麗で、死亡推定時刻にも大きな疑惑があり、遺族は裁判により真相究明を求めたが、最終的には棄却されてしまう。
この一連の事態、特に事故隠しが大きな問題となり動力炉・核燃料開発事業団は解体されたが、本来は国の原子力規正体制や原子力推進のあり方が問われるはずが、トカゲのしっぽ切りで済まされてしまう。
今日のデタラメな保安院、原子力安全委員会体制を作り上げた元凶として「もんじゅ」事件を指摘しなければならない。
現在の「もんじゅ」そのものの危険性は、その後に原因がある。
再起動して臨界に達した後の2010年5月8日に原子炉は再度止められ、2013年の電気出力100%を目指す本格的な運転開始を目指していたが、8月26日、燃料交換作業の最終段階で「炉内中継器」という3.3トンのステンレス製円筒形装置を落下させ、炉内構造物を傷つけると共に引き抜けなくなるという事故を起こした。
翌2011年6月24日に原子炉圧力容器上部構造物に穴を開けて強引に引き抜いたが、炉内構造物に損傷が無いかなどは、炉内のナトリウムが不透明な金属なので容易に確認できない。そのため、長期間燃料を動かすことも出来ない状況になっている。
より安全な燃料プールへの移送も出来ず、「もんじゅ」は炉内に燃料を抱えたままなのだ。(★つづく★)
┏┓
┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
└────
◇5/13「反原発自治体議員・市民連盟」総会開催
あれから一年有余。なにが実現して、これから何をやるか。
当面の課題の浜岡原発は運転停止を実現。でも、福島第一原発事故が。再稼働はどうなるのか、自治体はどう立ち向かうのか。私たちの限界と可能性を見出す総会に。いざ。
日 程:5月13日(日)13:30開会
会 場:明治大学リバティタワー (東京・御茶ノ水駅下車)
第1部:総会
活動報告・活動方針・財政報告他
第2部:記念講演
テーマ:「なぜ急ぐ再稼働-そのウラにあるもの」
講 師:村田光平さん(元スイス大使)
講師の紹介:1996年より3年半駐スイス大使を経験。ヨーロッパの脱原発や環境税などの先進的な環境保護政策を学べと訴える。現役大使として原発の危険性も訴えたが、原子力ムラの反発を呼ぶ。福島第一原発事故後は、氏の先見性が注目を集める。
連絡先:反原発自治体議員・市民連盟(TEL・FAX 03-5211-7199)
┏┓
┗■4.新聞・雑誌から1つ
| 福島第一原発 汚染水12トン海へ流出 ストロンチウムを含む
└──── (4月5日 東京新聞より抜粋)
(省略します―「ちきゅう座」編集部
┏┓
┗■5.<テント日誌 4/12(木)―経産省前テントひろば215日目>
│ 大飯へ、伊方へ―緊張感と慌ただしさを増すテント
| 17日(火)正午 集団ハンスト開始記者会見に結集を!
└────
4月12日(木) 昨夜の雨から打って変わって晴れ。春らしい暖かさ。昨日のアクションは、デモに移る頃から雨が降り始め、降りしきる雨の中をテントの前から国会通りの坂を上がって国会へ。そこからさらに東電→関電→保安院へと糾弾の声を上げながら5kmあまりのコースをやり抜いたようだ。雨の中、参加者は700名。
今日、テントの中はいろいろな情報が飛び交い、緊張と慌ただしさが増している。テントから福井と伊方への派遣は確認されているが、今日の4閣僚会議で今日にも結論を下して13日に枝野が福井に行くというシナリオも。福井県庁でのアクションが福井現地の人達と関西の人達によって準備されているようだ。
大飯の、「大飯原発監視テント」への応援もある。京都の友人からのメールによると、京都の人達も同じ場所にもう少し大きめのテントを数はり建てる予定だという。大飯原発の前に一大テント村が出現しそうだ。福島の飯舘の人々もテントを建てたいと言ってるという。全村避難を余儀なくされている飯舘の人々の思いに心を打たれる。
大飯には再稼働阻止の現地行動事務所も設立され、大飯町民との交流・勉強会や全国脱原発交流会に取り組んでいくそうだ。たんぽぽ舎は4月23・24日に大飯へのツァーとテント応援・交流を呼びかけるという。大飯原発の前に、再稼働阻止・脱原発の全国交流拠点が生まれるのだ。
夕刻からの首相官邸前行動は140名の参加で力強く行われたようだ。その集会の最中に4閣僚会議の結論持ち越しが伝えられ、喚声が湧き上がったという。官邸前行動は、13日(金)にも、16日(月)にも行われる。
17日(火)には正午から、テントひろばの集団ハンスト行動がいよいよ決行である。ハンストは記者会見とともに開始される。記者会見には既に国会議員5名、1000万人アクション呼びかけ人2名、中嶌哲演さん、広瀬隆さん、神田香織さん、上原紀美子さん(国立市前元市長)、原発いらない福島の女たち 等々の出席が確認されている。まだまだ増えそうである。
ハンストとは関係ないが、東京スポーツのWeb版に、沢田研二が脱原発ソングを歌っており、「ジュリーは近々、脱原発を訴え経産省前でテントを張る人たちを応援するため同所を訪れる予定だというから、その『本気度』がわかる。」という記事があった。
17日(火)正午、テントひろばへの大結集を!( Y・T )
──────────
【編集部より】
メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400字
以内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び内容をお送り下さい。宛先は、magazine@tanpoposya.net です。
なお、お送り頂いた投稿は集会・デモ・講演会のお知らせを含めて紙面の都合上すべを掲載できない場合があります。予めご了承ください。
──────────
◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページをご参照下さい。
◆電子メール(Eメール)送ります
たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」を発信しています。
ご希望の方はご自身のEメールアドレスと氏名をたんぽぽ舎あてに件名を「メルマガ希望」として送ってください。
登録できしだい発信致します(無料)。
たんぽぽ舎のアドレス: nonukes@tanpoposya.net
◆携帯への送信は、1回の容量が多いためか配信されない例があります。
──────────
たんぽぽ舎 たんぽぽ舎は、月曜~土曜
13:00~20:00のオープンです。
日曜・休日は、お休みです。
〒101-0061
東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。