孫崎享氏のTwitterより“日本が米国と一体であれば繁栄するという時代は終わった/米国の工作 カーティスの仕事/対中戦略 尖閣棚上げは立派な解決策”など
- 2012年 5月 30日
- 時代をみる
- 孫崎享
福井県の方々へ 福島の情勢 無縁だと思うのか
原発:福井県の方々へ。29日福島民報「”町民の不安 爆発寸前”…原発事故心に重く、見えぬ将来悲観。浪江一時帰宅不明の男性”生きていても仕方ない”で自殺」。福島の情勢、何故貴方方の将来と無縁だと思うのか。事故は地震で充分起こる。福島の状況を見て、それでも再稼働すべきか考えて欲しい
沖縄講演:「日本が米国と一体であれば繁栄するという時代は終わった」
沖縄講演:27日琉球新報「連合沖縄フーラムで孫崎氏講演。海兵隊、沖縄に不要」「国外移転は可能」「日本が米国と一体であれば繁栄するという時代は終わった」「情勢は有利になっている。辺野古への移設を断念させるべき」「辺野古移転を強硬に主張していたグレグソン氏の態度が軟化しているなど米側に変化」「在日米軍の中国に対する抑止力について“核の傘”はない、米軍は尖閣諸島を守らないことを米要人の発言等から立証し、中国に対応する手段として東アジア共同体を作るのが最善の道とした」
「米国反対すれば日米関係が崩れるというキャンペーンの成功が鳩山政権の終わりにつながったとして『原発問題でもわかるように権威ある人がいくことが正しいわけでなく、今こそ自分でものを考える時代』と呼びかけ
中露のスパイは摘発すればよい。でもアメリカのスパイは・・・。
スパイ:ロシアや中国のスパイはどんどん摘発すればよい。でもアメリカのスパイの活動はどういう扱いになっているのだろう。「中国書記官スパイ?松下政経塾にも…政官に人脈。警視庁公安部が出頭要請の中国書記官は、人民解放軍総参謀部の出身で、公安当局は着任当初からスパイとみて、動向を警戒」
TPPに参加し農業が強くなる道があるかの如く言う
TPP・農業:TPPに参加して農業がどうなるかについて「競争力をつければそう心配することでない」〈米倉経団連会長〉、「農林・水産業も世界に打ってでられる産業にしなければならない」(桜井同友会代表幹事)など、あたかもTPPに参加し農業が強くなる道があるかの如く言う。TPPに入って農業を再生する道があるのか。各国の例を見ればよい。この中、八木啓代さんの話「メキシコ、かつては食料輸出国。94年発効の北米自由貿易協定(NAFTA)で今や食料自給率は六割。有利といわれたトオモロコシも米国が補助金だしてメキシコ産競争力喪失」。
読売、原発ゼロ反対の理由は「原発の輸出ビジネスできなくなる」
29日読売社説批判:この社「国民の」の視点全くなく、企業の単なる走狗に成り下がっている「エネルギー比率”原発ゼロ”では立ちゆかない」、で理由はとみると「中国等原発新設計画。日本が”原発ゼロ”に向かえば、原発の輸出ビジネスは展開できなくなる」。情けない。国民の安全より企業輸出が大事
今、原発ゼロで日本は支障なく動いている
脱原発:今、原発ゼロで日本は支障なく動いている。何故この状態から後退しなければならないのか。「政府のエネルギー・環境会議で議論、今夏一本化。細野原発相は25日の閣議後記者会見で、15%案を”一つのベースになり得る”と述べており、政府は今後15%案を軸に検討を進めるとみられる」
大事故起これば東電と同じく逃げればいい?
脱原発・関西電力、事故から全く何も学ばず。事故配慮の思想全くない。どうせ大事故起これば東電と同じく逃げればいい位に思っているのだろう。28日読売「関電、取締役会で大阪市が提案の”速やかな原発の全廃”に反対決定の模様。反対理由は”エネルギー自給率低い日本原発は重要な基幹電源”」
5月28日
小沢グループの勉強会に呼ばれる
領土問題:6月12日午前11時、新しい政策研究会の「安全保障を含む危機管理分科会」で、領土問題、主として尖閣諸島を講演予定。小沢グループの研究会と思います。小沢グループの議員の方々とは個々に接触はありますが、グループの勉強会に呼ばれるのは初めてです
5月27日
大飯再稼働 福井県原子力安全専門委は重大任務
日本の岐路。福井県原子力安全専門委は重大任務。4日赤旗「原発業界寄付 福島事故後も 福井県安全専門委員飯井俊行、山本章夫2人に。関原懇は三島嘉一郎委員(元京都大学教授)に300万円寄付。三島委員は現在、関電100%出資原子力安全システム研究所の技術システム研究所長。」
中川英之氏等福井県原子力安全専門委の方々、今次決定で、人間として、学者としての永久的評価が定まる。27日産経「知事判断に影響を与える専門委の結論ずれ込み。”今後も委員から意見を聞き、審議を順次まとめていく”。福井大名誉教授の中川英之委員長結論を持ち越した」
前原氏にシークレットを
前原氏・原発:この人、米国がかりかりしてるだろうなと思う時に、いつも、タイミングよく発言する。27日読売「そろそろタイムリミット…大飯再稼働で前原氏。政府対応は”国民に不信感を持たれている”」前原様。貴方に不信感を持っている国民も相当いるのです。気付いておいでですか。
前原様:シークレットを教えてあげましょう。私のtwitterで貴氏批判のtwitterをすると、ほぼ瞬時にリツイート50超えます。ほぼヒット確実、最も人気の高いアイテムです。それ位、日本国民は、貴氏に不信感を持っているのです。
沖縄 本土側が煽る中国脅威論に警戒心が強い
今回沖縄訪問し気付いたことは、本土側が煽る中国脅威論に警戒心が強いこと。例として久米三十六姓(1336年明から、学者や技術者等、来琉。那覇市久米付近に定住。琉球発展に貢献。琉球・中国交易に貢献。琉球王国に助言)の存在を指摘。現知事もその流れくむという人も。濃い中台と交流
東電の無責任さが混乱の最大要因
原発・東電:東電の無責任さを充分明記しておく必要がある。この無責任が混乱の最大要因。27日東京新聞「福島原発事故発生時の官房長官、枝野経産相は国会事故調査委員会で”東電の清水正孝社長(当時)から、作業員を全面撤退させる考えを電話で自らに伝えてきた”述べた」
大飯原発、フル稼働は節電開始に間に合わず
原発:大飯原発は脱原発の天王山。関西の電力不足解消を旗印に。しかしこの論理、実は通用しない状況。大飯原発、フル稼働は節電開始に間に合わず。27日読売「大飯原発、フル稼働は節電開始に間に合わず。地元の了解が早期に得られて今月中に再稼働に着手したとしてもフル稼働は早くても7月中旬」
沖縄連合フォーラムで「アジアの安全保障と沖縄」講演
日米・沖縄:昨日宜野湾市で沖縄連合フォーラムで「アジアの安全保障と沖縄」の講演。今日、沖縄の教授(複数)と意見交換して帰ってきました。「米国は今後中国の脅威を全面にだし、自衛隊を自己の戦略で利用する戦略強化。それに日本の政治家等呼応して動く。最近の石原知事の尖閣騒動はその一角」
連合沖縄での講演:脱原発、TPPの問題点にも言及。これまで、連合の脱原発の動きは鈍く、TPPでは古賀連合会長は10年11月米倉経団連会長との対話で「円高への抵抗力をつけるためにTPP参加が必要」と参加支持表明(読売報道)。今回、連合メンバー、どういう思いで私の発言を聞いただろう。
脱原発と圧力
脱原発を説いて来た者は様々の圧力。その一人に外務省の先輩。5月3日付中日新聞「脱原発を発信。元官僚の戦い。村田光平元駐スイス大使」「99年村田大使は駐スイス大使時代、スイスの環境政策(脱原発)を評価した文書を日本人社会に配布。当時の閣僚の一人が閣僚懇談会で『駐欧州の大使が政府の原子力政策に反対する文書を持ち歩いている』と批判。上司から注意をうけた。退官後、浜岡原発を防ごうと2004年浜岡原発の停止を求める署名運動の呼びかけ人に。昨年秋書名が目標の百万人を超えた。振り返って『今まで周囲から白眼視されたり、批判されることは少なくなかった。妻たち家族や知人らにも迷惑が及んだかも知れない』。ある思いをかみしめ、涙を浮かべた」。ここまで言われるまでに様々なことがあったろう。原発推進派の汚い点は言論を超え、脱原発主張者に対して個人やその周辺の人に害を与えてきたことにある。
米国の工作 カーティスの仕事
米国工作:古村治彦著「アメリカ政治の秘密」「第6章 日本管理の前線司令官 ジェラルド・カーティス」「カーティスは、1970年代から野党にも人脈を作っており、安東仁兵衛という人物を中心にして、江田三郎江田五月、仙谷由人、菅直人に連なる人脈が形成されていた。」
「菅政権にまでつながった。」また、中曾根家とは世代を超えての関係を保っている。カーティスの仕事は凄まじいと私は思った。」ある読者の私への評「古村氏の著書を読んで、なぜ、江田五月、仙谷由人なのか、なぜ菅政権になってしまったのかよく解った。
5月25日
脱原発すぐそこに来ているのに
脱原発:脱原発すぐそこに来ている。仮に本年関西で電力不足が出ても将来充分他エネルギーで充足可能。それなのに何故後退しなければならないのか。大企業、電力会社奉仕(加えて属米)以外に理念を持ち合わせていないのか。25日読売「2030年の原発比率、15%がベース…細野・原発相」
米 学生ローンは総額1兆$
米国社会:学生ローンは総額1兆$。Frank論評「博士取得からWSのエスコート嬢へ」「多額の負債は大学で何を学んだかよりも学生の人生を影響する。地道な職業につけない。利益追求型人生を送らざるをえない。Homo economicus(経済活動で自己利益のみに従って行動)社会へ」
エジプト大統領選挙
AP「イスラム同胞団は出口調査でモルシー党首が勝利と宣言。しかし過半数獲得は困難だろう。6月16、17日上位2人による決選投票か」事前にはムーサ元外相や同胞団元幹部のアブールフトゥーフ氏有力説。同胞団力。イスラム同胞団系がなるかムバラク時代政治家かでエ・大変革
NHK役員と東電兼職問題はメディアの有り様を問う
25日読売社説批判・NHK「東電兼職問題 不可解なNHK委員長の辞任。放送法はNHKと利害関係生じる恐れある企業役員と経営委員の兼職を禁じるが、電力会社は対象外。東電役員との兼務は可能」、原発国民の最大関心。推進計る東電とNHK役員が両立出来ぬこと理解出来ぬ読売。全く不可解な新聞
朝日NHK/東電:NHK役員と東電兼職問題はメディアの有り様を問う重要問題。朝日、まだ社説で論じてないと思うが、今日の社説は「島サミット」と「原子力委員会」。報道機関は最重要・緊急案件論ずべし。論じられない今の朝日。東京新聞立場明確。24日に「NHK委員長 東電兼職は辞すべきだ」
TPP 米国政府は誰と相談しているか
TPPと米国:TPPは何故米国で報道されないか。簡単です。米国政府は情報を流さないからです。流して反対勢力を国内で作りたくないからです。TPP交渉の内容は米国議員にもほとんど行っていない。では米国政府は誰と相談しているか。24日「H」CARTER論評「ハリバートン(イラク戦争後のイラクにおける運輸事業などの各種復興事業)、シェブロン(石油)、米国研究製薬工業協会、TV,映画協会等と協議」。日本のテレビ会社、TPPで大丈夫ですか。医療、知的財産がターゲット。
司法取引
裁判:24日朝日「司法取引導入、村木元局長”積極的に検討を”」、自分の近辺にいた人を売って、自分の刑を軽くするという発想をは嫌だな。人を裏切ることを良しとする思想は、例え巨悪を法的に抹殺する道につながったとしても嫌だな。
裁判・司法取引:旧ソ連時代、体制として密告制度。夫婦でも社会主義という正義を守るため、相手を売ることを強制された。大きな正義はどこかうさんくさいものを持つ。自分の身近な所で真っ当な生き方をこつこつ積み重ねる。そんな中、司法取引は臭気が漂う。
5月24日
福井県民へ
原発:福井県民へ、申し訳ないが、貴方方は福島原発事故が存在したことを無視されるのですか。津波でなく、地震で大事故を起こす可能性の指摘が目に入らないのですか。事故があったら県は死に体。もう原発で、他県の人よりも財政的に潤う選択止めたらどうですか。日本海側に原発財政に依存しない県がある
NHKと世論
世論無視の政治が続く中、世論が動かせる部分も存在していることを証明。朗報。NHK幹部(経営委員長)が東電幹部になろうとするのは余りにも思慮無し。24日朝日「数土NHK経営委員長が辞任表明 東電社外取締役に専念」
5月23日
こんなデータが出る前に移住、疎開させてあげたかった
原発・反応:http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1911.html こんなデータが出る前に移住、疎開させてあげたかった。悔やみきれないことになってからでは遅い。何が一番大事か考えるまでもない。この国はどうなってしまったのでしょう。★注目★皆さん見て下さい。注目。傾向は否定出来ないかもしれない。
「アジアで米国の最重要パートナーはどの国か」
日米関係:「アジアで米国の最重要パートナーはどの国か」の調査で米国有識者は日本より中国とみなし、中国重要とする割合は増加。外務省ホームページ「12年、外務省はギャラップ社委託で米国対日世論調査実施。上記質問で,一般の部では、「日本」と回答した割合が50%(昨年は31%)となり最も多く,ついで「中国」が39%(昨年は39%)。有識者の部では,「中国」としたのは54%(昨年は46%)で,次いで「日本」が40%(昨年は28%)。」朝日新聞等一般人の逆転を大きく報じているが、外交で重要な有識者を見れば中国重視が増していることに注視すべし。
外務省ホームページにG8首脳会議の集合写真掲載。オバマ(中央)の隣(以下要チェック)独仏。その次が英加、その次が伊日か。まあ、野田首相が端は明確。米国重要度の相場観を見事に表している。集合写真とはそういうもの。米国は日本を最重視しているという人、集合写真でも見て下さい
TPP:竹中平蔵氏、米国反応解説
23日産経「郵政民営化見直し。明らかな”改悪”。保険業務の問題では、諸外国、特に米国の反発は極めて大きい。郵政問題でTPP参加交渉は進まず、結果的に今回の仕組みの見直し迫られよう。郵政は新規保険事業への進出を当面、自粛するとの発表に追い込まれた」
米原子力規制委ヤツコ委員長辞任
再稼働と米国:22日読売「米原子力規制委員会ヤツコ委員長辞任声明。ヤツコは福島事故後、米国原発の安全強化を主導。柔軟な対応を求める産業界や他委員と対立。他委員4人全員が連名でヤツコ批判の異例の書簡をホワイトハウスに送る」。米国が原発維持の中、どうして属米日本に止めさせられよう
5月22日
対中戦略 尖閣棚上げは立派な解決策
尖閣諸島:(「問題解決になってない」の反論)棚上げは①日本側に管轄権認める②軍事力で変更しないという立派な解決策。中国は「棚上げ」合意を外し軍事力勝負に持ち込みたい。しかし棚上げは周恩来、鄧小平の主張。中国国内では真っ向から反対できなかったが、日本外すなら大歓迎。一見強気は反国益
日本は「固有の領土」という概念を捨て(1895年から)係争地をどう管理の発想に切り替えないと危険(棚上げ固定化)。中国は自国領として手を打ち最後軍事力勝負。21日・人民網「中国、釣魚島周辺含む53の漁場で海洋予報を実施。漁場の風向、風速、可視度、気温、波等の予報提供」
対中戦略:孫子が理解出来るか否かで日本の対応策が変わる「(敵との戦力比較と戦略)・十なれば、則ちこれを囲み、五なれば、則ちこれを攻め、倍すれば、則ちこれを分かち、敵すれば、則ちよくこれと戦い、少なければ、則ちよくこれを逃れ、若からざれば、則ちよくこれを避く」
G8サミット終了:中国側見解
22日・人民網「現在は世界の多極化が急速に進行しており、冷戦時代を引きずるG8が新興国の参与なしに、世界経済、政治の重大な試練に対して具体的な成果を上げることはすでに難しくなっている」
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〔eye1953:120530〕
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