明けない夜が果てしなくつづいてゆく、この国は!
- 2012年 6月 6日
- 評論・紹介・意見
- としての人間大木 保
<個 > としての人間をはずかしめ さげすむ、無礼で不遜なものたちをゆるしてはならない!
– さて今回は、詩片とも言いがたいものですが、
こみあげてくる言葉をつむいでみました。–
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『 たしかに
大震災に 親を喪した 子どもが いて
子どもを喪した 親が いる
あるいは 兄弟姉妹を喪した 少年少女が いる
そのひとり ひとりが 哀しみを おしこめて
生き難きを 生きている
また 家業を根こそぎうしなったひとも 職場をうしなったひとも
かぞえきれないほど いて
呆然と立ち尽くす暇(いとま)もなく 生き難きを 生きている
明けない夜など ないといった 嘘つきの詩人がいるが
あれから何千時間たっても このなやましい夜が 明けそうもない
それは あの敗戦間際の沖縄でも 広島、長崎でも
大空襲に遭った幾多の都市でも そうだったように
夫や恋人を戦場でうしなったうえに また
死にもの狂いで逃げまどい 身ひとつだけのこされた妻たちおんなたちが
来る日も来る日も 明けない夜に ふるえていたことと
はるかに繋がる 放置された<個> の 壮絶な 孤独 !
その哀しみにも 生き難さにも 目を あわさないまま
ただ慇懃に ありあわせのセリフを垂れて 遁走し
いまでは 国中に 生き難さをまきちらして 何食わぬ顔をしているものたちがいる
生き難さのうえに さらに生き難さを おしつけてくるものたちを ゆるしては ならない
<個> としての人間をはずかしめ さげすむ 無礼で不遜なものたちを
いま みずからの存在をかけて 灼熱の巌のように 拒絶しなければ
長く なやましい夜が 明けることはない ・・・・・ 』
ブログ・心理カウンセラーがゆく!http://blog.goo.ne.jp/5tetsuより 転載.
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion0906:120606〕
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