「大飯原発再稼働を許した責任 自然エネルギー派の飯田哲也の役割(大今 歩)」など―地震と原発事故情報
- 2012年 7月 12日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年7月12日(木)その2 地震と原発事故情報【TMM:No1515】-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.7月15日(日) 再稼働阻止全国相談会、全国から続々と
7月16日(月・休)あさ11時に、第4案内カー(ステージ)へ
★2.大飯原発再稼働を許した責任
自然エネルギー派の飯田哲也の役割(大今 歩)
★3.新聞・雑誌から
◇浪江町長 東電に怒り、新社長行脚–質問状への回答持参せず、
回答あるも、中身「でたらめ」 (7月4日 毎日新聞より抜粋)
★4.<テント日誌7/11(水)―経産省前テントひろば305日目>
近づく真夏日の季節と「電力不足」キャンペーン
金曜行動――官邸前~国会周辺~霞ヶ関を埋め尽くそう(M/O)
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┗■1.7月15日(日)「再稼働阻止全国相談会」への参加、全国から続々と
│ 7月16日(月・休)あさ11時に、第4案内カー(ステージ)へ
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◇7月15日(日)午後1時からの「再稼働阻止・全国相談会」への期待が広がっています。今、全国から参加が続々と届いています。北海道、福島、茨城、東京圏(千葉・埼玉・神奈川)、福井、関西圏(京都・大阪・滋賀)、四国(愛媛-伊方)、九州など。再稼働阻止をめざし、大飯原発の運動経過を共有し、みんなで知恵を出し合おう。
◇7月16日(月・休)の10万人集会について
たんぽぽ舎、経産省まえテントひろばなどが参加する第4案内カー(第4ステージ[※])は、あさ11時からの開催です。全国の原発現地からの報告
がメインです。ご参加ください。
★11:00~ 槌田敦さんのお話、★12:00~ 山崎久隆さんのお話
★パレードは13:15ごろ出発予定
当日は10万人の人々ゆえ大混雑します。水分の補給を心がけ熱中症には注意しよう。携帯電話は、つながらないおそれが多分にありますので、待ち合わせなどは前日までにきちんと約束しよう。
[※] 第4案内カーはJR原宿駅下車、約250メートルのあたりにありますが、原宿駅は大変な混雑が予想されますのでご注意ください)
会場の地図
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1208
主催者ホームページ(さようなら原発1000万人アクション)
http://sayonara-nukes.org/2012/06/0716sayonara_nukes/
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┗■2.大飯原発再稼働を許した責任
│ 自然エネルギー派の飯田哲也の役割
└────(大今 歩)
6月16日、野田佳彦首相は関西電力大飯原発3・4号機の再稼働を正式に決定した。関電は直ちに再稼働の作業を始め、7月上旬にも3号機がフル稼働するという。福島第一原発事故の後5月にはいったん全ての原発が停止した。今夏の電力不足を口実にした大飯原発3・4号機の再稼働を阻止できれば廃原発への一歩を大きく踏み出せた。今回の再稼働決定は痛恨の極みである。
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┃橋下大阪市長の転向・関電との談合
5月30日、今回の決定のきっかけとなったのが、関西の知事や政令指定都市の首長らで構成する関西広域連合が再稼働を事実上容認する声明を出したことである。なかでも5月19日、橋下徹大阪市長が再稼働反対を投げ捨て「この夏をどうしても乗り切る必要があるなら再稼働を容認する」と自説を転換させたことが状況を大きく変えた。しかも、そのきっかけは5月15日に関西電力の森詳介会長と料亭で会食したことだった。「談合」によって橋下は「転向」したのだ。
この間、福井県民を始めとする全国の人々による再稼働反対の動きについてマスコミはほとんど伝えないで橋下の動きばかりを報道してきた。その結果が今日の事態を招いた要因の一つであることは間違いない。
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┃自然エネルギーは未来を開かない
このような橋下の言動を左右してきたのがそのブレーン、大阪府・市の「エネルギー戦略会議」である。その責任を同会議の座長代理である飯田哲也の言説を通じて考えてみたい。彼はNPO法人「環境エネルギー政策研究所」所長で自然エネルギーの専門家として知られる。
まず、彼の自然エネルギーに関する言説を「世界」(2011年12月号・2012年3月号)の伊東光晴との論争を通じて検討したい。
飯田は「自然変動型の電源は数が多くなれば変動が平準化される」と述べるが、これに対して伊東は「あまりにも単純な考えであろう」と反論する。私も気候は日本列島で共通して変動することも多いから、例えば低気圧に覆われて曇りや雨の日が続けば、むしろ自然エネルギーが増えるほど変動が大きくなり、他の発電による電力補給が必要となる。そのため自然エネルギー推進は必ずしも廃原発に結びつかないばかりか、むしろ原発容認や推進の根拠となってしまう。
また、飯田は太陽光発電の「ドイツにおける買取価格は1キロワット時20円まで下がっている。そして年々10%下がる」としている。これに対して伊東は「そのような技術革新が生まれたのであれば、それが日本に伝えられていないのは不可思議である」としている。事実、今年7月から実施される自然エネルギー全量買取制度での太陽光発電は1キロワット時42円で、例えば東京電力の家庭用電力料金である17円81銭の倍以上である。しかも、買取制度は今後20年間も続く。このように自然エネルギーに関する飯田の主張には疑問が多い。そして右のような怪しげな代替エネルギーの拡大を待つため、「5年~10年の再稼働を認めた上で脱原発を目指す」(MBSラジオ「種まきジャーナル」)と述べる。これでは従来の「原子力ムラ」の利権を損なうことなく、耳障りだけは良い自然エネルギー産業の発展のために消費者から電気料金を巻き上げることになる。
飯田は表面上、大飯原発再稼働に反対しながら、原発の再稼働を容認するのである。
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┃橋下への追随
第2に、飯田は橋下にあくまでもすり寄り続ける。関西広域連合が再稼働を容認した5月30日、飯田は「再稼働を認めるべきではなかった」と述べた。しかし、彼は再稼働容認発言の前から橋下を「よく勉強している」(同前「ジャーナル」)などと褒めたたえてきた。そして、飯田らは橋下の「再稼働容認」発言を受けて、5月22日に大飯原発を稼働させずにこの夏を乗り切る方法を提案する予定を取りやめた(嘉田由紀子滋賀県知事の発言「毎日」6月23日)。
ここでも飯田は表面上、大飯原発再稼働に反対しているよう振る舞いながら、実際は橋下に追随して原発の再稼働を容認しているのである。
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┃橋下に協力要請
さらに飯田は6月11日、山口県知事選への出馬の意向を固めて橋下に協力を求めた(これに対して橋下は「維新の会が関与するのは難しい。それをやると国民が一気に離れる」と拒否した。(毎日6月11日夕刊))。
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┃期限を決めての「脱原発」を問い直そう
原発の事故はいつでもどこでも起こり得ることを福島原発事故は証明した。原発の再稼働を認めることは言わばロシアン・ルーレットに賭けることに等しい。特に世界一の地震多発地帯である日本では、再び重大事故が迫っている。
飯田らの「自然エネルギーへの転換」「期限を決めての脱原発」の言説が廃原発につながらないばかりか再稼働を推進した点に気づかねばならない。橋下と飯田は一見「脱原発」を唱えているが、これはポーズであり、彼ら「政治家」に期待してはならない。経済成長より「生命が大事」という当たり前の実感に根ざした廃原発運動によってこそ未来が開ける。
(人民新聞社 2012年7月5日通巻1452号より転載)
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┗■3.新聞・雑誌から
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◇浪江町長 東電に怒り、新社長行脚–質問状への回答持参せず、
回答あるも、中身「でたらめ」 (7月4日 毎日新聞より抜粋)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
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┗■4.<テント日誌7/11(水)―経産省前テントひろば305日目>
│ 近づく真夏日の季節と「電力不足」キャンペーン
│ 金曜行動――官邸前~国会周辺~霞ヶ関を埋め尽くそう
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7月11日(木) 晴れ 夜雨
飛ぶように流れて行く日々の中で雨に降り込められているかと思うと夏の日射しの日が訪れる。まぁ、こんな風に梅雨を凌いで真夏日と呼ばれる日々がくるのだろう。でも、梅雨の晴れ間でもどこか肌に涼しく感じられる日が多いから今年は猛暑にならないのだろうか。長期の元気予報で調べたわけではないので勝手な思い込みだが、天候のことに敏感になっているのはこの間の電力不足キャンペーンの疑念が頭から消えないからだ。
大飯原発3・4号機の再稼働のために関西電力が流した情報を私は信じてはいない。データーを独占している電力会社や政府機関は本当の情報を流さないからだ。大飯原発再稼働は関西電力の利益確保のためであり、「電力不足」は本当の理由ではないと思う。だが、これをうまく使ったように思える。自治体の関西連合が再稼働を容認するにはこれ効いたように推測できるからだ。今年の天候が猛暑でなければ、それを前提にした電力需要論は崩れるわけだが、その場合に関西電力はどうするのだろう。適当にデーターを変えたりして辻褄をあわせるだろうが、このキャンペーンの欺瞞を忘れないために天候のことは気をつけていたいと思う。電力不足を各地の原発再稼働のための理由に使わせないためにも、このことを検討し続けて行く必要があろう。暑さの到来の中で健忘症にならずに、天候や季節のことを原発再稼働のためにどう利用したかを考えていきたい。そのうちに、冬の寒さで電力不足になるというキャンぺ―ンも出て気かねない。
※ 関西電力は7月6日に火力発電6基(300万kw=原発3基分相当)を止めたそうだ。関電は堺・姫路・舞鶴でクラゲが同時大量発生したためと見え透いたウソの説明をしているが、コスト削減ということらしい。原発再稼働が電力需給問題とは関係なく、あくまで関電の経営問題ということが、この一事でも明白である。
テントの周辺では深夜に水道工事があってなかなか眠れない。テントの中はまだ暑苦しくて眠れないということはないが、深夜の雑音は気になる。眠れぬままに周辺に散歩に出掛けた。国会通りを日比谷公園の方に向かって歩いて行ったのだが周辺は相変わらずタクシーが並んでいる。そのうちに経産省からの深夜帰宅の群れに出あった。彼らが乗り込むタクシーは特定の業者のもので列をなしている個人タクシーは蚊帳の外のようだった。こういうところも官僚的なのだと妙に感心した。個人タクシーの面々はどういう客を乗せるのだろうか。
深夜にはタクシーが列をなす国会通りだが、上のところ(登り切ったところ)が首相官邸であり、下の方には東電等がある。経産省前はそのちょうど中間あたりにある。だからテントもその場所にある。毎週金曜日の首相官邸前アクションに参加した人々は国会通りを埋め尽くした。首相官邸前からテントのある経産省前まで意志表示する人々の群れでいっぱいだった。ということは国会通りの半分は人々で埋まったということであり、毎回これは長くなっているが、そのうち日比谷公園辺りまで人々で埋まるかもしれない。
警察が分断規制をしようとし、それが露骨さを増すから混乱を招くのであるが、参加者はよく判断して対応していると思う。毎週金曜日の意志表示で出来る空間とテントという空間は形態こそ違え、脱原発の意志空間として重なりあっている。こういう政治的意志空間の出現と持続は画期的な事であり、その政治的影響が広がるのはこれからである。国会や官庁に脱原発の動きは広がってきている。また、この金曜日の意志表示の空間は大阪、札幌、福岡など全国で展開される気運になってきている。人々の意志表示が場をなし、場が人々を意志表示の行動に促すという循環が各地で、様々の形態で登場することを期待する。これは日本で政治を変えていくはじまりである。(M/O)
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【編集部より】
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