「原子力規制委員会の人選にNO」など―地震と原発事故情報
- 2012年 7月 25日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年7月25日(水) 地震と原発事故情報【TMM:No1527】-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原子力規制委員会の人選にNO
本当に原子力を規制する気はあるのか(杉嶋拓衛)
★2.「核エネルギー利用禁止法」と「廃炉庁」を要求しよう(中村泰子)
★3.広島通信(その1)メディアが再稼働反対を扱う
こちらでは伊方再稼働とがれき問題、飯田哲也氏が注目され(岡志麻子)
★4.読者からイベントのおさそい2つ(問い合わせは主催者へお願いします)
◇7月28日(土)11時~【みんなで原発、放射能、被災地のことを考えよう!】
さいたま市民会館おおみや小ホール
◇7月29日(日)13時~【福島原発事故後を生きる~どう向き合うか】
同志社大学寒梅館ハーディホール(京都・今出川)
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※7/27(金)、首相官邸前アクション
「原子力規制委員会」人事に異議あり!「原子力ムラ」から選ぶな!
日 時:7月27日(金)18時~20時
場 所:首相官邸前(国会記者会館前)
※国会議事堂前駅すぐ、永田町駅5分
発 言:福島から、参加者の皆さん、国会議員など
(プラカード、鳴り物、要請書などご持参ください)
呼びかけ:再稼働反対!全国アクション
たんぽぽ舎も参加します
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┗■1.原子力規制委員会の人選にNO-田中委員長候補は
│ 原子力ムラを牽引してきた軌跡
│ 本当に原子力を規制する気はあるのか?
└────(たんぽぽ舍 杉嶋 拓衛)
そもそも原子力規制委員会が発足前に再稼働が進んでいるのがおかしい。
再稼働は規制委員会が発足するまで待つのが筋だと思う。関西電力大飯3・4号機が7月に入り相次いで再稼働した。原子力安全保安院は関電はストレステストの2次評価を昨年末までに提出するのをサボタージュした事に対して何も手を打てなかった。電気事業者が決められたルールすら守らないのにそれを咎める事をしない。本当に原子力ムラの縮図のような関係だった。今度発足する原子力規制委員会ではこうしたルール違反に対して運転停止などの強制力の権限があるのかと言えばそれは期待出来ないだろう。まず5人の人選からおかしいからだ。規制する気など毛頭無い。5人の候補者の経歴をさらっと挙げてみます。
■初代委員長には田中俊一氏(67)。前内閣府原子力委員会委員長代理で現高度情報科学技術研究機構顧問だ。福島第一原発事故後に飯舘村へ行き除染を進めて「こんな広いんだから谷の一つでもつぶせば帰れます」と言い放った人物だ。現在所属する高度情報科学技術研究機構では世界の放射線の高い場所に住む人々のデータの研究など放射能は人体に影響が少ないと主張するための原子力推進組織にいる人だ。読売新聞の言う「しがらみない実務派」はどこを見れば言えるのか。東電の賠償費用を最大限抑えようとする20mSVの被曝を強制している人物。自主避難者への補償に最後まで反対した。
■更田(ふけた)豊志副部門長(54)。日本原子力研究開発機構。7月20日の西日本新聞によると更田氏は、2003年から昨年までのほぼ毎年、日本原子力発電(日本原電)から年数万円の報酬を受け取っていたことが20日、分かった。最大年10万円程度で、総額は数十万円に上るという。 政府は規制委の委員に関し、就任前の3年間に同一の原子力事業者から一定額(年50万円程度)以上の報酬を受け取った人物は除外する基準を設けたが、原子力安全規制組織等改革準備室は今回のケースが「基準には抵触しない」としている。
規制する側の人間が規制される側から賄賂をもらっていて問題無しとしていますが、大いに問題ありです。更田氏は2005年12月25日の玄海原発やらせ公聴会の推進オブザーバーも努めていて全力で原発推進している人です。規制委員には向いていません。
■中村佳代子・日本アイソトープ協会主査。7月21日の福島県いわきで行われた「放射能・健康セミナー」と銘打たれた講演で、参加者からの質問で「外で遊んでも大丈夫なのか」「食品の放射性物質検査で、放射性セシウムを調べるだけでいいのか」といった質問に対して「少なくともいわき市では影響はないといえる」「セシウムを測れば他の放射性物資も推定でき、その値も極めて小さい」となどと答えていた。広島・長崎の経験から大人と子供の発ガンリスクは同じだという考えの持ち主で、福島県は安全だから帰りなさいという「帰省委員会」の方がしっくりくる放射能の被害を低く見積もる人物。当然原発規制には向いていない。
■大島賢三氏(国連大使、JICA副理事長・顧問を歴任)。ご自身が広島出身で2歳の時に被爆。その時に母親を亡くされる。
■島崎邦彦氏(地震予知連絡会会長)東日本大震災でマグニチュード9を想定できず、最大でM8.2程度の想定だったと反省。茨城や福島の人をもっと救えたのではとコメント。結局地震大国日本に原発50機ある事についてはコメントなし。彼が本領を発揮するなら、活断層や地震の危険性のため再稼働断固反対するべきだと思うが、そういう話は一度も出ていないので期待薄か。
★原子力規制委員会は委員長と2人の委員が揃えば会が成立すると明記してあり、5人のうち3人を原子力ムラの人員で確保しておけば規制する事が出来ないという旧態的な支配構造の踏襲しか人事からは見て取れない。
東京新聞まで田中俊一委員長を持ち上げているところをみると、相当の根回しが原子力規制委員会発足前から進んでおり、原発再稼働を規制する組織では無いと見るのが冷静な見方。だから人選には大いに異議を申し立てる。利益相反委員など候補にも入れるなと言いたい。原子力ムラには福島事故を止める事が出来なかったのだから、規制委員会組織を作るなら原発利権に関係する者は退場するべきだ。
原発を動かさない事が前提である組織でなければ規制委員会など存在価値は無い。経産省原子力安全保安院の枠組みなど過去の遺物として捨てるべき。その組織が出来るまで原発再稼働など止めておけと言いたい。
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┗■2.「核エネルギー利用禁止法」と「廃炉庁」を要求しよう
│ 原発存続を前提とした原子力基本法や規制庁では解決できない
│ パブリックコメントの締切は8月12日(あまりにも期間が短い)
└────(中村泰子)
政府は、「今」原発をどうするかという議論を封じ、18年も先の原発比率をどうするかという議論にもっていこうとしている。問題を先送りし、ほとぼりの冷めるのを待つ魂胆だろう。福島の原発事故被害者をはじめ多くの人びとが求める原発即時廃止の声を無視し、当面原発維持を前提とした3つの選択肢の中から選べという。国民を愚弄するやり方だ。「エネルギー・環境に関する選択肢」に対するパブリックコメントの締切は8月12日(あまりにも期間が短い)。私たちの要求は2030年ではなく「即時」ゼロだというパブコメを殺到させよう!
狂気の原発体制を正気にもどすためには、原発推進が前提の現在の法体系、行政組織を根本的にくつがえす必要がある。必要なのは「核エネルギー利用禁止法」と「廃炉庁」だ。
1.原子力基本法を廃止して、核エネルギー利用禁止法に
原子力基本法は「平和利用」を隠れ蓑とした原発推進のための法律であり、先日「わが国の安全保障に資する」という軍事的文言も挿入された。原子力基本法とそれを頂点とする原子力法体系は廃止する必要がある。
その代わりに、核エネルギー利用禁止法の制定を要求しよう。平和利用名目の原発も、軍事利用に他ならない「もんじゅ」や「六ヶ所再処理工場」などの核燃料サイクル施設も、地震列島に存在させることは、全世界の命に対する罪である。既存原子力施設の廃止、新規建設禁止、原発輸出禁止を明記した法律が必要だ。日本はヒロシマ・ナガサキ・フクシマの経験と反省を世界に伝え、反原発の先頭に立つべきである。
2.原子力規制庁を廃炉庁に
原子力規制委員会と原子力規制庁は、原発存続を前提とした「安全確保」と「安全保障」が目的なので、そんなものは不要だ。地球温暖化防止のために原子力利用を掲げている環境省の外局として設置され、保安院の職員が移るだけであるから、新しいお墨付き機関となるだけである。
その代わりに、廃炉庁を要求しよう。線量計を鉛カバーで覆う不正が報道されたが、現在福島原発事故収束作業は、東電に任せきりで、労働者の命と安全が守られていない。また、このままでは、線量限度超えで事故収束作業員が不足することになろう。除染作業も、現場任せで労働者やボランティアの安全が守られていない。現存する原発の廃炉作業は長期にわたる。核のゴミ問題は先送りせず正面から取り組む必要がある。核利用に手を染めた国の責任として核の後始末を行う「廃炉庁」を設置し、こうした問題に対処すべきである。
地震列島に原発林立。正気の沙汰ではない。これ以上被ばくさせるな!
これ以上核のゴミを未来に押し付けるな! 問題の先送りは許されない。
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┗■3.広島通信(その1)メディアが再稼働反対を扱う
│ こちらでは伊方再稼働とがれき問題、飯田哲也氏が注目され
└────(岡 志麻子)
◆2011年11月に広島に疎開して来ましたが、こちらに居りながら東京を向いて生活している感じです。再稼動反対デモが広がりを見せていて、ようやく一般メディアでも扱われましたね、メディアが一斉にデモを取り扱うようになった時は胸のすく思いでした。「デモに行くのは特別なことじゃない」という感覚がもっと市民に広がればいいのにと思っています。
広島でも、「すべての原発今すぐなくそう全国会議・広島」の人たちが再稼動反対デモに連動して20日金曜日に中国電力前でデモをしました。夜間に子連れは厳しいので私はいけていないのですが、来週もやるそうです。
◆こちらでの関心ごとはやはり伊方原発再稼動をとめようというものと、今も西日本で瓦礫受け入れを決める自治体が多いので農産物を守るためにお母さんたちが動いています。私のいる呉市も市議会で瓦礫受け入れが決まり、嘆願書と請願書の違いをいまさら勉強しています。
瓦礫受け入れには賛否両論ありますが、個人的には放射能汚染を広げるよりも、西日本はきれいな土と水を守って安全な農産物を作ることで東日本を支えてほしいなと思っています。先月は瓦礫受け入れ反対のための講演会を手伝いましたが、被爆を経験した広島の人たちは「東北は大変なんだから瓦礫くらい受け入れないと」「広島も原爆から復興したから福島も大丈夫だろう」という感覚が一般的みたいです。あとは「被曝による差別を生み出してはいけない」と思っている方が多いようでした。脱・反原発に関わっている方の中にも被爆二世三世がいます。
講演会の関係から市議さんを巻き込んで市民測定所の話があったり、鎌仲ひとみ監督の最新作「内部被爆を生き抜く」の上映会に行ったり、のんびりぼちぼち動いています。
◆あと、7月末に山口県知事選挙があり、飯田てつなり氏が脱原発で注目されています。彼が当選すれば山口県の祝島の新規建設がなくなります。他の政策は知らないのですが、どう転んでも増税は有りそうだし、今の政治の肝はエネルギー問題だと思っているのでそこだけでかなり評価をされています。
◆広島では8月6日はあちこちでデモがあるのですが、私も昼に行われるデモに出産後初娘と参加しようと思っています。たんぽぽ舎からはどなたかいらっしゃいますか?こられる方がいたらご一報いただけたらと思います。
多忙と暑さの中の活動、疲れをためないようにしてくださいね。ではでは
(編集部より:柳田へ届いたメールですが、本人の了解をえて、広島通信その1として掲載させていただきます)
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┗■4.読者からイベントのおさそい2つ
└────(問い合わせは主催者へお願いします)
◇【みんなで原発、放射能、被災地のことを考えよう!】
日 時:7月28日(土)10時30分開場 、11時開演、16時30分終演
会 場:さいたま市民会館おおみや小ホール
会 費:1500円、介助者&小学生以下無料(託児を検討中)
出演者:マリオ&はるちゃん、田中優さん、阿部一理さん
内 容:
11:00~11:45 マリオ&はるちゃん「被災地への祈り」
12:30~14:45 田中優さん「福島第一原発と放射能の最新情報、そして原発に頼らない社会へ」
15:00~16:30 阿部一理さん「免疫力を高め、内部被ばくからいのちを守る食の智恵」
申し込み・問い合わせ:よこたわたる 070-6921-4271
メール wataruyokota@willcom.com
主 催:ニコニコクラブ~みんなが幸せな笑顔になりますように~
◇【福島原発事故後を生きる~どう向き合うか】
日時 7月29日(日)13時~17時
場所 同志社大学寒梅館ハーディホール(地下鉄今出川駅徒歩3分)
講師 小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)、海老澤徹(元・同所助教)
亘佐和子(毎日放送「たね蒔きジャーナル」)
主催 社会学部メディア学科浅野健一ゼミ
<要事前予約>メール asanozemi0729koidesan@gmail.com、
Fax 075-251-3066(浅野ゼミ宛と明記を)
内容 「加害責任」の所在が曖昧なままにされている東電福島原発事故を軸に、安全神話をばらまいてきた“原子力マフィア”の一角を占め、再稼働で同じ過ちを繰り返す記者クラブメディアの原発報道など核をめぐる諸問題を考える。小出氏による基調講演(2時間)の後、海老澤・亘両氏らが加わりジャーナリズムの役割について討論する。
このシンポは2日連続企画で、前日の7月28日(土)に同じ時間と場所で、「密約とメディア」をテーマに、西山太吉氏(元毎日新聞記者)が講演する。
主催は:同志社大学社会学会。参加申し込み先は同じ。
浅野ゼミホームページ http://www1.doshisha.ac.jp/~kasano/
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【編集部より】
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