「原発再稼働阻止めざし、東海村シンポジウム 市民と議員が連携し廃炉運動盛り上げる」など―地震と原発事故情報
- 2012年 8月 28日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年8月27日(月) 【TMM:No1556】-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発再稼働阻止めざし、東海村シンポジウム
市民と議員が連携し廃炉運動盛り上げる
8月25(土)-26(日)盛況・反原発自治体議員・市民連盟
★2.8/25-26東海村シンポジウムに参加-浪江町からの避難者
金沢さんのお話に胸をうたれました
さよなら原発みなと 山田知恵子
★3.2つの学習会のおさそい
☆8/29(水)「原発温存のための巨大値上げの真相-
会社守って人間守らず」
お話:山崎久隆さん
☆9/1(土)「世界の被爆者」
お話:豊﨑博光さん(フリーランス・フォトジャーナリスト)
「ウラン採掘から始まるヒバクシャ~チェルノブイリから
福島原発事故まで」
★4.<テント日誌8/24(金)―経産省前テントひろば 349日目>
金曜行動は官邸前~国会前~霞ヶ関一帯で続く
坂本龍一さん テントへ
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┗■1.原発再稼働阻止めざし、東海村シンポジウム
| 市民と議員が連携し廃炉運動盛り上げる
| 8月25(土)-26(日)盛況・反原発自治体議員・市民連盟
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟)
◯8月25日(土)、26日(日)の2日間、市民と自治体議員が連携して、原発の再稼働を阻止しよう(廃炉をめざす)の集会が茨城県東海村で盛況に開かれました。
主催は、地元市民グループで構成する実行委員会と反原発自治体議員・市民連盟(事務所・たんぽぽ舎内)。両日で260名の参加。
◯25日(土)は、150人強が参加、議員2人を含む10人のパネラーが自治体へ向けた請願提出のいくつもの活動-特に若いお母さん方の活動が目立った-や住民署名などの活動を振り返り、意見書可決に至った経過を報告。多彩で豊富な内容。感動的でした。(当日の資料集に、それらの内容が記載されています。)
◯25日(土)夕方は、茨城の市民・議員と東京から大型バスで参加した人々が交流・親睦会。司会進行は、嶋崎三鷹市議。茨城からは、従来活動していた人々に加え、3・11以降の新しい人々も多数参加、多彩な活動・意見発表で盛り上がりました。バス参加の東京勢は時間が不足して、グループごとの紹介。(自治体議員グループ、たんぽぽ舎グループ、経産省前テントグループ、個人参加の多くの皆さん、大学の先生と大学院生、静岡からの参加グループなど)
◯26日(日)は、110人程の参加で、午前中は、原発自治体議員・市民連盟の共同代表・布施さんの司会で進行。柳田が「再稼働を全国でどう阻止するか」-再稼働阻止全国ネットワーク(準)の活動(10月下旬結成予定)を報告、秋から冬に向けて、再稼働の嵐が来る。今から準備しよう。茨城の運動と全国の運動を結びつけて活動しようと述べました。その後、会場から10人弱の質問・意見発表がありました。
福島の実状を金沢千代子さんと木田節子さん、東海第2差し止め訴訟について、原告団共同代表の大石光伸さんが述べました。それぞれ、内容豊富なお話でした。金沢さん、木田さんのお話には涙が出てきました。
◯26日(日)午後は、東海村の原子力施設を見学し、夕方5時頃、JR平井駅に到着、解散しました。
◯当日の内容を報道したのは、茨城新聞、毎日新聞、朝日新聞の3紙。
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┗■2.8/25-26東海村シンポジウムに参加-浪江町からの避難者
| 金沢さんのお話に胸をうたれました
└──── さよなら原発みなと 山田知恵子
◯初めて東海村に行って、一番に感じたのはとにかく村中いたるところに原発関係の施設があるんだなーということです。
シンポジウムが開催された白方コミュニティーセンターのすぐ前には「原電道路」があり、その他にも「原研道路」「動燃道路」がありました。泊まったホテル(原発作業者も泊まっているようです)のマイクロバスの行き先案内には「核融合」というものまであり、びっくりしました。
やはり「日本で最初に商業用原発を運転したところ」という事実は大きく、その東海村の村長が脱原発をめざす立場を明確にしているということが本当に大きな意味を持っているのだと強く感じました。
◯シンポジウム1日めは「東海第二原発を廃炉へ」
茨城県の各自治体で、廃炉決議や趣旨採択がされた経緯などがパネリストから話されました。
一軒一軒回って署名を集めたり、広瀬隆さんの講演会に土浦市で1,200人が集まり、それにより変化がもたらされたこと、3月11日の時、東海第二原発も本当にギリギリのところで事故に到らずにすんだことを知った東海村の主婦ら数名が中心となって再稼働中止の請願をしていったことなど、大変参考になり、また力付けられるお話ばかりでした。
特に、何度もチャレンジしたことや、議員に分かりやすい資料を送って、こちらの意見に賛成ではない人を動かしたことなど参考になりました。
現在、取手市、北茨城市など18自治体で「東海第二原発の廃炉/再稼働反対を求める意見書」が可決されています。時間が足りなくてもっと具体的なお話も聞きたいと思いました。
◯夜の交流会はあまりにも参加者が多く、地元の方以外は代表者のみの発言でしたが、地元の若い方に教わってその場でツイッターを始めた参加者もおられました。「大飯に行った時はユーストリームの見方を教わって、ここではツイッターが始められた」と喜んでおられました。夜中には地震が2度もあり、停止中ですが原発のすぐそばで地震に合うのは本当にいやだなと思いました。これが原発稼働中であれば恐怖はもっと大きいと思います。
◯2日目は「再稼働阻止と福島の現状」ということで、反原発自治体議員・市民連盟の布施さんが原子力村の資金源を断つという側面からの方法などのお話、たんぽぽ舎の柳田さんからは再稼働阻止の全国ネットワークつくり準備会議結成のお話などがされました。
その後、福島県双葉郡浪江町から東海村に避難されている金沢千代子さんのお話がありました。金沢さんはお孫さん二人と自宅にいるときに3.11の震災にあい、いくつかの場所に避難したあと、15日に猪苗代のカメリーナ総合体育館に宿泊交渉をしたところ、断られ、そこで自分たちが「被曝者」だと知った、と話しておられました。ガソリンもなくどこへも行けないのでなんとか頼み込んで、玄関で体を拭き、その後シャワー室で体全体を洗って、やっといれてもらった、とのことでした。金沢さんはこれを文章に書いてくださっていましたが、これを書く時は泣けてきたと、お話されている時も時々声がつまって、私も涙ぐんでしまいました。そのうち息子さんのお友達がガソリン持参で迎えに来てくれ新潟の柏崎市の民宿へ行ったそうですが、そこにも原発があり、また東海村に紹介されて来てみたらここにも原発があり、日本中どこへいっても原発があるんだと、泣き笑いしておられました。一時帰宅で(浪江町へ)帰った時は見る影もないほどに荒れた我が家を見てストレスが溜まり、薬を飲んでいるそうです。
福島原発が事故を起こした時、なぜすぐに教えてくれなかったのか、教えてくれれば被曝しなくてすんだのに、許すことはできません。このような恐ろしい原発の再稼働は決して許してはいけません。と、ほっこりとした雰囲気の金沢さんが実際の体験に基づいて訴える声は本当に再稼働阻止への力になる声でした。
もう一人の避難者として双葉郡富岡町から水戸に避難されている、私たちにお馴染みの木田節子さんが報告されました。私は元気な木田さんしか知りませんでしたが、当初はひきこもりをしていたそうです。それが2月に東海村の村上村長のお話を聞きに行ったのをきっかけに東海村の人たちとのつながりができ、いろんなところで反原発を訴えるようになったとのことでした。私的には木田さんのバッチの話で「ほあんいんぜんいんあほ」という回文のバッチがあったというのがウケました。
◯シンポジウムは午前中で終わり、時間がないのでバスでお弁当を食べながら東海第二原発見学へと向かいました。
東海第二発電所に入る時にバスが止まったので、何かと思っているとバスの前面に掲げた「反原発自治体議員・市民連盟」という文字が気に入らないようで、ガードマンが連絡をとって、「そのプレートを外せば入ってよい、また、反原発と描いたTシャツなどを着ている人は入ってはいけない」、などという理不尽なことを言ってきました。
時間もないので大人の対応をしましたが、本来なら許されない対応だと思います。
見学はテラパークというPR館からしました。私は浜岡や大飯の2つしか行ったことがありませんが、その2つに比べるととても身近な所に原子力発電所があるという印象を受けました。
20分ほどで、次の茨城県立科学館に向かいました。ここにはJCO臨界事故のレプリカが展示されていました。日本で最初の臨界事故として村上村長は現物保存を提案したそうですが、議会の保守派に強硬に反対され、レプリカを作成展示することになったそうです。その後、JCO事故現場へと向かい、現場のすぐ近くで被曝し工場閉鎖をやむなくされた大泉工業や塀の中の事故現場を外から見学しました。現在ここに低レベル放射性廃棄物焼却施設を作る計画が持ち上がっているということで新たな問題になっています。
◯私は会場の白方コミで図書コーナーを見ていましたが、平成22年度原子力トラブルの報告書というようなものがあるのを発見しました。各原発や原子力研究所などで起きた事故の報告書で虎の門の原子力ライブラリで閲覧等できると知らなかったので、今度行ってみようと思いました。図書の中にJCO事故10周年の記念誌があり、その中に1999年のJCO事故当時、日本原子力研究所東海研究所副所長だった田中俊一(今、規制委員会委員長候補)がこの事故を教訓にして一層原子力の研究を進めなければならないとか書いているのを見つけました。この記念誌の発行の約半年後に福島事故が起きた訳で、ここに沢山寄稿している原子力ムラの人間がJCO事故から学んだのは「補償を値切ること」というのが柳田さんの説明でした。
今回のシンポジウムは反原発の運動を進める上で、大きな成果を出している茨城県の地元の方の報告を聞くという点でとても有意義ではないかと思い、参加しました。その点ではもっと具体的なお話しを聞きたかったという思いはありますが、これをきっかけにして自分たちでつながりをつける必要もあるなと思います。また原子力発祥の地の空気を吸い、福島避難者のお話を聞き、地震まで体験して、本当に中身の濃い2日間でした。
◯東海村シンポジウムの様子を写真入りで紹介しています。
よかったら「さよなら原発みなと」の記事をご覧ください。
http://sayonaragenpatsu.cocolog-nifty.com/blog/
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┗■3.2つの学習会のおさそい
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☆8/29(水)学習会「原発温存のための巨大値上げの真相-会社守って人間守らず」
たんぽぽ舎・東電前アクション合同学習会第5回
お 話:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)
日 時:8月29日(水)18:00開場 19:00開会
会 場:スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4階)
参加費:800円
東京電力による家庭用電気料金値上げが間近に迫っています。
原発を停止すると本当に赤字になるのか。停止による原発の不良債権化を縮小する方法とは。2011年に電気はなぜ足りた。
あらゆる角度から今回の値上げの問題点について解説します。
それに加えて原発の危険性に関する解説を通して、東電が2013年に計画している柏崎刈羽原発再稼働の問題についても触れていきます。
☆9/1(土)学習会「世界の被爆者」
お 話:豊﨑博光さん(フリーランス・フォトジャーナリスト)
「ウラン採掘から始まるヒバクシャ~チェルノブイリから福島原発事故まで」
日 時:9月1日(土)開場:18:00 開演:18:30
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
資料代:800円
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┗■4.<テント日誌8/24(金)―経産省前テントひろば 349日目>
| 金曜行動は官邸前~国会前~霞ヶ関一帯で続く
| 坂本龍一さん テントへ
└──── (Y・T)
8月24日(金)晴れ
4時頃テントに着く。今日は恒例の金曜行動の日とあってテントの前はもう賑わっている。
すると街宣右翼が街宣車4台でやってきた。例によって大音量で口汚く罵っている。車から降りて言いがかりをつけてくるのも何人かいる。構うことなく毅然として対応。その間もテントの前はどんどん人は増え続けていたが、1時間たつと引き上げた。あたかも時給制にでもなっているかの如くに。
恒例となった金曜行動は、今日もまた多くの人が参加した。官邸前はやはり人々の列が長く続き、官邸裏でも多くの人が声を上げる。国会正門前も女性議員の参加も含めて盛り上がり、霞ヶ関では文科省前、経産省正門前、別館前といつもの行動が続く。
今日は午後8時以降に、緊迫する規制委人事問題で民主党への抗議行動、そして環境省包囲行動が取り組まれた。
尚、官邸前でスピーチされた坂本龍一さんは、翌日の土曜日テントに来訪されたそうだ。詳しくは次の機会にでもお伝えしたい。
【テント日誌の訂正】
8/19・20の伊方報告の中で私の記憶違いで間違っていた箇所が何カ所かあったので 訂正しておきたい。
一つは、八幡浜を伊方原発から5㎞と記していましたが、これは10㎞の誤りです。
二つは、伊方原発近辺の海で、魚の大量死体が浮き上がったのは、3回とあったのは誤りで、7回です。
三つは、原発立地域を九長と記していたのは、正しくは九町です。
(以上、斉間さんご指摘ありがとうございます。)
8/21の日誌で、「9月22日(土・休)に「3・11から学ぶ~脱原発のうねりの中で、福島ー首都圏交流の集い~」 と題する福島と首都圏の一大交流集会を企画。福島の中通り、浜通り、会津各地の方々、いろいろな活動団体の方々をお招きして、様々な報告と提起をしていただき、首都圏の人たちがもう一度学び直し、<福島に立ち、福島を知る>一助にしたい。」と記していましたが、9月22日には、いわき市文化センターで 『全国福島原発告訴団大集会』を開催されるということで、テントとしてはそちらに結集することにして、企画した福島ー首都圏交流会は、別途企画し直すことになりました。
是非、『全国福島原発告訴団大集会』にご参加下さい。
尚、テント1周年イベント&アクションのチラシは近日中にできる予定です。
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【編集部より】
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