「もんじゅ」の重要設備で、お粗末な事故発生
- 2010年 8月 30日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎もんじゅ原子炉
たんぽぽ舎です。【TMM:No952】
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◇◆◇「もんじゅ」の重要設備で、お粗末な事故◇◆◇
12mの巨体=3.3トンが落下
福井県はカンカン、原子力安全・保安院=通報が遅すぎる
★1.8月26日「もんじゅ」で炉内作業中、炉内中継装置(長さ
12メートル直径55センチ重さ3.3トン)を原子炉容器内に落と
したと発表された。
燃料交換が終了した後、稼働中は引き上げている炉内中継
装置を引っ張りあげている時に落としたらしい(2メートル落
下)。2本のつめで引き揚げる装置だが、押さえ(幅90ミリ、
厚さ63ミリ)が90度回転し、短い63ミリの方で押さえたため外
れたらしい。かなりお粗末な作業である。
この原子炉の危険性は、あまりに多くの事項で指摘されて
いるが、大きな要素のひとつが冷却材に金属ナトリウムを使っ
ていることである。14年以上前の事故もナトリウム漏れが直
接の原因だった。
学校で実験した人も多いだろうが、ナトリウムは水に触れる
と発火し爆発的に燃える。(空気中の水蒸気やコンクリートの
水分にも反応する)だから、オーバーホールや燃料交換でも軽
水炉のように炉のふたを開けて上部をオープンして水を張って
作業するなどということは一切できない。
すべてナトリウムの中で遠隔操作せざるを得ない。
そして、小林圭二先生をはじめとする皆さんが指摘するもう
ひとつの大きな欠点、「ナトリウムは透明でないので目では見
えない。」
「もんじゅ」は5月に無理やり再稼働させ、臨界付近(0.1
%出力程度)でチョコチョコ運転し、7月に一旦止めている。
来年の春40%試験予定と発表しているが、前回のナトリウ
ム漏れ事故はこのとき起こった。
未知の危険領域に入る前に「もんじゅ」は止めておくしかない。
★2.福井県の石塚博英・安全環境部長は、事情説明に訪れた伊藤
和元・原子力機構敦賀本部長代理に「もんじゅ特有の重要設備で
のトラブルは初めてで、原子炉容器内で起きたことは極めて遺憾。
県への一報も1時間半後で、迅速とは言い難い」厳しい口調で述
べた。
★3.原子力安全・保安院は、「通報が遅すぎる。改善を求める
指示文書を27日に出した」
「経済産業省原子力安全・保安院は27日、高速増殖炉原型炉
もんじゅ(福井県敦賀市)で26日に起きた装置落下トラブルの際、
事業者の原子力機構の通報が約1時間20分後と遅かったことに
ついて、改善を求める指示文書を出した。
保安院は「従来の通報より遅く、他の電力会社の通報と比べ
ても時間がかかっている」指摘した。……要領に違反するのは
明らかで、原子力機構は「本来なら20~30分で通報するべき
だった。経緯を詳しく調べる」としている。
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