「地震で壊れた福島第1原発1号機の『証拠』」など-地震と原発事故情報
- 2013年 2月 27日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1758】
2013年2月26日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.地震で壊れた福島第1原発1号機の「証拠」
ベント前に拡散した放射性物質は何キロも先に(その1)
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.メールマガジン読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
◆3/6高橋哲哉氏・講演会「犠牲のシステムと福島」(川崎市)
★3.新聞・雑誌より
◆神鋼 栃木に内陸型火発 19年にも稼働 電力卸拡大で強化
(2月23日毎日新聞より抜粋)
★4.福島から1000キロの福岡に避難して、助け合って、
支えられてがんばっている一人として
避難者たちはカナリアでもあります (連載 上)
うのさえこ(原発事故子ども・被災者支援法福岡フォーラム)
(上中下3回に分けて掲載します)
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※2/28【学習会】にご参加を!
「わかりやすい放射能の話~ベクレルって何、から」
日 時:2月28日(木)19:00から21:00
講 師:原田裕史さん(たんぽぽ舎)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
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※3/1(金)第45回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日 時:3月1日(金)18:00から20:00
主 催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
17:20に1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20総括集会。
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┗■1.地震で壊れた福島第1原発1号機の「証拠」
| ベント前に拡散した放射性物質は何キロも先に(その1)
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
毎日新聞などが2月22日に報じた「福島第1原発:ベント前 放射性物質が
10キロ圏に拡散」(毎日新聞2013年02月22日)などの記事は、福島第一原発1
号機が少なくてもベント作業で放射性物質が大量放出される前に、既に広範囲に
わたり拡散していたことを伝えるものだが、既に昨年9月には福島県により公開
されている情報である。今報道する理由は何か。それは、原子力防災指針や新安
全基準にとって深刻な事態を招くからに他ならない。
地震で壊れた1号機
3月11日中に、既に1号機建屋内部では放射線量が高くなっていた。11日
17時19分には、既に原子炉建屋入り口で線量不明ながら放射線量が高いため
立ち入り出来ない事態になっている。東電事故報告書には次のように記載されて
いる。『11日17時19分、運転員が現場に向かったが、原子炉建屋入口付近
で持っていた汚染検査用の放射線測定器が通常より高い値を計測し、どの程度の
放射線量かわからず通常と異なる状況であったことから、現場確認を断念した。
運転員はその状況を報告しようと考え、17時50分に一旦引き返した。』時刻
から考えて、核燃料は損による放射能放出にしては早すぎる。
燃料頂部が炉水から露出したのは午後6時から7時頃と推定されているから、
このときの放射能は蒸気となって建屋内に漏えいした冷却材中に含まれていたも
のとかんがえる外はない。それは系統内のどこか、少なくても建屋内部に存在す
る配管やバルブなどから出たと考えられる。一番疑わしいのは田中三彦さんらが
現地調査を計画し、東電の虚偽説明により断念せざるを得なかった、IC(隔離
時復水器)系統であろう。
バルブの開閉動作に伴って汚染値が上がったり下がったりと変化しているよう
に感じ取れる。他の場所で漏えいが急激に生じたのならば一本調子で上がり続け
ると考える方が自然だ。
12日午前10時には1号機で格納容器ベントを行い原子炉内部を減圧して冷
却材を投入する準備を進めていた。
しかしその直前、午前9時台に大きな漏えいが生じている。これが今回の毎日
新聞等が報じた「ベント前大量漏えい」である。しかしこの場所がはっきりしない。
原子炉内部に放射のが充満したのは11日午後7時よりも後である。燃料が冷
却不能になり、燃料被覆管のジルコニウムと水蒸気が反応する「ジルコニウム酸
化反応」により燃料棒が破損し始めるには冷却材が燃料下部にまで減る必要があ
る。おおむね午後7時頃が最も早いと考えられる。
ここから破損に至るにはどのくらいの時間が掛かるだろう。最短で3時間程度
とみて良いだろう。すると、燃料被覆管からの大量漏えいは12日午前零時付近
となる。
しかし格納容器と建屋は密封された場所であり、いくら東電などが言うような
「配管損傷などではなく高温による気相漏えい」(*)があったとしてもそう簡
単に建屋外部に大量漏出は起きない。もしそういう放出が起きるのならば、水素
も建屋から放出されて爆発しないであろう。しかし水素は建屋5階に溜まり、1
2日15時36分に水素爆発を起こしている。(その2に続く)
(*)燃料損傷に伴い炉内燃料集合体の間に挿入されている配管、インコアモニ
ターハウジングなどの計装系配管が炉水から露出して高温になった燃料のために
破損し、その結果圧力容器と格納容器の「気相部分」がつながった状態になる。
これで「圧力容器と格納容器の気体が漏えいする状態」となる。また、主蒸気系
配管は通常は蒸気しか流れないため、配管継ぎ目の「フランジ部」にある漏洩防
止シートの耐えられる温度は450度程度であり、水が蒸発し高温になった燃料
からの気体性物質がフランジを通過すると想定されている。これも「気相漏えい」
である。
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┗■2.メールマガジン読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
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◆3/6高橋哲哉氏・講演会のお知らせ
「犠牲のシステムと福島」
講師:高橋哲哉 東京大学大学院教授
日時:3月6日(水)18:30~20:30(開場18時)
会場:川崎市中原市民館 多目的ホール(2階)
(JR南武線・武蔵小杉駅東口徒歩3分
東急東横線・武蔵小杉駅北口徒歩3分)
定員:150名 申込み不要・入場無料
3月11日に起きた福島第一原発事故から約2年。
原発・放射能問題が深刻化する中、哲学者:高橋哲哉先生を招き、
お話を聞きます!
主催:川崎市教育委員会(実施機関:中原市民館)
中原市民館平和人権学習、とことん原発を考えようPart2 公開講座
問い合わせ:川崎市中原市民館 (ホームページあり、場所など参照ください)
川崎市中原区新丸子東3-1100-12、
パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー1・2階
TEL 044-433-7773
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┗■3.新聞・雑誌より2つ
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◆神鋼 栃木に内陸型火発 19年にも稼働 電力卸拡大で強化
神戸製鋼所は22日、栃木県真岡市に都市ガスを燃料とする高効率ガス火力発電
所を建設する計画を発表した。発電規模は、原発1基(100万キロワット前後)
分を上回る140万キロワットで、投資総額は1000億円前後を見込む。19年にも稼
働を開始する計画で、完成すれば国内初の本格的な内陸型火力発電所になる見通
しだ。(中略)
電力卸販売(IPP)事業について、神鋼は約2000億円を投じ神戸製鉄所内に
140万キロワットの石炭火力発電所を建設。02年から関西電力に販売してきた実
績がある。12年度の同事業売上高は約800億円を見込む。(後略)
(2月23日毎日新聞より抜粋)
☆ 同規模の原発1基の建設費は約4000億円。火力発電は原発の3分の1か、4
分の1で済む。しかも送電網も近い距離で済む。
そういえば、10年程前、広瀬隆さん、藤田祐幸さんらとたんぽぽ舎メンバーで
東電横浜火力発電所を見学に行った時のことを思い出す。
あの時、説明役の東電横浜火力の職員は言った。「1000億円程度で完成でき、
熱効率も高い」と。表情からは”原発よりもずっと貢献しています”と言いたげだ
ったが、当時は東電内でも原発部門は日の当たる花形で、火力、水力はその陰に
隠れて日が当たらない部門だったという印象。
広瀬隆さんいわく「東電は火力でこれだけ優秀な職員がいる会社なのにねー」
と。原発推進の電力会社を鋭く批判する広瀬さんが、東電職員の優秀さ、すばら
しさをほめた発言だったので、今も記憶に残っている。(柳田 真)
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┗■4.福島から1000キロの福岡に避難して、助け合って、
| 支えられてがんばっている一人として
| 避難者たちはカナリアでもあります (連載 上)
└──── うのさえこ(原発事故子ども・被災者支援法福岡フォーラム)
(上中下3回に分けて掲載します)
○間に合わなかった・・・! 2011年3月12日、午後の光にてらされた木々と青
い影を移す雪の新潟の景色を、泣きながら走りました。あの日から、もうすぐ2
年が経とうとしています。当時4歳だった娘は、先日、ここ福岡で、2回目の誕
生日を迎えました。誕生日のテーブルには水仙、菜の花、梅が飾られました。福
岡の春は早いです。
私が住んでいた福島の花見山は今どんなだろう・・・と思います。
○たんぽぽ舎総会にお集まりの皆さん、こんにちは。うのさえこと申します。
長い間、原発の問題に警鐘を鳴らし続けてきた皆さんが、3・11後、福島の
苦悩に寄り添いながら福島の闘いを共に闘い、そしてこの国の原発再稼働阻止に
ゆるぎない行動を示し続けてくださることに、心から感謝申し上げます。経産省
前で、福島で、福井で、愛媛で…様々なところで助けていただいています。本当
にありがとうございます。
福島から遠く1000キロ。
福岡にも、たくさんの避難者がやってきています。その数は誰も知りません。
700とも、1000とも、3000とも言われています。福島・東北はもちろん、広く関
東からもたくさん来ています。原発事故被災者という形で把握されることは今ま
で一度もなかったために、現状を把握することができません。
避難者同士が互いを見つけあうことがとても難しい中、奇跡のようにつながっ
た避難者たちで支え合い、また、九州の人々に助けられながら、避難生活を維持
し、できることやり続けています。
○みなさんご存知の通り、九州でも、3・11後脱原発の声は確実に高まってい
ます。一昨年の九電やらせメール事件、玄海原発再稼働を必死に食い止めた九州
の人々の熱い戦いはみなさんご存じのとおりです。玄海原発、川内原発ともに、
複数の差し止め訴訟も起こされています。立地自治体や、処分場予定自治体住民
への地道な戸別訪問も続けられています。昨年は、鹿児島県知事選に脱原発運動
をリードしてきた向原よしたかさんが挑戦もしました。また、北九州をはじめと
する瓦礫焼却を止めようとする闘い。九電本社前には、2011年4月から維持され
ている九電前テントひろばの存在があります。そして3か月に1度のペースで、
賑やかな脱原発のデモンストレーションが開かれています。手痛い混乱と分断を
通り抜け、長期にわたる闘いの疲れや生活維持の問題を抱えつつもなお、私たち
が築いてきた人と人とのつながりは、広く、深く、複雑な網の目となっていって
います。
こうしたあらゆる場面で、避難者たちは大きな役割を果たしてきました。今何
が起きているか、なぜ私たちがここに来たのか・・・避難者たちは、福島の、東
日本の使者でもあります。福岡には、いち早くデモを始めた避難ママと地元の女
性たちの「ママは原発いりません」という素晴らしいグループがあります。
また、昨年は、東京から避難してきたフォトグラファー亀山のの子さんによる
「100人の母たち」という写真集が出版され、各地で写真展やスライドショーが
開催され、静かな共感の輪を拡げています。
私たちは必死で、時には怒りをもって、時には朗らかに、目覚めの鐘を鳴らし
ます。(連載 中に続く)
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【編集部より】
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