盛田氏の記事「イデオロギーと化した『金融緩和』と『物価目標』」について
- 2013年 2月 28日
- 交流の広場
- 「金融緩和」と「物価目標」グローガー理恵
私は安倍首相の経済政策に関して、ず~っと何かすっきりとしない疑惑感を抱いてきました。でも素人の私にはその疑惑感がいったい具体的に何なのか説明することはできませんでした。
一方、(海外のマスコミも含めて)メディアの反響は「株価は上がるし円安になるし、『アベノミックス』って中々いいじゃないか」といったものばかりで、ノーベル経済学賞受賞者ポール・クルーグマンでさえ「The New York Times」に掲載された記事「Japan Steps Out」の中で「アベノミックス」をポジティヴに評価していました。
http://www.nytimes.com/2013/01/14/opinion/krugman-japan-steps-out.html?ref=paulkrugman&_r=1&
でも私にとっては、どの評価・意見も納得性に欠けているように思われました。
その点、盛田常夫氏の記事「イデオロギーと課した『金融緩和』と『物価目標』」は、素人の私でも理解しやすいように明確で簡潔に説かれていて、私がず~っと抱いていた疑惑の曇りが何であったのかを、はっきりとさせてくれたような気がします。
ただ、「円安」が及ぼす影響の一つとして私が非常に憂慮していることがあります。: それは、殆どの原発が稼動停止している日本が今、燃料輸入に大きく依存していることです。即ち「円安」は「電力料金の更なる引き上げ」をもたらすことになる可能性が強くなります。そして、この事は原子力ムラにとっては「原発再稼働」へのパーフェクトなアリバイとなるでしょう。
「電力料金の値上げは国民を苦しめることになります。ですから我々にとって原発はどうしても必要なのです。どうぞ国民の皆様、この事をご理解下さい。」と訴える彼等の再稼働正当化プロパガンダの偽善的声が、もう聞こえてくるようです。
日本の国民が、何れは消え去ってしまう「砂上の楼閣」のような一時的「円安・株高」に惑わされずに、参議院選挙に臨まれることを望みます。
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