テント日誌2/24日─経産省前テントひろば533日目~厳しい寒さが続くテントを支えて下さる皆さんからの暖かい想い~
- 2013年 2月 28日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
この日は、朝から天気が良かったが風が冷たく、夕方からは北風が強くなり、日が落ちる頃には相当冷え込んでいた。防寒対策をしっかりして、21時過ぎにテントに着くと、第一テントの中には当番のKさんと日曜日にいつもテントに来てくれるOさんがいらした。今日は、第二テントで、日曜日に定期的に実施しているCINEMA DE TENTの第三回目、西山正啓監督によるドキュメンタリー映画「主権在民」(「原発震災を問う人々」シリーズより)の上映会が行われていたので、ドキュメンタリーにも出演され、この日のトークゲストだったYさんにご挨拶するために第二テントを訪問してみた。上映会はすでに終了し、参加された方達はすでに帰られていたが、第二テントの当番のHさんの話では、20名くらいの方達が参加して下さったということだった。第二テントで行われる土日のイベントとしては、CINEMA DE TENTの他に、テント前で隔週木曜日の夜に「霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ」というイベントを実施してくれているミュージシャンのUさんが企画してくれた「土曜ロードショー」が始まっている。このイベントは、原発や社会問題に絡む映像を見て、参加者の人に理解を深めてもらうというものだが、3月2日(土)には、18時〜「しねまdeテント番外編〜しねまde 福島」というタイトルで、フリーのジャーナリストの西中さんが取材をされた映像を見ながら、ディスッションが行われる予定になっている。双葉町の井戸川前町長も出席されて、昨年9月30日に開催した「3・11原発事故から学ぶ〜脱原発のうねりの中で、福島ー首都圏の交流の集い〜」の映像も見られるという事だが、3月3日(日)には、明治大学のリバティホールで、「福島を忘れない!福島を風化させない! 福島・首都圏の集い 福島原発災害に学ぶ」が開催される予定になっている。井戸川前町長もゲストとして出席して下さる事が決まっており、昨年の状況と今の状況、町長を辞任されるに至るまでの背景等も理解することが出来ると思う。多くの人に参加をしていただきたい。
22時を過ぎた頃、いつもテントに差し入れをして下さるタクシーの運転手をされている方が、仕事の途中で第一テントに寄って下さり、差し入れをして下さった。テントの運営に関する部分は全て皆さんからのカンパや差し入れでまかなわれており、本当に有難い。今日ゲストに来てくれたYさんもミュージシャンのUさんも私がテントのスタッフを始めた頃からずっとテントを支え続けてくれている。多くの人の支援により、テントひろばは継続する事が出来ています。本当に有難うございます。この場を借りて、お礼を申し上げます。
不寝番を終え、この日は始発で家に帰ることにした。テントから駅へ向かう途中、風は収まったものの、顔にあたる空気は冷たく、寒さが厳しい。野外でのデモや集会に参加する我々には、厳しい条件が続くが、金曜日の東京地検前の抗議集会、官邸前・国会周辺での抗議集会、土曜日に新宿で行われた福島集団疎開のデモには多くの方が参加されていた。訪米した安倍首相は、野田政権が閣議決定をした「2030年まで原発ゼロを実現する事が出来る社会を目指す」という方針を見直すという事をオバマ大統領に伝えたという事であるが、国民の代表であるはずの代議士が、国民が望んでいる事を反映し意思決定した政府方針を覆す事を、なぜ、国民に説明する前に他国の大統領に伝える事が出来るのであろうか。政治家も官僚もこの国の支配者ではなく、主権は我々にあるはずである。原発に関する報道も減って来ており、これからも反原発運動には厳しい向かい風が吹く事が想像されるが、テントひろばでは、22日(金)に行われた福島原発事故告訴団の「東京地検前要請・激励行動、東電前でのアピール行動」を皮切りに、3月24日(日)に福島で開催を予定している「地球(いのち)の集い」までの一カ月間を、今一度福島の現状、原発を見つめ直す「福島月間」とし、各地で開催されるイベントが福島と繋がり、連帯することを呼び掛けます。我々は、福島の教訓から何を学び、今起きている問題・これから起きるかも知れない事態に対して、何が出来て、何が出来ていないのか。世界中の人々が考える機会としていただきたい。
(Toku-san)
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