「福島第一原発事故と今後のこと・・・(連載 上)」など-地震と原発事故情報
- 2013年 3月 2日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1761】
2013年2月28日(木)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.福島第一原発事故と今後のこと (連載 上)
代替エネルギーをどうするか? 経済をどう成長させるか?
というレベルの話ではない 「生き方そのものが問われている」
小出裕章(京大原子炉実験所)
★2.メールマガジン読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
◆富山のお母さん方が逮捕されないように3.3集会
「富山ガレキ阻止大会~池多のお母さんへの刑事告訴許せんちゃ!
皆ではね返そう!~」
★3.新聞・雑誌より2つ
◆7月の再稼働申請 5基程度にとどまる見込みに
四国電力伊方原発、九州電力玄海原発・川内原発、北海道電力泊原発
(2月27日毎日新聞より抜粋)
◆子供たちに甲状腺異常続出の遠因か?
福島の放射線は「国の測定数値」の2倍だった 独自調査で判明
(週刊フライデー3月8・15日号より抜粋)
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※3/1(金)第45回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日 時:3月1日(金)18:00から20:00
主 催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
17:20に1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20総括集会。
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┗■1.福島第一原発事故と今後のこと
| 代替エネルギーをどうするか? 経済をどう成長させるか?
| というレベルの話ではない
| 「生き方そのものが問われている」 (連載 上)
└──── 小出裕章(京大原子炉実験所)
溶けた炉心の在処、未だに不明 格納容器もあちこちに穴
○編集部…まず、事故原発の現状について、教えて下さい。
小出…福島第1原発では4つの原子炉が壊れたのですが、1~3号機は、運転中、
4号機は、定期検査のために停止中で、燃料棒も装着されていませんでした。
1~3号機は、炉心を冷やすことができず、メルトダウンして大量の放射能を
放出してしまいました。圧力容器の底に熔け落ちた核燃料は、厚い鋼鉄の底を溶
かして、放射能を閉じこめる最後の防壁である「格納容器の床に落ちた」と、東
京電力は言っています。私もそう思いますが、その後、熔けた核燃料がどうなっ
ているのか? 実は誰にもわからないのです。
理由は、猛烈な放射能汚染のために建屋に人が入ることができないので、目で
確認できないからです。ロボットを入れて写真撮影させていますが、戻って来ら
れずに討ち死にするロボットが、後を絶ちません。猛烈な放射線環境で電子機器
が故障するのと、散乱しているがれきが行く手や岐路を阻んでいます。
東電は、残っている計測器で核燃料の在処を判断しようとしていますが、そも
そも過酷事故を予想していなかったので、計測器が配置されていません。通常運
転に必要な各種計測器はありますが、放射線と水蒸気のために次々と壊れていっ
て、センサーによる情報も失われつつあるのが現状です。
格納容器の底はコンクリートで、1mの厚みがあるのですが、「熔けた燃料は
70cmのところで止まっており、核燃料は格納容器の中に閉じこめている」とい
うのが東電の公式発表です。ただし、「閉じこめている」はずの格納容器は、あ
ちこちに穴があるのは確実です。格納容器に注入する水が、中で全く溜まらず、
漏れ続けているからです。最後の防壁である格納容器が破られて、現在も放射能
が漏れ続けているのが現状です。
私は、熔けた燃料が格納容器を突き破り、地下水を汚染しているかもわからな
いと思っています。もし、燃料が格納容器の底も突き破って地面に達していれば、
地下水を汚染し、いずれ海に出て行きます。汚染の拡大をくい止める手段がなく
なります。私は、一昨年5月から、「炉心が地面に熔け落ちる前に、原子炉建家
周辺に、鉄板などで地下バリアを張り巡らすべきだ」と提言してきましたが、今
も手つかずです。
一方、地上部分では、毎時1000万Bqの放射能が漏れ続けている、と東電
は発表しています。この数値は、事故直後2週間あまりに放出された放射能量に
比べると、劇的に減少しています。
○小出…4号機は、メルトダウンはまぬがれたのですが、ここには大量の使用済
み燃料がプールに沈められています。その放射能総量は、控えめに計算しても広
島原爆1万発分です。事故直後、消防庁や自衛隊が大量の水をかけている映像が
流れましたが、これは、使用済み燃料プールへの対応でした。
プール自体は、たぶん大きくは壊れていませんが、危機的状況にあります。原
子炉建屋が爆発で激しく破壊され、プールが埋め込まれている階の壁がほとんど
ないために、プールは、いわば宙づり状態です。
東電も危機感を持ち、事故直後に応急耐震補強工事をやりましたが、被曝環境
での突貫工事だったために、今もプールの半分が宙づりのままです。余震でプー
ルが破壊されるようなことになると、これまでの放出量とは桁違いの放射能が出
てくる危険が存在しています。
この使用済み核燃料を取り出すために東電は、今年末をめどに、クレーン用の
大規模な構造物を作ろうとしています。現在は、プールの上部にある最上階の柱
や壁をすべて撤去した段階です。この建設作業も、建屋に入れない1~3号機に
比べればマシですが、過酷な被曝労働です。
プールの中には、1535体の燃料棒が入っており、そのうち1331体が使
用済み、204体が未使用です。未使用の燃料棒は、人の手で触っても大丈夫く
らいの放射能レベルですので、昨年7月、東電は、試験的に未使用燃料棒の取り
出し作業を行いました。燃料の状態を知るためですが、これも未使用燃料棒だか
らできた作業です。使用済み燃料となると、プールから引き出した瞬間に、周囲
の人間がばたばたと死ぬほどの危険物です。
そのため、使用済み燃料については、100トンもある「キャスク」という容
器をプールに沈め、水の中で燃料棒を入れ、蓋をしてキャスクごと水面から出す、
という作業となります。ただし、プールの中には、大量のがれきが散乱している
ので、まず水中のがれきを撤去しなければならないし、燃料棒がゆがんでいれば、
吊り出すのは困難です。もし、燃料を落として破損するようなことになれば、大
量の放射能が放出されます。
1331体の使用済み燃料を完璧に安全に吊り出す作業となるので、どれほど
の被曝労働と時間がかかるか、私には想像もできません。
(人民新聞の了解を得て掲載。人民新聞2月5日号より、上中下3回の連載)
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┗■2.メールマガジン読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)
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◆富山のお母さん方が逮捕されないように3.3集会
「富山ガレキ阻止大会~池多のお母さんへの刑事告訴許せんちゃ!
皆ではね返そう!~」(仮)
主催 放射能防御プロジェクト北陸-3.3集会実行委員会
日時:3/3(日)9:00から正午(8:45開場)
場所:富山県民共生センター「サンフォルテ」
(アクセス)http://www.sunforte.or.jp/free/svFreeDtl.aspx?servno=1
目的
富山地区広域圏事務組合の「威力業務妨害」刑事告訴という法律の乱用と言う
べき事態に、富山県池多のお母さん方を孤立させず、全国の広域震災廃棄物
(放射性廃棄物瓦礫)、環境問題のたずさわっている人々が、今回の事態を注
視していることを、富山地区広域圏事務組合に認識させなければなりません。
「威力業務妨害」告訴された当事者を含め各地からのアピール。
△ゲスト 青木泰 山本太郎 下地真樹 木下黄太 司会 木下黄太
△内容 ゲストと県民のトーク、アピール
△入場は無料
連絡先 「3.3集会実行委員会」 080-6355-2156
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┗■3.新聞・雑誌より2つ
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◆7月の再稼働申請 5基程度にとどまる見込みに
四国電力伊方原発、九州電力玄海原発・川内原発、北海道電力泊原発
原発の新しい安全基準が施行される7月時点で、再稼働申請を検討しているの
は四国電力伊方原発3号機(愛媛県)など5基程度にとどまることが26日、電
力事業者を対象に実施した毎日新聞のアンケートなどで分かった。中部電力は津
波対策工事を理由に、7月時点では浜岡原発(静岡県)の申請を見送るとしてい
る。
安全基準は既設原発も対象となり、過酷事故対策が初めて法的に義務付けられ
る。7月18日までに施行され、原子力規制委員会による再稼働の申請受け付け
が始まるが、電力需要が高まる夏までに安全対策が間に合うかが焦点になってい
る。
アンケートは今月6日の安全基準骨子案決定を受け、原発を運転する事業者1
0社を対象に(1)現時点の再稼働申請の見通し(2)新基準で義務化される主
な安全対策の適合状況--などを聞いた。(中略)
安全基準では、伊方など西日本に多い加圧水型(PWR)の原子炉では、ベン
ト(排気)時に放射性物質を取り除く「フィルター付きベント装置」の設置が当
面猶予される見通し。しかも、3号機は運転開始が1994年と比較的新しく、
基準で義務付けられる火災対策などにも適合している可能性がある。
このほか、原子力規制庁などへの取材から、ともにPWRの北海道電力泊(北
海道)▽九州電力玄海(佐賀県)・川内(鹿児島県)--でも早期申請が模索さ
れている。両社はアンケートの回答で明言を避けたが、安全基準への適合状況な
どから5基程度が申請される可能性がある。ただ、対策の猶予期間次第で、申請
数も変わりそうだ。(2月27日毎日新聞より抜粋)
◆子供たちに甲状腺異常続出の遠因か?
福島の放射線は「国の測定数値」の2倍だった 独自調査で判明
<11年度に福島県内で甲状腺検査を受けた3万8114人のうち、
3人にがんが判明、7人にがんの疑いー>
2月13日に福島市内で開かれた「県民健康管理調査の検討委員会」で、衝撃の
報告がなされた。異常のみられた人々の平均年齢は15歳の若年で、県内の居住地
域に偏りはない。通常、甲状腺がんになる子供は100万人に1人だということを
考えると、かなり高い発生率である。(中略)
国はかねてから「原発周辺を除く地域の放射線量は低く、人体への影響は少な
い」と主張してきた。その根拠の1つとなっているのが、原発事故後、文部科学
省が各地域に設置した「モニタリングポスト」(以下、ポスト)と呼ばれる機器
による放射線測定値。ポストの測定値は、いわば国の「お墨付き」の数字なのだ。
だがその数値に、嘘があることが判明した。科学者や医師などの研究グループ
「市民と科学者の内部被曝問題研究会」が、福島県内570カ所を独自に調査し、
数値の異様な低さを指摘したのである。同グループのメンバーで、琉球大学名誉
教授の矢ヶ埼克馬氏が解説する。
「昨年8月から10月まで、官公庁が使う高精度のサーベイメーターで、ポスト
に近づけて放射線量を測定したところ、公表値の2倍近くの高い数値を示したん
です。サーベイメーターとポストの表示数値の差は、周囲が除染されている場所
では51パーセント、除染されていない場所では54パーセントになりました。これ
だけ違うと、もはや誤差の範囲とはとてもいえません」(中略)
最初に訪れたのは市東部、渡利地区の「花見山ウォ―キングトレイル」。駐車
場に置かれていたポストが示していたのは、毎時0・693マイクロシーベルトだ。
だが線量計をかざすと、数値はみるみる上昇。最高で毎時1・234マイクロシー
ベルトを示したのである。その差は56パーセント。つまりポストの表示値は、本
誌の測定数値より半分近くも低いのだ。毎時0・693シーベルトという放射線量は、
ただでさえ国の除染目標値である0・23マイクロシーベルトを大きく上回ってい
る。それが実際には、さらに2倍近く汚染されていたとしたら人体に影響がない
わけがない。年間に直すと約10ミリシーベルト。この被曝量は、一般の人が浴び
る限度の10倍にのぼる値なのだー。(後略)
(週刊フライデー3月8・15日号より抜粋)
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【編集部より】
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