テント日誌3/10日経産省前テントひろば547日目~日比谷・霞ヶ関・国会周辺に多くの人が集まった一日。人々の「脱原発」の思いは強く~
- 2013年 3月 14日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
この日は、日比谷公園で、首都圏反原発連合主催の「原発ゼロ☆大行動」が予定されていた。前日、明治公園で行われた「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」には、1万5千人が参加し、東日本大震災と福島第一原発事故によってもたらされた苦しみ、怒りを被災者の方々の生の声で聞き、デモ行進で原発反対、福島の救済、子供たちを守る事を訴えた。私たちは、福島も、原発事故も風化させてはいけない!忘れかけている人達にもう一度認識を持ってもらうためにも、多くの人に集まってもらいたい。
この日の東京は、朝から天気が良く、初夏を思わせるような陽気。天気予報を確認すると、最高気温は25度くらい、5月中旬くらいの陽気だという。ただ、デモ行進が始まる15時くらいから低気圧の影響で、急速に天候が変化し、夜は真冬並みの寒さになるという事だった。薄着をしていくつもりだったが、泊まり番もあるので、防寒用のフリースジャケットをカバンに入れて、テントへ向かった。13時過ぎにテントに着くと、すでに多くの方がいらした。今日は、テントにも多くの方が寄って下さるので、スタッフの方達がせわしなく準備をされていた。デモとその後に行われる抗議集会へ参加するためにトラメガを用意し、テントで少し休んでいると、急に風が強くなり、砂埃の影響か、あたりが急に暗くなった。予報より少し早いが、怖いくらいにあたっている。デモの出発時間の14時少し前に日比谷野音に着く頃には、薄着では寒いくらいの天気になっていた。日比谷野音に着くと、まだ集会中だったが、デモ隊が出発する霞門から公園の中に続く歩道には、すでに物凄く多くの人達が、出発に備え並んでいた。一通り周囲の状況を確認し、野音の中を確認すると、通路にも人があふれていた。本当に多くの人達が原発を止める声を届けるために集まっている。報道にはデモの様子、参加者の声をきちんと伝えてもらいたいと思う。
その後、デモ隊の出発を霞門付近で見送り、15時からJパワー前で開催される抗議集会に参加するために日比谷公園を後にした。公園から東銀座に向かう途中、集会に参加されたらしき人達が有楽町駅に向かって歩いていた。寒くなって来たので、デモに参加するのを諦められたのか、天候の急変が恨めしい。Jパワー前の抗議は、最初は人数が少なかったものの、最終的には70名くらいの方が参加し、Jパワーが進める大間原発の建設中止を訴えた。参加者の中には、函館で大間原発の中止運動をされている男性もいらっしゃり、大間原発の危険性を訴え、現地での活動の状況を説明して下さった。危険なMOX型プルサマ―ル燃料を使用する大間原発は日本で唯一火山地帯に作られる原発であり、何かあったら、影響は日本の食料の多くを生産する北海道、復興に取り組んでいる三陸沿岸にも及ぶ。直ちに建設を中止してもらいたいと心から思う。
Jパワーでの抗議を終え、国会議事堂包囲に参加するために、抗議集会に参加者した皆さんと歩いて霞ヶ関に戻る頃には、日は沈みかけていた。それにしても猛烈に寒い。参加者の人数が気になったが、官邸前の坂・国会議事堂前にはすでに入りきれないくらいの多くの人達が集まっていた。見上げると、空撮のためのヘリが上空を旋回している。明日の朝の朝刊の一面でも抗議集会の様子をきちんと取り上げてもらいたい。その後、テントに戻り経産省前で行われている抗議集会に参加をしたが、寒い中、50名位の方が最後まで残って抗議を続けられていた。
明日11日は、震災からまる2年、早いもので、3年目を迎える。2年経った今でも、未だに福島原発事故は終息せず、多くの被災者の方達への補償は十分に行われず、子供たちの健康被害の問題は無視をされ続けている。
この国の為政者、官僚達には、昨日と今日の風景がどのように映ったのであろうか?アベノミクスという幻想で、国民を騙すのでなく、人々の声を聞き、本来の職責を全うするよう、心を入れ替えて仕事にあたってもらいたい。
(Toku-san)
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