テント撤去の新攻勢に僕らはしなやかに対抗するだけだ
- 2013年 3月 28日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2013年3月26日 連帯・共同ニュース第306号
■ テント前ひろばから提起されていた「福島月間」は僕らに多くの課題を残したが、3月23日・24日の福島での集会へのバスツアー参加で終った。この間に裁判所は経産省前テントの占有の譲渡禁止の仮処分を通告してきた。明け渡し訴訟の前段だと思われるが、これについてのこちら側声明文も出されている。今後の具体的な動きの中で僕らのより明確な方向の提起もするが、僕らの原則的な立場は少しも変わっていない。経産省前テントの存在は国民の政治的な意思表現(意思表示)である。原発問題への意思表現は経産省の管理規則を超えた普遍性を持つ。その最も重要な点に対する否定や批判のないところでの法律適用は無効である。これは政治的な意思表示の是非という観点を抜きにした、問題をすり替えた形での権力行為である。経産省管理の問題は僕らのテント前ひろばの結成とその要求に答えないで、別の次元の法律を持っての排除だ。権力側の常套手段とは言え許してはならない。僕らは二重に闘う。彼らの法律による排除に対しては法律で対抗するとともに、法律を超えた政治意思の表現の正当性という観点での対抗である。このテントは脱原発という政治的主題の表現であると同時に民主主義の実現である。テントひろばの形成と保持は国民の共同意思の実現である。原発問題を契機に出来たこの場は国民の政治意思の表現になっているのであり、国民の共同利害態《共同意思の表現態》となっている。これを守ることは国民の共同利害を守ることだ。これは毎週金曜日の官邸前抗議とその場の形成についても言えることだ.国民の政治意思の表現を経産省の管理規則などの法律で排除することは権力の越権的行為なのだ。権力の法律を盾にした権力の乱用に対抗せねばならない。
■ 春らしい気候で一気に桜も咲いたが、寒さもぶり返すという異様な天候だ。これは日本の政治もあらわしているような感がする。天候も政治もどこか変なのだ。アベノミクスもメディアが持ちあげる程には日本経済を活性化させるとは思えない。円安で輸出主導型の企業はよい契機になったにしても、輸入物価は上昇し、国民にはマイナス面も明瞭になりはじめている。沖縄の基地移設も原発事故も解決する見通しはない。政治的な混迷が露呈するのはこれからだ。僕らはこうした時代の中で第一に考え、第二に考え、第三にも考え、時代を超えて行かねばならない。政治的なことを諦めてはならない。誰もが展望を見いだせないでいる今、僕らは考え抜くことで時代に挑まねばならない。ここがみんなの苦しんでいるところだからである。
■ 3月31日(日)に伊達判決54周年記念集会「日米地位協定を問う」がある。主催:伊達判決を生かす会。時間:12時30分~16時30分。場所:東京仕事センター地下2階講堂《飯田橋駅から徒歩7分》。9条改憲阻止の会も賛同団体。資料代500円。是非、参加を。 (文責 三上治)
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