「2013福島県郡山市と会津の桜の花の調査結果」など-地震と原発事故情報
- 2013年 5月 17日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1837】
2013年5月17日(金)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.2013福島県郡山市と会津の桜の花の調査結果
昨年よりも空間放射線量が下がったのに、調査結果は2倍以上に悪化
年間放射線量が減ってきても、放射線の影響は段々多くなって
きている事実 近藤恭彦(たんぽぽ舎会員、福島県)
★2.5/10経産省前テントひろば集会と金曜官邸前行動に参加して
土地明け渡し訴訟に、みんなで抗議
金曜官邸前行動に、若者たちの参加が
渡辺秀之(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.格納容器は全部失格、放射能を封じ込めない
制御棒駆動機構が作動しない危険性
原子力規制に関するパブコメ <下>
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌より
◆国の撤去提訴に抗議 脱原発テント村 ハンスト
(5月16日東京新聞より)
◆東海原発 設備解体が本格化 熱交換器の撤去公開
(5月17日茨城新聞より抜粋)
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※5/23(木)上映会にご参加を!
ワンコイン上映会「いのち~from FUKUSHIMA to our future~」上映
日 時:5月23日(木)19:00開会 林勝彦監督のトークあり
会 場:スペースたんぽぽ(ダイナミックビル4F) お楽しみ上映あり
参加費:500円
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┗■1.2013福島県郡山市と会津の桜の花の調査結果
| 昨年よりも空間放射線量が下がったのに、調査結果は2倍以上に悪化
| 年間放射線量が減ってきても、放射線の影響は段々多くなって
| きている事実
└──── 近藤恭彦(たんぽぽ舎会員、福島県)
昨年に引き続き、桜の一種であるソメイヨシノの花の異常花調査を、郡山市と
会津で行いました。ソメイヨシノで調べる理由は、全国に分布している事も大き
な理由ですが、もう一つ重要なことは、ソメイヨシノは基本的に接ぎと挿し木で
増えるので、日本全国のソメイヨシノが基本的に同じ遺伝子を持ったクローンと
考えられるからです。
調べた場所は、福島第一原発から直線距離でおよそ60kmの郡山市開成山公園
で、北、南、西側の3か所、それから福島第一原発からの距離が100km前後の
福島県の西部、会津地方の、会津若松市、喜多方市、磐梯町です。会津地方は、
郡山市のある中通地方との間に山脈があり、中通地方と比べると、土壌の放射性
物質の量も空間放射線量も郡山市よりはずっと低い値です。(数分の一レベル)
全て昨年と同じ木で調査しました。有為の調査になるように、高校生や大学生
と共に、人海戦術で、毎回8人くらいで調査しました。各地点の木1本につき、
800~2500の花を調査しました。
昨年の異常花率は、郡山市で1.6から2.6%、会津で1.6から2.2%で、意外に大き
な違いはありませんでした。今年は昨年よりも空間放射線量が下がったので、昨
年よりも低い値ではないかと予想して、調査しましたが、予想外の結果となりま
した。
異常花率は磐梯町慧日寺の一か所で1.1%と昨年(1.8%)よりも減りましたが、
他の調査7地点では全て増えていました。
会津では、会津若松市鶴ヶ城で3.4%(昨年2.2%)、喜多方市熊野神社長床で4.
1%(昨年1.9%)と、それぞれ昨年の1.5倍、2倍となりました。
郡山市の調査結果は更に極端で、空間放射線量が最も低い[0.28μSv]西口の
老木でも3.4%(昨年1.6%)で、北側[0.34μSv]で9.4%(昨年1.6%)、南側[0.
42μSv]で13.3%(昨年2.6%)と、大幅に増えました。どの地点も2倍以上に増
え、北側と南側では、共に5倍以上になりました。
異常花率が高くなったばかりではなく、1つとカウントする異常花1つあたり、
複数(多くて5種類)の異常を持った花が沢山観測されました。例えば、花弁の
数もがくの数も通常の5枚ではなく、さらに一部の花弁が重なっていて、異様に
小さい花弁が1つ2つ混ざっていて、更に雄しべやがくが花弁化していたりと、
極端な異常花が、郡山市で沢山見つかりました。
郡山市を含む中通り地方は、まだまだ住むのには危険ではないか?と再認識致
するとともに、空間放射線量が減ってきても、放射線の影響は段々多くなってき
ている事実もわかりました。
☆[地震と原発事故情報]編集部注:たんぽぽ舎は、2004年以来、毎年、『サクラ
と環境・原発-異変桜見つかる-環境悪化・原発放射能か?』の調査をしてきて、
その報告集(1から9集)を発行してきました。今年は10年目の調査です。その調
査結果の一部分(福島県の場合)の報告です。
全体の調査報告は、5月下旬の北海道の調査報告を待って、6月にたんぽぽ舎
のホームページで発表する予定です。(今年は印刷物の調査報告集は財政上、人
手上の理由で発行しませんのでご了承ください)
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┗■2.5/10経産省前テントひろば集会と金曜官邸前行動に参加して
| 土地明け渡し訴訟に、みんなで抗議
| 金曜官邸前行動に、若者たちの参加が
└──── 渡辺秀之(たんぽぽ舎ボランティア)
(1)5月10日(金)、午後5時から経済産業省正門前で、テントひろば主催の
「土地明け渡し請求訴訟に抗議する大集会」が開かれ、約300人が参集した。
発言者は、これまでの国、経済産業省の不誠実な対応、及び「脱原発テントと
いのちを守る裁判」について、熱い思いをアピールされた。
発言者:渕上太郎(テントひろば)、上杉さん(30名を超す弁護団の一人)、
高野さん(富岡町出身)、落合恵子さん(クレヨンハウス)、当事者の方々(6
名)、柳田さん(たんぽぽ舎)、国富さん(福島原発事故緊急会議)、けしば誠
一さん(反原発自治体議員・市民連盟)
最後に主催者から、5月23日の東京地裁での第1回口頭弁論を見据えた今後の
行動予定が紹介され、午後6時過ぎの閉会となった。
なお、たんぽぽ舎は他2団体との共催で、「テントを守ろう」のハガキ運動
(3枚+宛先メモ紙で200円)を行っていますので、是非、ご協力をお願いしま
す。
(2)その後、官邸前抗議行動に移った。普段は、年輩者の多い参加者の中に、元
気いっぱいの若者たちの姿があった。話を聞くと、千葉県流山市から来た専門学
校に通う学生と先生の約20人のグループであった。金曜官邸前行動は今回が初め
ての参加であり、参加者の熱い思いと、リズミカルなシュプレヒコールに驚いた
とのこと。官邸前抗議行動が、年輩者から若者たちへ、若者たちから若者たちへ
広がっていく予兆を感じた抗議行動であった。
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┗■3.格納容器は全部失格、放射能を封じ込めない
| 制御棒駆動機構が作動しない危険性
| 原子力規制に関するパブコメ <下>
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
(TMM:No1836配信<中>のつづきです)
◇格納容器は全部失格である
もともと放射能を封じ込める「唯一の壁」であった格納容器も、想定外の高温
高圧環境に置かれた福島第一原発では、壁の機能を喪失した。特に2号機はずた
ずたにされたに等しいであろう。このように、格納容器が破壊されれば、もはや
放射能を封じ込める術はなくなる。そのことはチェルノブイリ原発事故で嫌とい
うほど見せつけられたのではないか。TMI(米国スリーマイル島原発事故)では
格納容器は破壊を免れたが、それは耐久性が通常の原発より高かったからである。
要は、格納容器こそ守るべき最後の砦である。そのためにベントを強化すると
しているが、それは本末転倒であり反対である。もともと放射能を封じ込めるた
めに存在する格納容器にわざわざ穴を開けるなど、設計思想がばらばらではないか。
その対策は、第二格納容器の設置であろう。原発の隣に格納容器と同程度の体
積を有するタンクを設置し、このタンクに格納容器と同程度の冷却性能を持たせ
ておけば、格納容器を守ることが出来る。原子炉を覆う格納容器と第二格納容器
を太い配管で接続をしておけば良い。これで耐圧が変わらなくても二倍の耐久性
が期待できる。
格納容器の強化は、再稼働をしなくても原子炉に燃料がある限り必要である。
逆に原子炉から燃料を全て抜き出し、乾式貯蔵に移行していれば必要なくなるで
あろう。フィルタベント装置のタンク設置は、タンクが容積不足であることと、
結局は希ガスを中心に大気中に放射能を放出することになり、認められない。
◇制御棒駆動機構が作動しない危険性
福島第一原発の場合は、地震により発した「地震加速度大による原子炉停止信
号」が、設計どおり原子炉を停止させた。しかし常にそうなってくれる保証はな
い。
現実に浜岡原発5号機は、2009年8月11日に発生した駿河湾の地震(マグニチ
ュード6.5)で、震源から40キロも離れているのに250本の内実に30本もの制
御棒駆動機構が故障した。このときの揺れは「わずか」426ガルである。これで
制御棒が挿入できなくなる危険性がある事態になるとは、実際に南海トラフで地
震が起きれば、揺れの大きさも時間もこの程度では済まない。
さらに今回の地震は震源から40キロも離れているので、横揺れ(S波)が大き
かったと思われる。南海トラフの地震では大きな縦揺れ(P波)がまず襲ってく
るであろう。制御棒駆動にとって、遙かに厳しい条件が加わり、駆動機構が作動
しなければ、原子炉は停止出来ず、さらに炉心の燃料体も激しく揺れることにな
り、出力振動を起こして冷却材喪失前に炉心の損傷に発展する恐れもある。
駆動機構を含む制御棒の耐震性を全面的に見直す必要がある。 <了>
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┗■4.新聞・雑誌より
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◆国の撤去提訴に抗議 脱原発テント村 ハンスト
東京・霞ヶ関の経済産業省前にテントを張って脱原発を訴えている市民団体メ
ンバーらが16日朝、テント撤去を求めて提訴国に抗議して、一週間のハンガース
トライキに入った。
撤去訴訟の第一回口頭弁論が東京地裁で開かれる今月23日の前日まで続ける。
訴訟の取り下げのほか、原発再稼働への反対、福島の子供たちを放射能から守る、
などを訴えている。インターネットで呼び掛け、経産省前だけでなく、国内外で
ハンストを繰り広げる。
テントは一昨年9月に設けられ、614日続いている。ハンストに参加したメン
バーは「テントをなくすことは、原発がなくなるまで考えられない」「原発事故
で家に帰れない人たちのためにも抗議したい」と語った。(5月16日東京新聞より)
◆東海原発 設備解体が本格化 熱交換器の撤去公開
日本原子力発電(原電)は16日、商業用原発として初の解体が進む東海原発(東
海村)で、熱交換器の撤去作業などを報道陣に公開した。放射線に汚染された設
備の解体が本格化する一方で、2014年度開始予定の原子炉の解体工法や、発生す
る放射性廃棄物の最終処分などは今後の課題という。
熱交換器は原子炉で熱した炭酸ガスを蒸気に換える装置(1基当たり高さ25m、
直径6m)。原子炉の周辺に4基設置され、遠隔操作で切断しながら解体が進む。
9月中には1基目の解体が終わる見通し。工法を検証しながら、残り3基の解体
も来年度までに終える計画という。(中略)
原電によると、解体で撤去される約19万6700トンのうち約9割は再利用可能と
する。すでに約170トンが敷地外に運ばれ、ベンチやテーブルの一部などに利用
された。
また廃炉で発生する放射性廃棄物2万6900トンのうち、3段階区分で放射能レ
ベルが最も低い廃棄物(L3)は「東海事業所の敷地内に埋設処分する方向」(原
電)だが、炉心廃材などレベルが高いL1、L2廃棄物(1万4600トン)の処分先
は未定という。
廃止措置計画によると、19年度までに原子炉本体の解体を完了し、廃止措置完
了は20年度を予定している。(後略) (5月17日茨城新聞より抜粋)
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