7月6日(土)特別講演会 『チベットのこともチェチェンのことも福島のことも、わたしたちは何を知っているだろうか メディアが伝えない真実を語る』
- 2013年 7月 6日
- 催し物案内
- 日本ビジュアル・ジャーナリスト協会
★7月6日(土)特別講演会
『チベットのこともチェチェンのことも福島のことも、わたしたちは何を知っているだろうか
メディアが伝えない真実を語る』
時 間 :午後1時半~(開場午後12時半)
会 場 :武蔵野公会堂会議室(2F 第1・第2会議室)
講 師 :林 克明さん(ジャーナリスト)
渡辺一枝さん(作家)
*武蔵野公会堂
http://www.city.musashino.lg.jp/shisetsu_annai/shisetsu_bunka/000944.html
JR中央線・京王井之頭線「吉祥寺駅」4分
直前になってもうしわけありませんが、明日7月6日午後1時30分より下記のイベントがあります。お時間があればぜひご参加ください。(林 克明)
渡辺一枝さんと私(林克明)がミニ講演をし、休憩のあと1時間以上、日本の現状も含めて会場ともやりとりする催しです(フォーラム色川)
■異色の顔合わせでチェチェン&チベット&日本をテーマに
渡辺一枝さんがチベットを語り、私がチェチェンを語る。歴史学・色川大吉さんのゼミ生らが1995年に結成したのが、この「フォーラム色川」である。
私、林克明がチェチェンについて45分
渡辺一枝さんがチベットについて45分
そのあとに、1時間15分くらい、来場者の方々と話し合うというかたちだ。もちろんチェチェンやチベットのことをきっかけに話は展開すると思う。
しかし私は最初の話45分の最後で、日本国内で今問題になっていることなどを問題提起し、休憩後の話につなげられればいいと思っている。
■テーマは「メディアが伝えない真実を語る」
これが主催者の趣旨である。チベットやチェチェンはメディアに伝えられないことが多い。その意味では、日本国内のいろいろな問題でも、大切なものを隠し、私からすればどうでもいい話題にスポットライトを浴びせ、肝心な問題から人々の目を離させるようなメディアが多いと思う。
そういうことをいくつか、憲法・税金・大学問題・選挙供託金・・などの問題についてみなさんに問題提起したいと私は考えている。
フォーラム色川ホームページ http://www.irohokuto2010.com
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以下、主催者からのメールです。
渡辺一枝さんの著書
◆ 『消されゆくチベット』(集英社文庫 798円)
東京新聞書評 6月2日掲載
強まる圧迫、文化破壊
[評者]吉田司=ノンフィクション作家
北京五輪の二〇〇八年、民族の自由と平等を求める僧侶と市民のデモ騒乱が聖都ラサからチベット全土に広がったあの「フリーチベット!」の叫びを覚えておられるだろうか。聖火リレーが日本の長野県を走る時、出発地とされた善光寺がそれを辞退し、チベット仏教徒への友情を示したあの日のことを。
あれから五年、チベットで何が変わったか。〇九年から一二年までに抗議の焼身自殺をはかった者数百人。民族の魂を歌うチベッタン・ポップスは発禁処分となり、歌手は拘束され多くが行方知れず。さらに、ラサ市内のチベット仏教の聖地ジョカン寺の周辺で大規模な再開発が進み、伝統的な町並みがコンクリートの街に様変わりしているという。文字通り「消されゆくチベット」状態なのだ。
ただし本書は、そうした<新植民地主義>とも批判される中国の少数民族への圧迫(宗教や言論への弾圧・天然資源の収奪)だけをルポしたのではない。地球を覆う経済グローバル化の拝金主義の波がチベット高原の牧畜民の自給自足の暮らし(羊やヤクの毛で布を織り、肉と乳、バター、チーズを得るつつましやかな人間文化)を汚染・駆逐してゆく姿を複眼の思考でリアルに写し出している。それでも「(抵抗の)歌は止(や)まない。新しい歌が次々に生まれている」という一行が泣かせるのだ。
林 克明さんの著書
◆ 『プーチン政権の闇』(高文研 1575円)
「プーチン政権の闇」といってもロシアのプーチン政権の隠れた闇の素顔を知る人は少ない。なぜか。知らされていないからである。元KGB長官にふさわしく、いまやロシアの権力を握り、資源による好景気をバックに、プーチンはきわめて荒っぽい粛清・暗殺を進めてきた。日本では、それがほとんど知らされていない。
知っているのは、一部、目的意識的に、ときどきほんの1段で掲載された記事を注目して、いまロシアで何が起きているか憂慮する人たちだけだ。
それをこの本ではきわめて具体的に、暗殺され、闇に葬られた人びとを一人ひとり名前を挙げながら、彼らがなぜ、どのようにいなくなったのかを記録している。
サブタイトルに「チェチェン戦争/独裁/要人暗殺」とあるように、20世紀の最後の10年間足らずと、21世紀の最初の10年近くで起きたロシアにおける民族浄化・暗殺について、わたしたちは暗澹とした気持ちで知らされるであろう。社会主義を捨てたあの国には、スターリンの亡霊はなくなったのではなかったか。
第1章の高名なジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤの射殺、第2章の元KGB将校の毒殺については新聞で読まれた方もいるだろう。
しかし、第4章の「ジャーナリストは敵である」で12名ものジャーナリストが殺されている事実を知ると、慄然とする。人権思想の薄い権力者に権力が集中すると、起きることはどこでも同じなのだから。ロシアは対岸の火ではない。唯一、いまだ生き残って真実報道の火を消さない「ノーヴァヤ・ガゼーダ」紙だけが、救いではあるのだが。
(安東つとむ)
「fotgazet(フォトガゼット)」
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