「伊方原発を止め、ふるさと瀬戸内を守りましょう!」など-地震と原発事故情報
- 2013年 8月 10日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1927】
2013年8月10日(土)その2地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.サクラ調査報告集(第10集)がホームページに掲載されました。ダウンロ
ードできます。
サクラと環境・原発-異変桜みつかる。環境悪化・原発放射能か?
山田昌郎(サクラ調査ネットワーク)
★2.つぎはぎだらけの規制基準(規制委員会批判) パッチワークで安全性は
さらに低下する
規制委員会が宣伝する新たな「安全神話」を斬る(下)
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.伊方原発を止め、ふるさと瀬戸内を守りましょう!
-過ちをくり返さないために 語り継ごう8・6
(被爆68周年8・6ヒロシマのつどい)(上) 堀内美鈴(愛媛県・松山市)
★4.新聞・雑誌より2つ
◆ 反原発に品性なき妨害 いやがらせの手紙・はがき歴史展
10・11日新宿で (8月9日朝日新聞より抜粋)
◆ 東電の「お手上げ」を恐れる、原子力規制委
放射能汚染水の流出阻止へ、異例のテコ入れ
(東洋経済オンラインより抜粋)
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┗■1.サクラ調査報告集(第10集)がホームページに掲載されました。
| ダウンロードできます。
| サクラと環境・原発-異変桜みつかる。環境悪化・原発放射能か?
└──── 山田昌郎(サクラ調査ネットワーク)
サクラ調査報告集(第10集)(PDFファイル,3.48MB)が完成し,たんぽぽ舎
ホームページからダウンロードできるようになりました。
今回の報告集は71ページで,表紙,目次,序文の後,51ページまで各地からの
調査報告が続きます。今年は宮崎,佐賀,愛媛,大阪,愛知,岐阜,富山,神奈
川,東京,埼玉,福島,宮城,北海道の13都道府県の90本のサクラの木が調査さ
れました。調査方法は,各樹木について1000個を目安に花を一つずつ観察し,花
弁(花びら)の枚数(5枚が正常),がくの数(5個が正常),花弁のギザギザ・
切れ込み・重なり・変形・つき方異常,がくの花弁化,雄しべの花弁化,花その
ものの矮小化の有無を確認していくものです。各樹木について,立地環境などの
所定の情報,異常花数,異常の内訳,調査を実施しての感想,異常花などの写真
を掲載しました。
52-54ページには,継続的に調査が行われている樹木について,昨年までの異
常花率と比較するグラフを掲載しました。
55-56ページに今回の調査要綱と調査票,57-71ページに2004年の第1回調査か
らの全結果の表を掲載しました。この表には今回は結果の数字のみ羅列しており
ますが,今後このデータを基にいろいろな角度から分析していくことが可能と思
います。さしあたり,原発からの距離,原発の前年度の稼働状況,空間放射線量,
最寄の道路の交通量,日照条件,ゴミ焼却場からの距離,前年の夏の気温などを
説明変数とし,異常花率および各異常項目の発生率を目的変数として重回帰分析
を行うことなどが考えられます。
この報告集を参考にしていただいて,来春さらに多くのサクラの木について調
査がなされましたら幸いです。以上,ご紹介まで。
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┗■2.つぎはぎだらけの規制基準(規制委員会批判) パッチワークで安全性
はさらに低下する
| 規制委員会が宣伝する新たな「安全神話」を斬る(下)
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○ 見通し立たず放置されている「想定外」=格納容器は低圧でも破損
格納容器と圧力容器の破損も又、想定外のまま放置されている。
2号機の破損は、ベント失敗によるものではない。そもそも原因は分かってい
ない。サプレッションチェンバ付近で破壊されたと見られているものの、破損場
所さえ特定できていない。
圧力容器は密封された容器と思われがちだが実際には圧力容器の蓋はボルトで
止めているだけであり、隙間は炭素繊維で作られたシートで漏えいを防いでいる。
しかしこの炭素繊維製シートの耐熱は400度程度だという。
圧力容器に取り付けられている温度計は、最高使用温度400度とされている
が、事故の際にこの温度を超えてしまった。燃料は最終的に冷却水を失った結果、
2000度を超える温度に達したとみられることから、圧力容器や配管のシール
部分は熱で破壊されたと考えられている。つまり燃料が溶融又は崩壊するような
事故では容器のシール部分は持たない。
同様に、格納容器の配管や電線貫通部(ペネトレーションという)もシール材
はエポキシ樹脂などで耐熱温度は250度程度、これでは200度を超える高温
気体が噴出すれば持たない。実際に1から3号機全てにおいて格納容器からの放
射能漏えいの原因がそれである。
圧力容器と格納容器の密封性が維持できなければ、いくら格納容器ベントを実
施しても格納容器を守れない。
加圧水型軽水炉であっても事情は変わらない。体積が大きいから余裕があると
いうのは単なる机上の計算であり、高温の漏えい気体が圧力容器や系統配管のど
こから噴出するかによっては、それで格納容器を破損する可能性があるかもしれ
ない。
○見通し立たず放置されている「想定外」=制御棒挿入失敗
福島第一原発でも起こらなかったため、解析の対象にさえ上げられていないの
が「制御棒挿入失敗」ATWSである。
地震により制御棒駆動機構が破損すれば、正しく挿入されるという保証はない
のだが、沸騰水型軽水炉で110万kwで180体ある制御棒が全て正常に挿入
できるという想定は、楽観的に過ぎよう。
加圧水型軽水炉でも事情は余り変わらない。重力加速度を超える大きな上下の
揺れが襲えば、そもそも自由落下で「落とす」構造の制御棒がすんなり入るとは
思えない。どこの加圧水型軽水炉の解析でも上下動について重力加速度を超える
想定をしていない。重力加速度を超える揺れは過去にいくらでも観測されている
というのに。
特に西日本の原発は加圧水型軽水炉である。さらに、立地している場所は固い
地盤であることが多いので、大きな上下動が減衰せずに伝わるかもしれない。
強い上下動により、制御棒が一瞬宙に浮くような状態になれば挿入が遅れ、そ
の間に大きな揺れにより燃料棒がぶつかり合うなどして挿入困難な事態を招くか
もしれない。
制御棒挿入失敗は荒唐無稽と言えるほど可能性が低いとは思えない。
○ 見通し立たず放置されている「想定外」=緊急対策要員
福島第一原発でも大問題になった「東電撤退」。70人ほど残ったとされるが、
彼らは原子炉の状態を知ることもできないまま、計器を読む作業だけを延々と続
けていた。3、4号機の建屋が吹き飛び、中に入ることも出来ないので、有効な
活動はそもそも不可能であった。
規制基準においては、緊急対策所で活動することになっているが、原子炉を冷
温停止に持って行くには、シビアアクシデントを前提とするならば1000人規
模の大人数が人海戦術で事に当たる必要があると思われる。
そもそも、大規模な収束作業要員を一体どうやって集めるのであろうか。福島
第一原発は6機のうち4機まで危機的な状況になっている。数千人の対策要員が
必要である。現在でも毎日3000人が働いている。緊急時ともなると、時間と
の勝負であり、専門的な訓練を受けた緊急対策要員が大量に必要なのだが、そん
な人材は今はどこにもいない。米国のような緊急対策組織を作るというのだろう
か。いつまでに、誰が。
避難計画を実行する防災要員も決定的に不足している。消防、警察、自治体職
員を動員してもわずかな人数でしかない。大都市は混乱のうちにパニックになる
だろうし、地方は地震や津波に寸断された道を逃げ惑うことになる。それをコン
トロールできる組織は今はない。しかしこれもまた、自治体に丸投げか、放置さ
れたままである。
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┗■3.伊方原発を止め、ふるさと瀬戸内を守りましょう!
| -過ちをくり返さないために 語り継ごう8・6
| (被爆68周年8・6ヒロシマのつどい)(上)
└──── 堀内美鈴(愛媛県・松山市)
私は瀬戸内海の向かい側の愛媛県松山市に住んでいます。「3・11」の福島
第一原発事故を目の当たりにして、愛媛県の伊方原発をはじめとして原発のない
社会を目指して、一市民として出来ることに取り組んでいます。そのご縁で、今
日、呼びかけをさせていただくことになりました。心から感謝申し上げます。
伊方原発は日本で一番長い45kmほどの長さの佐田岬半島の根元の、瀬戸内海に
面した場所にあります。広島市からは約100キロはなれています。全国の原発で、
内海に面しているのはこの伊方原発だけです。「3・11」原発大震災後、伊方
は定期検査のために1~3号機、全てが停止しています。四国電力は今年の夏の
電力需給見通しについて、余力5%以上で、節電要請や計画停電の準備はしない
と発表しています。すでに四国では原発に全く依存しなくても電気は足りていま
す。
愛媛県には原子力センターもあります。この原子力センターは福島第一原発か
ら約800キロ離れていますが、東日本大震災後、3月23~24日にかけて、はじめ
てヨウ素131を観測しました。ひとたび原発が重大な事故を起こせば、日本の
どこに住んでいようとも、みな影響を受けます。また、国連報告によると、この
事故で放出された放射性セシウム137の量は広島に落とされた原爆の168倍と
推測されています。私たちはいま、世界で最も深刻な原子力災害の真っただ中を
生きているのです。
国全体がこのように非常事態にあるにも関わらず、四国電力は先月8日に原子
力規制委員会に伊方原発3号機の再稼働申請をしました。他にも、北海道電力・
泊原発、関西電力高浜原発、九州電力川内原発と玄海原発も審査中ですが、伊方
は他の原発と比べて一番審査回数が多く、再稼働のトップランナーになるのでは
ないかと心配です。
私は「3・11」で、原発のない社会を作りたいと心から思いました。とにか
くまずは、現地で原発とともに暮らしてきた方々に会ってお話しを聞きたいと思
い、伊方の地元でチラシの戸別配布をしたり、長年反対運動をしてこられた方々
や伊方から30キロ圏内で暮らす人々ともお会いしました。そして、伊方について
これまで知らなかった事をたくさん教えられました。
原発建設予定地では、それを阻止しようと立ち上がった住民たち、特にお母さ
んや子どもたちがいました。また、日本で初めて住民が国を訴えて原発裁判を起
こして、20数年間、闘いぬきました。けれども電力会社や行政に携わる人たちは、
現地の住民を切り崩し、引き裂き、中には自殺にまで追い込まれた住民がいたこ
とを知りました。
表に出されることが無かったこのような現地の声を聞けば聞くほど、それまで
自分が無意識に使っていた電力が、いかにむごい方法で立てられた原発が生み出
したものであったかを思い知らされました。原発再稼働は電力供給の問題ではな
く、私たちの人権が踏みにじられ、立ち上がれなくされた後に初めてやってくる、
人権侵害の結果なのです。
※ 8月6日広島の集会(200名)で発表された内容です。
次号に(下)を掲載します。
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┗■4.新聞・雑誌より2つ
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◆反原発に品性なき妨害
いやがらせの手紙・はがき 歴史展 10・11日新宿で
反原発運動に参加する人たちに届いた嫌がらせの手紙などを集めた風変わりな展
示会「反原発へのいやがらせの歴史展」が10,11両日東京・新宿のギャラリーで
開かれる。主催者は「原発が推進されてきた裏で、陰湿な圧力が合った事実を知
ってほしい」と話している。
(中略)
企画した海渡雄一弁護士は長く原発の運転差し止め訴訟などに関わり、こうし
た資料を集めてきた。「原発再稼働をめぐる攻防は、これから本格化する。今後
また、過去のような反対運動への妨害工作が起きる可能性がある」と話す。
10日は午後1時―5時 11日は午前10時-午後4時、
新宿区西新宿2丁目の区立区民ギャラリーで。入場無料。
(8月9日朝日新聞より抜粋)
◆ 東電の「お手上げ」を恐れる、原子力規制委
放射能汚染水の流出阻止へ、異例のテコ入れ
東京電力・福島第一原発の放射能汚染水が海に流れ出している問題で、原子力
規制委員会と原子力規制庁が、有効な手だてを欠く東電へのテコ入れに乗り出し
た。
規制委は8月2日夕刻に「汚染水対策検討ワーキンググループ」を急きょ開催。
汚染水と混じり合った地下水の海への漏出を防ぐために、水抜き用の井戸を掘っ
て地下水をくみ上げる方策を早急に講じるように東電に求めた。
○ のしかかる40万トンの汚染水 (本文略)
○ 増え続ける汚染水に解決の道は?(本文略)
○ 火中の栗を拾う原子力規制委 (本文略)
岡田 広行 :東洋経済 記者
(東洋経済オンラインより抜粋)
※ 事務局より
東洋経済オンライン岡田広行記者の記事は『東電の「お手上げ」を恐れる、原
子力規制委放射能汚染水の流出阻止へ、異例のテコ入れ』
http://toyokeizai.net/articles/-/16968
汚染水問題が深刻化していることを報じています。
これを解決するには東電解体しかない。というのは私の意見。
どうぞ岡田記者に応援を。(山崎久隆)
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【編集部より】
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