東電解体は、今でしょ
- 2013年 8月 25日
- 交流の広場
- 堀江鉄雄東電解体
東電解体は、今でしょう!
今の汚染水問題は、3・11以降の「東電存続」から予測出来たことで
す。事故原因である「東電体質」をそのままにして(事故責任を取らせな
ければ)、事故を起こした東電に事故収束は出来ないことは分かっていま
した。だから事故責任を東電に取らせ、破たん企業の東電は清算(会社更
正)を主張したのです。
政府は「事故責任」を回避せず、直ちに財務能力、管理能力のない東電
に代わり事故管理・対応をするべきです。何故ならば、当初より財務破た
んをしている東電には抜本的対策を具体化する財務力はなかったのです。
破たん企業の東電を何とか存続させることにのみ四苦八苦しているのだか
ら、おのずとその対策費用は限定されます。まずは政府が全面的な財政出
動をするべきです。
東電体質の存続は、データの隠ぺい、改ざん、事故隠し、責任の回避の
存続です。テレビ会議録公開、国会事故調の調査妨害、杜撰な事故管理・
被爆管理(下請け体制)など3・11以後も全く変わっていません。
このまま「東電存続」させるということは、まだ終わっていない「悪魔
の連鎖」はいつでも地震動・津波によって起きるし、放射能汚染の拡大を
放置することになります。汚染の拡大は、環境汚染、食物汚染、そして汚
染処理のために、いったい何万人、何十万人被曝労働者を、技術者を必要
とするのでしょう。
沈みゆく船から去る社員もいます。そう特に現場の人は、故吉田所長で
はないが本社に対して「やってられない」と辞めてゆく社員もいます。今
の東電の財務力、被曝管理体制で安心して働けますか、何の担保がありま
すか、モチベーションを維持できますか、5次6次と言ったピンハネ体制
(メーカー、ゼネコン利権)には限界があります。無理があります。
また、東電の存続は、逆に損害賠償をさらに縮小することになるでしょ
う。どんなに足掻いても、いずれ東電は破たんすることになります。早い
か遅いかの違いです。しかし、遅ければ遅いほど日本経済にとっては致命
傷となり、国民の負担は増加することになります。
この収束の費用、収束の作業(被曝者)、汚染物(環境)は、先送りす
ればするほど拡大するということです。今回の汚染水問題は、このことを
立証しているのです。つまり福島原発爆発事故は、収束などしていないと
いうことです。
再稼働においてどんな「事故想定」もする必要はありません。今、起き
ている事故の収束が出来ないのに、これから起きる事故の収束など出来る
はずはありません。まずは事故収束させ、原因を解明してからでしょう。
「世界最高水準の技術」でも収束できないもの(原発)を他国に売るな!
まずは自分のケツを拭いてからにしろ!となるのは当たり前の話です。
汚染水問題の追及は、東電解体の最後のチャンスです。東電解体(法的
責任を取らせる)をしなければ、分社化も発送電分離も中途半端になりま
す。「実質国有化」「実質分社化」でもない東電解体による原発の国有化、
国家管理です。東電の解体は、日本原燃、日本原電の破たんを招きます。
これも国家管理です。これに原子力機構を加えて原子力処理を業務とする
会社設立。
この会社が各電力の不良債権となっている原発を引き取れば、各電力は
優良企業に変身するし発送電分離にも前向きに取り組める。えぐいやり方
は、各電力の再稼働・値上げを認めず破たんに追い込めば、原子力分離、
発送電分離はスムーズに公正に出来る。これだと金融機関の負担は半端で
はなく日本経済の動脈破断になりかねない。
そのぐらいしないと3・11は、日本経済(エネルギー政策の中心原発)
を破壊したのだとの認識はできないのかも知れません。
放射能汚染の拡大を防ぐためには、「実質国有化」ではなく東電の「国
有化」をして、東電を国の管理下におくことです。この国有化は、破たん
企業である東電は会社更正法申請に基づき原子力関係を国有化、他の電気
事業部門は更正会社として「清算」する。
当然、ステークホルダーには責任を取ってもらいます。金融機関は3兆
円の債権放棄、国も1兆円の投資を放棄することと東電への損害賠償未払
金約9000億円の債務を清算することになります(如何に無駄なことをして
いたのかお解りでしょうか)。
先にお知らせした8月27日(火)13:30東新ビルにおいて「東電
共の会」主催の汚染水問題の東電説明があります。抗議の場ではありませ
ん。あくまでも説明を聴く場です。
山崎久隆さんの説明付きです。ここで汚染水問題を理解し拡散してくだ
さい。「破たん企業である東電には、事故を収束させる財務能力も管理能
力もないないのだから国家管理するべき」と各地で、国会で要求しましょう。
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