焼却炉破損事故についての緊急要請
- 2013年 8月 31日
- 時代をみる
- 北村孝至焼却炉破損事故についての緊急要請
2013 年 8 月 30 日
環境省大臣 石原伸晃殿
鮫川村村長 大樂勝弘殿
焼却炉破損事故についての緊急要請
8 月 29 日 14:30 頃、仮設焼却炉で施設の破損事故が起きたことが報道されました。
貴省及び住民の話によると、事故は大きな爆発音を伴い、焼却灰を運ぶコンベア枠金属部分が 3m に渡って破断したとされています。
緊急連絡網を通じて青生野地区住民への通知はなく、焼却炉監視委員会に通知されたのは 5 時間後の 19 30 頃だったとのことです 。:
試験焼却で問題なしとし、環境副大臣まで視察して再三に渡り「安全性」を強調していたにも関わらず、本稼働開始まもなく重大事故を起こした事実をどのように説明するおつもりでしょうか。
直ちに緊急連絡網を通じた住民への通知が一切なされず、消防署にも連絡されなかったと聞き非常に驚いています。非常時には警察署にも通報し防災無線も活用すると緊急対応マニュアルに明記されています。一体何のために作られたマニュアルであり連絡網なのでしょうか。住民の生命をあまりにも軽視した対応で言語道断、世界でも類を見ない指定廃棄物を含む放射性廃棄物焼却炉の事故という認識が甘すぎると言わざるを得ません。
しかも環境省は地元報道機関を通じて「焼却灰は飛散せず、放射線量は上昇していない」とし、「安全性」の一報のみを発表し、住民に知らせず安全確保を図らなかった重大な過失を公表していません。また情報は省HPで公表するとしながら事故当日内に公表せず、日付が変わってから掲載し、その上発表日を 29 日と偽っています。国の直轄事業としてあまりにも杜撰ではないでしょうか。
本稼働後わずか 9 日でこのような重大事故に至ったのは、焼却炉の根本的構造上の問題であること、また住民に通知すらしないという責任放棄的な対応は犯罪に等しく、これ以上の稼働は許されません。
当会は直ちに以下の措置を講じるよう要求します。
1.空間線量、表面線量及び敷地内の土壌の採取による放射能濃度の詳細な測定を行い、その結果を即時公表すること。
2.報道陣に事故現場を公開すること。
3.警察の捜査に対応して押収される可能性のある資料については、原本の保存を行い、第三者機関による原因究明の妨げにならないように措置すること。
4.事故原因究明のための第三者機関を設置すること。その際は当会含む住民の要請に基づく人員を含めること。
5.安全性を強調しながら本稼働後わずか 9 日で施設が破断した事実、および住民に通知せず安全確保を怠った犯罪的行為を重く受け止めるとともに、その責任を取って廃炉とすること。
6.環境省および村は、地域に多大な迷惑をかけ社会的不安を招いた責任と反省に立ち、
(1)鮫川村、塙町、いわき市、北茨城市で緊急に説明会を開催し謝罪と事故の原因究明、および廃炉に向けた今後の対応について説明すること。
(2)記者会見を行い国民に謝罪し廃炉に向けた今後の対応について説明すること。
以上を直ちに実施することを強く求めます。
鮫川村焼却炉問題連絡会
会長 北村孝至
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