たんぽぽ舎から No.2026
- 2013年 11月 21日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2026】
2013年11月21日(木)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「柏崎刈羽の再稼働審査を止めろ」「20mSv/年帰還を強要するな!」
12月11日(水)規制委前で抗議行動に参加を(お昼の1時間です)
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★2.安倍政権の陰謀-放射性廃棄物の処分について困惑しつつ…
新聞記事及び「プロメテウスの罠」から読み取る
渡辺マリ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.これでも科学技術か ? 福島原発 (第4回、最終回)
冷却水喪失事故では、ECCSに頼るという原則が
すべて果たせなかった 槌田敦(元理化学研究所研究員)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆11/29『神田香織 講談と講演のつどい』
「はだしのゲン」を語って27年。いま、ふるさとフクシマを語る。
場所:戸田市文化会館304号室
★5.新聞・雑誌より1つ
◆原子力規制委に「不正入札」疑惑
活断層調査を食い物にする「東大地震閥」
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※11/23(土)学習会にご参加を!
「福島は今」-避難・除染・被災者支援法・収束作業員の状況・汚染水・廃棄物について
日 時:11月23日(土)13時30分より
お 話:木幡ますみさん(大熊町から会津に避難)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
資料代:800円
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┗■1.「柏崎刈羽の再稼働審査を止めろ」「20mSv/年帰還を強要するな!」
| 12月11日(水)規制委前で抗議行動に参加を(お昼の1時間です)
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
○原子力規制委員会は再稼働促進委員会
「原子力マフィア」出身の委員、原子力安全保安院から横滑りの規制庁職員で昨年9月に発足した原子力規制委員会は、私たちを欺きながら巧みに既存原発の再稼働を目論んできた。東電福島原発事故状況を明らかにせず水汚染対策・事故収束・事故検証等の当然実施すべき手立てを全くしないままに、
1.パブコメなしでの原子力災害対策基本法の制定と防災計画・訓練の押しつけ、2.活断層調査で再稼働促進の為の大甘「新規制基準」の制定、3.被曝健康被害について100mSv安全・20mSv帰還など被害者の被曝を容認する非科学的考え方の提言、4.安倍政権・経済界・電力会社・内外「原子力マフィア」におもねり、外部有識者無し(規制委・規制庁のみ)で「新規制基準」適合性審査の拙速実施、を続け、8サイトの原発の安全性確認を順次決定して再稼働を促進しようとしている。原子力規制委員会は再稼働促進委員会の本質をあらわにしてきた。
○柏崎刈羽の再稼働適合審査を止めろ!
そんな中で、東電福島第一原発の状況は悪化するばかり。海に流れ込む大量の高濃度汚染水=毒の水は、全地球的問題として海外メディアも注視、一刻の猶予もならない「レベル7+3」。11月18日には全世界の心配注視を受けながら4号機の核燃料1533体の移送が始まったがこれから1年余りは綱渡り状態が続く。一方、1~3号機の核燃料はメルトダウン・メルトスルーして全く状態が不明で放射能汚染を最小限にして廃炉にする道も全く見えていない。労働者の被曝と不足も海洋汚染もフクイチ周辺の被曝も再度の大地震発生も心配で、「東京オリンピックどころではない」との声も多い。
にもかかわらず、東電が申請した柏崎刈羽の再稼働適合審査も、「あれはあれこれはこれとは行かない」などと言っておきながら、10月から隠れて10回もヒアリング、とうとう11月21日には正式に規制委員会の適合性審査を開始した。私たちの怒りは沸点に達している。
○規制委は100mSv/年以下の安全、20mSv/年以下の帰還を押しつけるな!
規制委は二つの検討チームからの提言で、100mSv/年以下の被曝で健康リスク増が無いと誤解する文を滑り込ませ、11月19日の規制委で20mSv/年以下の地域に被害者が帰還することを容認した。被害者の健康よりも「安全・安心」を押しつける非科学的暴挙だ。20mSv反対! 1mSvを守れ!
12・11規制委前抗議行動に多数の参加を!
被害者の怒り・原発現地の怒り・脱原発の訴えを叩きつけよう!
「柏崎刈羽の再稼働審査を止めろ」「20mSv帰還を強要するな!」
12・11規制委員会前抗議行動
日時:12月11日(水)12時~13時
場所:原子力規制委員会ビル(六本木ファーストビル)前(http://www.nsr.go.jp/nra/map.html )
港区六本木1丁目9番9号 TEL:03-3581-3352(規制庁)
東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅徒歩4分、日比谷線「神谷町」駅徒歩8分
主催:再稼働阻止全国ネットワーク(TEL 070-6650-5549)
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/inquiry
メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛と明記)
(東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5Fたんぽぽ舎気付)
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┗■2.安倍政権の陰謀-放射性廃棄物の処分について困惑しつつ…
| 新聞記事及び「プロメテウスの罠」から読み取る
└──── 渡辺マリ(たんぽぽ舎ボランティア)
(1)1962年、原子力委員会の報告書「…地下水、人口の分布状況などからみて、放射性廃棄物の土中埋没による処分は禁止すべきである」
→はっきり地層処分を否定した。
(2)2012年9月、日本学術会議が処分場実現の検討について「万年単位の将来を確実に予測するのは困難。技術が確立するまで、埋めずに管理すべきだ」と結論。
→「埋めずに管理」
(3)2013年9月20日、高レベル放射性廃棄物の処分方法、経産省見直し。地中に捨てる際、“回収できる可能性”を残す案をまとめた。処分地の確保につなげる狙いか。
→「回収できる可能性」という言葉がポイントです。
(4)2013年10月29日、経産省は地層処分について技術的な「信頼性」を「再評価」する作業部会をスタートさせた。
○コメント:小泉元首相の発言を待たずとも、使用済み核燃料の問題は、各電力会社も、実は困っている。全量再処理神話は破綻した筈なのだが、一つ一つの記事を時系列に並べると、ある狙いが垣間見えてきませんか?
(1)はっきり地層処分を否定。(2)「埋めずに管理」→これではまずい!
そこで、(3)「…可能性」という希望の言葉で最終処分場にはなりませんよというメッセージを送る。
そして(4)の「再評価」へ。
(5)として、2013年10月29日、自民、公明、民主3党の原発容認派の国会議員有志が、「核のゴミ」の「最終処分の在り方」を議論する議員連盟を近く設立する、
ときました!
どんな「在り方」を議論するのやら?
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┗■3.これでも科学技術か ? 福島原発 (第4回、最終回)
| 冷却水喪失事故では、ECCSに頼るという原則がすべて果たせなかった
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
【2号機・原子炉の冷却に失敗した欠陥隔離時冷却系】
2号機では、原子炉配管が地震により損傷を受けず健全で、隔離時冷却系は有効に働いた。ところが、地震から3日後の3月14日9時、隔離時冷却系は原子炉への水の供給ができなくなった。その原因は、水源を復水器タンクから圧力抑制室に変えたことによる。圧力抑制室にはこの隔離時冷却系から原子炉の蒸気が流れ込み、溜まっている水は沸騰していたからである。沸騰する水はポンプでは吸引できない。
この隔離時冷却系には非常用復水器の機能が付いていた。しかし、前記浜岡原発の水素爆発事故で、東電はこの冷却機能を削除していた。ここで、非常用復水器機能を削除するのではなく、これに水素逃し弁を付ける対策をしていれば、冷却した水が原子炉に供給されるから、2号機は事故にはならなかった。この非常用復水器機能の削除は東電の決定的な間違いであり、コスト削減だけを目的にしたこの東電のECCS削除は許されない。
14日18時、発電所は、隔離時冷却系に頼るのをあきらめ、消防ポンプにより海水を注入することにして、原子炉の圧力を下げるため原子炉逃し弁を開放した。原子炉の圧力は1時間で70気圧から6気圧に急減圧したので、消防ポンプで海水を注入した。
しかし、すでに空焚きになっている燃料に海水が接することになり、燃料はさらに崩壊し、崩れ落ちた燃料は制御棒置き場に溜まっている海水中に落下し、6時間にわたって多数回の水蒸気爆発を起こした。
15日0時、原子炉から蒸気が供給された格納容器は7気圧となった。その破裂が心配されてベント(大気への放出)がなされた。このベントにより同日8時頃から10時頃にかけて、原子炉と格納容器の圧力は共に大気圧まで低下した。大量の放射能を含む蒸気は120メートル高の排気塔から放出され、南東の風に乗って福島県民を襲うことになる。
【3号機・ECCS低圧注水系を使用せず事故収束に失敗】
3号機では、計器読み取りで計測するまでの計測空白は13時間もかかった。この空白時間直後の12日6時には水位は二重表示で原子炉は空焚きだった。使用されていた隔離時冷却系(11日16時起動)は有効ではなく、冷却水は破断口からすでに流出していた。
12日13時、高圧注水系が自動起動したが、水位はやはり二重表示で空焚き状態だった。運転員には水位のこの二重表示の意味が分からず、苛酷事故であることを見逃していた。
3月13日3時、高圧注水系停止。原子炉圧力はすでに10気圧以下と低く、原子炉の圧力高を利用する高圧注水系は使用不能だった。3号機は津浪被害が少なく、蓄電池などを補充すれば使用可能だった低圧注水系を使用しなかった。
3月13日9時、消火ラインによる給水(非ECCS)を目的に原子炉逃し弁を開く。原子炉は一挙に大気圧に低下して、人為的冷却水喪失事故となった。
3月30日原子炉真空(誤表示)、格納容器大気圧。空焚きを放置して汚染水流出。
【結論】冷却水喪失事故では、ECCSに頼るという原則がすべて果たせなかった。
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┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆11/29『神田香織 講談と講演のつどい』
「はだしのゲン」を語って27年。いま、ふるさとフクシマを語る。
と き:11月29日(金)18:30(18時開場)~20:30
ところ:戸田市文化会館304号室 http://www.todacity-culturehall.jp/map.htm
参加協力券:1000円(高校生以下無料)
主 催:「原発を考える戸田市民の会」
問合せ:TEL・FAX 048-443-3603(丸山) http://genpatsutoda.web.fc2.com/
※保育室あり。ご希望の方は事前にお申し出ください。
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┗■5.新聞・雑誌より1つ
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◆原子力規制委に「不正入札」疑惑
活断層調査を食い物にする「東大地震閥」
9月6日(中略)、<本事業は以下の採択事業者との随意契約により実施することといたしました>。
本事業とは、下北半島の地下構造を解明する物理探査のこと。下北半島の太平洋沖には、南北84キロにわたる長大な「大陸棚外縁断層」があり、それが活断層か否か、国が自ら現地調査に乗り出したのである。その結果次第で、下北半島に立地する東北電力・東通原子力発電所や日本原燃・六ケ所再処理工場は存廃を左右されるとあって、日本のエネルギー政策を揺るがしかねない重要な調査といえる。
○”出来レース”の随意契約
規制委事務局の原子力規制庁は8月、調査委託先を公募したが、手を挙げたのは「地球科学総合研究所(以下、地球研)」一社しかなく、この時点で随意契約が決まった。(中略)
ベテラン地質学者が指摘する。「地球研の随意契約には過大見積もりの疑いがある。そっちの狙いの方が大きいだろう」
というのも、過去に同じ地球研へ委託した電力会社の物理探査の費用は3.5億円程度であり、今回の5.3億円の予算額は不自然に過大なのだという。(中略)
同社の一社応募の結果、随意契約になるよう仕組まれた計画書と言っていい。むしろ、計画書を書いたのは地球研と見た方が自然であり、”出来レース”の疑惑は濃厚なのだ。
○私怨、功名心、そして利権
活断層の全国調査は04年度までの10年間に138億円の予算がつき、このうち40億円以上が物理探査に費やされている。(中略)
そこに利権が生まれるのは自然な成り行きだ。下北半島の物理探査も同じ構図の中にあるのだ。
規制庁によれば、調査報告書は地球研が有識者3人の支援を得て作成するが、その人選、支援内容、謝礼支払いも地球研に一任されるという。(中略)
電力会社への私怨、学者の功名心、さらには調査費利権が縄のように絡んだ物理探査に、日本のエネルギー政策が翻弄されようとしている。
(月刊誌「選択」11月号より抜粋)
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