1月4日ヘーゲル国防長官と小野寺防衛大臣の電話会談の内容-国防総省の発表
- 2014年 1月 6日
- 時代をみる
- 「ピースフィロソフィ―」
1月4日のヘーゲル米国防長官と小野寺防衛大臣の電話会談について日本のメディアの報道では誤解を招く部分があるのでここに国防総省の発表の翻訳をしておく。
これを読めば、共同が首相靖国参拝問題について「ヘーゲル氏からの言及はなかった」と報じているのはウソだということがわかるし、検索すると一番多く出てくる見出し「沖縄の基地負担軽減で一致」という言葉はこの発表には見当たらない。多分「辺野古の埋め立て承認を確保したこと」と「地位協定の環境に関する補足」の部分のことを指しているのだろう。「地位協定の環境に関する補足」とは、基地返還前の地元自治体立ち入りのことを指していると思われる。新基地建設と、返還する基地の事前立ち入りの許可を「沖縄の基地負担軽減」と呼ぶのはこれもまたウソである。ワシントン共同は「日本に中韓との関係改善求める 米国防長官」と、この国防総省発表の内容に沿った報道をしている。防衛省のサイトには何もない。昨年11月27日の「防空識別圏」についての電話会談はすぐ報告しているのに。今回のはなかったことにしたいのかな?
今年もよろしく。 @PeacePhilosophy
IMMEDIATE RELEASE
Release No: NR-004-14
January 04, 2014
Readout of Secretary Hagel’s call with Japan’s Minister of Defense Itsunori Onodera
ヘーゲル長官と日本の小野寺五典防衛大臣の電話会談の読み出し
Pentagon Press Secretary Rear Admiral John Kirby provided the following readout:
国防総省の報道官であるジョン・カービー准将が以下の読み出しを提供した。
“This morning, Secretary of Defense Chuck Hagel called Japanese Defense Minister Itsunori Onodera to express appreciation for the Government of Japan’s efforts in securing approval of the landfill permit request to build the Futenma Replacement Facility at Camp Schwab-Henoko Bay, which is a critical part of the realignment of U.S. forces on Okinawa.
「今朝、チャック・ヘーゲル国防長官は、日本の小野寺五典防衛大臣に電話し、日本政府が、沖縄の米軍再編計画の要の部分である、普天間代替施設をキャンプ・シュワブ-辺野古湾に建設するための埋め立て許可を確保した努力に対して感謝の意を表した。」
“He also noted the importance of the recent agreement by the United States and Japan to negotiate a framework to supplement the Status of Forces Agreement on environmental matters.
「長官はまた、米国と日本による最近の、地位協定の環境に関する補足の枠組みを交渉する合意の重要性に言及した。」
“Secretary Hagel and Minister Onodera discussed the implementation of several Alliance initiatives announced in the Oct. 3, 2013, 2+2 statement, including the deployment of a second TPY-2 missile defense radar to Japan and the launch of a forward-looking revision of the U.S.-Japan Defense Guidelines, where the two agreed on the importance of a transparent process.
「ヘーゲル長官と小野寺大臣は、2013年10月2日の2プラス2声明で発表された同盟にかかわる新たな取り組みについて話し合った。それはTPY-2 ミサイル防衛レーダーの2度目の日本への配備と、日米防衛ガイドラインの前向きな改定の着手を含むもので、透明性のあるプロセスの重要性について二者は合意した。」
“Secretary Hagel underscored the importance of Japan taking steps to improve relations with its neighbors, and to promote cooperation in advancing the shared goals of regional peace and stability. Secretary Hagel said he looked forward to continued bilateral discussions on strengthening the Alliance to meet the security challenges of the 21st century.”
「ヘーゲル長官は日本が隣国との関係を改善する方策を取り、地域の平和と安定という共有する目的を推し進めるための協力を促進する重要性を強調した。ヘーゲル長官は、21世紀の安全保障に関する課題に対処するための同盟の強化について二国間の議論を継続することを期待すると言った。」
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*「ピースフィロソフィ―」から次の参考記事の参照が支持されていましたので吹きいたします。(編集部)
ヘーゲル・小野寺会談をねつ造して伝えようとした安倍政権とそれに加担したメディア)
(1月7日追記。天木直人さんの追加記事。
ウソ発表を認めた小野寺防衛大臣)
初出:「ピースフィロソフィ―」2014.01.05より許可を得て転載
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2014/01/blog-post.html
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〔eye2506:140106〕
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