たんぽぽ舎から No.2088
- 2014年 2月 13日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2088】
2014年2月13日(木)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発を「重要なベース電源」とする主張は誤り
「震災の教訓」の欠如、「未来への責任」の欠如
(シリーズ その2) 山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.来月から再稼働阻止の大集会
3月9日福井県と、3月16日鹿児島県での大集会を、全国の力で支援して
広瀬 隆
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆2/27(木)「原子力ムラ」はご招待!?東電社員や国会議員もどうぞ!
映画「東電テレビ会議49時間の記録」上映会
会場:日比谷コンベンションホール
★4.テント日誌2月10日(月)裁判傍聴記1
経産省前テントひろば885日目 商業用原発停止152日目
原告の無表情は不安の表れに他ならない
脱原発テント裁判第5回公判傍聴記 (T.O)
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※たんぽぽ舎25周年・第26回総会にご参加下さい
【日時】2月23日(日)
【会場】第1部と第2部:スペースたんぽぽ(4階)
第3部:たんぽぽ舎(5階)
【第1部】13:00~14:45 たんぽぽ舎第26回総会
【第2部】15:00~17:00 記念講演 資料代800円
1.地震・津波・火山だけではない-再稼働してはならない理由-
講師:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)
2.浜岡原発の再稼働を止めよう!
講師:鈴木卓馬さん(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
【第3部】17:15~19:00 懇親会(会費:2500円)(5階にて)
※2部と3部共に参加される方は会費3000円です)
※問合せ たんぽぽ舎 電話 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
メール nonukes@tanpoposya.net
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┗■1.原発を「重要なベース電源」とする主張は誤り
| 「震災の教訓」の欠如、「未来への責任」の欠如
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
シリーズ その2 原発・繰り返される「同型機全停止」事故
2月1日午前10時から、BS朝日の「激論クロスファイア」で「日本の原発を今後どうする!?」と題して、京都大学原子炉実験所山名元教授と多摩大学大学院田坂広志教授が議論をしていた。とはいえ、特に原発反対と賛成という違いがあるわけではなく、原子力を利用する立場からの問題点の議論だった。
しかし論点の前提条件に大きな違和感を感じたので、何度かに分けて原発再稼働への反論をする。
原発・繰り返される「同型機全停止」事故
○ そう言っても地震などの自然災害は滅多に起こらないではないかと、無理矢理にでも主張する向きには、次の点を指摘しておく。
原発の場合、同型炉が一斉に止まる事件が何度も起きている。というか、原発の歴史は、まさしくそればかり。
最も有名な事例は1979年3月28日に発生した米国スリーマイル島原発事故である。この事故は加圧水型軽水炉の圧力容器に水位計がないため、圧力容器よりも高い位置にある「加圧器」の水位指示により炉内水量を間接的に確認していたが、これが誤動作し、炉心冷却水が失われていたのに運転員が「満水になっている」と間違った認識をしてECCSを止めてしまった結果、炉心溶融に至った。加圧水型軽水炉の構造欠陥に起因した事故であるため、日本でも稼働していた同型炉の停止点検が必要になり、4月14日に当時の通商産業省が加圧水型軽水炉関係3社(関西電力、四国電力、九州電力)の副社長を呼んで対策を求め、関西電力に対しては大飯1号機の停止を要請している。
停止指示が一基だけだったのは実際に稼働していた加圧水型軽水炉が大飯1号だけだったためで、全加圧水型軽水炉の点検停止が指示されていたのだ。
○ 日本における同型炉全停止は43年前の福島第一原発の運転開始直後から既に始まっている。
初期の原発に使用されていた材料は極めて腐食に弱く、応力腐食割れが全ての原発で頻発した。福島第一原発と敦賀原発1号機は、1970年代前半に繰り返し長期修理のために停止しており、年稼働率は0%に落ちたこともあった。
その後も同様のことは繰り返される。加圧水型軽水炉では蒸気発生器の細管損傷が深刻化し、第一世代の美浜原発などで次々に交換作業が必要となり、一年以上も工事のために止まった。沸騰水型軽水炉は福島第二原発3号機の事故をきっかけに欠陥が見つかった再循環ポンプの部品交換を110万kw沸騰水型軽水炉のほとんどで余儀なくされた。
○ 同じく沸騰水型軽水炉では炉内で核燃料を支える構造物「シュラウド」が、やはり応力腐食割れで破損したための交換工事が今も続いている。
実は福島第一原発4号機は、震災が起きたときにシュラウド交換工事の真っ最中で、古いシュラウドが取り外されていた。工期がずれていたら原子炉圧力容器に水が無く(通常の定期検査では原子炉内の水は落とさないが、シュラウド交換工事のような大規模補修では落とす時期がある)燃料プールの空だきに対して「補給」すべき「原子炉ウエル水」(原子炉圧力容器の中に張られていた放射線遮蔽用の水)が存在しなかったため3月16日頃に燃料露出、炉心溶融(しかも青天井でである)が起き、チェルノブイリ原発事故をも超える大規模放射能放出になっていたかもしれない。
○ さらに原発震災を引き起こした東電では、事故隠しに起因した全17基の停止がある。これは定期検査などで補修が必要な箇所を見つけておきながら、それを規制当局にも報告しないで、そのまま動かしたりしていた事件だ。原発の安全性に重大な疑問が生じたため一斉点検と再発防止を指示されて2003年4月17日から5月まで止まった。
この時の事故隠しでも中心的存在だったのがシュラウドで、この損傷が国に報告されれば運転継続が困難になり稼働率が急激に落ちて利益が失われることを嫌ったのだ。
結果的に東電の全原発は停止し、荒木会長、南社長以下トップの辞任などにつながったが一方で「維持基準」なる「ひび割れが存在しても運転できる基準」が作られている。転んでもただでは起きない、いやわざと社会問題化して都合の良い規制基準を作らせる好機としている。(「その3」は次号に掲載予定)
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┗■2.来月から再稼働阻止の大集会
| 3月9日福井県と、3月16日鹿児島県での大集会を、
| 全国の力で支援して
└──── 広瀬 隆
全国のみなさま 広瀬隆です
○ 再稼働候補のトップグループに挙げられているのは、愛媛県の伊方原発、鹿児島県の川内原発、福井県の大飯原発・高浜原発です。
そのうち、伊方原発再稼働阻止の大集会は、昨年12月に松山でおこなわれ、その成果は、先週2月2日に発表された四国4県での共同通信と4県主要紙(愛媛新聞・高知新聞・四国新聞・徳島新聞)の合同アンケート調査で、「再稼働反対6割突破、原発廃止要求66%、原発不安87%、自民支持者でも不安81%」という結果となって表われています。
○ さあ、これに続いて来月に迫った、3月9日の福井県と、3月16日の鹿児島県で の大集会を、全国の力で支援してゆきましょう。
何より、原発現地の一般市民が立ち上がって声をあげることが大切です。それには、全国からの集会参加が、現地住民にとって大きな励みになることは、松山大集会で見た通りです。
大会場となる福井県の鯖江(さばえ)は、京都から特急でわずか1時間20分の近距離で、県庁所在地・福井市に隣接し、メガネフレーム生産の国内シェア96%を誇る工業都市です。日本中のどこからでも行けます。
○ 鹿児島市の大集会は、1万人をめざして、九州全土ほか、西日本の人たちに決戦への参加を呼びかけています。今年1月の年頭会見に臨んだ鹿児島県の伊藤祐一郎知事が、あろうことか、6月議会で川内原発再稼働のGOサインを出すと宣言したからです。おそろしい事態が進行しています。
○ 都知事選における舛添要一の「有権者に対する絶対得票率」は、自民・公明の支持を受けても、なんと二割を切っているのです。誰も、あんな男を信任していません。あんな男に、都知事の資格はない。与党・自民党も絶対得票率20%だ。
日本人は二割のファッショを、このまま許すのか?
冗談ではない。
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆2014年2月27日(木)
タイトル:「原子力ムラ」はご招待!?東電社員や国会議員もどうぞ!
映画「東電テレビ会議49時間の記録」上映会
時間:12時~16時半 資料代500円
解説:木村英昭さん(朝日新聞記者)
会場:日比谷コンベンションホール(日比谷図書館内)
最寄:霞ヶ関駅
主催・問合せ:東電株主代表訴訟 tepcodaihyososho.blog.fc2.com/
問合せ:nonukes0311@yahoo.co.jp 090-6183-3061(木村結)
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┗■4.テント日誌2月10日(月)裁判傍聴記1
| 経産省前テントひろば885日目 商業用原発停止152日目
| 原告の無表情は不安の表れに他ならない
| 脱原発テント裁判第5回公判傍聴記
└──── (T.O)
2月10日、前日の東京都知事選に左右されることなく、脱原発―再稼働阻止にむけて意気軒昂として地裁前集会を行った後、14時から第5回口頭弁論が東京地裁103号法廷で始まった。公判前に双葉町から来ているKさんと住民抜きの中間処分場決定の理不尽さについて話しながら、入廷してきた経産省側法定代理人のあまりの<無表情>にこの裁判の本質を感じ取った。すなわち国側には福島原発事故に抗弁するだけの自信もなく、代理人の後ろにいるのが東電、財界、自民党という最も人々から嫌われている存在であるがゆえに、のっぺらぼうの無表情でいるしかないのである。それに引き替えテント広場の弁護人は老若男女ふてぶてしさすら感じるほど生き生きとしていた。
今回は、訴状朗読―求釈明ときていわゆる冒頭陳述に当たるものであった。被告人とされた正清さんは高濃度の汚染水に代表されるように福島原発事故は終息していないこと、それに抗議し再稼働を許さないためのテント広場の活動状況について陳述した。続いて淵上さんから原発をベース電源とする「エネルギー基本計画」批判と、いわゆる「安全規制基準」が結局は地方自治体に責任を負わせるものであること、こうした再稼働の動きに対してテント広場は活動しているのであり、国有地問題に矮小化することは許されないと力強く陳述した。河合弁護士からは福島原発事故の時に出された「緊急事態宣言」はいまだ解除されておらず、汚染水を始め、同時多発事故という根本的問題になんら答えていないことが陳述された。
弁護団からは次々と求釈明について経産省側が応えていないことについて陳述があった。第1には3つのテントの特徴と独自性があるのに、経産省側はテントをいっしょくたにして、2人だけが被告として訴えられていることの根拠が不明ということである。
第2に第2回公判で明らかになったように、経産省が証拠として提出した写真が人違いであったことの証拠として、監視カメラ映像開示請求になんら答えていないことである。さらに弁護側の現場検証申し立てについて、経産省側は裁判所に却下要請をしているなど、この裁判に対してなんら証拠を示さないのである。
次回公判で弁護側は3つのテントの独自性や、経産省側が受け取りを拒否している「国有財産使用許可申請書」などについて具体的に展開する予定である。
終盤、経産省側代理人がやおら立ち上がり「公判は1年もたっているので、早期結審してほしい。」と申し立てた。あきれた傍聴席から「証拠も開示しないで何を言っているのか!」と抗議の声が高まる中で、裁判長は逃げるように立ち去ったのである。今回も神経質な裁判長は拍手が起こるたびにいらいらし、「発言禁止、厳重注意」を繰り返していたことを付け加えておきたい。
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