尖閣諸島沖中国漁船衝突事件のビデオについて
- 2010年 11月 7日
- 交流の広場
- とら猫イーチ尖閣
尖閣諸島沖中国漁船衝突事件のビデオですが、ネットへ流出した経過は判明していませんし、私が観たビデオが本物かどうかは、真偽の判別がつきませんので、断定は留保しつつ、現時点での感想を一言。
一瞥して笑いました。 政府が公開を逡巡したのは、対中国関係を慮ったとばかり一般では詮索していましたが、私に言わせると、海上保安庁巡視船の余りの不出来を世間に晒すことを避けたのでしょう。 中国漁船が巡視船に衝突した、との事実は発表されていますが、その衝突のされ方が、海上警備の専門機関とは、とても思えないのです。
定期航路を航行している客船なり貨物船でも、衝突を避けるために回避行動を取るのが普通ですが、当てられた巡視船は、まるで無警戒でした。 これでは、ソマリア沖やマラッカ海峡で海賊を取り締まること等は出来ないでしょう。 低速の漁船に対して、この不始末ですから、エンジンの馬力を強力にした海賊船が相手では、どうなるのか予想が出来ます。 先のご投稿での「海の大人」氏のご指摘どおり「気が緩んでいる」と批判されても仕方が無い無様です。
そもそも、海保の訓練、中でも操船は充分なのでしょうか。 訓練が充分であったとしても、巡視船の船員は任務を果たすに充分な定員を確保しているのでしょうか。 私が、公開訓練観閲等で巡視船に乗った経験では、船内IT関連等の機械化が進み、それを理由として船員の定員が減ったのではないかと思います。 少ない船員で危急の対応に齟齬を来すことは無いのかと慮っていましたが、この度ビデオを観た限りでは、一船当たりの船外監視要員が少ないのでは無いでしょうか(監視カメラで充分?)。
ともあれ、このビデオの公開をしないのは、上記のような別の理由によるものでしょう(?)。 対中国外交に深刻な重大性があるものとは思えません。 新たな事実が出てきた訳ではありませんし。 それにしても、ビデオに映るスキンヘッドの船員さん、役者になれば。
追伸 海保は、前原の策動で窮地に立ったのでしょう。 この単純で無思慮な男は、以前には、偽メールの真偽を深く調査もせずに公開した失敗がありますが、政府の要職を占めるには能力も人格も不十分です。 案の定、外務省に移っても対ロシア外交で大失策をしつつあります。 残念ながら、民主党政府には、人材はいませんね。
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