「住宅の無償供与の延長を」…原発避難者の痛切な訴えをきいてください!
- 2014年 5月 17日
- 交流の広場
- 「住宅の無償供与の延長を」kaido
5月15日に参議院議員会館で開催された「原発事故被災者の住宅確保を求める集
会」での、避難当事者の方々の切実な訴えには、心を揺さぶられる思いでした。
満田さんが詳しい報告を流してくれていますので、転送します。
みなさま(重複失礼します。拡散歓迎!)
FoE Japanの満田です。夜分に失礼します。
昨日開催された「原発事故被災者の住宅確保を求める集会」では、8人の原発事
故の避難者が、切々と現状を訴えました。また津久井弁護士によるたいへん本質
をついたわかりやすい基調報告がありました。
下記に報告をアップしました。ぜひ広めてください。(お気づきの点あれば、ご
連絡ください。)
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-38a1.html
避難者は、来年の住居すら定まらない中、たいへんな心理的なプレッシャーにさ
らされています。帰還を考えざるをえない状況の人もいます。
借上げ住宅制度の期限延長を早期に決定し、避難者に通知するように、内閣府と
福島県に電話をかけてください!
内閣府被災者行政担当 TEL:03-3501-5191 FAX 03-3501-9091
福島県避難者支援課 Tel:024-523-4250 Fax:024-523-4260
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「住宅の無償供与の延長を」…原発避難者の痛切な訴えをきいてください!
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-38a1.html
原発事故の被害者なのに、なぜ、肩身狭く暮らしていかなければならないのでしょ
うか?
原発事故さえなければ、故郷から離れることもなく、普通の生活をしていたはず
の避難者が、いままた避難先の生活の礎までを奪われなければならないのでしょ
うか?
「一年先の住居がどうなっているのかもわからないのに、生活の再建などありえ
ない」
避難者の言葉が胸にささりました。
原発事故による避難者の多くは、現在、災害救助法に基づく借上げ住宅制度を利
用していますが、この制度は、1年おきの小刻みの延長が決定される仕組みとなっ
ており、現在の延長期限が来年の3月に迫っています(現在、国と福島県などが
協議中)。
避難者にとって、住宅は避難の命綱。支援が打ち切られれば、帰還せざるをえな
い人もたくさんいます。すでに、無償住宅供与が打ち切りになった人もいます。
避難者住宅:無料打ち切り 元の住所、線引き曖昧 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20140514k0000m040140000c.html
そんな中、「子ども・被災者支援法ネットワーク」は、5月14日、原発事故被害
者の住宅確保を求める集会を開催しました。
集会には、原発事故が原因で、福島から北海道、大阪、東京、埼玉、新潟に避難
した方々が参加。現在の窮状を語り、「住宅供与が今にも打ち切られるかもしれ
ないという状況では、生活の再建など、おぼつかない。無償で長期の住宅支援を」
と訴えました。
東京に避難しているましこりかさんは、「周りですでに、無償供与を打ち切ら
れた人もいる。明日は我が身と感じている」と語りました。
同じく、東京に避難している鴨下祐也さんは、仮設住宅の長期無償提供の必要性
を訴え、現在、子ども・支援法の基本方針に盛り込まれている「公営住宅の入居
の円滑化」(有償)では、問題の解決にならず、経済的に困窮している避難者に
とっては、帰還せざるをえない状況となっていまうと発言しました。
また、大阪に避難している男性は、「単身で市営住宅に入居しているが、半年ご
とに更新手続きがあり、単身での入居は好ましくない。というようなことを言わ
れる」と語りました。
埼玉県に避難している冨永まゆみさんは、「戻る家はありません。今後どうした
らいいのかわかりません。しかし、自主的避難者はただでさえ肩身が狭い想いを
している。ご迷惑をかけている、という意識があります」と語りました。
北海道札幌市に避難してから結婚し、子どもができた伊藤慈さん・孝介さんご夫
婦。ちかさんが入居した民間借り上げ住宅は単身用だったので6畳+キッチンで
した。今は夫婦と赤ちゃんでここに住んでいます。「借上げ住宅制度」は、災害
救助法に基づく制度で、借り換えが認められていないのです。
新潟県に避難している磯貝潤子さん。震災から一年間は郡山に住み続けていまし
たが、子どものために避難を決意。いままでの生活を失ってしまいました。「今
また、避難先の住宅も奪われてしまうのか。自主避難をせざるをえなかった私た
ちの暮らしを守ってほしい」と訴えました。
北海道に避難している中手聖一さんは、「来年、住宅がどうなっているかもわか
らない状態。子どもにこれ以上、引っ越しを強いたくない。(国に)お願いする
のに疲れたが、子どもの将来がかかっている」と語りました。
基調講演を行った津久井進弁護士は、避難者の置かれている状況と現在の住宅支
援の問題点、大阪府英住宅の避難者に、「緊急避難措置の趣旨を踏まえ、定めら
れた期限までに必ず退去します」という誓約書が送られてきた例を紹介。
「避難者は、心細い、申し訳ない、肩身が狭いと思っているようだ。しかし、彼
らは、原発事故の被害者。住宅の支援は、彼らが受ける当然の権利だ」と強調し
ました。
津久井弁護士の発表資料はこちらから。
https://dl.dropboxusercontent.com/u/23151586/tsukui_140515.pdf
新潟市議会議員の中山均さんからは、受け入れ自治体によって対応に差異が生じ
ている実態について報告がありました。
また、「子ども・被災者支援法市民会議」の事務局をしているFoE Japanの満田
から、市民や被災当事者が求めてきた借上げ住宅制度の長期延長や借り換えを認
めることを求めてきたのに、それが原発事故子ども・被災者支援法の基本方針に
盛り込まれなかったこと、現在、政府が進める「公営住宅の入居の円滑化」につ
いて紹介しました。
最後にJCN代表世話人の栗田暢之さんが、「何の落ち度もない市民が自らの選択
で避難した。それなのに、こんな不正義があっていいのか。みんなが絶望してし
まうことが一番こわい。みんなで支えるから、絶望しないで。みんなで一緒に取
り組みましょう」と訴えました。
集会では、8人の避難者のみなさんが発言されました。いずれも心打つお話で、
涙なしにはきくことができませんでした。勇気を振り絞って発言した避難者の方
々に心より御礼申し上げます。
なお、集会には、日本維新の会の高橋みほ議員、生活の党の小宮山泰子議員、衆
議院議員の阿部知子議員、参議院議員の平野達男議員、新党改革の荒井広幸議員、
結の党の川田龍平議員、民主党の玄葉 光一郎議員、新党ひとりひとりの山本太
郎議員が出席しました(もれがあったら申し訳ありません!)
詳細な報告および資料は、後日、公開予定です。
(満田夏花)
YouTube画像
20140514 UPLAN 原発被災者の住宅確保を求める院内集会
http://www.youtube.com/watch?v=tsHI9e4kf04
関連報道
NHK「避難者用住宅の入居期限延長訴え」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140514/t10014447951000.html
オルタナ「住宅無償貸与の長期継続を」原発避難者ら訴える
http://www.alterna.co.jp/12958
福島民友「仮設入居延長へ協議 15年4月以降未定で国と県」
http://www.minyu-net.com/news/news/0515/news10.html
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原発事故子ども・被災者支援法市民会議ML
shiminkaigi@googlegroups.com
原発事故子ども・被災者支援法HP
http://shiminkaigi.jimdo.com/
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