「盛夏を乗り切るための原発」を許してはならない
- 2014年 7月 3日
- 時代をみる
- 池田龍夫
沖縄を除く電力9社の株主総会は6月26日開催された。しかし「原発からの撤退」を求める株主提案は全て否決してしまった。
各市町村など国民の「脱原発」の声は根強いが、電気業界は無視し続けている。政府が4月に決めたエネルギー基本計画の中で「原発を重要なベースロード電源」と位置づけたことが背景にあり、原発再稼働に政府も業界も懸命だ。
橋下大阪市長が、株主総会で噛みつく
関西電力の総会には、約9%の株を保有し筆頭株主でもある橋下徹市長が出席。原発再稼働にこだわる経営陣の責任を問い質す弁舌を約10も行って、「壇上の皆様は経営者として失格」と追及した。総会後、橋下社長は「物言う株主がチェックしないとダメだ」と記者団に語り、関電株を外資系ファンドに売却したいとの考え方を示した。
今夏は、2011年の福島大原発事故後で、初めての稼働原発ゼロになる。心配の声もあるが、国民の節電努力と電力会社の別エネルギーへの転換によって盛夏を乗り切れると思う。
いずれにせよ原発の発電コストは、石炭・液化天然ガス(LNG)火力より割高であり、「脱原発」への方向転換に臨むべきだろう。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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