8月11日(月)ルネ研・定例研究会「明治政府の太政官布告「身分解放令」をめぐって―近代の差別からの解放への道を問う」
- 2014年 7月 26日
- 催し物案内
- ルネサンス研究所
<2014年定例研究会のご案内>
21世紀を読み解く──例外状態・生政治・近代化──
●第三クール2・第15回:
日時: 8月11日(月)18;30開始 開場18:00
会場: シビックホール4階会議室B(都営地下鉄春日)
報告: 報告:塩見鮮一郎 (作家。著書に『弾左衛門とその時代』(河出文庫)『貧民の帝都』(文春新書)『吉原という異界』(現代書館)など)
+流広志(ルネサンス研事務局)
資料費: 500円
***********
明治政府の太政官布告「身分解放令」をめぐって―近代の差別からの解放への道を問う
明治維新は通常、日本近代化の出発点とされる。確かに維新政府はそういう名目の制度改革に着手した。1871年(明治4年)の所謂「解放令」もその一つである。しかし、アメリカの奴隷解放を参考にしたとされる「解放令」の現実は、「解放=弾圧」だったというのが塩見鮮一郎さんの評価である。史実の読み直しによって、近代化=進歩と看做し「解放令」をポジティブに評価する「常識」を覆す視点が示され、被差別民の近代化の実像が明らかにされてきたことによって、今なお続く部落差別からの解放を、ポスト・近代の展望と結びつける道を切り開く条件が成熟してきた。
今回は、塩見さんの著書『解放令の明治維新』(河出ブックス)を手掛かりに、日本近代化の出発点で、「解放令」が、被差別民にとってどういうものであったかを中心にお話しをうかがい、それを差別解放とポスト近代の展望を結合する課題にチャレンジする研究と討論の新しい地平を探る第一歩にしたい。 (流広志)
***********
●連絡先:松田 090-4592-2845
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。